クローラーベイトの有効性は侮れない
「クローラーベイト」とは、左右に金属製の羽根が装着されたルアーのことで、主にバスフィッシングで用いられる機会が多いルアーです。クローラーベイトの最大の特徴は、羽根の部分が水面で独特の波動やサウンドを放ち、バスの本能を刺激してバイトを引き出すことができる点にあります。
特に、バスが水面を強く意識しているコンディションでは、クローラーベイトの独断場となることも珍しくなく、アフタースポーンの時期には、卵を襲う脅威を追い払おうとする バスの習性 をうまく利用して、バイトを起こさせる使い方も非常に有効です。また、タダ巻きや細かいシェイキングなど、多彩なロッドアクションを使用可能である点も高く評価でき、バスフィッシングにおけるクローラーベイトの有効性は、決して侮れないものとなっています。
「アベンタクローラー」とは?
「アベンタクローラー」は、「イマカツ」が製造するクローラーベイトの1つです。詳細については後述しますが、アベンタクローラーは、デッドスローリトリーブでネチネチとバスに訴えかけることができる有効性が、多くのバスアングラーに支持され、クローラーベイトの代表的存在となっており、2017年には、羽根の付け根の台座形状の変更や、カラーラインナップの追加が実施されています。
アベンタクローラーの魅力とは?
イマカツは、アベンタクローラー以外にも、「ベルリネッタクローラー」というクローラーベイトも製造していますが、アベンタクローラーとベルリネッタクローラーとは、コンセプトや使い方が異なっています。 ここでは、アベンタクローラーの「2つの魅力」をご紹介していきます。
アベンタクローラーの魅力1【スローに特化】
アベンタクローラーの特筆すべき特徴は、スローアクションに特化している点です。スローなアクションでネチネチとルアーの存在を見せつけることができる利点は大きく、バスが潜んでいるであろうポイントに何度もルアーをトレースし、バスに好奇心やいら立ちを感じさせることでバイトを発生させる際に、確かな武器となるルアーなのです。
もちろん、スーパーデッドスローリトリーブで使う場合でも、羽根からきちんと波動やサウンドが発生するようになっていますので、羽根による効果が薄れる心配は不要です。それゆえアベンタクローラーは、ファストリトリーブなどの速いアクションでの使用には不向きで、そういった点で、幅広いアクションで使える ベルリネッタクローラー との差別化が図られています。
アベンタクローラーの魅力2【独特のサウンド】
クローラーベイトの武器である独特の金属サウンドは、バスの本能を刺激するうえで非常に有効であることが知られています。アベンタクローラーの空洞ボディーは、羽根部が生み出す金属音を増幅させて水中に伝達するため、バスが思わずバイトしてしまう状況を作り出すことが可能です。
また、2017年に行われたマイナーチェンジによって、羽根の付け根の台座形状が変更されており、従来のアベンタクローラー以上に、効果的なサウンドが発生するようになりました。なおアベンタクローラーでは、クローラーベイトの宿命とも言うべき 羽根の変形 を想定し、羽根本体に使用されているジュラルミンよりも剛性の低い、ステンレス素材を接合パーツに用いることで、再生不能につながる 羽根本体の変形 を防止する工夫も施されています。
アベンタクローラーの使い方を解説!
前述したように、アベンタクローラーは、スローなアクションでの使用を全面的に想定したルアーですので、アベンタクローラーが持つ本来の性能を遺憾無く発揮できる使い方をする必要があるでしょう。 ここでは、アベンタクローラーの「2つの 使い方のポイント」を解説していきます。
アベンタクローラーの使い方1【タックル】
アベンタクローラーでは、一般的なクローラーベイトと同様、ベイトタックルの使用が推奨されます。 クローラーベイトは全般的にウェイトが重く、アベンタクローラーも1.3oz (約37g)のウェイトがあるため、スピニングタックルでのキャストは、指への負担の増大やアキュラシーの低下につながります。
また、アベンタクローラーの最大のウリである デッドスローリトリーブ での有効性は、安定したスピードでのリトリーブによっていきてくるものですので、スピニングリールで安定感のあるデッドスローリトリーブを行うことは困難であることから、やはりベイトタックルの使用が望ましいと結論付けられるでしょう。 アベンタクローラーに最適なタックルセッティングは、ビッグベイトをキャストできるベイトロッド、ビッグベイトのキャストでも切れる心配が無いライン、そのラインを必要量巻くことができるベイトリールがあれば十分です。
アベンタクローラーの使い方2【アクション】
アベンタクローラーでは前述した理由から、スローなアクションを中心的に使う形となります。 ここでは、アベンタクローラーにおいて特に有効な「2つのアクション」について取り上げます。
アベンタクローラーのアクション1【タダ巻き】
アベンタクローラーのアクションの基本となるのが、タダ巻きです。 アベンタクローラーは、ほとんどルアーが移動していないかのように思えるほどの、エクストラデッドスローリトリーブにも対応していますので、バスが潜んでいるであろうポイントに打ち込み続け、ネチネチとしたじれったいリトリーブを繰り返すことで、バスの捕食本能や縄張り意識を刺激しましょう。
また、比重の重い フロロカーボンライン を使って、ラインスラッグを出しながらリトリーブをする使い方も非常に有効で、ロッドのわずかなブレによる泳ぎの乱れを抑制すると共に、早アワセにつながりにくいことによるフッキング率の向上にも貢献します。
アベンタクローラーのアクション2【シェイキング】
アベンタクローラーでは、上の動画の2:53 - 4:14で行っている 細かいシェイキングによるアクション も有効です。 前述した タダ巻き での反応が思わしくない場合に、シェイキングで同じポイントをトレースしたところ、1投目から激しいバイトが起こることもしばしばですので、シェイキングは、ぜひとも覚えておきたいアクションと言えるでしょう。
アベンタクローラーのインプレッションは?
アベンタクローラーの威力は強烈で、全国のバスアングラーから良好なインプレッションが多数寄せられています。 ここでは、アベンタクローラーを実際に使用した「3人のアングラーから寄せられたインプレッション」を見ていきます。
アベンタクローラー【インプレッション1】
雨が降りだして来たので、アベンタクローラー縛りで野池へ!バッコーンと40UP出ました:hugging: pic.twitter.com/FHcYv2vCEZ
— よっさん (@aki16t) September 27, 2017
雨が降っているコンディションで、アベンタクローラーのみを使い、40cmUPのバスを手にしたというインプレッションです。 降雨は、バスに水面を意識させるファクターとなりますので、そういったコンディションは、アベンタクローラーが最も得意とする場面でしょう。
アベンタクローラー【インプレッション2】
今日大雨の中琵琶湖で釣り!相変わらずアベンタクローラーを巻いてたらこいつがヒット!雨やけど行って良かったー(´∀`)琵琶湖最高やねっ!#バス釣り #琵琶湖 #南湖 #YouTube #ふじちゃんバス釣りチャンネル #チャンネル登録お願いします pic.twitter.com/fbEiHoqZ9S
— ふじちゃん (@fujichan_bass) September 12, 2017
大雨が降る琵琶湖で、アベンタクローラーにヒットしたというインプレッションです。 やはり雨の日は、アベンタクローラーをはじめとするクローラーベイトが、抜群の威力を発揮してくれます。
アベンタクローラー【インプレッション3】
最近なんとなくヒント得た気がするけど、いかに中バスさけてデカバスを獲るためにはやはりデカモノが効く。
— 釣りアカwolfくん (@wolflove227) August 16, 2017
先週クランクやラバシで30クラス楽しんだ沼を次のひ早朝にアベンタクローラー投げたら一投目で40アップ足元でバコーン(笑)
全日クランクで30ないくらいの釣ったとこなのに。 pic.twitter.com/dJGOUoMUur
クランクベイトを使っても、30cm以下のチビバスしか釣れなかったのに、翌日に同じポイントでアベンタクローラーを使ったら、1投目で40cmUPのバスがヒットしたというインプレッションです。 アベンタクローラーのような、ウェイトが重く、シルエットが大きいクローラーベイトは「デカ羽根モノ」と呼ばれ、他のルアーにほとんどバイトしないバスに対する効果が証明されています。
アベンタクローラーでバイトを引き出そう!
アベンタクローラーは、スローなアクションで使用可能なクローラーベイトとして、トップウォーターゲームに革命をもたらしたルアーの1つと言っても、過言ではありません。 アベンタクローラーを一度使ってみれば、皆さんも必ず、そのポテンシャルの高さに驚かされることでしょう。