自作スピナーベイトでブラックバスを攻略しよう!
作り方は簡単!まずは製作してみよう!
今でこそスピナーベイトは一般に認知されていますが、一昔前は「これに魚が食いつくの?」と半信半疑、疑いの目で見られたものです。もちろん今でもそう思っているバサーはいます。 使い慣れたルアーで釣れているのに高いものだと3000円などという高額の物もありますから、新しいことに挑戦するには一定のリスクが伴います。 そのリスクを軽減するためにも、まずは自作のスピナーベイトを作ってみましょう。案外簡単です。
スピナーベイトとは?
まずはスピナーベイトの定義から
元々「ワイヤーベイト」と呼ばれる針金を使ったルアーの中で「スピナー(ブレード)」を持ったタイプの物をスピナーベイトと呼びます。 そのブレードのフラッシング(点滅)効果で魚をおびきよせ、釣り上げます。 またその形状から根掛かりしにくいため、障害物などを探るパイロットルアーとしての使い道もあります。
スピナーベイト自作に必要な材料
釣り用ステンレス線
スピナーベイト製作の一番の胆、ステンレスワイヤーは0.8mmから1.0mmのものを用意しましょう。ステンレスワイヤーの種類自体はたくさんありますが、0.8mmが加工しやすく強度も高いのでおすすめです。 1.0mmのワイヤーは強度が高いので使っていただきたいのですが、加工が難しいのでスピナーベイト製作に慣れてからがいいでしょう。微妙な角度をつける時に苦労します。
ぎんなん型シンカー
第一精工|中通シオモリ 1.2号
シンカーのおすすめは2号(約7g)のぎんなん型です。これがシンカーとボディの2役をします。製作に入る前に下処理として号数表示の数字とバリを削ってしまいましょう。 紙ヤスリできれいに磨いたらピンバイス等を使って糸通しの穴も2mmほどに広げておきます。 ちなみにシンカーの号数は種類にもよりますが、おおむね1号3.5グラムと考えていいでしょう。
好みのストレートフック
ストレートフックはブラックバス用のワーム針などが一般的ですが、海釣り用のタチウオ針などでも代用できます。ご自分の好みで選んで良いでしょう。 製作前の下処理としては、ラインアイ(リング部分)の切り落としをしておくとよいですね。ペンチなどでパチンとカットしてヤスリ掛けをしておけば完璧です。
自作もできる「クレビス」
今日は雨なんで、針金でスピナー用のクレビス自作してる。 pic.twitter.com/DKlqmLj8QB
— わさび (@Lune_wasabi) September 12, 2016
「クレビス」って何?と思われる方もおられると思います。クレビスはスピナーを取り付けるU字の部品です。 口コミに利用させていただいたツイートでは自作をされていますが、釣り具屋さんで求めてもそれほど値段の高いものではありません。今回は簡単な作り方の紹介ですので、購入されることをおすすめいたします。
種類は沢山用意しましょう
案外お安いブレード
ガレージボルスター|ウィローリーフブレード
楽天にて出品されているGarageBolster(ガレージボルスター)のブレードです。 1/2が8枚入り、3/4が7枚入りです。
こちらも自主製作が可能なパーツなのですが、今回は簡単な作り方のご紹介なので購入をおすすめします。 大きさはまちまちですが中には20枚入り500円くらいの物もあるので、アレンジ用などのためにも何種類かは持っておくといいでしょう。
いろいろな色を揃えたいスカート
水の中でピラピラと揺れながら魚を誘うスカートはいろいろな色を揃えておきたいものです。画像のようなタイプですと1セットあたり200円から400円ほどで購入できます。 ネットショップなら12色セットで699円やら10色セットで845円やらお買得のものが見つかります。せっかく自作するのですから、安くたくさんのスピナーベイトを製作したいものですね。
スピナーベイト自作に必要な道具
自在に角度をつけるラジオペンチ
ワイヤーを使って何かを製作する場合、必ず必要になるのがラジオペンチとニッパーです。ただしニッパーはラジオペンチや喰い切りや普通のペンチなどで代用できますが、ラジオペンチは必ず用意しておきましょう。 ラインアイを作る、ワイヤーを曲げる、角度をつける、細かい材料をつまむ、何にでも使うのがラジオペンチです。最近では100均などでも結構使える物が売られていますので手に入れておくといいですね。
バリ取り磨きにヤスリ
ワイヤーのバリを削ったり、シンカーのデコボコを治したりと活躍するのがヤスリです。ヤスリも最近では100均で使える物が手に入ります。 サンドペーパーと合わせて何種類かは用意しておきましょう。
固定用のスレッドや瞬接
いろいろな作り方がありますが、今回ご紹介する作り方ではラインアイをカットしたストレート針とワイヤーを結束させます。そのためにスレッド糸を用意しましょう。 これも100均で手に入ります。また、ボビンホルダーや瞬間接着剤も100均で売っているのでついでに購入しておくと後々便利です。
100均でも手に入るエポキシ
ストレートフックにシンカーで作ったボディを取り付ける際、がっちりと取り付けたいのでエポキシ接着剤を用意しましょう。 フックを通した穴の中にエポキシ接着剤を注入しますのでできれば注射器も用意できれば完璧です。色々な種類がありますが、2液式のものが使いやすいですよ。 2液式のエポキシ接着剤も注射器も100均で手に入ります。
持っているとプロっぽいタイイングバイス
毛バリ作りなどをされている方ならたいがいお持ちのタイイングバイス。これがあると細かいルアー作りの間両手が使えるのでとても便利です。釣具屋さんでおおむね2000円前後で売られています。 同じような物で代用するとすれば、やはり100均の「ベンチバイス」をおすすめします。ええ、それで充分です。少しガッチリしたものが欲しければアマゾンで「アルミベンチバイス」で検索をしてみましょう。391円で手に入ります。
自作スピナーベイトの基本の作り方
ワイヤーとフックを結束
さていよいよスピナーベイトの作り方ですが、材料の下ごしらえさえできていれば後は作り方というよりは「組み立て方」になってまいります。 ワイヤーの先を2mmほど曲げ、ラインアイをカットしたストレートフックと背中合わせにスレッドで固定します。この時のポイントはワイヤーの角度とスレッドの締め込みです。 画像でも判るように曲げたワイヤーの先はワームキーパーになりますから少し深めに曲げましょう。角度でいうと100°位でしょうか。スレッドはとにかくギッチリと隙間なくかたく巻いておくとよいですよ。
シンカーを差し込む
号数とバリを削ったシンカーをワイヤーの先から刺していくのですが、ワイヤーとフックをスレッドで巻いてあるところまで差し込むのでシンカーの糸通し穴をピンバイスなどで広げておきましょう。それをワームキーパーの手前まで差し込みます。 ただしこの画像ほど深く差し込んではいけません。今回はスカート付きのスピナーベイトですので、スカートを取り付ける隙間を15mm程度開けておきます。 差し込み終わったらエポキシ接着剤を注射器で注入して固まるのを待ちます。ポイントは少し多めで垂れそうなくらい注入する事です。固まるまでは絶対に動かさないようにしましょう。
ラインアイを作る
シンカーを取り付けたら好きな色に塗っておくと良いですね。ちなみに色塗りは色種類の多いポスカなどでも充分です。塗り終わったらエポキシ接着剤をコーティング剤として使いましょう。コーティング後はヤスリ掛け禁止です。せっかくのつるつる感がなくなってしまいますから。 エポキシが乾いたらヘッドの先端から35mmの位置にラジオペンチをあててグルリと240°回転させてからラインアイのリング径5mmほどの部分にラジオペンチをあて、ワイヤーを元に戻すとラインアイのへこみができます。
ワイヤーの角度を決める
スピナーベイト製作最大のポイントとなるのが「角度」です。 ヘッド(ボディ)とロワアーム(ラインアイまで)の角度、ロワアームとアッパーアーム(ブレードの接続されているワイヤー部分)の角度、それぞれ意味がありますが簡単なので覚えおくとよいですね。 まずヘッドとロワアームの角度を45°で決めます。これはフックの水中姿勢を真っ直ぐ保つためですので、変えないようにしましょう。
角度で使い道が変わる
ロワアームとアッパーアームの角度が重要なのはその使い方が変わるからです。画像の場合80°ほどの角度が付いています。 スピナーベイトの曲げ角は一般に70°から80°が良いと言われています。70°だと飛距離が出、水中でのアクションは「速引き」がメイン、80°ですと逆に空中での姿勢が悪いため飛距離が出ません。水中でのアクションはスローからデッドスローがメインになります。 使い道とご自分の好みで角度は決めましょう。
ブレードの取り付け
ラインアイから55mmの位置でワイヤーをカットし、先をラジオペンチでクルリと曲げてブレードを取り付ければまずはおおむね紹介画像の形になります。 文字に起こすと大変ですが、材料の下ごしらえさえできていれば30分ほどで(エポキシ接着剤の硬化時間含まず)できてしまいます。木材からの切り出しルアーなどと比べてとても簡単にできます。
いろいろなスピナーベイトを自作してみる
ダブルブレードや大きさの変更
材料の中にあったクレビスを使いブレードをダブルにしてみたり、全体の大きさを変えたりして(もちろんブレードや針も)使う相手に合わせた大きさなどを作るのはとても楽しいものです。 クレビスを使う場合は細い透明チューブとビーズなどで位置決めをします。
スカートは楽しみながら
最後はスカートでのチューニングです。 これはスレッドでの縛り方によりますが、同じ長さに揃えて切り、内側をストレートで縛り、外側を逆留めにして内外で段差を付けるのがおすすめです。 カラーも種類が多くスピナーベイト作りで一番楽しめる部分です。フィールドや天気などで取り換えられるよう何種類かはつくっておきましょう。
その他のスピナーベイトの自作方法
第一精工|チューニングシンカー 0.8mm
今回ご紹介してきたスピナーベイトの作り方はかなり簡単な物です。しかし、作り方に決まりはありません。もう二つ簡単な方法を紹介しておきます。ワイヤーとストレートフックの結束が済んでいれば後は簡単です。 一つ目はボディ部分をチューニングシンカーで作る方法です。ボディにしたい部分にチューニングシンカーをぐるぐる巻くだけです。 もう一つはスカートを先に取り付けておき、そこに直接ヤスリでバリ取りをした「バレットシンカー」を瞬間接着剤で張り付ける方法。これはもっと簡単です。ヤスリがけだけきちんとするだけでかなりきちんとしたものが作れます。
スピナーベイトはベイトキャストリールで
すでにご存じだと思いますが、スピナーベイトは基本、ベイトキャストリールでお願いいたします。 巻き取り能力やサミングのしやすさ(着水、空中姿勢の安定のため)、ライントラブルなど考えると必ずベイトキャストリールでの釣行をおすすめします。
自作スピナーベイトでブラックバスを攻略だ!
いかがでしたでしょうか。 まずは材料と道具を揃えてみましょう。そしてこの記事を参考に作ればきっとお気に入りの一つが手に入りますよ。 いつものフィールドで待っているブラックバスを自作スピナーベイトで攻略しましょう!
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