ゲンゲの分類
ゲンゲは、「スズキ目ゲンゲ亜目ゲンゲ科」です。スズキ目の魚は世界中で生息しており、脊椎動物の中で最も多い生物です。ゲンゲ亜目は食用として利用される魚の中では珍しい種類です。今回紹介するのは、その中のゲンゲ科について今回はご紹介します。
ゲンゲの外国名
ゲンゲの外国名は、”Porous-head eelpout”です。
ゲンゲの学名
ゲンゲの学名は”Bothrocara holland”です。
ゲンゲの由来
ゲンゲは、もともとは「下の下」という意味でした。ゲンゲはエビやカニなどに混じって獲れる雑魚で、あしがはやいことや、気味の悪い見た目から漁師の間でも敬遠されやすい魚でした。しかし、富山湾でのみ獲れるというレアさからこのゲンゲが地元の料亭などに出されるようになり、その味が評判になりました。今では「まぼろしの魚」という意味で、「幻魚」と書かれています。
ゲンゲの生息地域
ゲンゲは、富山湾にのみに生息し、幻の魚として有名です。富山湾の海底には海底深層水があってそこにはカニやエビなど500種類もの魚介類が存在しています。ゲンゲもその栄養の豊富な海底で生息していることから独特の旨味が詰まっています。
ゲンゲの生態
ゲンゲは最近注目が集まった魚なので、生態については実はよくわかっていません。栄養度の高い海で生息することが多いです。
ゲンゲの特徴
ゲンゲは体長20cmほどの魚で、見た目は少し気味が悪く、一見美味しそうには見えません。体は少し曲がったおり、体の表面がぬるぬるしているのも他の魚にはない特徴です。そのグロテスクな様子から昔はすぐに捨てられていました。しかし、このぬるぬる、実は肌のハリを保つとして女性に人気なコラーゲンなのです。また、海洋深層水の栄養分をふんだんに含んでいるため、とても味わい深く、近年人気が高まっている魚なのだそうです。
ゲンゲの味・選び方
ゲンゲはお刺身などで食べると味があまりわかりませんが、火を通した途端に風味が出てきて味わい深くなります。味はアンコウに少し似ていて、トロッとした中に磯独特の味わい深さがあります。 ゲンゲは水分が大変多い魚であるため、鮮度が落ちるのがとても早いのですが、鮮度の良いゲンゲは透明感の高い です。ゲンゲは鮮度が落ちてくると、水分が外に出て、見た目も黒くなってきます。鮮度が命な魚なので、新鮮なうちに食べるようにしましょう。
ゲンゲの栄養
コラーゲンがたっぷり
ゲンゲの栄養と言ったら何と言っても表面にたっぷりとついているコラーゲンです。コラーゲンは女性の肌のハリを保つ働きがあり、大変美容に良いと人気の成分。特にゲンゲ鍋にはそのコラーゲンがたっぷりと含まれています。
良質なタンパク質
ゲンゲは良質なタンパク質がふんだんに含まれています。淡白な白身魚で、大変体に良く、血糖値を下げる働きもあるようです。
ゲンゲの料理方法
ゲンゲ鍋
ゲンゲのプルプル感を楽しみたいなら、やはりゲンゲ鍋がおすすめです。 ゲンゲは他の魚と比べ物にならないほど柔らかい魚なので、普通の魚のように斜めに頭を切落とすのではなく、垂直に切落とすのがポイントです。そうすることで身崩れがしにくくなります。内臓も一緒に取り除きましょう。 まずは野菜などを煮込んで、最後にゲンゲを入れましょう。あまり煮込みすぎるとせっかくの柔らかい食感が損なわれてしまいます。
ゲンゲの天ぷら
ゲンゲは天ぷらにすると、外はサクサクで中はトロッとします。コラーゲンが まずは一口大の大きさにげんげを切り、内臓を取り除き、塩胡椒をふって余分な水分が抜けるようにします。10分ほど置いたら片栗粉をまぶしましょう。 天ぷら粉を水で溶いてゲンゲに絡ませ、170度の油で揚げます。油の温度が低いうちから入れて大丈夫です。ゲンゲは温度が高すぎると溶けてしまいやすいので、低い温度を保ちながら揚げましょう。油が飛びやすいので気をつけてください。 揚がったら油をとって完成です、塩だけをかけても美味しいし、めんつゆにつけても良いでしょう。
ゲンゲの品種
カンテンゲンゲ
カンテンゲンゲは目と目の間隔が狭くて、胸ビレが細いのが特徴です。その名の通り、ゲンゲの中でも特に寒天のように柔らかくプルプルしています。
シロゲンゲ
シロゲンゲは目と目の間隔が広くて、顔もゴツゴツとしているのが特徴です。また、胸ビレが丸く幅広いのが特徴です。このシロゲンゲは他のゲンゲに比べても白く、味もさっぱりしています。
ノロゲンゲ
ノリゲンゲはゲンゲの中で最も一般的なゲンゲです。たいていのゲンゲはこのノロゲンゲだと考えて良いでしょう。料亭のゲンゲ汁などによく使われています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では。 ・ゲンゲは昔捨てられていたが、近年は「幻の魚」として人気が高くなっている。 ・ゲンゲはコラーゲンがたっぷりでプルプルした食感である ・ゲンゲは水分が大変多い魚なので、すぐに鮮度が落ちてしまう ・ゲンゲは鮮度のいいうちに天ぷらや鍋にして食べるのがとても美味しい。 などについて解説しました。近年そのプルプル感と味わい深さから人気が高まってきたゲンゲ。最近ではスーパーで売っている場合もあるので、ぜひ調理してみてください。 最後までお読みいただきありがとうございます。