ソラマメとは
ソラマメは、大きなサヤがかわいくて、ホクホクとした食感が美味しいですよね。 様々な料理に使われていて、馴染みのある食材ですね。 でも、栽培されている畑や庭を見かけることは少ないですね。 いつ実るの?植え方は?育て方は? 日本では古くから食されていたようですが、さてソラマメはどのよう豆なのでしょうか?
ソラマメってどんな豆?
ソラマメの歴史は古く、古代エジプトやギリシャ、ローマ帝国の時代にはもう食べられていたと、文献に記載があります。 もともとは、西南アジアや地中海沿岸で栽培されていたもので、日本へは中国大陸を経由して伝わったと言われています。
ソラマメの栄養
ソラマメは、ビタミンB1やB2、C、鉄分などを豊富に含み、若返りの豆と言われています。 特に多く含まれるビタミンB2は、成長ホルモンを促して、肌にハリや潤いを与え、健康な髪を保つために効果的です。 ソラマメの皮には、食物繊維がたっぷりで、コレステロールを減らす働きがあります。皮ごと食べると栄養価が上がります。 鉄分も多く含まれていて、貧血気味になりやすい女性にはうれしいですね。
「いかり豆」も「豆板醤」もソラマメ!
おやつやビールのおつまみに美味しい「いかり豆」は、ソラマメだとご存知でしたか?ソラマメを乾燥させて、素揚げにしただものがも「いかり豆「」で、フライドビーンズ」などの他の名前もありますね。 中華料理の調味料で良く知られている「豆板醤」もソラマメつくで作られています。蒸したソラマメに、大豆、ごま油、塩、米麴などを加えて、自宅でも作れますよ。
ソラマメの植え方・育て方は簡単?
ソラマメは育て方が簡単で、種まきの方法、栽培方法、そして手入れも追肥や土寄せ、摘心程度で手間がかかりません。特別な肥料なども必要ないので、初心者向けの人気の野菜です。 日当たりがよければ、庭の空いたスペースでの露地栽培やプランターでも栽培できます。 家庭菜園ビギナーなら、まずはソラマメの種まき・植え方・育て方を覚えて野菜栽培に挑戦してみてもいいですね。
ソラマメ栽培の準備と方法
栽培に準備するもの
育苗ポットからソラマメの育て方
植え方としてまずは、育苗ポットに種まきをして育てます。その植え方の方が多くの収穫を望めます。 最近では、種を買うと色が付いているものが多く、派手な青い色が多いです。これは殺菌されているためで、このまま植えて大丈夫です。
ソラマメの育苗ポットでの育て方・時期と方法
種まきの時期
寒冷地を除くと、10月中旬~11月中旬に育苗ポットに種まきをします。植え方のポイントとして、育苗ポットに早くに植えてしまうと、定植までに日数が経ってソラマメの苗が大きく育ってしまい、丈が伸びて冷害を受けやすくなります。 寒冷地では、2月中旬~3月中旬に育苗ポットに種まきをします。
種まきの方法
土は、ホームセンターなどで販売されている培養土や野菜の土が適しています。再利用の土への植え方は、石灰と化成肥料を10ℓの土にそれぞれ10~20グラム混ぜて準備したものにしましょう。 種まき、他の野菜とは違います。種の筋の入った方を下にして、半分から三分の一程度を土に埋めるように植えます。発芽には光が必要なので、全部埋めると腐って発芽しなくなります。 種まきをした育苗ポットは、たっぷりと水を与えて、日当たりの良いところに置いて栽培しましょう。
ソラマメ苗の育苗ポットからの栽培時期と方法
育苗ポットから栽培する時期
育苗ポットに植えたソラマメは、一週間~10日間で発芽します。発芽したら、茎が一番丈夫そうで元気なソラマメの苗を選び、一本だけを残します。 選ぶ方法は、細くて背の高いものより、丈が低くて太いものを選びます。細いものは、これから迎える冬の時期を乗り越えられないためです。 発芽してから二週間程度かけて、葉が3~4枚になるまで育苗ポットで栽培します。 育苗ポットから、露地栽培やプランター栽培のために定植するのは、この時期です。
育苗ポットから栽培する方法
本葉が3~4枚になったら、11月中旬~12月中旬に育苗ポットから、露地栽培やプランター栽培に定植します。 育苗ポットから苗を取り出す方法は、この頃には育苗ポットの中全体に根が張っているので、土も一緒に全部を取り出します。育苗ポットをていねいにひっくり返して、底をたたくようにして苗を取り出すと簡単です。 取り出すときに、ソラマメの苗の茎が折れてしまいやすいので、注意しましょう。
ソラマメの育て方・露地栽培での準備と方法
栽培に適した場所
支柱も用意しましょう
ソラマメは、育苗ポットから植え替えてすぐは茎がしっかりと直立しません。丈が低くても、栽培を始めるとすぐに必要になるので、用意しておきましょう。
ソラマメの育て方・露地栽培での植え方
畝に、15~30㎝間隔で、ソラマメの苗を植える穴をあけます。深さは、育苗ポットから取り出した苗が、すっぽりと入るぐらいに掘ります。 植えた後は、苗に土をかけて押さえて、しっかりと水を与えます。
ソラマメの育て方・プランター栽培での準備と方法
日当たりのいい場所に
プランターでの育て方の準備
プランターに、水はけがよくなるように鉢底石を敷きます。その上に土を入れますが、土は途中で土を加えたり追肥のために、プランターの淵から2㎝程度下げたところまでにします。 植えると同時に支柱は立てます。露地栽培と違って、プランター栽培ではすぐにソラマメの苗が根をプランター中にはってしまうので、丈が伸びてから支柱を指すと、根を痛めてしまいます。 ホームセンターなどで、支柱とセットになったプランターや、支柱を立てるための穴が開いたものがあります。ソラマメは丈の高くなる野菜なので、必ず必要ですね。
ソラマメの育て方・プランター栽培の方法
ソラマメの苗の、プランターへの植え方は、苗と苗の間隔を15㎝程度あけて穴を掘って植えます。露地栽培と同じように丁寧に育苗ポットから取り出して、土ごと植えます。 苗を植えた後は、苗の根元に土をかけて、しっかりと水を与えましょう。ソラマメの育て方では、露地栽培の場合は水やりは土が乾いてからで大丈夫ですが、プランターは限られたスペースしかないので、乾燥に注意しましょう。
ソラマメの育て方・露地栽培とプランター栽培
露地栽培もプランター栽培も、収穫までには5~6か月かかります。 ソラマメの栽培は、野菜の中では手間がかかりませんが、たくさん収穫するには手入れも大切です。植えてから収穫までの手入れや管理は、露地栽培もプランター栽培も同じです。 追肥、摘心や害虫対策をすれば、一株から10~12程度のサヤが収穫出来ます。 注意点は、ソラマメは独自でまっすぐに立つことが難しい植物です。必ず支柱が必要なので、いつても補充できるように長さや太さの違う支柱を用意しておきましょう。また、苗を植えるときにも、支柱を立てるスペースを確保しておきましょう。
ソラマメ栽培の育て方・追肥と土寄せの方法
追肥の方法
ソラマメを育てるには、他の豆類を育てるよりも多くの肥料が必要です。露地栽培もプランター栽培も、植えた後に肥料を追肥します。大体で大丈夫ですが、12~1月に一度目、2月~3月に二度目の肥料を追肥します。 追肥の方法として、直接根に肥料があたらないように注意します。露地栽培では苗の周りに肥料を撒くように与えます。 プランター栽培では、苗から少し離れたところを浅く掘って、肥料を入れて軽く埋めるようにすると、肥料が少しずつ吸収されていくので、苗が元気に保てます。
土寄せの方法
追肥て肥料をあたえるときに、苗の足元に軽く土をかけて土寄せします。 露地栽培では、雨などで土が流されることがあるので注意して度々土寄せは必要です。 プランター栽培では、育苗ポットから植え替えたときに、プランターの淵から2㎝程度下がった辺りまで土を入れて植えるようにします。栽培しながら追肥のときに土寄せをしていくようにすると、ちょうど収穫の時期で土がプランターに一杯になります。これを目安に、追肥と土寄せをするといいですね。
ソラマメの育て方・摘心の方法
大きく育てば元気に見えますが、これでは丈が伸びて葉が茂っていくことに栄養が消費されてしまい、花や実が上手く育ちません。 ソラマメの苗の丈が30~40㎝程度になったら、枝が6~7本になるように細い茎は切って取り除きます。 さらに丈が、60~70㎝程度になったら、一番高く伸びている茎を切ります。 こうして整えることで、苗と苗の間の風通しがよくなり、病気や害虫を予防することもできます。 摘心に合わせて、支柱もサイズをかえながら育てることが大切です。摘心の時期に、茎が太くなってきたら、太い支柱に取り換えましょう。
ソラマメは花も楽しめます。
スイートピーは、同じマメ科の直物で切り花として人気ですね。 ソラマメの花はスイートピーのようにカラフルではありませんが、大きなサヤを実らすだけあって、どっしりとした風合いの花が咲きます。 丈が高く伸びる植物なので、露地栽培でもプランター栽培でも、花の季節は華やかな気分にさせてくれます。
ソラマメの収穫時期
ソラマメは、花が咲き終わって30~40日頃が収穫時期です。ソラマメの名前の由来は、漢字で書くと「空豆」からもわかるように、サヤが空に向かって伸びる姿から名付けられたと言われています。 ソラマメの収穫時期は、空に向かって伸びていた実が、下を向いてきたときです。 ソラマメはサヤが肉厚なので、触っただけでは中の身の大きさがわかやなくて、収穫時期を逃してしまうことがあります。収穫時期が遅くなると、実が硬く縮むので、美味しくなくなってしまいます。 「実が下を向いたら収穫時期」ということを注意して、収穫しましょう。
育て方で害虫対策はとても大切!
ソラマメをたくさん収穫するポイントは、害虫駆除です。 花が咲いて終わりかけるころに、茎の先端の柔らかい部分に小さなアブラムシが咲くさん付きます。アブラムシは、植物の養分を吸い取ってしまうので、一気にソラマメは元気が無くなってしまいます。 ソラマメは、アブラムムシのつきやすい野菜なので、気をつけましょう。 まずは、植え方にも注意しましょう。苗の間隔が詰まっていると風通しが悪くて繁殖しやすく,病気にもなります。 アブラムシを駆除する薬は、園芸店などでたくさん販売されていますが、手作りの液体や工夫で排除する方法もあります。
自家製液でアブラムシを撃退
アブラムシを見つけたら霧吹きで直接吹きかけます。 油+石鹸水・・・500ccのペットボトルに薄く溶いた石鹸水と小さじ一杯分の油を混ぜます。 牛乳+水・・・4:1程度で溶きます。 木酢液+水+唐辛子・・・木酢液を500倍ぐらいに薄めて唐辛子を小さじ一杯分混ぜます。 試してみてくださいね。
まとめ
「ソラマメ(そら豆)栽培!収穫時期に合わせた育て方のコツと手順を解説!」をご紹介しましたが、いかがでしたか? ソラマメは、植え方・育て方が簡単で、家庭菜園ビギナーに人気の野菜です。 是非、チャレンジしてたくさん収穫してくださいね。 自分で育てた野菜の美味しさは格別ですよ!
支柱・・・ソラマメは丈1メートル程にも伸びます。支柱は、1・5m程度はあるものを用意しましょう。ソラマメは、茎が細く風にも弱いので、必ず支柱や支柱に固定するネットや紐を用意しましょう。 肥料・・・ソラマメは、他の豆類の栽培に比べると肥料を必要とします。野菜用の粒上の肥料が扱いやすいので、用意しておきましょう。追肥用も必要です。 鉢底石・・・水はけのよい環境を好むので、プランターに植える場合には、用意しましょう