はじめに
コールラビはどのような野菜?
コールラビは球状に大きくなった部分と葉部分を食用にします。同じ仲間の野菜にカブ・カリフラワー・キャベツ・ダイコンがあります。ヨーロッパでよく使われている野菜になります。見た目はトゲトゲしたカブに似ています。カブに似ていますが、元々はヤセイカンラン(野生のキャベツ)の変種から発生した野菜になります。
いつから栽培されているの?
ヨーロッパで栽培が盛んになり中国へ伝わり明治時代に日本へ入ってきました。ただその見た目の為か栽培する農家が少なく全国に波及せずに今日に至っています。
コールラビとは
科名
アブラナ科アブラナ属
和名・ドイツ名
和名:カブカンラン・キュウケイカンラン・カブタマナ ドイツ名:Kohlrabi
名前の由来
ドイツ語でkohl(キャベツ)とrabi(カブ)を合わせたKohlrabiを日本語に直訳したものが和名になります。 和名ではカブカンラン(蕪甘藍)・キュウケイカンラン(球茎甘藍)・カブタマナ(蕪玉菜)と呼ばれています。 ※甘藍・玉菜は和名でキャベツの意味になります。
コールラビの特徴
地中海北部原産なので乾燥に強く水分を多く球状になった部分に貯めていくので甘味が強いです。また大きく育ちすぎると身が固くなって味がおちるので早めに収穫しましょう。 害虫はキャベツと一緒でアオムシなどの害虫が付きやすいです。防虫ネット必須になります。
コールラビの栄養
加熱調理に強いので煮物おすすめ
キャベツと同じ栄養素で植物繊維を多く含んでします。そしてコールラビはビタミンCが豊富で栄養素が茹でても流出しにくいです。まるごと栄養素をとるならスープやシチューの料理におススメですよ。そして炒めても栄養素が壊れにくい特徴があります。加熱調理をしても栄養素があまり減ることなく効率的にタップリ摂取できます。
皮や葉の部分にも栄養が多く含まれている
コールラビは皮や葉の部分にも多くの栄養が含まれています。葉の部分は本体よりも多くのビタミンが含まれているので捨てるのはもったいないので余すことなく使い切りましょう。捨てる部分が無く全部料理に使えるのでとてもコスパが良い野菜になります。コールラビと近い種のダイコンも同じように葉部分は料理に使いますよね。
コールラビの味と食感は?
サラダにした場合
サラダなどで生食する場合は、皮が厚めなのでしっかりと皮むきをして下さいね。食感はシャキシャキして食べごたえがあります。味はほんのり甘味が感じられる程度になります。
加熱調理した場合
茹でると甘味が増し、ブロッコリーやキャベツのようなコリコリした食感になります。加熱調理してもビタミンなどの栄養素が失われない事が嬉しいですね。
コールラビの栽培環境
年越生植物
初秋に種まきをし発芽後、緑の葉のまま冬を越して翌春に収穫します。別名は「二年生植物」「二年草」「越年生草本」「越年草」と呼ばれます。 また野菜は「越年野菜」とも呼ばれます。
栽培時期
種まき・植え付けシーズンはそれぞれ年2回あります。まず、春まきは3月中旬~4月と秋まきは7月下旬~9月が種まきのタイミングです。植え付けのシーズンは、春植え付けは4月中旬~5月と秋植え付けは9月~10月上旬です。
生育に適した温度
コールラビは涼しい気候が好きです。生育適温は15~23℃ぐらいになります。耐寒性と耐暑性があります。ただし、乾燥が苦手なので夏の暑い時期には土が乾いたらこまめに水やりが必要です。
管理方法
耐寒性と耐暑性がありますのでベランダや家庭菜園での栽培がおススメです。
コールラビの育て方
難易度
初心者向けの野菜なので簡単に育てられます。苗から植えて40日ぐらいで収穫できます。
手入れ
耐寒性・耐暑性にすぐれており比較的に簡単です。虫がつきやすいですが防虫ネットでカバーしましょう。土が乾燥したら水やりが必要です。
種まき
1.育苗ポット(3号)に種まき用土をいれて3~4粒ずつ種をまいて薄く土をかぶせてからたっぷりと水やりをする。 2.発芽したら葉どうしが触れ合っているものは間引く 3.本葉が3~4枚になったら1つの育苗ポットに対して生育の良い1本以外を間引く
植え付け
本葉が5~6枚までに生育すると植え付けをします。鉢・プランター・地植えの場合、株どうしの間隔は15~23㎝間隔に穴を掘って植え付けてたっぷり水やりをして下さい。また、地植えの場合には先に畝をつくってから植え付けをすると良いでしょう。
水やり
乾燥に弱いので土が乾いたら水やりして下さい。そして球状の部分が生育中の時期には、おいしく収穫するためにこまめに水やりを心掛けて下さい。
肥料
植え付けの際には元肥と堆肥をたっぷりあげて切らさないようにして下さい。追肥の時期は茎と株が大きくなり始めたら株の周りに追肥をします。この際に追肥と株の周りの土と混ぜて株の方へ土寄せすると良いです。併せて株の上に生えている茎は株の成長を促すために5~6を残して切ります。
収穫
春まきのコールラビは6月~7月中旬に収穫できます。秋まきは10月中旬~12月中旬に収穫になります。
連作障害に注意
1年~2年は同じ場所に植えない
アブラナ科のコールラビは同じ場所に植え続けると連作障害を起こします。連作障害とは同じ場所に植え続けると土壌の養分が不足して野菜が生育不足を起こしたり、病原にかかりやすくなります。そして害虫も同じ場所に住み続けるので害虫被害が多くなります。同じ場所に植える場合は、1年~2年の間隔を空けた方がベストです。
害虫対策
害虫ネットでシャットアウト!!
春から秋にかけてアブラムシ・アオムシ・ハモグリバエ・ヨウトムシなどが好んで数多くコールラビの葉部分や茎部分につき発生します。対策は寒冷紗トンネルの防虫ネットで害虫の被害から守りましょう。
コールラビの原産地・品種
原産地
地中海北部~地中海沿岸地域
分布域
世界中の比較的涼しい15℃~23℃の地域で食用品種と飼料用品種が数多く栽培されています。
原種と品種
コールラビの原種はヤセイカンランからの変種になります。 品種は紫タイプと黄緑タイプの2種類あります。どちらも皮を剥いたら中身は白色になります。風味や食感はどちらも同じです。大きさは球状の直径が4~10cmになります。 飼料用の品種は球状の直径が20cmまで大きくなります。
コールラビのおいしい時期
6月~7月中旬と10月中旬~12月中旬がおすすめ
夏場に収穫したものは、サラダやさっぱりとしたピクルスにちょうどいいですね。冬場に収穫したものはスープや煮物が体が温まってしっかり栄養も取れるのでおススメですよ。
コールラビのレシピに挑戦!
コールラビサラダ
下記材料を参考してみましょう。簡単に作ることができますよ。
材料 (2人分) コールラビ(小ぶりの物)正味150g(1玉分位) ハム40g マヨネーズ36g(大3) ブラックペッパーお好みで
作り方
コールラビの皮を剥き、薄くスライスして材料と混ぜて簡単にできるサラダです。簡単ですがやみつきになる美味しさがありますので、ぜひ一度試して見てください。
1コールラビは上下(硬い部分)を切り落とし、皮を剥く。 2出来るだけ薄くスライスしたものを細い千切りにする。 3切ったコールラビは冷水に5分程度浸し、しっかりと水気を切っておく。 4ハムは2㎜幅位の細切りにする。 5キッチンペーパーでコールラビの水分を拭き取り、ハムを加える。 マヨネーズを加えてサッと和えブラックペッパーで味を整える。
コールラビスープ
簡単に作れるスープですので、挑戦してみるといいですよ!
材料 (2人分) コールラビ1玉 にんじん1本 玉ねぎ1個 ハム2枚 固形スープ1個 水500cc
作り方
難しい作業がないことが嬉しいポイントですね。
1材料 2☆★前準備1 コールラビの下部は硬いため1㌢くらい切り落として全体の皮をむく。 好みの大きさに切ったら下茹でする。 3☆★前準備2 •にんじんは乱切り •玉ねぎは八つ割り •ウインナー、しめじはお好みの大きさに切る 4鍋にコールラビと③を入れ、水と固形スープを加えて10分煮る 5塩コショウで味を整えたら出来上がり♪
コールラビの効能
美肌効果・免疫力向上
ビタミンCが100gあたり45gと多く含まれています。ビタミンCは抗酸化作用による老化防止効果や免疫活性作用があります。そしてビタミンCはコラーゲンの合成を促すため美肌効果も期待できます。
胃腸障害の改善
コールラビにはよく胃腸薬に配合されている胃酸の分泌を抑制するビタミンU(キャベジン)が含まれています。そして荒れた胃粘膜の修復を助ける効果があるので胃腸障害の改善に役立ちます。ただし加熱調理には壊れやすいビタミンになります。
高血圧を改善
カリウムが多く含まれいる特徴のある野菜です。カリウムは体内にある余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあります。ついつい取り過ぎたナトリウムを体外へ排出する役割があるので高血圧の症状改善効果があり助かります。
まとめ
見た目はすごいのになかなか栄養が豊富で手間がかからず簡単に育てやすいコールラビです。見た目はアレですけど食べたら美味しいんです!!パターンの野菜さんですね。育てても株からニョキニョキ茎が出てくるのは面白楽しいので育てがい?!がありますね。是非、挑戦してみてくださいね。




