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チャドクガとは?刺された時の対処法4選!毒毛虫には要注意!

有毒な毛を持つガ類チャドクガを知っていますか?毒毛虫チャドクガの毒針毛は触れるだけで激しい痛みやかゆみ、皮膚炎など重篤な症状を引き起こします。そんな時に慌てないための対処法とは?今回は症状の実際とそれに応じた対処法についてご紹介していきます。
2020年8月27日
てつはる
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チャドクガとは?

チャドクガを知っていますか?チャドクガ(茶毒蛾)はチョウ目ドクガ科の昆虫です。その名の通り「茶の木」を好むためツバキ科の樹木でよく見ることが出来ます。チャドクガがついた樹木は食害に合い、また幼虫から成虫、卵まで受け継がれる「毒針毛」と呼ばれる0.1~0.2mmほどの体毛に毒を持ち、触れるだけで湿疹やかゆみなどの症状を引き起こすため、駆除の対象となります。

チャドクガの生態

チャドクガは年に2回発生し、幼虫の発生時期は5~6月と8~9月です。成虫は基本昼間は薄暗いところでじっとしています。チャノキ、ツバキ、サザンカなどの葉に産卵しますが、その卵は成虫の体毛に覆われており、これに触れても症状が出るので注意が必要です。 幼虫は葉や枝、実など一か所に数十匹が固まっていることが多いです。毒針毛は大変抜けやすく、風などに乗って舞うことがあります。ツバキの木の傍を通っただけで症状が出たりした場合には、飛んできた毒針毛に触れた可能性を疑ってもいいでしょう。

チャドクガ被害の予防法

チャドクガの被害は樹木の食害だけでなく、私たちの身体へも影響を及ぼすものです。そのため駆除が必要で、早期発見などの予防により被害を最小限におさえることが出来ます。 チャドクガ駆除に適した季節は卵が孵化する前の5月前後。卵からかえり幼虫になってしまうと動き出してしまうため、駆除範囲が広くなったり、毒針毛の被害が広がってしまう可能性があるからです。 また成虫になれば更に駆除は困難となり、次の卵を産むリスクも高まります。

チャドクガ駆除の方法

チャドクガ駆除にはそれぞれの段階ごとにいくつかの方法があります。卵の段階では枝ごと切り取って2重にしたゴミ袋などに入れて処分しましょう。もし時期を逃して孵化してしまったり、幼虫を発見した場合には、範囲がさほど広くなければ卵同様に枝ごと切り取る方法や殺虫剤を使用して駆除する方法があります。 また、樹木の周りにまくと毒毛虫が寄り付きにくくなる殺虫剤もあり、消毒として非常に有効です。

毒毛虫駆除の注意点

幼虫駆除時に注意したいのが、木を激しくゆすったりスプレーを噴射するなどの刺激を加えることで、毒針毛が飛び散る被害が出ることです。毒毛虫の塊の大きさにもよりますが、風向きの確認やカッパやマスク、ゴーグルの着用といった装備を十分にして駆除にあたるようにしてください。

チャドクガ被害とその症状


残念なことにチャドクガが発生してし、刺された場合どんなことが起こるのでしょうか? ここでは毒毛虫チャドクガに刺されたときの主な症状についてみていきましょう。

チャドクガに刺された!重篤な症状の時は

アレルギー体質の方はチャドクガの毒に対して特に過剰な反応が出やすいと言われます。また一度刺されると抗体が形成され、二度目以降アナフィラキシーショックを起こしてしまうこともあり注意が必要です。 過剰な湿疹や口腔内の腫れ、血圧低下や呼吸器の症状、意識消失などが見られたら、緊急性が高い為すぐに救急車を呼びましょう。

チャドクガに刺された!症状その①~湿疹

まず目に見える症状として赤みのある「湿疹」が出ます。 チャドクガに刺された直後の湿疹はじんましんにもよく似ていて、医師でも判別がつきにくいそうです。刺されてから4時間くらい経過するとチャドクガ特有の症状になります。 じんましんは湿疹の箇所が移動し全身に広がりますが、チャドクガの湿疹は盛り上がりがあり、多少広がることはあっても移動しません。

チャドクガに刺された!その②~かゆみ

チャドクガに刺された後の症状で一番厄介なのが「かゆみ」です。かゆみは刺されてすぐには出てきません。個人差はありますがだいたい2~4時間後にかゆくなってくるのが一般的です。劇症性は少ないですが長期間にわたってかゆみが続きます。 かゆいからといって手で掻いたりするのは絶対にやめましょう。毒針毛が全身に広がりさらに悪化させてしまいます。

チャドクガ症状への対処法4選

ではこの厄介なチャドクガの症状を少しでも抑える為にどのような対処が有効なのでしょうか。 今回は4つの対処法をご紹介します。

チャドクガ症状対処法その①~毒針毛の掃除

湿疹やかゆみで毒毛虫に刺されたと感じたら、まずは毒針毛の処理が大切です。 屋外で樹木の傍を通っただけで、風に乗って飛んできた毒針毛に触れ、症状が出ることもあります。それに気づかず、かゆみにまかせてかいてしまい、手についた毒針毛を全身に広げてしまうのです。 毒毛虫の仕業の可能性がある場合、着ていた衣服についた毒針毛を、ガムテープやコロコロなどで除去しましょう。 屋内に持ち込んでしまったら、使い捨てフロアモップなどで床を拭いたり家族へ出来るだけ広がらないようにしてください。

チャドクガ症状対処法その②~お湯などを使った熱処理での無毒化

毒針毛のついた衣類をそのまま洗濯すると、他の衣類に付着し被害を広げてしまうことになりますのでお勧めできません。そうとは言え、ガムテープやコロコロで出来る限りの除去をしたと思っても、目に見えないくらい微細な毛は取りきれたのか不安ですよね。 完全にとりきれなくても、毒針毛の毒を無効化することが出来れば安心です。 チャドクガの毒は熱に弱い性質を持っています。これを利用し、50℃以上のお湯での洗浄やアイロン(スチーマーも可)、乾燥機を使用することで触れても安全な状態にすることが出来ます。

熱処理を応用してかゆみも抑える


先程の熱による無毒化を応用すると、症状のひとつであるかゆみを抑えることも出来ます。 50℃程度に熱したお湯、正確には沸騰したお湯に同量のお水を加えたお湯でスプーンを温め患部に当てる方法です。50℃は熱いと言えば熱いですが、注意しながら行えば火傷を起こすほどではないとのこと。 中々広範囲の場合は難しいかもしれませんが、効果はかなり期待できるそうです。

チャドクガ症状対処法その③~病院での治療

前にもご説明しましたが、チャドクガの毒による重篤な症状が出たらすぐの受診が必要です。症状がさほどでなくても、原因が分からないと治療のしようもありませんから、出来るだけ皮膚科・アレルギー科などの病院への受診がお勧めです。病院ではその場で内服薬を飲む、塗り薬を塗る、症状が重篤ならば注射を打つなどの処置があります。かゆみに関しては長い場合半年程度まで続くという報告もあり、特にアレルギー体質の方は安易に放置せず医師の診断を受けたほうがよいでしょう。

チャドクガ症状対処法その④~市販薬の使用

病院に行きたくても今日は休日!治療が受けられない!なんてこともありますよね。そんな時にはとりあえず市販薬に頼るほかありません。クリーム状や液状お薬のタイプはいろいろありますが、なんでもかゆみ止めなら何でもいいというわけでもありません。お薬は抗ヒスタミン薬やステロイド剤を購入するようにしてください。ステロイド剤は患部の場所によってお薬の強さの使い分けが必要です。薬局に薬剤師さんや登録販売者の方がいれば聞いてみるのもいいと思います。 液状のお薬の場合スポンジからお薬が染み出す作りになっていますが、スポンジに患部についていた毒針毛が移る場合があるので、使いまわしは厳禁です。

チャドクガ症状対処法番外編~自然療法

カレンデュラのマザーティンクチャーやティーツリー精油使用のクリーム、ビワの葉化粧水など

前述のステロイド剤はかゆみには有効ではありますが、小さいお子さんなどにはあまり使いたくないということもありますね。そのような症状に対して、いろいろ自然療法を試されている方もいらっしゃるようです。大切なお子さんには安心安全な方法で治療してあげたいですね。

チャドクガ症状対処法~その後の過ごし方

受診や各種治療、対処を行ったあとにより症状を悪化させないためにはその後の過ごし方が大切。 皮膚炎をおこしていますので炎症性疾患の注意事項があてはまります。血行が良くなるとかゆみが増してしまい大変。運動やアルコールは控えてお風呂も簡単にシャワーなどで済ませた方が良いでしょう。 冷やすと多少の腫れが抑えられます。皮膚炎の箇所により注意して行って下さい。

チャドクガ症状対処から完治までの期間は?

チャドクガに刺され症状が出てから完治まではその症状の重さにもよりますが、早くて1週間、長いと半年ほどかかると言われています。 刺されてから2~4時間でかゆみや湿疹が出始めるので、その後受診治療や対処を行うのが一般的ですね。1日程度は激しいかゆみがあり、徐々に治まっては来ますがその後も内服治療や外用薬を使用しかゆみをコントロールし治癒を待ちます。

チャドクガに負けないための対策まとめ!

これまでチャドクガの生態や刺された時の症状と対処法についてみてきましたが、できれば「刺されない」ことが1番の対策と言えます。 最後に出来るだけ被害に合わない為の方法と、最善の注意についてまとめていきたいと思います。


チャドクガ幼虫を発生させないために

なんといってもチャドクガの幼虫を発生させないことが1番です。成虫は飛び回りますし、昼間は暗い所でじっとしていることが多いので中々駆除が難しいと思います。成虫用の駆除スプレーなどもありますが、スプレーを噴射しながら追い回せば、成虫が体毛をまき散らしていくので被害も大きくなりがちです。 やはりなんといってもじっと動かない卵の段階で駆除するのが1番被害が少なくて済みますね。それには孵化する前の時期を逃さないよう注意しましょう。

そして樹木に寄り付かせないことも大切ですね。オルトランなど消毒として樹木の周りにまき、毛虫を寄り付かせないタイプの殺虫剤は直接毛虫駆除をしなくてすみ、3ヶ月に1度程度の散布なので楽に駆除が可能です。早期に発見することも大切なので、チャドクガが好む樹木は毛虫チェックをしつつ、剪定をこまめに行い風通しを良くしておきましょう。見通しを良くすることで、チャドクガの天敵も見つけてくれやすくなりますよ。

チャドクガ皮膚炎を悪化させないことが大事

チャドクガの毒針毛はとても厄介なんです。チャドクガを駆除してもその毒はなくなりませんから、注意が必要ですしお子さんなどが木の下で遊んでいるだけでその被害にあうことがあります。成虫が卵を産み、孵化する時期は公園などのツバキ科植物に近づく際は十分注意して下さい。大変抜けやすい毒針毛は風に乗ってやって来る怖い奴。 刺されてしまったら出来るだけ皮膚炎を広げないようにするための対策をしてください。来ていた衣服の掃除や熱処理はしっかりしましょう。チャドクガの皮膚炎と診断がつくのは2~4時間と言われていますが、出来るだけ早い受診と、それまでの状況を医師に説明し適切な治療をうけて下さいね。

激しいかゆみに襲われれば、かくなと言う方が難しいのですが、かきむしってしまうと毒針毛を全身に広げてしまうことになりかねません。またかくことで余計に皮膚炎を悪化させてしまうため、かゆみ止めなどを使用し出来る限り患部を広げないようにしましょう。 また熱を上手く利用した無毒化による症状鎮静も効果があります。温度は50℃以上の必要がありますので火傷に注意して行って下さい。 ただ皮膚炎ですので全身の血行を良くすると逆にかゆみを増すことになってしまいますので注意して下さい。

チャドクガに気をつけ楽しいアウトドアライフを!

きれいな花には・・・と言いますが、ツバキや山茶花は私たちの生活に長年寄り添ってきたなじみの深い樹木です。同じようにチャドクガも惹かれるのでしょうか? 私たちが薄着になり活動的になる時期に彼らも動きが活発になっていきます。駆除も必要かもしれませんが、生態系にとって必要であるが故彼らも今ここにいるのだと思います。出来るだけその被害に合わないようにするためには、私たち人間が生態や予防・対処についての知識を持ち行動することも必要だと思いませんか?上手に生き物と付き合いながらこれからも外遊びをもっと楽しめるようにしたいですね!