コナラとは
科名
コナラの科名はブナ科で、高木の落葉樹です。 春や夏はここちよい日陰を作ってくれ、秋にはドングリや紅葉が楽しめます。
学名
コナラの学名は「Quercus serrata」です。Quercusとはケルト語で良質な材木という意味があります。 Quercus serrataでノコギリ歯のあるコナラ属という意味になります。
コナラの木名由来
コナラの名前は、ミズナラを「オオナラ」というのに対してコナラと呼ばれたという説があります。 また、その説の他には、こぶりな樹木であるコナラの木のかわいらしさ、親しみやすさを"子"や"小"をイメージさせる「コ」を付けて名付けられたともいわれています。
コナラの花言葉・開花時期
花言葉:勇気
コナラは樹木でその花も派手な色がついていたり、大きな花びらがあるわけではありません。それでも、しっかりコナラの花言葉は存在します。 コナラの花言葉は「勇気」。その他にも「独立」という花言葉の意味があります。
開花時期
コナラの花の開花時期は4月から5月。小さな黄緑色の花がたくさんついたものが垂れ下がって咲きます。 実はこれは雄花で、もっと目立たない雌花がひっそりと同じ時期に花をつけています。 花の直径は1.5ミリと非常に小さなものです。
コナラの育て方・栽培方法
難易度
公園にも植えられるくらい手間のかからない、難易度が低い樹木です。花の項で雄花と雌花があるというお話をしましたが、1本の木に両方開花します。 コナラの木は雌雄別花ではありますが、銀杏のように雄株と雌株があるわけではなく、1本の木で花粉の受粉が行われドングリが生ります。
時期
コナラの木を植える時期は、花が終わった6月から夏の熱い盛りが過ぎる9月を除いた全ての月に可能です。 秋のどんぐりを取っておいて、翌年春になって暖かくなってきたら庭に植えてやるのが育てやすい方法でしょう。 その時、水に沈むドングリが実がつまったよいドングリです。
植え付け
植え付けは山からコナラのドングリを拾ってきて庭に植えるだけです。 しかし、ドングリはコナラのものだけとは限りませんので、コナラのドングリと他の樹木のドングリの違いがわからないという人は、コナラの樹木の苗を販売店から買ってきて植え付けた方が確実でしょう。 挿し木でも増やすことが出来るのですが、根が出にくく難易度が高いです。ドングリを蒔いた方が確実に苗木を手に入れることができるでしょう。
水やり
コナラは植え付けの時たっぷり水を与え、苗木を植えた場合はそれが根付いたのが確認できたら、その後の水やりの必要はありません。 このあたりも初心者にも簡単に育てることが出来る木といえるでしょう。
肥料
コナラを植え付けたら、肥料は2月頃に堆肥を根元にすきこみます。 肥料をあげなくても根が張る場所があればスクスクと育つ木です。
場所
コナラを植えるのは外で日当たりのよい場所が向いています。 多少日陰になるような場所でも育ちますが、あまりにも日照時間が不足すると成長に影響が出てきます。
植え替え
コナラは根が広く張りますので、はじめから広い場所に植えることが大切です。どうしてもという場合を除いて植え替えの作業は必要ありません。
剪定
盆栽に仕立てるのでなければ、剪定は邪魔な枝を切ってやる程度でよいでしょう。2月頃に行います。
害虫
コナラは芋虫被害に気をつけましょう。元気がなくなってきたと思ったら根元を少し掘り返してみましょう。芋虫が見つかることがあります。
コナラの特徴
コナラの特徴は何といってもドングリがなる木だということにあるでしょう。里山などによく見られる木で昔は珍しくもないどこにでも生えている木だったのですが、戦後数が減り、懐かしさからか庭木にする人もいます。 コナラ人気は、盆栽に仕立てたものを見かけることもあるくらいです。
コナラの紅葉
カエデや紅葉のようなあでやかな紅葉ではありませんが、コナラも秋になると紅葉が楽しめます。
コナラの成長
コナラは非常に成長の早い樹木で、しっかり根付いていれば1年で1mほどまで成長するでしょう。
コナラの品種・原種
原産地
コナラの原産地は日本です。日本なら北海道など寒い地方でも育ちます。古くから雑木林にコナラの姿をよく見かけることがありました。
分布域
コナラは日本で昔からよく雑木としてよく見られた樹木です。北海道から九州、朝鮮半島や中国まで広く分布しています。
コナラのその他おすすめ情報
コナラとクヌギの見分け方
コナラと類似している樹木にクヌギの木があります。こちらもドングリがなる木ですし、樹皮もよく似たような木です。 この2本を比較するとコナラは色が薄いことがわかりますが、あくまでも比較した場合です。 1本ずつ生えていると、その差はわかりにくいでしょう。
まとめ
コナラは秋に取れたドングリを庭に植えておくだけで苗木が作れ、育てるのも簡単な木です。1本植えておけばドングリだけでなく自宅の庭で紅葉も楽しむことができ、いくつもの楽しみがありました。 初心者でも楽に育てられて、小さく盆栽に仕立てることでプレゼントしても喜ばれるでしょう。雑木ならではの温かみのある庭を作ることも可能です。 自宅に広い庭をお持ちの人は、ぜひコナラを育ててみてはいかがでしょうか。