本棚の必要性について
スマホやタブレットが登場してから、本と接する機会が減ってきたといわれています。ですが、雑誌や漫画、小説など、まだまだ紙の本を購入する機会は多いんじゃないでしょうか。ディスプレイで文字を読むより、紙の方が読みやすくて疲れないという人もいます。でも紙の本で困るのが、かさばるということ。本を読むのはいいことですが、増えると置き場所に困りますよね。
本を残しておきたい
本が増えたら古本屋さんに売ったり、処分すればいいんですが、気に入ったものは手元に残しておきたいのが人情です。漫画やシリーズものの小説など、全巻コレクションして並べたかったりします。 そうするとやっぱり本棚は必要になります。それに分かりやすく並べておけば、いつでも読みたい時に手に取れるので、本棚の便利さを再確認できます。
本棚をDIYする意味は?
新たに本棚が必要になったら、購入することが頭に浮かぶと思います。 でも空いているスペースにちょうど置けるサイズや、おしゃれなインテリアに合うテイスト、自分にとっての使いやすさなど、条件にあったものを見つけるのは一苦労。いいものはお値段も高めで、探したり迷ったりしているうちに、先のばししてしまうパターンになりがちです。
自分にあった本棚を作る
いっそのこと自分にバッチリとあった本棚をDIYで作っちゃいましょう! どんなサイズにもできますし、棚や仕切り、扉など、最高に使い勝手がいいのものを設置できますよ。主な素材は木材なので、費用もあまりかかりません。それに塗装をほどこせば、インテリアに合うおしゃれな本棚に仕上がります。 本格的でなくても、雑誌をいっときだけ置いておくようなちょっとした本棚でもグッド!
本棚の作り方は簡単?
DIYをしたことがなければ自分で本棚を作るなんて、とてもじゃないけど出来ないと思うかもしれません。ですが複雑なものでなければ、シンプルな構造なので作り方は簡単なんですよ。 手間のかかることはやめておきたい人もいると思いますが、一度DIYしてみることをおすすめします。なぜかというと、設計から木材などの素材選び、制作、塗装とすべての工程がとっても楽しいんです。
押入れのスペースを有効活用
押入れなど空いたスペースを有効活用しましょう。 押入れぐらいの空間であれば、DIYというほどの作業は必要なくなります。カラーボックスを並べるだけで、簡単に本棚へと変身!さらにファイルボックスを組み合わせることでキレイに整理できるんです。 ひんぱんに読まない本などは、この押入れ本棚のような場所に収納するのもいいですね。
本棚をDIYするために設計する
本棚の作り方として最初におこなうのは設計図づくりです。面倒だからと、いきなり作り始めるのもいいのですが、慣れていないとサイズが合わなかったり、素材を多く買いすぎて費用をムダにしたり、木材をたくさんあまらしたりと、何かしらの失敗をしてしまう可能性が高いです。 設計図を最初に作った方が、ムダなく簡単に完成させられますよ。この工程もやってみると夢中になれるものです。
本棚をDIYするための道具
DIYをするなら道具をそろえましょう。今回は簡単な本棚を作る上で必要になる道具をご紹介します。今後もDIYを続けるなら、さらに色々と必要になりますが、そのつど足していけば大丈夫です。
カッティング用
のこぎりや電動のこぎりで、木材をカットします。薄くて軽い木材ならカッターでも切ることができますよ。 木材を購入した際、希望の長さにカットしてくれるホームセンターもあります。無料サービスであれば問題ないのですが、有料のお店もあるので先に確認した方がいいですね。作業場があったり道具を貸してくれるお店もあります。ですが、初めての人は有料でもカットしてもらうことをおすすめします。
研磨用
ヤスリやサンドペーパーなど、研磨(けんま)用の道具があれば、木材をキレイにできます。 ちょっと時間と手間のかかる作業なので、面倒くさがりの人は磨く必要のない木材を選んでください。コツコツとした作業が好きな人は、木材がだんだんキレイになっていく様子を楽しめますよ。 100均で売っているハンドサンダーやメッシュやすりも用意しておきます。
接合用ドライバー
ネジは普通の手動ドライバーで打ち込んでもいいのですが、数が多くなると時間がかかるし疲れます。そこで電動ドライバーを使うのがおすすめです。 コードタイプは使い勝手があまりよくないので、コードレスのバッテリータイプにしましょう。予備バッテリー付きだと充電時間がムダになりません。より強力なインパクトドライバーもあります。費用はかかりますが、DIYを続けるならこちらの方が便利です。
接合用パーツ
通常はネジを打ち込む前に、下穴を開ける必要があります。キリで開けられますし、電動ドライバーでもOKです。 コーススレッドは下穴いらずのネジで、その分の作業が楽になりますよ。ステンレス製ならサビづらいので長持ちします。長さやタイプなど色々ありますので、木材の厚みや耐久性などを考えて適したものを購入しましょう。
本棚をDIYでおしゃれに作るなら
せっかくDIYで本棚を作るなら、インテリアに合ったおしゃれなものにしたいですよね! イメージをガラッと変える方法は塗装です。お好みの色で塗料を塗るだけ。この工程が一番好きというDIY愛好家の人も多いぐらい、楽しい作業です。 必要なのは塗料、塗料用のパレット代わりになるもの、刷毛(はけ)、塗装するためのローラーです。100均でも揃えられるから費用もうきます。
味のある雰囲気を出す
年代物の使い古したようなヴィンテージ感ただよう家具を見たことはありませんか?味があって、おしゃれだな〜と見入ってしまいます。新品の木材でも塗装しだいでこの雰囲気を出せるんですよ! ヴィンテージワックスや、ワトコオイル、ブライワックスなどを使えば、軽い木材でも重厚感が出てきます。塗装した後にヤスリがけをしたり角を削って、シャビーやジャンクなテイストに仕上げるのも素敵です。
塗装の際に注意すること
塗装に使う塗料には、化学物質などの毒性が含まれていることがあります。気になる人は、購入する時に成分を確認しておきましょう。 室内の場合は、窓を開けて風通しを良くし、換気をしながら塗装をおこなってください。100均で買える使い捨てのマスク着用もおすすめです。 晴れている日は外で塗装をおこなえば、吸い込む毒性が少なく済みますし、お日様を浴びて気持ちよく作業できますよ。
本棚の模様替えをDIYで作る
本棚をおしゃれにする方法は、塗装だけではありません。 塗装が楽しいことは分かるけどちょっと大変そう、もっと簡単に済ませたい、という人におすすめなのがリメイクシートです。
リメイクシートでおしゃれが簡単
表に柄がプリントされていて、裏がシールになっています。これをおしゃれ加工したいものへ貼るだけです。はがすこともできるので、取り返しのつかない失敗を避けられます。 押入れ本棚のように普段は隠れているものにも、簡単におしゃれをほどこせば、いざという時のポイントアップも狙えたり。
模様替えが簡単
リメイクシートをどこで買えるのかというと、100均です。費用のうく100均はなんでも揃いますね! 100均の会社ごとにオリジナルのリメイクシートがあって、柄の種類がとっても豊富なんです。きっと気に入る柄が見つかりますよ。貼ったリメイクシートは簡単にはがせるため、いつでも気軽に模様替えができます。
本棚をDIYするための材料
道具がそろい、おおまかでもおしゃれのイメージができて、具体的な設計図が完成した次は、材料を調達しましょう。 メインの材料は木材です。いざホームセンターへ行っても、種類がいっぱいあって何が何だかという状態になりかねません。そこで、DIYをおこなう上でよく使われる木材を簡単にご紹介します。
木材の種類
樹木には、針葉樹と広葉樹といった種類がありますよね。針葉樹の木材の方が、費用は安く加工しやすいのでおすすめです。 中でもホワイトウッドかSPFというものがいいでしょう。これらは「1×(ワンバイ)材」や「2×(ツーバイ)材」といったサイズに分けて売られています。 「1×○」は厚みが1インチ、幅が○インチで、サイズはいくつもあります。木が乾燥により縮まっていることや表面を加工されているため、実際には少し小さいサイズになります。
全て100均で調達する
先ほど100均は何でもそろうといいましたが、ウソではありません。木材も調達できちゃいます!費用も安上がり! おすすめなのは「すのこ」です。お風呂場や押入れでよく使われるものですが、複数を組み合わせることで立派な本棚を作れるんですよ。 すのこは棚を作りやすい構造をしていて、100均のものはサイズも手頃で、軽くて加工もしやすいから高い人気があります。
本棚をDIYで作る
すべての用意ができたら、いよいよ本棚を設計図の通りに作っていきましょう! DIY愛好家によるおしゃれな本棚の作り方や、アイデアをいくつかご紹介していきます。設計、作り方、塗装などの参考にしてください。 実際に作り始める前に、しっかりと準備をすることがポイントになります。
下準備をする
設計図、道具、材料は、作業スペースの範囲内に整理して置いておきます。あの道具が見つからない、というようなことが度々おこると、時間がムダにかかったり、モチベーションが下がってしまいますからね。 下準備として、ネジを打つ所に下穴を開けておいてください。コーススレッドなら印だけでも大丈夫ですが、初めてなら下穴を開けた方が失敗が少なく済みますよ。
子供向け本棚をDIY
まずは小さなサイズで済む、子供向けの本棚を作ってみましょう。 主に絵本用になりますね。子供が絵柄で直感的に選べるよう、表紙を表にしてディスプレイできるタイプが最適です。子供用の絵本でなくても、表紙がかっこいい雑誌を飾るのもおしゃれですよ。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-1
上の写真は本をディスプレイできる本棚ですが、作り方はネジでとめるだけとシンプルです。 木材はSPFを使い、横板をウェーブ状にした飾りの部分は、ジグソーという工具でカットしています。材料をよく磨いてからハケで塗装し、組み立てれば完成です。子供が触れるものなので、天然素材から作られた塗料「バターミルクペイント」が安心ですよ。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-2
黒板になる塗料をMDFボードに塗り、1×2材で本を置ける場所を作った面白いアイデアの本棚。 1×2材はMDFボードの裏からネジでとめていますが、接着剤もあわせて使うと強度が増して安全です。黒板の塗料を塗ったら3日間以上はしっかりと乾かしてください。それからチョークをタテにして黒板全体を軽く塗り、ふき取ることで、今後チョークで書いた後が残らなくなります。
場所を有効活用する本棚をDIY
押入れやカウンターの使っていないスペースなど、空いている場所を有効的に使うため、DIYでちょうどいい本棚を作ってみましょう!本以外のものを置ける便利な棚としても利用できますよ。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-3
押入れの背面に大きな穴をあけて本棚にしてしまうという、大胆なDIYです。奥行きをあまりとらなければ、押入れの中を圧迫するこなく、普段通りの押入れとして使えます。 押入れに余裕があり、本棚側がリビングなどの間取りに最適です。 サイズをきっちりと計算しなければなりませんが、先に本棚となる収容ボックスを作り、穴をあけた場所に入れ込む方法もあります。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-4
カウンターのちょっとしたスペースに、板をくっつけた簡単な本棚です。 おしゃれな雑誌を飾れば、まるでカフェやサロンみたいな空間を演出できますよ。知人にも自慢したくなっちゃうほど。友達を呼んで素敵な空間を一緒に楽しましょう! おうちカフェにぴったりなこの本棚は、DIYでこそ作ることができます。
シンプルな本棚をDIY
DIYに慣れていないと複雑な本棚は難しいですよね。そこで作り方の簡単なシンプル本棚をご紹介します。 シンプルだからこそ、ゆがみなどがあると目立ちます。なので最初によく寸法を計算した設計図を作りましょう。材料が少ない分、費用も抑えられますね。 おしゃれに塗装することで、どのお部屋に置いてもなじむ本棚にできますよ。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-5
シンプルなお部屋に合った、シンプルな本棚。マガジンラックに飾られた雑誌の表紙が、インテリアのアクセントになっています。 ポスターは貼りたくないけど、写真やイラスト関係の飾りをディスプレイにして、ちょっとにぎやかにしたいという時にもってこいな本棚です。 床や壁の色と合わせた塗装によって、空間に溶け込ませることができます。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-6
ナチュラルなインテリアが映えるお部屋に、シンプルな本棚が違和感なく設置されています。色合いが統一されていて落ち着きますね。上段に飾ったフェイクグリーンの緑がおしゃれさを引き立ててくれています。 本棚の下段にある引き出しが、すごく便利だったりします。本を置くスペースだけでなく、他の収納も加えた使用感を想像しながら設計して作ると、後々助かりますよ。
大きな本棚をDIY
収納しきれない本がたくさんあって困っている人は、容量の大きな本棚が欲しいことでしょう。よく本を読む人ならすぐ増えてしまいますので、小型の本棚では足りないはずです。 大きくなるほどDIYの作業が大変になり、材料の費用は上がってしまいます。でも売られている製品はもっと費用がかさみますし、サイズを合わせるのが難しくなります。なので頑張って挑戦する価値はありますよ。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-7
大容量の本棚ながら、使っていないスペースを活用していますので、お部屋が狭く感じることはありません。 棚の位置によって置くものを決めておけば、色んな収納棚としても使えます。あまりひんぱんに読まない本から上段に配置していって、よく使う電話やコピー機、照明を一番使いやすい棚に置くという、実用性があって使い勝手のよい本棚です。
すのこの本棚をDIY
最後に、すのこを使ってDIYした本棚をご紹介します。すのこをそのまま組み合わせたり、他の材料を加えたり、すのこを分解したりと様々な作り方があります。 また、100均にある“すのこ”は、扱いやすくて費用を抑えられるのでおすすめです。簡単に組み立てて、ちょっとしたパーツを付けるだけなら設計図も必要ありませんので、気軽にDIYを楽しめますよ。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-8
100均の“すのこ”2つがメインの材料で、角棒、L字の金具、ネジと接着剤も必要になります。 本がのる部分は“すのこ”、交差している脚は角棒です。塗装はブライワックスで、100均の木材とは思えない高級感がありますね。 雑誌をちょっと置いておくのにぴったりな小型のマガジンラックです。
本棚のおすすめDIYアイデア.9-9
すのこを底と天板にして、横を鉄のパイプで支えているかっこいい本棚です。 鉄パイプはサビの加工をほどこしてあって、雰囲気がでています。サイバーパンクな世界観が好きな人にはたまらない本棚ではないでしょうか。 使う材料や組み合わせ方、塗装の仕方によって様々な表現ができるのもDIYの面白いところですね。
まとめ
本棚をDIYするにあたり必要な道具や材料と、設計図、作り方、押入れ有効活用などのアイデアやDIYの実例をご紹介してきました。 材料は100均でもそろうので、安い費用で気軽にDIYできます。それに100均には便利な道具もありますよね。色んな作り方を参考にして、上手に設計し、自分だけの使い勝手がいい本棚をぜひDIYで作ってみてください!