人参栽培のポイント
緑黄野菜の代表とも言える人参は、は、ビタミンAやビタミンC、カリウムやカルシウム、食物繊維などが豊富に含まれています。 人参栽培はベランダなど限られたスペースでプランターを使って種まきから水やりやなどの栽培の管理が簡単なので、家庭菜園の中でも人気を集めています。人参栽培のポイントは土づくりや種まきをしてから発芽後の間引きをするまでが人参栽培のポイントです。ここでは、人参栽培の準備から栽培の管理、間引きの方法や収穫、保存方法などを解説していきます。
人参栽培で準備するもの
人参栽培は畑に限らず、プランターでも種まきから栽培ができます。それではまずプランターと畑で栽培する前に準備するものをお伝えしていきます。
プランターで栽培する場合
ベランダなどで栽培をする場合はプランターがおすすめです。人参は土の中で深く根をはる野菜なので、幅が60センチ以上の深さがある大きめのプランターを選ぶことが大切です。また、土が発芽まで乾燥しないようにビニールなどをかぶせておく場合があるので、ビニールなどをできるだけ準備しておきましょう。
畑で栽培する場合
畑で栽培をする場合は小石などをできるだけ除いて土やわらかく耕しておきます。 種まきが終わった後に不織布などをかぶせておくと害鳥体策にもなりますし、その上から水やりもできるので不織布などをできるだけ準備しておきましょう。
人参栽培の土づくりのポイント
人参は大根やゴボウのように土の中で深く伸びていく野菜なので、土は保水性に優れ水はけのよい土を好みます。土に混ぜる肥料などは、本肥に完熟堆肥を必ず使用することがポイントです。また、土に塊があるとニンジンの成長に影響しますので、小石や雑草などできるだけ除いて土をよく耕し、柔らかい土で人参の栽培をしましょう。
人参栽培の種まきの時期と方法
人参の種まきの時期は主に春と秋に種まきをするのが一般的です。 春にまいた種は、秋に収穫でき、秋にまいた種は春に収穫できるというふうに種をまいてから3ケ月から4ケ月くらいで人参の収穫ができます。 人参栽培の種まきの方法はプランターと畑では少し違ってきますので、それぞれの種まきの方法を見て行きましょう。
プランターで栽培するときの種まきの方法
プランターで種まきをする場合は、土を平らにして土に水やりをしてから種をまきます。 1、種をまいたところに土を5ミリほどかぶせて手で軽く押さえておきます。 2、乾燥しないようにたっぷりと水やりをします。 3、雨が少なく土が乾燥する場合は、その上からビニールなどを発芽までかぶせておくといいでしょう。
畑で栽培する時の種まきの方法
畑で種まきをする場合は、土に畝を作ります。 1、土が乾燥していたら土に水やりをしてから種をまきます。 2、種をまいたら、土を5ミリほど種の上にかぶせて手で軽く押さえてから水をたっぷり与えます。 3、その後で不織布を種をまいたところにかぶせて風で飛ばないように石などで抑えをしておきます。 4、畑での野菜栽培が慣れている方は、マルチシートをかぶせておくとよいでしょう。
人参栽培の水やりの方法
人参栽培の水やりの方法は種まきを済ましてからは、土が乾燥しないように水やりの回数を多めにします。ただし、種まきをしたばかりの時に水やりをする時は一気に水をかけるとまいた種が土と一緒に流れてしまう事があるので少しずつ水をかけるように心がけてください。 どんな植物や野菜栽培もそうなのですが、水やりを多くし過ぎると、根腐れを起こしますので人参栽培の場合は芽が出てからは、乾燥を防ぐ程度にこまめに水やりをするのがコツです。
人参栽培の発芽後の間引きの方法
種をまいてから土の温度が15℃から25℃になるとまいた種が発芽をします。発芽後は人参が大きく成長するように延びた芽の間引きをしていきます。
成長の合わせた間引き手順①
間引きの方法はまず、発芽した芽が本葉の1、2、枚になったら、一回目の間引きをします。この時は芽と芽の間がすくような感じで間引きをします。
成長の合わせた間引き手順②
そして、本葉が3、4枚なった頃は、葉も少し大きくなっていますので葉と葉が当たらないように2回目の間引きをします。
成長の合わせた間引き手順③
本葉が5、6枚になった頃には、5、6センチから12、3センチぐらい間があくように間引きをします。 このようにして、発芽後は3回くらいを目安に葉の成長に合わせて間引きをしていきます。
人参栽培の肥料の追肥の方法
人参の種が発芽した後は3回ぐらいの間引きをしますが、2回目と3回目の間引きのときには、肥料を軽く追肥します。 肥料の追肥の方法は、間引きをした後に肥料と土を軽く混ぜて元の株のところへ肥料を混ぜた土を寄せておきます。もしくは、1株にパラパラとひとつまみの肥料をかけてあげるようにしてもいいでしょう。間引きをする時期にはできるだけ、肥料を絶やさないようにすることが人参栽培の大切なコツになります。
人参栽培の害虫と病気
人参栽培の主な害虫と病気について、説明していきましょう。
人参栽培の害虫について
人参を栽培していると、成長した葉にはキアゲハの幼虫が発生することがあります。 キアゲハの幼虫は大きく成長した葉を食べつくすくらいの勢いで、葉が食べられるので見つけた時は必ず駆除するようにしましょう。 また、根の部分に寄生するネコブセンチュウという小さな害虫もあります。普段は土の中の根に寄生しているので見ることはできないのですが、被害にあった人参の根は小さなこぶがたくさんできます。防虫対策がしにくい害虫ですが、熱に弱い特徴を持っていますので土の中へよく日光に当てるなどして対策を図りましょう。 他には、アブラムシや、ネキリムシといった害虫がありますが、早めに薬剤などで駆除するようにしたほうが良いかもしれません。
人参栽培の病気について
人参栽培の病気には、葉に小麦粉を振ったような症状になるうどんこ病があります。発見したのが発病したてなら、白い粉のようなのが付いた葉だけをちぎって処分すればいいのですが、症状が重くなると葉から枯れていきますので、薬剤で対処しなくてはいけないようになります。
人参の収穫時期と収穫方法
人参の収穫の時期
人参の収穫の時期は、秋に種まきをしている場合は春に収穫ができるようになります。 人参の種類にもよりますが大体の収穫時期は種をまいてから約3ヶ月から4ケ月程度で収穫ができます。人参の葉がついている根元の所が5、6センチくらいの大きさになったら、収穫ができるタイミングです。
人参の収穫の方法
人参の収穫の方法は、葉の根元をつかんでゆっくり土から引き抜くことで、土の中で人参が折れたりすることなく収穫することができます。 収穫した人参の長さが12センチ以上あれば、育ちのいい人参の目安です。収穫できた人参の長さを計ってみるのも、収穫した時の楽しみの1つですね。
収穫した人参を保存する方法
収穫した人参を保存する方法は、土がついたまま新聞紙に包んで冷暗所に保存する方法や、加熱して冷凍して保存する方法とがあります。 または、薄くスライスして干し大根のように干した状態で保存する方法やピクルスにする方法などもあります。
加熱して冷凍保存する方法
加熱して冷凍保存をする場合は、乱切りまたは、食べやすい形にカットして固めに茹でてから冷凍します。 冷凍した人参を使う場合は、電子レンジで解凍するか自然解凍をしてから使います。冷凍保存の場合は長期になると冷凍やけを起こす場合があるので、冷凍した人参は1ケ月ぐらいで使い切りましょう。
まとめ
人参栽培は畑やベランダなど限られたスペースでプランターを使って人参の栽培ができるのでコツをつかめば家庭菜園が初めての方でも育てやすく、栽培しやすい人気の野菜です。人参栽培の種まきから水やりの方法、収穫の時期や方法のポイントをまとめていきましょう。 ・種まきは、筋状にまくすじまきと点になったところへまく点まきとがあります。 ・土は保水性や水はけのよい柔らかい土が良いでしょう。 ・水やりは、乾燥を防ぐ程度にこまめに水やりをします。 ・発芽後は3回を目安に間引きをしていきます。 ・収穫の時期は、種をまいてから約3ヶ月から4ケ月くらいが目安です。 ・収穫した人参の保存方法は、加熱して冷凍保存や新聞紙などにくるんで冷暗所に保存する方法などがあります。 柔らかい土や水やり、発芽の間引きなど大切なコツをつかめば人参栽培は簡単に家庭菜園が楽しめます。ぜひ、人参栽培でおいしい人参づくりに挑戦してみてください。
人参は緑黄色野菜の代表的な野菜