検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

ゴボウの栽培方法!家庭でもできる失敗しない育て方をご紹介

シャキシャキコリコリとした歯ごたえを楽しみ、土の風味を味わうごぼう。和食には欠かせませんよね。それにキングオブ食物繊維といわれるほどヘルシーな野菜です。そんな「ごぼう」を家庭で栽培し、収穫しましょう!育てるのは難しくありません。上手な栽培方法をご紹介します。
2020年8月27日
gauyorim
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

この記事で紹介しているアイテム

大根・人参・ごぼうの肥料 5kg

タチガレン液剤 100ml 対苗立枯病殺菌剤

ネマトリネース粒剤 2kg

ごぼう栽培の前に知る基本情報

きんぴらごぼうなど家庭で作る和食の食材として、なじみが深いごぼう。健康志向が高まってきている今、ごぼうは食感がいい食材としてだけでなく、ヘルシーな健康野菜として注目されています。 通常のごぼうは土の深さが必要になるため、一般家庭で育てるのは難しいかもしれません。ですがミニごぼうであれば、比較的浅く済むので育てやすくなっています。

基本情報

キク科のゴボウ属です。学名は「Arctium lappa L.」。 英名はいくつかあります。 ・Lappa ・Burdock ・Edible burdock ・Greater burdock ・Beggar`s buttons 欧州から中国の東北地域にかけてが、ごぼうの原産地になります。

ごぼうにまつわる話

原産地は海外なのに、日本特有の野菜と思っていた人もいるんじゃないでしょうか。それもそのはずで普通の食材として扱っているのは、日本とその歴史的な影響を受けた台湾と朝鮮半島のみなんです。原産地では薬用ハーブや生薬として使われています。 日本にやってきたのは、縄文時代または平安時代で古い歴史があります。でも食べられ始めたのは江戸時代の後期からと、わりと新しい食材なんですよ。

名前の由来

ごぼうを漢字で書くと『牛蒡』になりますが、これは漢語です。中国から伝わってきたことが分かりますよね。 中国で「牛(ご)」は、背丈の大きな草木につけられます。「蒡(ぼう)」はもとからあった、ごぼうのような草の名前です。蒡よりも大きいから『牛蒡』と名付けられたわけです。 日本での名前は他にも「岐多岐須(キタキス)」や「馬蕗 or 旨蕗(ウマフフキ)」があります。

花言葉

ごぼうも花を咲かせます。開花期は7月〜8月の夏で、紫色をしているんですよ。 それに花言葉があります。海外では『用心』や『さわらないで』など拒絶系です。これは「萼(がく)」という花の外側の部分が、トゲトゲしていることからつけられました。ただ、食材として生活になじみのある日本では『人格者』と、敬意のある花言葉をおくっています。

ごぼうの栄養価

ごぼうは見た目や食感からも分かる通り、食物繊維(しょくもつせんい)がいっぱい!他の野菜と比べても群を抜いています。 食物繊維には、水に溶ける水溶性と、水に溶けない不溶性があります。水溶性は糖質や脂質の吸収を抑えるのに加え、整腸作用を持ちます。不溶性は高いデトックス効果がよく知られていますよね。ちょうどよい割合でどちらも含んでいるのが、ごぼうといわれているんですよ。

栄養を多く摂取する方法

食物繊維の他にも、各種ミネラルやアミノ酸、ポリフェノールなどが含まれているとされています。そのためダイエットはもちろん、糖尿病の予防や健康のキープにも役立つそうです。 こういった栄養を効率よく取るためには、ごぼうの食べる部分に気をつけないといけません。皮の下に栄養が多く含まれることから、なるべく皮も食べた方が良いといわれています。

ごぼう栽培に適した品種

主に販売されている“ごぼう”の品種は、食用になる根っこの長さによって2つに分けられます。長い品種は「長根種」、短い品種は「短根種」(ミニごぼう)になります。 地植えで地中深くまで耕せるのであれば、長根種を育てることができますよ。


プランターで育てる場合

出典: http://greensnap.jp/post/250163?tid=8807

プランターの場合、長根の品種を育てられるほど深さのあるものは一般的には売られていないので、短根の品種が適しています。 ですが地植えできるスペースはないけど、長根種を栽培したいという人に朗報です。土嚢袋(どのうぶくろ)などを使った、袋栽培という方法があります。これは深さがあって丈夫な袋をプランターの代わりにしちゃうというもの。袋、培養土、肥料がセットになっている商品も売られているんですよ。

ごぼう栽培に適した環境

ごぼうは暑さに強い野菜で、気温が30度以上になっても大丈夫。寒さに関しては、地上に出ている部分は3度より低くなると枯れてしまいます。ところが地下部分の根っこは強くて、マイナス20度になっても平気です。15度以上の気温で成長し、適温は20度〜25度になります。 日光が大好きなので、日当たりの良い場所で育てましょう。それから乾燥に強く、高湿度に弱いことをふまえてください。

ごぼう栽培に適さない連作

毎年、同じ場所に同科または同種の植物を育てることを連作といいます。ごぼうはこの連作がNG。なぜかといえば、連作すると障害がでてきてしまうからです。 一度ごぼうを栽培した場所では、他の植物を5年以上育てるようにします。そうすればその場所で、ごぼうをまた栽培できるようになりますよ。

ごぼう栽培に適した用土

根っこの長い長根種、根っこが短い短根種のどちらを栽培するかで、土作りが変わってきます。地植えなら長根の品種、プランターなら短根の品種が適しているので、その前提で説明します。 ごぼうが育つ場所になりますので、ちゃんと準備してあげましょう。この手間が、美味しい“ごぼう”につながっていくんですね。水やりと肥料を与えることも重要です。

地植えならしっかり耕す

ごぼう(長根の品種)は、地下の深くまで根っこが伸びていきます。なので深くしっかり耕す「深耕精耕(しんこうせいこう)」をおこなっていきます。50cm以上の深さが目安です。ちょっと大変ですが、いい運動になりますよ。 耕し足りずに石などカタイものが残っていると、根っこがぶつかってそこから枝分かれしてしまいます。害虫や連作によっても枝分かれすることがありますので気をつけてください。

地植えでの土作り

ごぼうは酸性の土では育ちません。元気に育ってもらうため、水はけがいいアルカリ性の土にしていきます。種まきをする2週間前から土作りに取りかかっていきますよ。 1平米に対してコップ1杯の苦土石灰(くどせっかい)を混ぜて耕していきます。1週間経ったら、2kgの堆肥(たいひ)と化成肥料(かせいひりょう)をさらに混ぜてください。それから1週間後に種まきをします。

プランターでの土作り

ごぼう(短根の品種)をプランターで育てるなら簡単です。野菜用の培養土使いましょう。自分で作るなら、赤玉土小粒6割、バーミキュライト2割、砂2割に、肥料を加えた土を用意してください。 プランターの場合も2週間前から準備しましょう。水はけをよくするための鉢底石をしいて、培養土を入れておきます。水やりした時に水があふれ出ないよう、プランター上端と土表面との間の高さを3cmほど空けておきます。

ごぼう栽培を種まきで始める

ごぼうは苗を植え付けるということはせず、種をまいて1から栽培するのが基本です。 種まきに適した時期は、4月〜5月頃の時期におこなう春まき、9月〜10月頃の時期にやる秋まきとなります。寒い時期には成長しずらいので、春まきがおすすめですよ。 ごぼうの種はカタイ種皮でおおわれています。発芽を助けるために、水に丸1日浸けておいてください。こうすると発芽もそろいます。

種まきをする

種をそのまま土へまいていきます。深さ5mm、直径5cmぐらいのちょっとした穴を作って、ひとつの穴へ5粒ほど種をまきます。発芽後に間引きしていきます。穴の間隔は、長根種や太短根の品種は10cm以上、短根種は数cmは空けてください。 種は光を欲しがる好光性ですので、かぶせる土はうすくします。ふんだんに水やりして、水切れしないように管理し、発芽を待ちましょう。問題がなければ、2週間以内には発芽してきます。


発芽をそろえる

種をまく前に水へ浸けることに加えて、水やりでも発芽をそろえることができますよ。 種をまいて土をうすくかぶせた上へ、不織布(ふしょくふ)などをのせます。これは水流によって種が移動してしまうことと、乾燥を防ぐ目的もあります。そして水やりの際は、水の勢いをやわらかくして、まんべんなくふんだんに与えてください。これで発芽がよりそろいやすくなります。発芽したらすぐに、のせいていた不織布などは外します。

ごぼう栽培しても発芽しない場合

ごぼうの種をまいたのに、ぜんぜん発芽しない時があります。その理由の多くは光です。種の上に土を厚くかぶせていませんか?ごぼうの種は好光性なので、かぶせる土は1cm以内のうすさにしてください。 次に水分です。水やりをすると種が移動し土の表面に出て、乾燥してしまうことがあります。これを防ぐためにも、発芽するまでは不織布などを上にのせておきましょう。

ごぼう栽培に適した水やり方法

水切れに気をつけてください。種をまいてから発芽するまでは、土を常に湿らせておくぐらいがちょうどいいです。発芽してからしばらくは、土の表面が乾いたのを確認してたっぷりと水やりします。 本葉が数枚生えてきたら、プランター植えは土がしっかり乾いた後で、ふんだんに水やりしてください。地植えなら特に水やりの必要はなくなります。ですが雨がぜんぜん降らずカラカラになっている時などは水を与えます。

ごぼう栽培でおこなう間引き

ひとつの穴へ5粒ほどまいた種が1つの苗になるまで、2回に分けて間引きをします。キレイな葉っぱで、形の整っている苗を残していってくださいね。間引き後は、苗の根っこ部分に土をかぶせ肥料を与えましょう。

間引きの時期

1回目の間引きする時期は、本葉が生えた時です。2つの苗だけ残し、他は間引きます。 本葉が4枚になったら、ラスト2回目の間引き。2つの苗のうち、成長具合の悪い方を間引きしてください。株間は10cm程度になるはずです。 どちらの場合も間引き後には肥料をほどこします。

間引きでの注意点

間引きをする時、横の苗の根っこがからまっていることがあります。そのまま引っぱると、間引きしない苗まで抜けてしまうことも。こうなるとその苗は使えません。元に戻しても根っこが正常に成長しなくなる可能性がでてきます。 まわりの苗の株元をおさえて、ゆっくりと間引きしましょう。からまっているのが分かったら、間引きをする苗の根っこをハサミなどでカットしてしまいます。残った根っこはそのままで大丈夫です。

ごぼう栽培に適した肥料

大根・人参・ごぼうの肥料 5kg

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

ごぼうを栽培する上で、適量の肥料が必要になります。 まず種まきの前に作る土へ肥料を混ぜておきます。効き目がゆっくりと現れてくる緩行性化成肥料(かんこうせいかせいひりょう)をほどこしてください。あとは1回目、2回目と間引きをした時にも肥料を与えます。 困ったことに肥料によって、雑草が元気に生えてしまうことがあります。ごぼうの成長に悪影響なので、草むしりはこまめにおこなってくださいね。

ごぼう栽培で気をつける病害虫


ごぼうを栽培していると他の植物と同じように、病気にかかったり害虫による被害を受けたりすることがあります。どんな病気や害虫があるのか、その予防方法と対処方法を知っておきましょう。

病気による被害

タチガレン液剤 100ml 対苗立枯病殺菌剤

ごぼうがかかりやすい病気は「苗立枯病(なえたちがれびょう)」です。発芽してからまだ幼い苗のうちに発症します。原因はカビで、見つけしだい土から抜き焼いてしまいます。この病気にかからないよう、殺菌処理をほどこしてある種が売られているので、検討してみてください。 それと「黒斑病(こくはんびょう)」にかかることがあります。この病気も見つけたらすぐに抜いて処分します。

害虫による被害

ネマトリネース粒剤 2kg

センチュウ類が寄生することがあって、ごぼうの栄養を吸い取ってしまいます。根っこは不健康に育ち、枝分かれしていくといった症状が出ます。プランターで栽培している場合は、土の地面へダイレクトに置かないことで侵入を予防できます。 他にはコガネムシやゴボウヒゲナガアブラムシなど発生することもありますが、防虫ネットで対策は可能です。

ごぼう栽培からの収穫

ごぼうを育てて元気に成長したらいよいよ収穫です。収穫の時期は、6月〜1月ごろ。 長根種は種をまいてから150日ぐらい経てば、2cmほどの太さがある根っこになります。短根種は70日以上経過すると、根っこが1.5cmほどに成長します。ここまで育った後で、時期のうちに収穫していきましょう。 根っこの太さが1cm程度で収穫することを若取りといって、風味が良くやわらかい若ごぼうを味わえます。

収穫の注意点

収穫の時期が遅れてしまうと、ス入りという根っこの内側にスキ間ができる現象が起きてしまいます。根っこの太さが2cm以上太くならない時期までに収穫すれば、美味しくいただけますよ。 地植えで栽培した長根種を収穫する時は、まず葉っぱをカットして、根っこの進行通りに土を掘っていきます。根っこが折れてしまわないよう慎重に収穫してください。

ごぼうの保存方法

収穫したごぼうは痛みやすいのですが、長く保存する方法もあります。 一番いい方法は、土に戻すこと。冬の時期でも関係なく、1ヶ月はもちます。その方法が難しい場合は、収穫後に洗わず土をつけたまま、湿った新聞紙などを巻いてラップでおおい、ビニール袋へ入れて野菜室で保存できます。

ごぼう栽培のまとめ

種まきから“ごぼう”を育てる方法をご紹介してきました。畑やプランターなど栽培方法によって、適した品種が違ってきます。家庭菜園に慣れていない人は、育てやすい短根種がおすすめですよ。長根種に比べて、収穫が簡単ですし時期も早いです。 自分が栽培した新鮮な“ごぼう”を食材にすれば、料理がもっと美味しくなります。ヘルシーな野菜で栄養も豊富だから、色々な料理に使ってたくさん味わいましょう!