ハナミズキとは
ハナミズキとは街路樹でも見かける事の多い木です、春になるとかわいらしい花をつけます。 大きい木だと10mを超えるものもありますが、家庭用に5mまで、盆栽サイズのハナミズキも今では栽培可能になっています。 比較的育てやすいので初めて木を植える方でも元気に育てる事ができますよ。
科名
ミズキ科ミズキ属
学名
Cornus florida 読み方 (コルヌス) (フロリダ)
原産地
北アメリカ東部
花名由来
ハナミズキの由来は『きれいなミズキ』です。
開花時期
4月中旬から5月中旬が開花時期です。
ハナミズキの植え方.1 植え付け
ハナミズキの植え方
肥料を混ぜた用土に軽く土を落とした苗木を植えます。植え付け直後はたっぷりと水をあげ土と苗木を馴染ませましょう。庭植えする場合はまず4号の大きさの植木鉢で小苗をで育ててから庭植えをします。
ハナミズキの植え方.2 時期
ハナミズキは育てるのにそれほど難しくない木です、きちんとお手入れをしてあげればとても綺麗な花を咲かせてくれます。 元気に綺麗な花を咲かせるためにハナミズキを育てるのに必要な物や知識をご紹介しますね。
2-1ハナミズキを育てるのに適した時期
葉が落ちる時期に植えてあげるのが1番よい時期ですが、寒過ぎる1月、2月に植えるよりはすごく冷える前の11月か少し暖かくなる頃の3月に植えてあげるのが良いでしょう。
2-2ハナミズキを育てるのに適した肥料をあげる時期
ハナミズキの肥料は年2回、2月に1回と8月下旬から9月頃に1回肥料をあげます。これは鉢植えでも同じ時期にあげましょう。
ハナミズキの植え方.3 肥料・用土
3-1ハナミズキを育てるのに適した肥料の配合
肥料の配合は油かすと骨分を同じ量を均等に混ぜたもので主成分はリン酸です、花つきや実つきを良くする為の肥料になります。 油かすと骨分を混ぜた肥料もしくは粒状の堆肥を肥料としてあげても育ちます。地植えの場合はこの肥料を株元に数箇所浅く穴を掘りそこに埋めます。 鉢植えの場合はこれだけでは栄養が足りないのでハナミズキを成長させる為更に開花する前の9月から2月頃に月1で追肥をしてあげましょう。
3-2ハナミズキを育てるのに適した用土
ハナミズキの植え方で大事な用土です、地植えと鉢植えでは用土の配合が違うので注意です。 地植え、鉢植え共に水はけ、水もちがよいもの、よい場所を選びましょう。 地植えの場合水はけが悪いと感じた場合は川砂を混ぜてあげます。 鉢植えの場合は赤玉小粒を6腐葉土を2川砂を1の割合で混ぜて使用します。 鉢植えする際の注意点は鉢の底にネットを敷きましょう。
ハナミズキの育て方.1 水やり・日当たり
1-1ハナミズキに適した置き場所
日当たりのよい場所で育てるのが適しています。ですがハナミズキは乾燥に弱いので夏場の暑い時期に1日中直射日光に当たって乾燥しすぎてしまうとハナミズキが葉を落とし、そして枯れるのを防ぐ為に自己防衛が働いてしまいます。 午前中に日光が沢山浴びれるような場所が好ましいですね。 地植えの場合、夏場の西日に当たるような場所の場合は株元にワラを敷いて乾燥しないようにしてあげましょう。 冬場は特に対策する事はありません。ハナミズキは寒さにとても強いので夏場だけ乾燥しないように気をつけましょう。
1-2ハナミズキの水やり
地植えをした場合は植え付けをした直後に水をたっぷりとあげましょう。特に夏場は乾きやすいので適度に水をあげます。 鉢植えの場合は土の表面が乾いたらお水をあげましょう。水切れになってしまうと夏場に葉を落としてしまいますので夏場はそれほど暑くない朝と夕に水をたっぷりとあげてください。
ハナミズキの育て方.2 植え替え時期
鉢植えの場合植え替えが必要になります。
ハナミズキを植え替えるのに適した時期
植え替えに適した時期は12月頃がいいでしょう。一回り大きな鉢に植え替えます。 植え替える際に土を半分ほど落とし、出来るだけ根は切らないほうがよいですが長い根があれば切り詰めてから植え替えると良いです。 地植えの場合は植え替えは必要ないので、そのまま育てましょう。
ハナミズキの育て方.3増やし方
ハナミズキの増やし方に挿し木、種蒔き、接ぎ木があります。それぞれのやり方をご紹介します。
挿し木で増やす
ハナミズキを増やす方法で挿し木がありま。6月頃に出てきた枝を使って挿し木をする方法です。 枝を10cm程切って腐葉土に挿し日陰で保管します。毎日水やりをしてください。ですが、挿し木で増やす方法は初心者の方だと管理や手入れが少し難しいです。
種を蒔いて増やす
ハナミズキは真っ赤な実をつけます。その実の中にある種を育て増やす植え方もありますが植えて花が咲くまでに5年以上かかる場合があります。 まず、赤い実の中から種を取り出しよく水で洗います、ハナミズキの種を取ったら直ぐ鉢植えなどに植えましょう。すぐに植えないで保管する場合は乾燥しないように湿らせ固く絞った新聞紙やキッチンペーパーで種を包み密閉できるジップロックなどで冷蔵庫に入れて保管します。そして翌3月頃に植えるのがよいでしょう。 ハナミズキの種は親株と同じ花を咲かせる訳ではありません、違う色の花をつける事もあります。
接ぎ木で増やす
接ぎ木とは種類の近い植物を繋ぎ1つの植物として育てる栽培方法です。 これまでに種まき、挿し木とご紹介しましたが、挿し木は難易度が高く種まきは花をつけるのに時間がかかります。種まきのみ程時間をかけず比較的簡単に増やせるのがこの接ぎ木になります。 やり方は種と接ぎ木を合わせた増やし方で、種を2月頃に植え3年程育てます。そして育てた木を台木(接ぎ木の台となる木の事)にし接ぎ木をして増やします。
初心者におすすめなのは苗木で増やす
初心者の方でハナミズキを増やしたい場合はやはり苗木を購入し増やすのが1番早く簡単に出来ます。 苗木はホームセンターなどでも販売していて手に入れやすい植物なので、慣れるまでは苗木での栽培をするのが失敗もなく出来ます。慣れてきたら上記の方法で増やすやり方をやってみるのもよいでしょう。
ハナミズキの育て方.4 剪定
ハナミズキの剪定のやり方時期などをご紹介します。
ハナミズキを剪定するのに適した時期
葉が落ちる頃の11月から3月頃までに行うのが適期とされています。
ハナミズキの剪定方法
ハナミズキは基本放置でもよいのですが、自宅で植える場合はきちんと手入れをして剪定する時は自然な丸みを作ってあげましょう。 太い枝から3本の枝を伸ばし木なので、3本の内の真ん中を切ってあげると程よい形になります。 あまり切り過ぎてしまうと見た目も良くないので、極端に長い枝や枯れた枝、枝同士が重なっているようなものは剪定してしましょう。 ハナミズキを剪定するのに注意が必要なのは太い枝を剪定する時です。その場合はバランスを見て慎重に切らないと不恰好になってしまい、簡単に元に戻すことが出来ません。
ハナミズキがなりやすい病気・つきやすい害虫
ハナミズキが枯れる原因となる病気や害虫の対処法などをご紹介します。
ハナミズキがなりやすい病気
ハナミズキが枯れる原因となる病気は『うどんこ病』『とうそう病』があります。 うどんこ病とは…葉に白い粉のようなカビが発生し、葉を覆ってしまうと光合成が出来なくなり、枯れる原因になります。 とうそう病とは…花びらや葉の部分にかさぶたのような傷で黒い斑点が付き枯れる原因になります。 とうそう病は現在治療法がありません、なので発病したら患部をすぐに切ってしまいましょう。
ハナミズキが付きやすい害虫
ハナミズキに付きやすい害虫は『コウモリガ』『アメリカシロヒトリ』です。 アメリカシロヒトリの特徴…成虫で14mm~16mm程の真っ白な害虫です。 木が枯れる直接の原因にはなりませんが葉や花を暴食し糞を落とすので駆除される事が多いです、葉が枯れたら取り除くなどの手入れをしていればさほど問題はないようです。 コウモリガの特徴…樹木に穴を開け幹の中に進入します、その穴を糞で塞ぐのですぐに見分けが付きます。 害虫は放置しておくと葉も花も枯れる大きな原因になります、枯れる前に駆除をし健康な木を育てましょう。
ハナミズキの楽しみ方
ハナミズキの花はサクラが終わる頃に開花する花で様々な色の種類があります。 そして、花だけでなく紅葉も見れる木でもあります。 ハナミズキの様々な種類や特徴などをご紹介します。
チェロキーチーフ
街中でよく見られるハナミズキはこのチェロキーチーフという薄紅色のハナミズキです大きめな花なのが特徴です。 開花時期は4月~5月 庭植えで育てた場合は約4m~10mまで育ち4m程の高さまでに抑える事ができます。 鉢植えで育てるのも可能です。
ジュニアミス
花びらの色が明るくとても人気のある品種です。 開花時期は4月~5月 庭植えで育てた場合約4m~10mまで育ち4m程の高さまでに抑える事ができますし、鉢植えで育てるのも可能です。
レッドジャイアント
花びらの色が濃く若木の内から花を付けるのが1番の特徴でもあるハナミズキです。 開花時期4月~5月 庭植えした場合最高5m程までの高さで他の品種に比べると少し低めに育つ木なので鉢植えで育てるのにも人気があります。
クラウドナイン
白い花を付ける品種です。 開花時期は4月~5月 庭植えした場合4m~8mまで育ち4m程の高さまで抑える事ができます。
ステラピンク
品種改良で出来た品種でピンク色のかわいらしいハナミズキです。 寒さに強く病気になりにくい品種なので育てやすい品種になります。 開花時期5月~6月 庭植えした場合3m~8mまで育ち4m程の高さまで抑える事ができます。
ハナミズキの花言葉
ハナミズキの花言葉はいくつかあります。 華やかな恋・私の思いを受けてください・公平・返礼があります。 この返礼と言うのは1912年に東京市長が米国へソメイヨシノを送ったお礼にハナミズキを貰った事から『返礼』と『私の思いを受けてください』という花言葉がついたといわれています。 華やかな恋は、ハナミズキはサクラのように枝に沢山の花を付ける事から『華やかな恋』とつけられたといわれてます。
まとめ
ハナミズキは比較的お手入れや剪定も難しくなく育てる事が出来る木です。 初心者の方が増やす場合、お手入れも比較的簡単な苗木をおすすめします。 苗木購入以外の挿し木や種まきでは少々難しく手入れも大変なので、中級者向けの増やし方かな?と思います。 春夏秋冬色々なハナミズキを楽しめるのがとても魅力的で、春は蕾が出来て、夏にはかわいい花を咲かせ、秋には葉が紅葉し、冬には赤い実が付き寒さを耐えてるような姿がとても愛らしいそんな様々な木の顔を見れるので育てるのが楽しくなる木ではないでしょうか。