超大型外道!アカエイとは?
普通の魚とはケタが違う!アカエイってどんなやつ?
南日本のに多く生息するエイの種類です。生息域で言うと、北海道沿岸~九州の南の端まで全国的に生息しています。日本を出ても、朝鮮半島西南岸、台湾、中国の渤海、黄海にわたるまで広い地域に顔を出すエイです。
良く釣れるものだとだいたい80センチ~1メートルにかけるまでのものが多いですが、最大サイズで2メートルを超すものも多くいます。
人間の伸長を優に超えていますね。水族館でもよく見かけるエイの種類だと思います。顔をのぞかせるとキモカワ要素を持ち、愛されている生き物だと思いますが、実は、その顔の裏には、恐ろしいと思わせる一面を持っているのです。
アカエイの生態について
まずは、アカエイの生態からお話していきましょう。このアカエイは、卵胎生と呼ばれる交尾してから体内で卵を育てて小魚を産む種類の魚にあたります。鮫にもいくつかの種類は、この卵胎生の個体がいますね。
特にこのアカエイは、5月から8月にかけて小魚を10匹近く生みます。だいたい夏場に差し掛かるので、海開きのシーズンと被ります。もしかしたら、その時期にアカエイの子供を見かけることもあるかもしれません。
そもそも普段は浅い砂地や干潟にもぐって生活している種類で、潮干狩りなどに行ったときに中型のアカエイなどは、出没するケースはよくあるようです。そう考えると危険ですよね。何が危険かというとやはり毒を持っているということです。かなり強力な毒針ということで、絶対に障らないように注意しなければいけません。
アカエイのほかにもエイは釣れる!?
主に釣れるアカエイ以外のエイを2種類ご紹介!
実は、アカエイのほかにも数多くのエイが釣れるという情報が寄せられています。中でも、釣れたという情報の多いアカエイ以外のエイを2種類ご紹介していきましょう。
①ナルトビエイ
本州から九州にかけての南日本方面で、近年、徐々に増えてきているといわれているのが、このナルトビエイです。場だらと美瑛と呼ばれる個体に近いですが、白い斑点のあるなしで判別できるようになっています。
近年のアサリの減少の原因の1つともいわれています。尾が長いのが特徴的で、毒針は持たないエイです。私自身、太刀魚を狙ったルアーにかかったことが有り、周りの釣り人に大迷惑をかけた根源になった嫌な思い出があります。
食用として流通していないので、あまり食べられる機会はないものの、味はわるくないとのことです。から揚げなどの食べ方が適しています。
②ツバクロエイ
まるでUFOのような変わったフォルムが特徴です。少し翼のようにも感じられ、海の中を泳ぐ姿は、さながら大空を羽ばたいてるかのようにも感じさせてくれます。
このツバクロエイもアカエイと同じく、強力な毒針を持つため、細心の注意を払う必要があります。イセエビやサザエなのど高級食材を食い荒らす不届きものです。味は悪くないようですが、流通はしていない模様です。煮つけや空揚げなどの食べ方が良いようです。
どんな釣りでアカエイが釣れる?
底に潜むアカエイ!あなたの仕掛けが狙われる!
チヌなどを狙ういかだ釣りやウナギなどを狙った汽水域での釣りなど、様々な釣りの迷惑役として掛かります。最もアカエイがかかりやすいのは、間違いなく投げ釣り(ブッコミ釣り)で間違いないでしょう。
アカエイは、特に甲殻類などをよく捕食しますが、基本的には何でも食ってきます。虫餌、エビ類、切り身などなど。先ほど言った通り、底の方に潜むので、底に仕掛けを垂らす投げ釣りの仕掛けについた餌は、文字通り格好の餌なのです。
どんな釣り場にアカエイは多いの?
どんなポイントに?アカエイはどこ?
皆さんは、魚釣りの好ポイントとしてどのようなポイントをあげますか?テトラ周り、橋の下、カケアガリ、障害物周辺などなどあるかと思います。そのだいたいが、このアカエイの生息地としてもあげられます。
特にアカエイにとって絶好のポイントとして挙げられるのが、河口付近です。おそらく、アカエイが釣れたことのある河口付近には、すでにたくさんのアカエイが潜んでいると思われます。
河口部は、アカエイの群れが集まりやすいポイントでもあるのです。もし別ターゲットを狙う際は、気を付けて狙うようにしましょう。あたりが強烈なため、竿が持っていかれることもかなり多いです。
アカエイが釣れた時の取り込む必須道具!
大型魚ならではの道具を用意しよう!
釣れたら取り込むのは、当たり前のことだと思います。ですが、このアカエイに関しては、通常の釣り竿では、あげるだけでもかなりの時間と体力を浪費し、ラインや仕掛けも耐えることができるかどうかもあやしいものです。
もし、近くに引き寄せることができたとしても、勿論、引っこ抜きで揚げることは100%不可能です。
それは、重みや見た目だけでも無理なのは分かっていただけるかと思います。 では、どうするかというと、玉網やギャフを使用してあげるのあげます。ただ、防波堤で釣れる大型の魚といっても、青物やシイラ、ハタ系などがほとんどで、それらでも1メーターを超えるのは、なかなかいません。
このアカエイに関しては、基準を1メーター設定する必要があるぐらいの大物です。玉網には超大型のものでないと入りません。そもそも2メーター級は明らかに入らないですし、そうなるとギャフになるかなと思いますね。
一人であげることができないほどの大物もいるかもしれないので、その時は、近くの釣り人に救援を求めましょう。ギャフでも引き上げる力がないと厳しいです。
危険!アカエイの対処法
アカエイを釣った時、気を付けることとは?
まずは、アカエイを引き上げることができたとしましょう。アカエイの気を付けなければいけない点は、大きく分けて2つです。
鋭い毒針に注意!
まず、1つ目は、尾にある毒針です。何度も言っていますが、この毒針はかなり危険な毒を持っているものです。刺されたらひとたまりもありません。アカエイは、引き上げた後も、警戒のため尾を振り回して攻撃してきます。
不用意に手を出した場合は、間違いなく毒針に刺されてしまいます。この毒針は、返しがついており、刺された場合、毒は勿論、毒針の傷でもかなりの痛みを伴います。
早急に対処しなければ、最悪の場合、死に至ることになったり、刺された部位を切断しなくてはいけないようになってしまいます。また、アカエイ自体、死んでいても、刺された場合、毒が回ってしまうため、その辺も頭に入れておく必要があります。
口も鋭く危険
もう一つは、口ですね。毒針に目が行きがちですが、アカエイの口もかなり鋭く危険です。軽く話はしましたが、エビや貝類などの甲殻類をガリガリと食べてしまうほどの強力な歯を持っています。針を外すのに、毒針ばかり注意していては、大けがにつながってしまう可能性があります。ペンチや針抜きをしようして抜くように心がけましょう。
引き上げたらしなければいけないアカエイ対策は?
特に持ち帰る場合は、絶対にしなければいけないのが、毒針の切断です。中には、釣り上げた個体の毒針を切り落としてから海にはなっているアングラーも多く、釣り上げたら尾がなかったという経験をしたアングラーもすくなくないのではないでしょうか。
やはり、毒針自体、死を至らしめてしまうほどの危険なものなので、早急に切断するようにしましょう。ただ、先ほども言ったようにぶんぶん振り回すので、気を付けなければいけません。先に締めてしまうと安全かもしれませんね。
万が一の時は助けを呼ぼう!
刺された!対処法をご教授!
特にアレルギー体質の方は、死に至る確率が上がるので、気を付けましょう。 刺されたらすぐに毒を絞りだして、できれば湯を流して洗って、応急処置をして、すぐに病院にいって治療を受けましょう。
毒魚として有名な、ハオコゼやゴンズイと比べると圧倒的に毒のレベルが違います。それだけでも、どれだけ刺された際の危険度がわかるかと思われます。
万が一の時は助けを呼ぼう!
すぐに移動できるような釣り場ならまだいいですが、釣り場まで結構歩かなければいけない場所の場合、足をぐざっと刺されたりした場合、そもそも釣り場の近辺の知識がない場合は、周りの釣り人の助けを借りたり、救急車も迷わずに呼ぶようにしておくほうがいいでしょう。
足が動かなくなったり、死んでからでは遅いです。できることをできるだけ早急にしましょう。
意外とおいしい?アカエイの食べ方
まずは捌こう!!(動画あり)
なかなかアカエイを捌く機会なんてないと思いますので、動画と共に捌き方をお届けします。豪快に捌いていますが、1つ1つの工程が丁寧でわかりやすいですね。あの赤っぽい白い身は、どうなっているのかお分かりになるかと思います。捌いたら調理に向かいましょう。
①刺身
シンプルイズベスト。釣った魚を生かす食べ方として、筆頭に上がるのは、刺身でしょう。釣ったものは、鮮度を保てていますので、やはりこの食べ方ははずせません。
しかし、エイは臭みがあって食えたものじゃないという話もよく聞きます。調べると、有明海のアカエイなどの固有種はおいしいとされているものもあるようです。
少し調理にこだわったり、鮮度を保てていれば、通常のアカエイもおいしくいただけるかと思います。
②煮付け
どのエイも、煮付けという食べ方に関しては、かなりの好評価が出ているイメージがあります。そもそもアカエイ自体、まずいという言われ方をしているのは見たことがありません。
この煮つけに関しても、様々な方がレシピを出しているほど、愛されているのがわかります。軟骨のコリコリ感、皮のコラーゲンなど、様な触感を楽しむことができるのが特徴です。
③から揚げ(動画アリ)
こちらもエイの食べ方として人気のあるものですね。から揚げにすることで、多少の臭みをかき消すともできます。とはいえ、できるだけ、しっかり締めて、死後のアンモニアっぽい臭みの回りを抑えるように心がける必要があるでしょう。
触感は抜群、パリッとした衣、軟骨のコリコリ感などの触感を楽しみながら、無駄なく食材を生かすことができます。個人的にはこの食べ方が、最もおすすめです。
時には危険な釣りもあることを頭に入れて!
楽しい釣りが、一瞬で悲しみに変わらないように
海の中は広さと同じように、様々な生物が潜んでいます。その生物たちは、進化を経て自分たちを学ぶすべを得ています。今回のお話の、アカエイの毒針も、他者から身を護るすべなのです。なので、傷つけることができて当たり前なのです。
毒針にさされないようにするためにも、しっかり知識を得ることで、釣り上げたときにしっかりと対策できるようにしなければなりません。それは釣り上げたエイに対する礼儀でもあるはずです。
一瞬で悲劇にならぬよう、気を付けた釣りを心がけましょう。