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椿の花言葉を色別にご紹介!花言葉に秘められた裏の意味とは?

冬の代表花である椿は春の訪れを告げる春待ち花。冬の厳しい季節にも凛と咲くその姿はとってもいじらしいものがありますね。色別にも違う花言葉がつけられている椿の花言葉の由来や特徴・時代背景のエピソードなどを交えてご紹介します。
更新: 2021年2月17日
MMRICH
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目次

椿の花言葉・特徴

椿は耐寒性にとても優れている常緑の小高木。椿は光沢のある緑色の厚い葉が特徴で、椿の花色は赤・白・ピンク・絞り模様などバラエティーに富んでいます。花の形状も一重から八重までバリエーション豊富。英語名は皆さんご存知のCamellia・カメリア。ツバキ科ツバキ属に属する植物です。

椿の花言葉・原産地

ツバキの原産地は中国と日本。ツバキの品種は世界で200種以上と言われ、その原種となるのは「ヤブツバキ」か「ユキツバキ」のどちらかだと考えられています。椿がヨーロッパに運ばれたのは、大航海時代の18世紀前後。以降椿の品種改良がヨーロッパで盛んにおこなわれるようになり、華やかな品種の椿が誕生します。

ヤブツバキ

本州の青森から沖縄にかけて、広く分布し、お隣の朝鮮半島にも分布をしています。現在流通のある園芸品種の椿の基本種。林の中や道端にも生育して、樹木のおおきさは10メートル~15メートルに成長します。花の後に出来る実はさく果といい、熟すると下部が咲けて種がはじけ出る仕組みで、種からは椿油が採取できます。

ユキツバキ

ユキツバキの開花時期は4月~6月。本州の東北から北陸地方にかけて分布する品種。樹の高さは1~3メートルで、枝は地表を這うように雪に耐える格好で成長します。

新潟県の県花に指定されていて、ヤブツバキの変種と言われ、このユキツバキを基に品種改良が行われた改良種も多いことでも知られています。花は比較的小ぶりの赤や白で、ツバキの中でも開花時期が長期にわたる品種。

椿の花言葉・開花時期

椿は長い冬の終わりを告げる花として昔から人々の間では春を告げる草木として、花が咲くのを心待ちにして辛い冬を越したといいます。開花時期は12月~4月ごろ。椿が咲き始めると春の到来です。ちなみに椿の種類によっても多少時期が変化します。

椿の花言葉・名前由来

日本語の訛りが変化した説


椿の名前の由来にはいくつかの言い伝えがあります。

椿の葉が色が濃く艶があって厚いことから「厚葉樹・あつばき」や「艶葉樹・つやばき」と呼ばれていたものまた、非常に丈夫な木である為「強葉木・つばき」がなまって「つばき」に変化したという説。椿の花が咲くと待ちに待った春が来るという意味で「春を待つ木」の春と木がくっついて、「椿」となったという説。

朝鮮語から変化した説

椿の語源は他にも朝鮮語から由来したという説があります。これは椿の伝承が中国の沿岸諸島から朝鮮半島を経て、日本に渡った時に朝鮮語で「冬柏」と書いてトンベイと呼んでいたものが転訛して「椿」になったという説です。椿は当時「海石榴・うみざくろ」と呼ばれていたことが文献に残っています。

この石榴とは当時海外から輸入されたものをこう呼び、海外からの流通品につけられた名前。この頃すでに朝鮮半島では椿油の製法も開発されていたと推測されていて、日本でも朝鮮半島に近い地方に椿の栽培が盛んな土地が多いこともこの説に基づくと納得のいくところです。

英語名「カメリア」の由来

英語名のカメリアはマニラや東アジアの植物研究を盛んに行っていた宣教師のヨゼフ・カメルというボヘミア人の名前に由来します。

17世紀にヨーロッパに椿が持ち込まれた際に、植物分類学者のリンネが椿伝承に貢献したカメルに記念し、ラテン名で「カメリア」と名付けたのが英語名の発祥。種名に日本産と識別がつくようジャポニカとし、学名が「Camellia Japonica・カメリアジャポニカ」となったのでした。

椿の花言葉・椿と歴史背景

日本の江戸時代あたりからブームになり始めた椿のはなには、時代背景を映す扱われ方や、言い伝えが継承されています。日本の文化や気候に根付いて長く親しまれてきた椿の歴史をご紹介します。

万葉集

椿は万葉集や有名家人が残した詩にもよく登場する花でも有名です。 ・「巨勢山の つらつら椿 つらつらに 見つつ思はな 巨勢の春野を」 坂門人足 ・「落(おち)ざまに 水こぼしけり 花椿」 松尾芭蕉 ・「赤い椿 白い椿と 落ちにけり」 河東碧梧桐

献上花

江戸時代、徳川幕府が開かれると、江戸には多くの寺院や神社・武家屋敷が建設されました。庭園はこれらの建設には欠かせない条件で、庭園にはこぞって椿の花が植えられていったと言います。

とくに江戸幕府の第2代征夷代将軍であった徳川秀忠が吹上御殿に花畑を作り、多くの椿の花を献上させたことから、江戸で一気に椿の花が広まったと言われています。

忌避

椿の花は日本人の間で長く親しまれてきた花ですが、花が散るときに花のつぼみ事首が落ちたように枯れてしまうことから、戦国時代は武士の家に椿を植えることを嫌ったといいます。

また馬の世界でも「タマツバキ」という名馬が大本命視されていた第36回の日本ダービーで、スタート直後に落馬し、競争中止になって以来、競馬界でもツバキの名前は敬遠されています。


椿の花言葉・赤色

「気取らない優美さ」「謙虚な美徳」

赤の椿には、自然で気取らない様子を意味する表現の花言葉がつけられています。これは原種になるヤブツバキの元々の色が赤であることで、自然体や飾らない美を象徴しているのでしょう。

一方英語の花言葉は「You’re a flame in my heart(あなたは私の胸の中で炎のように輝く)」と日本語の花言葉が持つ意味と随分異なります。これはヨーローッパに広がったカメリアは、社交界を通して広まったことから、カメリア=豪華絢爛・富の象徴といったイメージがある為です。

赤は基本的に情熱の色ですので、日本人の椿への解釈とヨーロッパでの解釈との相違が顕著に出ているパターンです。

赤の椿・誕生花

1月2日と1月27日の誕生日の花は赤の椿です。 18世紀前後にヨーロッパで盛んに品種改良がおこなわれるまでは、椿の品種は赤が主流でした。今でも鮮やかな緑の葉と赤のコントラストは冬の寒空に映える配色ですね。

椿の花言葉・ピンク色

「慎み深さ」「控えめな愛情」

「慎み深さ」の花言葉の由来は、ピンクがかもし出す東洋独特のやわらかな印象が、ピンクの花にこの意味を持たせたと想像されています。

「控えめな愛情」も同様で、愛情に対する根本的な考え方が、東洋は控えめでさりげないことを意味しているのでしょう。 英語の花言葉は「longing(恋しく思う)」英語でも恋の切なさや淡い恋心が表現されています。

ピンク色の椿・誕生花

1月12日の誕生日の花はピンクの椿です。春の兆しが感じられるほんのり温かい日にピンクの椿が咲いていたら、淡いカラーがより春の来る日を待ち遠しくさせますね。

椿の花言葉・白色


「理想の愛」「申し分ない魅力」

18世紀前後にヨーロッパに渡った椿は、19世紀に大ブームを巻き起こします。社交界の女性たちはこぞってこの椿の花を胸に飾って、その美しさを競ったそうです。この頃椿のあまりにもの美しさに、魅力を感じさせる意味のある花言葉がつけられたとみられています。

フランスの作家アレクサンドル・デュマ・フィスが高級娼婦との恋の思い出を小説に仕上げた「椿姫」のなかでも、ヒロインのマルグリッドが赤と白の椿の花を社交界に現れるシーンはオペラでも非常に有名です。

このように社交界で一躍脚光を浴びた椿には、「理想の愛」や「申し分ない魅力」という魅惑的な花言葉がふさわしいと言えるでしょう。

ちなみに英語での花言葉は「adoration(愛慕、崇拝)」「loveliness(愛らしい)」 白の花がかもし出す独特のかわいらしさと、カメリアの花の形状が花弁が幾重にもかさなるシンプルながらもキュートな様子が表現されていますね。

白の椿・誕生花

白の椿を誕生花にもつ誕生日は ・11月11日 ・11月18日 ・12月21日 ・1月1日 ・1月25日 椿は冬を代表する花で、別名「耐冬花・たいとうか」と呼ばれるほどです。さすがに雪のちらつく1月には欠かせない季節の花ですね。

椿の花言葉・黄色

「円満」

黄色の椿は特に別名「金花茶」と呼ばれていて、1965年に中国で発見された非常に珍しい品種。中国語で「茶」が「椿」を意味する為、1980年代になって日本に入ってきた時にこの名前がつきました。 非常に透明感のある鮮やかな黄色の花を咲かせるこの椿は、長い間中国の天然記念物に指定されていた為、国外には持ち出すことが出来ませんでした。

黄色の椿に「円満」という花言葉がつけられているのは、中国の黄色に対する概念に由来。黄色は「金」「幸せ」の象徴として珍重させるカラーです。ここから派生して、この花言葉がつけられたと言われています。

まとめ

ツバキの花はその形状も愛らしく、日本や東洋独特の控えめな雰囲気をかもし出す冬の代表花です。花を楽しんだ後は、種からとれる椿油で健康にも非常にベネフィットのある椿。耐寒性が非常に強く、育てやすい植物ですので、お庭に植えると、冬の寒々しい景色が華やかに生まれ変わりますよ。