ニンジンの基本的な保存の仕方
保存方法ではニンジンの向きが重要
ニンジンは保存する時「立てて保存」すると横で保存するよりも長持ちします。何故か? ニンジンは収穫される前は土の中で縦の状態で成長を続けます。
そして収穫された後もニンジンは成長を続けようとするのでそれを横にして保存してしまうと縦に伸びようとニンジンが余計なエネルギーを使うのでどんどんニンジンはしおれてしまいます。
なので保存するさいは「縦にして保存」する事が長持ちの簡単な方法になります。 立てて保存する時は容器や袋を使ってあげれば簡単にまとめて収納する事ができます。
その際、ニンジンに新聞紙などの水分を吸い取れるもので一本ずつしっかりと巻いて保存しましょう。後ほど説明しますが新聞紙などを巻く行為はとても重要となります。
こんな状態のニンジンは長持ち
たまに見かける泥が付いた状態のニンジン。実は綺麗な状態で売られているニンジンよりも泥が付いているほうがより長持ちするんです。何故か?それは、ニンジン自体に温度や湿度を感じさせないためです。
土はニンジンなどの野菜にとって外からの温度や湿度から守ってくれるいわばバリア的な存在なのですね。これは野菜に新聞紙を巻くのと同じ理由です。 そしてもう一つ、ニンジンは水分に弱いという事、コレはニンジンの表面が傷みやすいことに原因があります。
なのにニンジンは私達の気も知らずに表面から水分を出すのでそのままにして置くとすぐ痛んでしまうのです。なので、これらの理由でニンジンは泥付きで保存のほうが長持ちと言われるのです。
使わない部分はすぐさま落とす
ニンジンなどの野菜についている葉っぱの部分、この葉っぱはニンジンの本体(根)から栄養を吸収して大きくなろうとします。その為、ニンジンは段々と萎れていき「しわしわ」の状態になり葉はのびのびと大きく育ってしまうのです。
ですから、ニンジンはしわしわにならない為にも購入したらすぐに葉を切り落とす事をおすすめします。
そしてニンジンと葉の間を切り落とし、それを小さな容器に移して日の当たるところに置いておくと葉が成長して大きく育ちますよ。この葉は塩漬けなどにすると美味ですよ。これは大根でも同じ事が言えます。
料理で余ったカットニンジンの保存方法
毎日のごはんを作っていると、どうしても作る料理によってカットしたニンジンが余ってしまいますよね。そんな時どのように保存されていますか?
一度、カットしたニンジンは切り口から水分が抜けていき乾燥して痛んでいきます。なのでニンジンの切り口の表面をラップでしっかりと空気が入らないようにぴったりと巻いて保存します。ただし、カットしている以上そこまで長区保存できないので早めに使う事をおすすめします。
保存方法の前にまずはここから!
ニンジンは見て触ればどれだけ長持ちか分かる
ニンジンの色は赤みのある色をしていますよね。
ニンジンはβーカロテンが多ければ多いほど色が濃くなりとても甘く美味しいニンジンとなります。
例えば金時ニンジン、アレはβーカロテンが豊富なので色濃く鮮やかな色をしています逆に普段見る洋ニンジンは金時ニンジンほどβーカロテンが多くはないので色が薄くなるのです。
そして、触ったときに重量感があって表面に凸凹のないつるっとした艶やかで綺麗なニンジンは育ちのいいものです。
その際、泥が付いてたり葉の付いているものは出荷されて時間のたってないものなので鮮度が高くその分保存した際、長持ちします。
鮮度の高いニンジンはスーパーよりも八百屋や野菜市場のような所で入手可能となります。そして、意外にもそういった場所のニンジンや野菜はスーパーよりもお安いのでおすすめです。
ニンジンには適した温度と湿度があった!?
意外と知らない?温度と湿度で簡単長持ち
ニンジンには保存するに適した温度と湿度があり、上手に保存できれば常温(冷暗所)でも長く保存可能です。
ニンジンの適した温度と湿度↓
〇貯蔵温度 0~5度 〇貯蔵湿度 90~95% ニンジンは冬の野菜で育った環境上、保存するには低い温度が必要となります。湿度に関してもニンジンが育った土の中と同じ条件に近ければ近いほどニンジンは長持ちします。
これらの条件を考慮してニンジンを新鮮な状態で長い期間しっかりと保存していきましょう。
1.冷蔵庫でニンジンを簡単保存
簡単なのに冷蔵庫でより長持ちに
ニンジンをまずは新聞紙やリードペーパーで一本ずつ巻いていきます。コレはニンジンから出た表面の水分を吸い取らせ湿気を保たせる為です。
ニンジンを新聞紙などで巻いた後は冷蔵庫の中で出来るなら立てて保存しましょう。冷蔵庫内でのニンジンは2週間近くの期間は保存ができます。たったコレだけの簡単保存方法なので試しにやってみてはいかがでしょうか?
2.季節によっては冷暗所で簡単保存
寒い季節・地域限定方法
そもそも冷暗所ってなんだろうか? 〇冷暗所とは14度以下で日光が当たらず風通しのいい、涼しいひんやりしたと場所のことをいいます。 この条件が満たせる地域や時期(冬場)なら常温(冷暗所)でも長期保存が可能となります。
ただし、日本は高温多湿ですので夏場の温度の高い季節は常温で置いておくとすぐに痛んでしまうので年中可能というわけではありません。
この時もニンジンを保存する際は新聞紙などで巻いて立てた状態で保存しましょう。
3.冷凍庫でニンジンを簡単保存
簡単で長期間も保存できるニンジンの方法
ニンジンを冷凍庫内で保存する場合は長い期間、保存する事が出来ます。
①ニンジンの皮を剥いて料理に使用する切り方(乱切り・千切り)にしていきます。
②カットしたニンジンをいつもより固め(若干芯があるぐらい)に茹でます。 ③茹でた後はニンジンの水気をしっかりとふき取ります。
④バット(金属製)を用意してニンジンをかさばらないように並べていき、しっかりとラップなどで密閉して冷凍庫に入れます。
⑤ニンジンが完全に凍った事を確認してジップロックなどの密封できる袋に移し変えましょう。料理毎事で使い切れる分に小分けしておくと後々便利ですよ。
以上のように冷凍庫内でニンジンを保存した場合、1~2ヶ月程といった長期間の保存が可能です。たったコレだけで長期間保存が簡単に出来るので一度お試しくださいね。
簡単に解凍して料理に使おう
ニンジンを冷凍庫に保存していざ料理に使うときは冷凍ニンジンを電子レンジで解凍するか鍋などで茹でなおす方法、冷蔵庫内での自然解凍があります。
〇電子レンジの場合は解凍のボタンを押して解凍か600wで少しずつ解凍することになります。
〇鍋などで茹でる際は弱火でゆっくり解凍するか煮物などにはそのまま使ってもいいでしょう。
〇自然解凍の場合は前日から冷蔵庫に入れて次の日に使う流れとなります。 解凍の仕方はその都度、やり易い方法を取れば簡単に行う事が出来ます。
4.ニンジンを乾燥させる簡単な保存方法
乾燥させてニンジンを長期間保存する
ニンジンなどの野菜・果物は干して乾燥させると旨み成分がギュッと濃縮され甘く美味しいものとなります。
ニンジンを上手く干すには薄切りにして厚さを5ミリ以下にすると上手に干すことが可能です。
乱切りでも大丈夫ですがその場合はいつもより少し小さめにカットしましょう。 ①天気がよくそれなりに風が吹いてる湿気の少ない日を狙います。 ②風通しのいい場所でニンジンをざるや干しかごネットの中に入れて二日間程度、天日干しします。
(干すときに虫などが心配な方は天日干し専用ネットがありますので購入してみましょう) ③しっかりとニンジンが乾燥したことを確認してジップロックや瓶などの密封できる袋や容器に入れて保存します。
この時、中に乾燥剤を入れておくと安心感が増します。 このように意外と簡単な方法で1ヶ月は長期保存できるのでおすすめです。
ちなみに天日干しは季節によって干す期間が変わりますので初めての季節はちょくちょく気にかけておきましょう。
夏は早い期間で乾燥しますが冬は少し時間が掛かります。そして北は北海道、南は沖縄と地域によって温度や湿度が変わりますのでその地域の特色を理解する事が成功する秘訣となります。
5.ニンジンをピクルスにしてしまう!?
さすが欧米の保存食 長期間保存可能
まず、そもそも「ピクルス」って何?という方に簡単に説明すると「酢」に浸した野菜の事を言います。 ピクルスは欧米諸国で普段から日常的に食べられてきた保存食で日本の飲食店でいえばマグドナ〇ドのハンバーガーに入ってますよね。
では、そんなピクルスをニンジンで作る方法をご紹介します。 ピクルスに必要な材料は以下の通りになります。 〇酢 200cc 〇水 150cc 〇砂糖 50g 〇塩 4g 〇ローリエ 1枚 〇白胡椒 少々
簡単ピクルスの作り方
まずはピクルスを入れる瓶を消毒する。 ①大きく深めの鍋にお湯を沸かしてその中に瓶と蓋を入れて熱湯消毒します。
②途中途中、何度か菜箸を使って瓶を転がしてしっかりと全体を消毒します。 ③5~10分ほど熱湯消毒したらリードペーパーなどの上に瓶を逆さにして自然乾燥させます。
ニンジンのピクルスの作り方 ①ニンジンをお好みの切り方でカットし瓶に入れていきます。 ②上記に書いた、材料を鍋に入れて沸騰させます。 ③沸騰したらニンジンの入った瓶に入れて蓋を閉めず一度冷まします。
④冷めたら蓋を閉めて冷蔵庫で保存します。 今まで、紹介してきた保存方法の中では少し手間は掛かりますがそれでも簡単に作れて長期保存が出来るのでおすすめの方法となっています。
保存方法と期間の簡単なまとめ
パッと見てどれにするか考えよう
今まで説明してきた保存方法の種類と保存できる期間をまとめると次のようになります。 〇冷暗所での常温保存 1週間程度 〇冷蔵庫での保存 2週間程度 〇冷凍での保存 2ヶ月程度 〇乾燥(干し)での保存 1ヶ月程度 〇ピクルスでの保存 1ヶ月程度 この中からご自分に見合った保存方法を選んでみましょう。
ニンジンの保存方法まとめ
以上のようにニンジンの特徴を理解し弱点を補ってあげる事で通常よりも鮮度よく長持ちします。
保存方法は沢山あって地域・季節によって常温(冷暗所)でも長期保存できたり、干す事で旨みを「ギュッと」濃縮させ美味く長期間保存したり冷蔵庫や冷凍庫でどのご家庭でも簡単にニンジンを長持ちさせる事が出来ます。
また、ピクルスのような欧米伝統の保存方法を使ってみたりとちょっとお洒落に保存してみるのも面白いですね。これらの保存方法に関してはニンジンのみにならず他の野菜でも可能なので色々試してみる価値はあるでしょう。
綺麗なニンジンですね。