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バーミキュライトとは?使い方や安全性、効果をご紹介【水耕栽培/種まき】

初心者向けにバーミキュライトの使い方についてまとめました。簡単に使えるバーミキュライトでガーデニングやおしゃれな水耕栽培を始めてみませんか?使い方や肥料としての効果、安全性についても調べましたので、ぜひ参考にしてみてください。
2020年8月27日
ロッキー
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バーミキュライトとは?

バーミキュライトがガーデニングに使われるのは知ってるけど一体なんなのかよくわからない!という人のためにまずはおさらいしておきましょう。

バーミキュライトって?

バーミキュライトは苦土蛭石(くどひるいし)という鉱物を人工的に加工して、ガーデニング用に細かくしたものです。土壌改良のほか建材にも使われることがあります。見た目にはうろこ状でキラキラ光沢があり、基本的には単体ではなく土に混ぜて使います。

バーミキュライトの成分は?

バーミキュライトの主成分は酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムで、マグネシウムやカリウム、鉄分を微量含んでいます。原料の苦土蛭石(くどひるいし)の「苦土」は苦土石灰の「苦土」とおなじでマグネシウムを指します。ちなみに原料の苦土蛭石は熱を加えるとヒルのようにウネウネ動くことから蛭石といいます。

バーミキュライトの特徴は?

バーミキュライトの特徴

バーミキュライトには「通気性」「保水性」「保肥性」がよく、非常に軽いといった特徴があります。また無菌であると言われています。あとは「断熱性」と「保温性」が高いです。こういった特徴はバーミキュライトの原料の成分ではなく、その構造によるものです。次で製法と構造について見ていきましょう。

バーミキュライトの製法と構造

バーミキュライトの製法は原料である苦土蛭石を高温(800~1,000℃)の焼成炉の中に入れ熱を加えます。そうするとアコーディオン上に膨張してもとの容積の10数倍にもなります。これを細かく砕いてガーデニング用の大きさにしたものが売られています。膨張したバーミキュライトは多層構造をしていて隙間や穴が多く、ここに水分や肥料、空気が入り込んで土の状態を良くしています。また高温で生産するので無菌になります。

バーミキュライトにはどんな効果がある?

土の状態ががよくなる

バーミキュライトの多層構造の隙間に水や肥料が入り込むので水と肥料の持ちがよくなります。空気も通すので、酸素不足になってしまった土に混ぜることで土の排水性が良くなります。たくさんの穴が空いていて断熱や保温の効果もあります。ちょうど発泡スチロールと同じ仕組みで、夏の暑さや冬の寒さを緩和してくれて植物にとっていい環境に改善できます。

種まきやデリケートな植物に使える

高温で生産しているバーミキュライトは生産過程で菌が死んでしまい無菌になっています。種まきや挿し木の時の土は病気や害虫が心配ですが、バーミキュライトに同じ無菌のピートモスや赤玉土と混ぜて使えば安心です。注意してほしいのは最初は無菌なだけで、後から菌や虫がつくことはあります。バーミキュライトが消毒や殺虫剤の代用にはなりません。

デメリットはある?

いいことづくめのバーミキュライト、デメリットはほぼないと言っていいんではないでしょうか?あるとすれば軽すぎることで、植物が大きくなってきて土との重さのバランスが悪くなると倒れてしまうかもしれません。そんな時はバーミキュライトの割合を減らしたり、大きな鉢に植え替えたりするといいですよ。


パーライトとの違いは?

バーミキュライトと名前が似ているパーライト。使い方も同じでどっちを使えばいいの?間違えてしまわないようにパーライトにも触れておきましょう。

パーライトとは?

パーライトもバーミキュライトと同じように原料のガラス質の岩を急激に蒸発させて作られています。そのため多孔質で軽いです。バーミキュライトと同じ使い方で土壌改良に使えます。しかし、何を原料にするかによって効果が違うのでバーミキュライトと同じように使うと失敗してしまうかもしれません。またパーライトも無菌であるため種まきや挿し木に向いています。

黒曜石パーライトと真珠岩パーライトの使い方

パーライトには黒曜石パーライトと真珠岩パーライトがありそれぞれ黒曜石と真珠岩が原料です。原料の水分量が違うので膨張したあとの穴の大きさが違います。黒曜石より真珠岩のほうが穴が大きくなります。そのため黒曜石は水はけが良く、真珠岩は水持ちが良いという特徴があります。目的と反対のものを使ってしまうと逆効果になるので注意が必要です。

バーミキュライトとパーライトの使い方

バーミキュライトとパーライトは特徴が違うので目的に合ったものを選びましょう。種まきや一般的な土壌改良にはバーミキュライト、水はけを良くしたければ黒曜石パーライト、水持ちを良くしたければ真珠岩パーライトと使い分けるといいですよ。混ぜて使っても害はありません、それぞれの特徴を活かし使い方でより土壌改良効果が出やすいように工夫しましょう。

バーミキュライトはどこで手に入る?

さっそくバーミキュライトを使ってみたい!どこで手に入れればいいんでしょうか?

どこで買えばいい?

バーミキュライトはガーデニング用品を扱っているお店で各用土を売っているお店なら売っています。ホームセンター、園芸店、ネットや100均でも売っています。重さはだいたい1Lあたり300gぐらいでしょうか、軽いので持ち帰りも苦にならないでしょう。ネット通販ではもちろん玄関先まで持って来てくれて便利です。

いくらぐらいで買える?

ホームセンターでは、20L入りで600~900円、5L入りだと200~300円くらいで売っています(2017/12/15現在)。品質やメーカーによって値段には幅があります。ご自身の目的や予算にあったものを選びましょう。100均ではもちろん100円です。100円で2.5Lぐらい入っていますので、小さい鉢で試してみたい!という人にはピッタリです。

バーミキュライトの使い方

さっそくバーミキュライトを使ってみましょう!


どんなときに使うの?

バーミキュライトを使う目的は土壌改良です、基本用土に混ぜて使います。混ぜる割合は何を植えるかによって変えましょう。種まきや挿し木であれば最初は多めに、大きくなるにつれて少なくしていきましょう。少なくしないと植物とのバランスが取れず倒れてしまうかもしれません。普通のプランターなら1割ほどハンギングバスケットなら2割ほどがいいバランスです。

肥料としての使い方

バーミキュライトには肥料にも含まれているマグネシウムやカリウム、鉄分といった成分が含まれていますが、これらの成分は原料の鉱物に微量含まれるだけで土に溶け出すことはありません。ですので土に混ぜれば肥料と同じような効果が出ることはありません。あくまで土壌改良のために使い肥料の代用はできません。しかし保水性と保肥性がいいので、一緒に使っている肥料の効果がよく出ることは期待できます。

種まき・挿し木用の土への使い方

土つくり

種まき・挿し木用の土を作ってみましょう。まずは土をブレンドします。割合は赤玉土3:腐葉土1:バーミキュライト1で混ぜます。少したい肥入れておくと土がふんわりします。割合は多少アバウトでもいいです、ムラがないようにしっかり混ぜます。混ざったらカップやプランターに分けます。

種をまく

土が用意できたら種をまきましょう。育てる植物によりけりですが、基本は種をまいたらやさしく土をかけてじょうろで水をあげましょう。水やりの水圧が強すぎるとせっかくかけた土が流れてしまいうまく発芽しないことがあります。あとは植物の成長に合わせて、植え替えの時にバーミキュライトの量を調整しましょう。

水耕栽培でバーミキュライトの使い方

ベランダや室内で植物を育てられる水耕栽培、土がなくても植物を育てられるのでマンション住まいの人に人気があります。おしゃれに仕上げればインテリアとして部屋に飾ることもできますよ。バーミキュライト特徴を活かして水耕栽培に活用することができます。

水耕栽培とは

土をつかわず植物の根を水に漬けて栽培するのが水耕栽培です。水を土の代用にしています。特に難しいことはなく小学校でヒヤシンスの球根を栽培したやり方と同じです。 水耕栽培をするメリットは ・管理が楽で雑草が生えない ・室内でできる ・成長のスピードが早い などがあります 逆にデメリットは ・培養キットを準備しないといけない ・水の管理を常にしないといけない といった点があります。管理が楽で小さいスペースでできるので、比較的初心者向けです。

水耕栽培に用意するもの

水耕栽培に必要なものは ・栽培キット ・育てる植物 ・液肥 ・培地 これだけは必要です。土を使わないので液肥で直接栄養をあげる必要があります。液肥の成分や育てる植物に合わせましょう。培地は植物が倒れないように支えるのに必要です。すべてセットになった栽培キットも売っています。最初から種までついている物もあるので、すぐに水耕栽培を始めたい人にはおすすめです。

簡単な使い方

初心者にはペットボトルを使ったやり方が簡単でしょう。半分に切ったペットボトルの上側を逆さにしてバーミキュライトを入れます。ここに植物を植えて下側にある液肥に根っこが漬かるようにします。根っこが伸びるまではろ紙のが何かで水を吸い上げるようにします。あとは液肥を足しながら水に藻が生えたりしないように管理すればどんどん育って行きます。


水耕栽培を100均グッズで代用する方法

水耕栽培には専用キットを買えばお手軽に始められますが、費用がかかります。そこで100均にあるものだけで代用してみましょう!

代用できる100均グッズ

用意するものは ・浅めのコンテナ ・お茶パック ・園芸用土 ・液肥 ・水(なるべく清潔なもの) ・植物の種 ・透明コップ ・バーミキュライト これだけです!これだけで正直言って高いキットの代用に出来てしまいます。すべて100均で揃えれば700円ほど。コンテナの大きさは育てる植物とどれだけお茶パックを並べるかによりますが、浅めのほうが作業しやすいでしょう

水耕栽培で100均グッズの使い方

今回用意した100均グッズはお茶パックがカップの代用になってます。お茶パックにバーミキュライトをいっぱいに入れ種を蒔きます。倒れないようにコンテナに並べてそこへ水を注ぎ、液肥を適量入れます。これでお茶パックを通して水分と液肥の成分がしみこみ種に栄養を与えます。植物がだんだん大きくなってきたらバーミキュライトを減らして土と混ぜたものを透明コップに入れ植え替えます。透明コップは底に穴を空けておき水分と液肥の成分がしみこむようにしておきます。あとは水の管理をしていけば水耕栽培ができます

気になる安全性

一方でバーミキュライトにはアスベストの話題があります。素手で触るものですから健康に影響があるようでは安心して使えませんね。安全性についてきちんと調べてみました。

アスベストとの関係

1970年代から1980年代にかけてアメリカのリビー鉱山で採取されたバーミキュライトに毒性の強いアスベストが混入しているとして問題になりました。バーミキュライトは産地によってはアスベストの鉱脈と近く、混入してしまうことがあり、混入したアスベストが健康に影響を与え安全性が問題視されています。現在はアメリカのリビー鉱山は閉鎖されていてここのアスベストが混入する心配はありませんが、残念ながら日本ではバーミキュライトに産地表示の義務はありません。

健康への影響

ガーデニング用バーミキュライトの健康への影響はほぼありません。バーミキュライト自体に毒性はなく、混入しているかもしれないアスベストが問題です。肺や皮膚に影響があるアスベストは建材に含まれていると作業する人が長くそれに触れることになるため、ガンや中皮腫になる恐れがあり安全性に問題があります。しかしガーデニングではバーミキュライトにアスベストが含まれていたとしても微量ですし、作業中に飛散してしまいます。建材用のアスベストのように長く触れることはありません。もし体質に合わなかったら使わない方がいいですが、基本的にバーミキュライトは安心して使える安全性の高いものです。

まとめ

今回はバーミキュライトについてまとめてみました。土壌改良材として優れているのでガーデニングをするには常備しておいていいでしょう。バーミキュライトを使えばガーデニングがすべてうまくいくというものではありませんが、あなたのガーデニングライフが少しでも良くなるように使っていただきたいと思います。