グズマニアの基本情報
グズマニアはパイナップル科グズマニア属に属する非耐寒性常緑多年草です。グズマニアには花苞(苞状葉)と呼ばれるものが付いています。この花苞の間にグズマニアの花が咲きます。実際の花は小さいです。グズマニアの花苞は数カ月持つため観賞できる期間が長く、人気の観葉植物のひとつとなっています。
市場に流通しているグズマニアは大きく3つに分類されます:大型・中型・小型の3つです。
大型のグズマニア
大型のグズマニアは生長すると花苞が赤橙色や黄色、橙色などになる特徴があります。オスタラ、アパッチ、ヒルダなどの品種があります。
中型のグズマニア
小型のグズマニア
小型のグズマニアには、エンパイアと呼ばれる種があります。
グズマニアの学術情報
グズマニアの学術情報(科名、学名、別名)を紹介します。科名はアナナス科、学名・英名は共にGuzmania、原産地は中~南米アメリカ、別名はアナナス、開花時期は5~10月です。
グズマニアの花言葉
グズマニアの花言葉は、「理想の夫婦」、「いつまでも健康で幸せ」、「情熱」、「あなたは完璧」などです。グズマニアの花が少しずつ色を失いつつも子株を株の周りに創っていく姿から「理想の夫婦」という花言葉が付けられることになりました。「いつまでも健康で幸せ」というのは花色が長い間変わらずに残る姿から名づけられました。「情熱」という花言葉が付けられた理由は、花の色が情熱的な色をしているからです。
良いグズマニアの選び方
グズマニアを購入する際に、品質の良いものを選ぶためのポイントを紹介します。正しい育て方と同じくらい必要な知識になります、ご参考ください。
グズマニアを選ぶときに確認する点は次のようなものになります:葉が枯れていないかどうか、弾力のある葉であるかどうか、重量感のある株かどうか、害虫がいないかどうか、病気に侵されていないか、などです。
とりわけ、グズマニアが病気にかかっているかと害虫がいるかいないかの2点を確認するようにしてください。上記2点を残念ながら満たしてしまっている株が他の株にうつしてしまうしまう可能性があります。それ以外の注意点も確認できるに越したことはありませんが、病気と害虫ほど気を付ける必要はありません。 より良いグズマニアの苗を選ぶ際は、葉色が変わっていないかどうか、元気がなくくたびっているような葉ではないかどうか、これらを確認するようにしましょう。 また、グズマニアの花が咲く過程を観賞したいという方は、まだ花が咲いていないものを選ぶと良いでしょう。一度花を咲かすとグズマニアは枯れてしまうためです。
グズマニアの育て方その1:水やりをする
グズマニアの育て方のひとつである水やり方法を紹介します。のグズマニアの水やりは少し変わっています。具体的には、水やりをする場所が根の周りではなく、株元にある葉でできた筒状のところに水を貯える方法になります。
グズマニアはもともと他の木に住み着く植物のため、このような水やりの方法を行います。言い換えれば、グズマニアの根は吸水機能を備えていないのです。根の役割は主にグズマニアを支えて安定させることになります。
時期によって水やりが異なりますのでその点も説明します。 5~10月(春から秋にかけて)の水やりのポイントは、水をたっぷり与えることです。筒状の部分に常時水が溜まっているようにしてください。秋の時期になったら、一度筒部分に溜まった水を全て出してしまいます。グズマニアをひっくり返して水を全て出してください。そうしたら、筒底部分に水が少し溜まる程度の水を与えるようにします。冬にかけて吸水力が落ちるため、このような水やりによる育て方を行います。
元々、グズマニアは空気中に水分が多く含まれる地域で育つ植物になります。そのため、グズマニアを育てるにあたっては、管理する場所の湿度をよりそのような環境に近づけることが育て方のヒントとなります。湿度を高く保つ、具体的には60%以上の湿度を保つような環境作りをすると生長にとても良いです。霧吹きを使って葉に水やりをする方法も有効です、できれば1年を通じて行うと良いでしょう。
グズマニアの育て方その2:肥料を与える
肥料を使ったグズマニアの育て方を紹介します。グズマニアの生育時期にあたる5月から9月に肥料を与えるようにしてください。注意点として、冬場の寒い時期に肥料を与えるのは控えてください。気温が寒い時期は生長が遅くなり、生長が遅い時に肥料を与えると肥料焼けの発生率が高くなるためです。 肥料は液体肥料を使用します。1000倍に希釈したものを筒状部に与えてください。
グズマニアの育て方その3:苗植え方法・植え替え方
グズマニアの植え方をここでは紹介します。正しい植え方を理解して、より良い育て方を目指しましょう。
植え付けの時期・方法
グズマニアを植え付ける時期は4~9月の暖かい時期になります。もし7月以降に植え付けを行うのなら、猛暑日を避けて植え付けをするようにしてください。なお、グズマニアの地植えはお勧めしません、あまり向いていないからです。 鉢に植え付ける時、グズマニアより一回り大きいサイズの鉢を選ぶようにしてください。
グズマニアを植え付ける時に選択する用土は、ミズゴケ単用やヤシ殻などです。しっかり詰めて株がぐらつかないようにしてください。大株を植え付ける場合、軽石の単用だと鉢にしっかり固定できずに株元が不安定になる可能性があります。
植え替えの時期・方法
グズマニアの植え替えの時期は、子株が生長して大きくなったときになります。株分けをその時に行うのですが、子株の根をミズゴケで巻いてください。そして、鉢の底上げを行い(大粒の軽石や発泡スチロールを細かく切ってつめるなどして)ます。
グズマニアの育て方その4:増やし方
グズマニアの増やし方は、株分けによる増やし方になります。グズマニアという植物は、一度花を咲かしたらそれっきりです、つまりひとつの株から1度しか花が咲かないので増やし方は株分けということになります。開花後、子株が現れ始めますが、同時に花は時間と共に枯れるのです。花が咲いたらそろそろ子株が現れるというふうに理解しておくと、いつ株分けをすればよいか予測でき、良いと思います。増やし方を理解して、株分けしてグズマニアを増やしましょう。
株分けですが、ミズゴケを植えた鉢に、生長した子株(基準は、子株の葉数が10枚以上になった時)を植え付けてください。株分けで植え付けてから自生できるようになるには大体1カ月から2ケ月ほどかかります。この間、生長が遅いなと感じたら、肥料を与えて生長を促してください。場合によっては株分けでも肥料を使う必要があるのです。
グズマニアの育て方で気を付けること:枯れる原因や管理場所、病気など
グズマニアを育てる上で気を付けることを紹介します。グズマニアの育て方で悩みがあった時はこちらを参考にしてください、もしかしたら該当する点があるかもしれません。
管理場所を気を付ける
グズマニアの置き場所次第では、その後の生長に良い意味でも悪い意味でも大きな差が出てしまいます。必ず、直射日光を避けるような場所でグズマニアを育てるようにしてください。熱帯雨林で育つこのグズマニアは、強い日光に強くありません。強い日光に晒されてしまうと、グズマニアは葉焼けしてしまいます。グズマニアを育てるときは日陰に置くような育て方をしてください。日光に当たるのは、レースのカーテン越しになるようにしてください。
冬の時期は室内で育てる
冬の時期は、グズマニアを室内で育ててください、なぜなら霜に晒されるとグズマニアが枯れるからです。屋外で育てる方は、冬の霜が出る時期になる前に屋内に戻して屋内での栽培を行ってください。越冬するにあたっての推奨温度は3℃から5℃になります、室内で日の当たるところに置いて管理してください。冬の時期は少し乾燥気味にして育てることも確認事項です。
害虫に気を付ける
既に少し触れましたが、グズマニアの栽培では気を付ける害虫がいます。カイガラムシ、ハダニ、ナメクジ、ダンゴムシ、アブラムシなどの害虫がいます。見つけ次第除去してください。特に現れやすいのがカイガラムシになります。
カイガラムシは葉や茎から樹液を吸い取ります。カイガラムシ対策といて有効なのは歯ブラシをつかった除去方法です。カイガラムシを見つけたら、歯ブラシでカイガラムシをこするようにして除去します。この時ですが、歯ブラシで葉を傷つけないように気を付けてください。駆除に効果のある薬剤もあるのですが、成体は殻で覆われているので薬剤の効果が少ない可能性があります。葉を傷つけないようにしながら歯ブラシが駆除するようにしてください。
グズマニアの生長サイクルを知る
グズマニアの生長サイクルを知っておくことで正確な栽培をすることができます。グズマニアは子株を生んだ後、日数にして大体1年ほどで枯れてしまいます。新たに生まれた子株が生長して開花・子株を作る、そして子株を作ったら枯れる、というループとなっているのです。株が子株を生んだたら後は枯れる一直線です、そうなっても枯れてしまったと焦ることなく対応しましょう。子株を生んだ後、グズマニアの花が枯れてきたなと感じたら、株元から切ってください。加えて、子株が既に現れていたら、枯れてきた株の葉を取り除いて新たな株の葉に日光が当たるようにしてください。
グズマニアの病気
グズマニアを襲う病気はいくつかります。炭そ病と呼ばれるものです。炭そ病とは春から秋にかけて発症する病気で、葉に発生します。 炭そ病の初期症状として、灰褐色や黒褐色かつ少しくぼんでいる円形の形をした病斑が葉や茎、そして果実などに発症します。賞状が進行すると、変色が進むだけでなく発症部分が枯れることになります。
万が一グズマニアが発症したら、発症部分をすぐに切り落としてください。そもそも発症しないためには、風通しの良いところに置くなどしてください。
まとめ
水のやり方や開花などが一般的な植物と異なりながらも魅力をもっているのがグズマニアです。1年を通じて楽しむことができる植物ですので、株分けの増やし方を理解してどんどん増やし、グズマニアで生活を彩っていきましょう。