サンザシとは
庭に植えられていたり、街路樹として見かけたりするこのサンザシという花をご存知ですか?世界的に知られているこの植物はお菓子やお酒にも使われていて、その効能は漢方で用いられたり薬として使われるほどすごいんです。 今回はこんなサンザシについてご紹介します。
科名
バラ科・Rosaceae
学名
Crataegus cuneat
花名由来
このサンザシという植物の名前の由来は「クサボケ」という植物の実である「サンザ」に味が似ていて、サンザシは山に生息することから「サンザシ」という名前になりました。
サンザシの花言葉・開花時期
花言葉:「ただ一つの恋」「希望」「慎重」
由来
「慎重」:これはサンザシの植物の茎にトゲがあることから、慎重に扱わないといけないのでこの花言葉になったと言われています。 「希望」:この言葉の由来は昔イギリスから北アメリカに移住しようとするときに、メイフラワー号という船に乗り海を渡っていたのですが、この船に描かれていたのがセイヨウサンザシで、新しい土地に希望を込めるという意味でこの言葉になったと言われています。 「ただ一つの恋」:この言葉はスコットランドの詩人であるロバートバーンズの代表作でもある「ハイランドのメリー」という作品が由来です。この話では愛しい恋人がある日死んでしまい、それを恋人が悲しむ詩なのですが この話の中にサンザシが登場するシーンがあり、その話の中の一途な恋とサンザシが重なってこの言葉になったと言われています。 「成功を待つ」:この言葉はサンザシが秋にかけて赤い実をつけることから、寒い季節に赤く、成功をイメージさせるようなところから由来しています。
開花時期
5月から6月にかけて開花し、9月から10月にかけて果実をつけます。
サンザシの育て方・栽培方法
難易度
サンザシの難易度は4/10ぐらいとなっていて決して栽培が難し植物ではないということです。
時期
開花:5月から6月 結実:9月から10月 植え付け、植え替え:2月から4月 肥料:2月から3月 剪定:6月 タネまき:10月11月
植え付け
植え付けは2月から4月にかけ行います。その時期は落葉期なので植え付け場所には腐葉土や肥料などの栄養がある土を盛って植え付けます。
種まき
サンザシの種まきは10月から11月ごろに日当たりおよく水はけの良い場所に植え付けましょう。
水やり
土が乾くと植物に悪いので、水は土が乾いてると思ったらたっぷりあげましょう。しかし、水をあげすぎると腐ることもあるので注意しましょう。
肥料
肥料は庭に植える場合と鉢に植える場合、ともに芽出し肥として2月から3月に粒状の肥料を適量与えるのが良いでしょう。
剪定
比較的にこの植物は成長速度が遅いので、剪定はいりませんが、もし、植物の形を整えたい場合は開花が終わったら早めに剪定を行いましょう。秋を過ぎたら、枝を大きく切り過ぎないようにし、枯れているものや枝同士が重なって形の悪いものを剪定するようにしましょう。
増やし方
市販の物には接ぎ木苗ですが、台とする木を用意するのが難しいので、家庭で育てるにはタネからの栽培がお手頃です。 タネは9月から10月ごろに熟した実を採集して水でよく洗い、果肉とタネを綺麗に別けます。 この時タネは完全に乾いてしまうと発芽能力を失ってしまいますので、乾かないようにすぐに平鉢に入れた土の上に置いてその上から1cm土をかぶせて乾燥を防いでおきましょう。 それを外において感想をさせないように管理すると芽が生えてきます。
場所
庭で植える場合には日当たりが良すぎると夏場の乾燥に負けてしまいますので、夏にも乾燥し過ぎないような環境を選ぶのが良いでしょう。
挿し木
サンザシはそのまま成長すると茎が伸び過ぎて得て途中で曲がってしまうこともありますので、もしまっすぐ伸ばしたり、形を作りたい場合は挿し技をして矯正するのが良いかもしれません。
寄せ植え
サンザシだけでなくどの植物を寄せ植えするときにも最初は主役の植物を決め、その周りを他の植物でサポートするようなイメージで植えましょう。盆栽や植え方は自由ですが、期間を決めておくことが重要です。 一年草と多年草を一緒に植えてしまうと先に一年草が枯れるので植える植物の寿命の把握は重要です。
植え替え
植え付けや植え替えの時期は2月から4月ぐらいの間でしましょう。
よくかかる害虫・病気
サンザシなどの植物には栽培中に病気や害虫に悩まされることがあります。よくかかるのはさび病でこの病気にかかると植物の葉にオレンジや白く変色する部分ができ、この病気はバラ科やビャクシン類などの植物にかかりやすいのでそれらの植物の近くにはサンザシを植えないようにしましょう。 また、よくかかる害虫にはアブラムシやテッポウムシなどがいて、テッポウムシは、植物の幹の内部を食いつぶすので発見が難しいです。これらの病気や害虫には適切な薬剤・防虫剤などを用いて予防することが大切です。
サンザシの特徴
サンザシは落葉性の低木で、枝野分岐が多く変形も良くするのが特徴です。葉は互生で、倒卵型で付け根の部分はくさび形のような形をしています。 花は枝の先にでき、白色の5個の花弁をつけます。植物の下部の部分の花の柄は長いが、上部に行くにつれて柄が短くなります。
サンザシの品種・原種
原産地
原産地は中国やヨーロッパです。
分布域
アジア、北アメリカ、中国、ヨーロッパなどの北半球に生息していて、特に温帯へ生息していることが多い。
サンザシのその他おススメ情報
食べ方
サンザシはとても用途が多い植物で、果実は生薬や果実酒、ドリンク、ドライフルーツなどにも加工できます。 他にもフルーツハーブやコラーゲンの成分とともにジュースにできたり、サンザシの葉でお茶もできます。 また、中国ではサンザシ餅やサンザシの飴、羊羹のようなものであるサンザシ糕というお菓子としてもこのまれていて、酢豚の酸味付けに使われることもある。
効能
サンザシは栄養たっぷりで体にとてもよく、中国などでは漢方薬として、ヨーロッパではハーブとしても利用されます。 高血圧、コレステロール、狭心症などの心臓病などに有効で、ビタミンやミネラル分も多く含まれていて、健康やダイエットにはとても良い食材です。 また、整腸や利尿の効果がとても期待でき、便秘の人や冷え性の人にピッタリです。最近の科学研究ではアルツハイマー病の予防やメタボリックシンドロームの改善にも効果が高く、ますます注目されている植物の一つです。 また、市販の薬などと違い特に気を付けるような副作用がないため安心して服用できます。 しかし、限度があるため、摂取しすぎるのはよくないでしょう。
まとめ
このように育てるだけではなく、お酒や薬やドライフルーツにもできるサンザシは大変便利でレシピが多い植物であり、カロリーが低いのに疲労回復や老化防止、生活習慣病の予防などにも大変効果が期待できる健康や美容の面でも重宝されていることがわかります。 皆さんも一度栽培してみたり、購入して食べてみてはいかがでしょうか。