トレイルランニングに行こう!
トレイルランニングって、なんだかわくわくする言葉ですよね。 大自然の中で美味しい空気を吸いながら、町の中では見られない草木や花を見ながら走るトレイルランニングは、通常の舗装されたオンロードでは体験できない楽しみや発見があります。
トレイルランニングの魅力を紹介します
しかしトレイルという言葉が英語であるように、国内では海外ほど知名度が高くないトレイルランニング。 なので今回は、そんなトレイルランニングに興味のある人の「トレイルランニングってなに?」という疑問に答え、「是非挑戦してみたい」と思っていただけるように、トレイルランニングの基本を全てご紹介したいと思います!
トレイルランニングとは
ここでは、最初にトレイルランニングとはどういうスポーツなのかをご紹介していきます。
トレイルランニングってなに?
トレイルランニングは、山岳レースとも呼ばれ舗装されたロード以外を走る中距離走のこと。 日本では近年のアウトドアブームが起こるまで盛んではなく、主に国土の広く山岳地帯の多いヨーロッパやアメリカで盛んにおこなわれているスポーツです。 近年では日本国内でもトレイルランニングの人口は増え、国内外の大会に出場する日本人も増えたそうです。
トレイルランニングの様々な種類
ランニングのサブカテゴリーであるトレイルランニングですが、トレイルランニングにも実は複数の分類が存在します。 例えば、クロスカントリーという名前を聞いたことのある人もいると思いますが、クロスカントリーは草原など広い舗装されていない場所を走る競技のことです。 また、トレイルランニングでも標高2000メートル以上のトレイルを走ることはスカイランニングと呼ばれます。
通常のランニングとトレイルランニングの違い
上の項目で軽くトレイルランニングについて説明しましたが、この項目では具体的に通常のランニングとの違いについて説明していきたいと思います。
違い1.バックパックを背負って走る
通常の市内のマラソン大会では、要所に係員の人が居てドリンクを手渡してくれますが、山岳を走るトレイルランニングの場合は、自分で必要なものを全てバッグに入れて背負って走るのが一般的です。 とは言っても、テントなどの大きな荷物を積むバッグパックではなく、ウェストポーチだったり、最近ではトレイルランニング専用の小さなバックパックなども用意されているので、かさばりを感じることもあまりないでしょう。
違い2.天候・環境でコンディションが変化します
舗装された道路を走る通常のランとは異なり、天候によってはオフロードの道のコンディションに違いが生まれたり、持っていくべき装備や服装が異なる為、通常のマラソンよりも何倍も天候に左右されるスポーツだと言えるでしょう。 また自然の中を走るので、季節によっても見られる景色や雰囲気が異なります。 もちろんオンロードのマラソンやジョギングも楽しいですが、一年中飽きないのがトレイルランニングではないでしょうか。
初心者でも楽しめるトレイルランニング
ここまでの説明で、意外に大変そうに思ってきた初心者の方もいるのでは? もちろんマラソンやジョギングも、普段着で走ったり、オーバーサイズなジャージで走るとうまくいかないように、トレイルランニングではオンロード上のランニングよりも一層の注意とコンディションへの配慮が必要です。 それでも、しっかり備えることでランニング初心者でもトレイルランニングを楽しむことはできると思います。
しっかり体調を整えてから参加しよう
運動もろくにしていなかった初心者の方が、いきなり標高の高い山岳でトレイルランニングをしても危ないだけですよね。 トレイルは最近知名度が上がってきていますが、知名度が高い=簡単にできるというわけではありません。 計画性をもって、まずはペース走から始めてみたり、傾斜面が緩い近場の低山のハイキングコースで練習してみることが極めて重要です。
ペース走から始めましょう
ペース走とは、ペース感覚を培うためのランニング練習法のこと。 時間を守って走ることが大切なトレイルランニングでは、自分でペースをコントロールできることが大切です。 オンロードなどであらかじめタイムを計って練習することでトレイルでのパフォーマンスを向上させることができます。
責任をもってしっかり備えよう
「トレイルランニングをやりたい!」という突発的なフィーリングは何かを始める時にもちろん大切です。 しかし、近年、登山ブームの影響か無謀な軽装で登山に踏み切り遭難した初心者が増加していることなどが懸念されます。 登山とたがわず、トレイルランニングも山岳で行われますから、十分な注意が必要なのは言うまでもありません。
過去には死亡事故も。
計画性もなくむやみに山に入って遭難したら、周りに多大な迷惑をかけてしまい、下手をすれば死のリスクもあります。 実際、無謀な軽装の遭難者を救出しようとしたレスキュー隊が死亡してしまった事故も過去にはあります。 初心者だから許される、というわけではありませんよね。 責任をもって、経験者の三倍も四倍も備えるという心構えで取り組んでくださいね。
トレイルランニングの装備
トレイルランニングの基本を押さえたところで、具体的にトレイルランニングに必要なアイテムや、あると便利だと言われるアイテムの紹介をしていきたいと思います。 今回は基本的なアイテムを紹介するだけですから、これ以外にも、各自しっかり調べて必要なものをトレイルランニングに持っていってくださいね。
トレランシューズ
トレイルランニングで使用されるシューズは通常のランニングシューズと異なった機能性が必要です。 滑りにくいソールや、通気性と透湿性、そして防水性にこだわったアッパーなど、最近では高性能なトレランシューズが販売されています。
マウンテンパーカー
急な天候の変化で、思いがけず雨が降ることも山岳地帯では沢山あります。 山岳で雨によって体が濡れることは体温の低下を招き、不調を引き起こす原因となりますから、防水性があり山岳でも動きやすいマウンテンパーカーはマストアイテムです。
食料
トレイルランニングでは、安全のために、こまめに水分補給することとエネルギー補給することがとても大切。 こまめに食べられるバーやエナジーゼリーがおすすめです。 また遭難した場合に備えて、絶対に多めのハイカロリーな食べ物を持っていきましょう。
非常食・エイドキッド
チョコレートなどは甘く高カロリーなので、疲れた体に効きますし非常食の代表です。 また包帯や絆創膏などのエイドキッドも何かあった時に役立つアイテム。 大自然の中でハードな運動をするのですから、何か問題が起こるのは当たり前だという意識で備えることが大切です。
トレイルランニングの走り方
それでは、トレイルランニングの走り方を見ていきましょう。 と言っても、走り方のフォームや姿勢などではなく、1回のトレイルランニングに対して計画の立て方や実際に走る日までの流れなどを説明していきます。
走り方1.コースを下調べする
例え複数人居たとしても迷ってしまうのが山岳なのであり、コースの情報を得るためにあらかじめ地図を手に入れておくなどの下準備は全てのトレイルランナーが行うべき必然事項です。 このひと手間から始めることで、新しいコースに挑戦するときもトラブルを最小限に防ぐことができます。
走り方2.コースを回るプランを立てよう
走るコースの特徴や距離、上りや下りの斜面などをしっかり確認したら、実際にどれくらいのペースで走るのか計画を立ててみましょう。 地図に必要なことを書き込んで、何時にコースのどのポイントに到着していればプラン通りなのか、自分のレベルに無理のないプランなのかを練っていくことが大切です。
走り方3.荷物チェックとランニング前の休息
前日は、必要なアイテムを入れ忘れていないか荷物チェックし、早めに就寝することが大切です。 予測不能な天候と、気のはり具合など、意外に疲れてしまうのがトレイルランニングです。
トレイルランニングで注意するポイント
走り方を確認したら、次はトレイルランニングで注意するポイントを見てみましょう。
低血糖症(ハンガーノック)に気を付けよう
マラソンもそうですが、上り下りの高低の違いが激しいオフロードを走り続けていると、血液中の糖分が少なくなり低血糖症を引き起こす原因となります。 ふらふらとしためまいを感じる他、状態がひどいと数時間以上身動きが取れず、トレイルランニングでは大変危険です。 規則的に糖分を補給することがとても大切です。
皆の山。ルールを守り、楽しく走りましょう
マウンテンバイカーや登山者などとコースを共有することも多い山岳。 自然を楽しむことは全ての人の権利であり、同時に山をできるだけ手付かずの状態にすることは私たちの義務です。 コース以外をむやみに散策することは避け、ゴミをしっかり各自持って帰ることは当たり前ですよね。 また、お子さんからご老人まで様々な方が楽しくお出かけしているので、すれ違ったら軽く声を掛けることもマナーではないでしょうか。
トレイルランニングのコースの特徴
オフロードならではの不安定な地面
山岳の中に作られた舗装されていないオフロードは、季節や天候によって大きく変化します。 ある日は湿った木の葉が落ちて滑りやすくなったり、ぬかるんだり水たまりがあってシューズが濡れてしまったりすることもあります。 たまにヘビや虫に遭遇することもありますから、オンロードと違い、足元もしっかり肌を隠して外部から体を守ることが大切です。
上りと下りの走り方の違い
坂の上りと下りの走り方には違いがあります。 上りでは、前に倒れる分には手が付けて身を守れるので、前傾姿勢をキープして目線を上げて走ってみましょう。 逆に下りでは、上りの時よりも注意を払って、自分が快適に感じる程度の速さで下りていくことが大切です。 怖かったら無理をせず、上手な人の後ろについて走り方を学ぶのがおすすめです。
トレイルランニングの大会
京都京北トレイルランニング大会
今年2017年から始まった、京都の史跡や京都の文化遺産を作り上げる資材にも使われている歴史ある森林を回るトレイルランニングの大会です。 大会の翌日には後夜祭があり、参加者で美味しい食事をとったりとランナー同士の交流もあります。
カムイの杜トレイルラン(北海道)
キッズも参加できる北海道の美しい大自然の中をトレイルを走る大会。 42キロのフルマラソンを走るコースと、5キロから始められるコースなど、レベル幅広いランナーが楽しめる大会です。 大会参加者だけにエイドとしてカトルカール特性パウンドケーキが配られ、また割引料金で買うことができます。
国内のトレイルランニング大会情報
下のリンクから、国内のトレイルランニングの大会の日程をまとめたサイトのページに飛ぶことができます。
トレイルランニングまとめ
トレイルランニングは事前の準備や心構えをしっかりすれば、通常のオンロードでは味わえない解放感と自然の美しさを堪能できる素晴らしいスポーツです。 是非楽しむために、下準備を怠らず責任をもって安全に心を配ってください。 かつて全ての人が初心者だったように、山岳でのランニングは初心者でも楽しめます。 自分のレベルに合ったコースを選んでくださいね。