ナスタチウムってどんな植物?
ナスタチウムという花についてご紹介します。ナスタチウムは、ノウゼンハレン科ノウゼンハレン属に分類されている一年草で、メキシコから南米に分布するつる性の植物です。花色がとても鮮やかで、花壇などを明るくトロピカルな印象にしてくれます。草丈が3mほどになる品種や、20cmほどしか成長しない品種など様々あり、ナスタチウムを食用として、サラダにする場合もあります。
ナスタチウムは、春に種まきをすると初夏や秋に黄色の夏らしい花を咲かせてくれ、別名「金蓮花(キンレンカ)」ともいわれています。葉が丸く、蓮の花に似ていて花の色が金色というところから金蓮花を言われるようになりました。草丈の低い品種は、寄せ植えに人気です。黄色やオレンジの花色は、花壇やプランターに明るい印象を与えてくれます。
ナスタチウムの種まきの時期と方法
ナスタチウムは、種から育てることが多い植物です。これから、種まきの方法についてご紹介します。ナスタチウムが発芽するために必要な温度は、20度前後です。そのため、4月頃か9月頃に種まきを行います。種を土に植え付ける一日前に、水の中に種を入れておくと発芽しやすくなります。
ナスタチウムを育てるなら有機質な土
ナスタチウムは、水はけのいい有機質な土を好みます。赤玉土(小粒)5:ピートモス3:軽石2の配合で土を作ります。面倒な方は、市販の草花用培養土でも問題ありません。 まず、土をポットの中に入れていきます。1つのポットに1粒ずつ入れていくようにしましょう。種を入れたら、上から軽く土をかぶせていきます。その後、日陰で管理しましょう。土が乾いてしまわないように水やりを行います。約1週間ほどで芽が出てくるので、葉が3枚ほど生えてきたら地植えや鉢植えにしてあげてください。
ナスタチウムの水やりと肥料
ナスタチウムを育てる水やり方法
ナスタチウムの栽培で大切な水やりの方法についてご紹介します。ナスタチウムを鉢植えにした場合、水やりは土の表面が乾いてから行います。湿度が高いと弱弱しい茎が生える原因になるので、必ず土の表面が乾いてから水やりを行ってください。地植えの場合は、水やりの必要がありません。
ナスタチウムを育てる肥料の与え方
ナスタチウムの栽培で大切な肥料の与え方についてご紹介します。ナスタチウムに肥料を与えすぎてしまうと花付きが悪くなってしまいます。なので、肥料は植え付け時に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。あとは、開花時期である6月~7月と9月~10月に2週間に1度のペースで液体肥料を与えるようにしましょう。
ナスタチウムのお手入れ方法
大きく育てるための摘心方法
ナスタチウムをきれいに育てるための摘心の方法について説明します。ナスタチウムの本葉が、6枚ほどに成長してから行います。6枚ほどに成長したら、頂点にある芽を手で摘み取る作業を行っていきます。すると、摘み取った部分から新しい芽が出てくるので、株が大きくなっていきます。
もう一度咲かせるための切り戻し方法
ナスタチウムの、切り戻しを行う方法と時期についてご紹介します。切り戻しを行う時期は、7月中旬から7月の終わりごろです。ナスタチウムの草丈を、ハサミで半分にしていきます。切り戻しを行うことによって、秋になったら再び花を咲かせてくれるようになります。切り戻しは、大切な手入れなので忘れずに行いましょう。
きれいに育てるための花がら摘みの方法
ナスタチウムの花がら摘みについて説明します。ナスタチウムの花が終わったら花がら摘みを行います。枯れた花をそのまま置いておくと、害虫が発生したり病気の原因になってしまいます。なので、枯れた花の手入れはとても大切です。枯れた花は、しっかり花首から切り落としていくようにしましょう。
ナスタチウムの増やし方
ナスタチウムには、二つの増やし方があります。挿し木で増やす方法と種から増やす方法です。この二つの増やし方についてご紹介します。
挿し木で増やす方法
ナスタチウムの挿し木の方法について説明していきます。挿し木を行うタイミングは6月です。ナスタチウムの茎を10cmほどに切っておきます。先端に葉を3枚ほど残して、あとの葉は取り除いておきましょう。挿し木をするポットの中に、赤玉土(小粒)をいれて茎をさします。約1週間ほどで発根するので、十分に根が生えていることを確認してから鉢植えや地植えにしてあげてください。
種の採取方法
ナスタチウムは、花が終わった後に種を作ります。この種を採取しておくことで、ナスタチウムを増やすことができます。種は、自然に落下します。なので、自然に種が落下するのを待ちましょう。もしくは、落下前に採取してカラカラになるまでしっかり乾燥させてあげましょう。植え付けるまで、冷蔵庫で保管しておきましょう。
ナスタチウムの冬越し方法
ナスタチウムを栽培するタイミングによっては、冬越しをしてあげなくてはいけません。種まきを秋に行った場合は、冬越しをしてあげましょう。気温が5℃以下になっていない場合は、日当りのいい場所で栽培します。5℃を下回った場合は、室内へ取り入れて日当りのいい窓際で栽培してあげましょう。霜や寒風に当たらないように注意してあげてください。
気を付けておきたい害虫と病気
ハダニとハモグリバエ
ナスタチウムを栽培していく中で気を付けておきたい害虫について説明します。気を付けておきたい害虫は、ハダニとハモグリバエです。
ハダニとは
まずはハダニについて解説致します。ハダニは、葉の裏に発生しやすく、発生してしまうと葉に白い斑点がつきます。大量発生してしまうと、蜘蛛の巣のようなものを作られてしまい、ナスタチウムの株が弱ってしまいます。対策としては、ハダニは湿気が苦手なので葉の裏に水をかけてあげましょう。発生初期であれば、見つけ次第ピンセットなどで駆除していきましょう。大量発生してしまった場合は、殺虫剤を使用しましょう。
ハモグリバエとは
ハモグリバエについて説明します。ハモグリバエは、発生すると葉に曲がった白い線が現れるのが特徴です。これは、ハモグリバエが葉の中に幼虫をつけた証拠です。葉に白い線が見つかった場合は、葉の中に幼虫やさなぎがいるので、葉を摘み取ってそのまま捨ててしまいましょう。
立ち枯れ病について
ナスタチウムに限ったことではなく、色々な植物は立ち枯れ病にかかる可能性があります。立ち枯れ病は、湿度が高くて蒸れやすい時期に発生しやすいです。発生してしまった場合は、立ち枯れ病にかかっている部分とその周りの土をきれいに取り除き、焼却処分しましょう。予防としては、清潔な土を使ったり、切り戻しなどを行って蒸れないようにしてあげることが大切です。肥料に窒素がたくさん含まれているものは使用しないようにしておきましょう。
元気な印象のナスタチウムを育てよう
これまでナスタチウムの育て方についてご紹介してきました。いかがだったでしょうか?すこしでも興味を持ていただければうれしく思います。 ナスタチウムは寄せ植えにも人気の植物で、主に控えめな印象の花やハーブがおすすめです。花であればパーベナ、ロべリア、ペチュニアなどと相性がいいです。ハーブであれば、コモンセージやチャイブがおすすめです。他にも、野菜と寄せ植えするのもおすすめです。ナスタチウムは、アブラムシを予防してくれる効果が期待できます。キュウリやピーマンなどと一緒に植えてあげることをおすすめします。
ナスタチウムは、食用として栽培できることも楽しみの一つです。食べられる部分は、花や蕾、葉や種子です。葉や花を使ったサラダは、彩が良くおすすめです。葉がすこしピリッとしてさわやかな味わいを楽しむことができます。また、ナスタチウムは抜け毛を予防する効果も期待できるようです。シャンプーにナスタチウムが使われているものもありますので、探してみてはいかがでしょうか?興味を持った方は、ぜひ育ててみてください。