ニワトコの特徴は
ニワトコの木は落葉低木。 春3月頃から花を咲かせ始める植物です。 その花は若い枝の先端にまとまってたくさん付く特性を持っていて、クリーム色がかった小さな花がたくさんまとまって咲きます。
魔除けや骨折の治療にも
ニワトコの赤い実はお正月飾りに利用され、魔除けとしての意味を持つ植物です。 アイヌの人々は、祭具にこのニワトコの実を使用しています。 また、ニワトコの和名に「接骨木」というものもあり、これは木を煎じたものを接骨の治療の湿布に用いたことから付けられた名前です。
ニワトコの効能
効能①発汗・利尿作用
デトックス効果も高いエルダーフラワーは、発汗や利尿作用が高く、むくみの解消にも効果があるといわれています。
効能②アレルギー作用の緩和
西洋では解毒、解熱効果の高いエルダーフラワーは「風邪の特効薬」といわれ、昔から民間療法の中心となる植物でした。 しかし、日本では風邪よりも花粉症に効果がある飲み物としてエルダーフラワーは有名になっています。
効能③リラックス効果
エルダーフラワーには心を落ち着かせる作用があるといわれています。 昔から、エルダーフラワー(ニワトコ)ドリンクは落ち着いてリラックスしたい時に飲まれる飲み物です。
効能③美白
18世紀ころには、ニワトコからとれるエルダーウォーターは美白水として使われていました。 エルダーフラワー配合の化粧水はシミ・ソバカスに効きます。
ニワトコの花と花言葉
開花時期や学名・英語名・分布
ニワトコは春3月~5月が開花時期となります。 学名は「Sambucus sieboldiana var. pinnatisecta」 英語名は「Japanese red elder」と呼ばれています。 主に沖縄を除く日本全土に分布しており、日本の他には中国や朝鮮南部にも分布しています。
ニワトコの花言葉
ニワトコの花の花言葉は「思いやり」です。この他「熱心」「熱中」や「哀れみ」「苦しみを癒やす人」という意味もあります。 この花言葉の意味は、ニワトコの木が万病に効能がある木として色々な症状の緩和に使用されているということに由来しています。
ニワトコの誕生花は7月
ニワトコの誕生花は7月25日。 この誕生日の人にニワトコの花を添えてプレゼントをするのが良いとされています。 知人や家族に7月25日生まれの人がいたら、ニワトコの花をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
ニワトコの言い伝え
ニワトコの杖
日本人にも人気の高い映画「ハリーポッター」シリーズの中では、最強の杖として登場するのがエルダーワンド。 ニワトコの木は妖精の住む木ともいわれていて、ファンタジーの世界にはよく登場する木です。 その木の枝で杖を作ることも当たり前のように行われています。ニワトコの木で作った杖は強い魔力を持つ最強の杖とされています。
ユダが首を吊った木
キリストの弟子の中でも13番めの弟子で裏切り者としても知られるユダ。 そのユダが首を吊った木がニワトコであるといわれています。
子供の成長が止まる
「ニワトコの木で作られたゆりかごで赤ん坊を寝かせると生気が吸われる」 「ニワトコの枝で子供を叩くと成長が止まる」 など。
怪奇現象が起こる家
ニワトコを使って家を作ると、その家は怪奇現象が起こるなどとも海外には多くのニワトコに関する妖しい言い伝えが多いです。
ニワトコのてんぷら
ニワトコは天ぷらにして食べられますが、その食べる部分は2つあります。 1つは多呂の芽と同じように若い芽を天ぷらにする方法。 もうひとつはニワトコの蕾を天ぷらにする方法です。
花芽の天ぷら
ふきのとうや多呂の芽など、日本人は野草の若芽を天ぷらにして食べる習慣があります。 ニワトコの木の芽も、若芽を摘んで天ぷらにして食べられます。 しかし、ニワトコには弱い毒性があるのであまり大量に食べるとお腹を壊す人もでてきます。 数に注意していただきましょう。
若芽の天ぷら:食べ方と注意
野草ですから、アクが強いです。 砂糖を入れたぬるま湯に2時間ほど漬けてアク抜きをしてから天ぷらにしましょう。 弱い毒性でお腹を壊すことがありますので、食べる量は1回に5個を目安にします。
蕾の天ぷら
ドイツではニワトコの蕾をお酢につけこんで香りを漬けた酢を使います。 この他、ニワトコの蕾を天ぷらにしたものをエルダーフライとして食べる習慣もあります。 作り方は簡単で、花が咲く前の蕾を枝ごと取ってきて粉を漬けて油で揚げるだけです。 日本人なら天ぷらにすると良いでしょう。
蕾の天ぷら:食べ方
ニワトコの蕾の天ぷらを検索すると、まだ緑のうちの蕾を食べるという人と花が咲き始めた白い蕾を食べる人の両方がいました。 どちらも食べられるようですが、完全に花が咲いてしまわないうちに食べるというのは変わりありません。 自宅にニワトコの木があったら、蕾を摘んで天ぷらにする食べ方を試してみてはいかがでしょうか。
ニワトコのお茶
ニワトコの実はジャムにされることもありますが、果実をアルコール漬けにしたものや、ハーブティーのように煮出してお茶にして飲用します。 エルダーコーディアルやエルダーフラワー、ドイツ語圏内ではホルンダーブリューテンと呼ばれているのを耳にしたこともあるでしょう。
まとめ
ニワトコの和名は「接骨木」花言葉も「苦しみを癒やす人」。治療という意味の強い植物であることがわかりました。 しかし、その若芽には少量の毒があり食用にするには食べ過ぎに注意する必要もありました。 日本人は野草の若芽を天ぷらにしたときの苦味などが「美味しい」と感じる人も少なくありません。それらの味がお好みの人は、ニワトコの若芽もぜひ天ぷらにして味わってみてはいかがでしょうか。きっとお気に召すことでしょう。むくみ解消などが気になる人は、果実を煎じたエルダーフラワーでデトックスがおすすめです。