そもそもアカモクってなんだ?
近年各種メディアで取り上げられるすごいもの、それがアカモクです。最初に、そもそもアカモクとは一体なんであるかをお話していきましょう。
アカモクは海藻の一種
アカモクは古くから日本のいたるところで食卓に上がり、親しまれてきた海藻です。刻むとネバネバになり、ごはんに乗せて食べたり、納豆と和えたり、味噌汁にしたりして食べられます。
独特のネバネバシャキシャキした食感が特徴です。また豊富な栄養素や様々な効果が期待されることから近年注目が集まっており多くのマスコミにも取り上げられています。
アカモク(学名:Sargassum horneri (Turner) C.Agardh)は、褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科に属する海藻である。北海道(東部を除く)から日本全土の漸深帯(浅海)に分布し、朝鮮半島、中国及びベトナム北部にまで分布する。1年生で、秋から冬に生長し、4-7mの長さに達する。雌雄異株である(まれに雌雄同株の個体がある。
呼び名がいろいろ
地域によってはアカモクは別の呼び名で呼ばれます。その一例をご紹介します。 秋田県・・・「ギバサ」 山形県・・・「銀葉藻(ギンバソウ)」 新潟県・・・「長藻(ナガモ)
実はやっかいものだった?
「邪魔モク」などの不名誉な呼び名ももつアカモク。なぜそんな呼び名がつくのか、実はアカモクは非常に生命力が強く、どんどん成長するのでよく漁場の網や漁船のスクリューに絡んだりするようです。
さらには養殖の設備にも絡みつくので、そういった背景からのやっかいもの扱いなのです。
アカモクのすごい効果6選
ここではアカモクを摂取して得ることのできる効果を6つご紹介させていただきます。 1.ダイエット効果 2.アンチエイジング効果 3.コレステロールの低減効果 4.抗アレルギー効果 5.整腸効果 6.骨を強くする効果
1.ダイエット効果
アカモクを食べるとダイエットができる?その秘密はアカモクに含まれる栄養にありました。食品なので副作用なども気にしなくていいのがうれしいですよね。
フコキサンチン
アカモクにはフコキサンチンという栄養がほかの海藻よりも多く含まれています。このフコキサンチンには「脂肪を燃焼させる」という素晴らしい効能があるようです。薬ではなく食品からの摂取なので副作用なども気になりません。
アカモクを食べれば脂肪が燃える
フコキサンチンを多く含むアカモクを摂取するだけで、脂肪燃焼という効能が得られるといわれています。もちろんダイエットには運動と食事のバランスが重要になりますが、フコキサンチンを摂取すればその大きな手助けになってくれるのです。
脂肪燃焼効果をうたうさまざまな薬やサプリメントもありますが、副作用が気になるという方も多いですよね。そういった方にはアカモクを食べることでフコキサンチンを摂取するのが特におすすめですよ。
2.アンチエイジング効果
美容のためにアカモクを。若々しさや美しい肌をアカモクを食べて手に入れましょう。
アカモクで美肌になる
先ほど登場したフコキサンチンにはとある酵素の働きを抑制する効能もあるようです。その酵素というのは肌の潤いを保つコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンという物質を分解してしまう酵素なのです。ということは、アカモクを摂取する=美容効果への期待につながるわけです。
フコイダンで代謝アップ
アカモクのねばねば成分フコイダンには多くの効能があるようですが、その一つが血液をサラサラに保つという効能です。血液の流れがよくなることで、基礎代謝が上がったり、肌の若返りを助けてくれたりします。
アカモクを摂取することは美容と健康にはとても重要なことであるといえます。
ポリフェノールも入ってます。
さらにアカモクにはポリフェノールも非常に多く含まれています。ポリフェノールには活性酸素を取り除く抗酸化作用があります。それにより細胞や皮膚が老化するのを防ぎ、若々しさを保ってくれるのです。
抗酸化物質にはほかにもフコキサンチン、ビタミンCを挙げることができますが、アカモクにはそれらもたくさん入ってるんですよ。まさに無双の抗酸化力をもったスーパーフード、それがアカモクなんです。
3.コレステロールの低減効果
コレステロールが気になる方、多いのではないでしょうか。薬で下げると副作用が気になりますね。自然食品であるアカモクをおすすめするのもそういった理由もあるんです。
その秘密はフコイダンにあり
アカモクのネバネバ成分フコイダンは、食物繊維の仲間なんです。そのフコイダンを摂取することで、コレステロールや中性脂肪の元になりうる脂肪などを吸着して体外に排出する働きがあるといわれています。コレステロールの値が気になる方にはなんともうれしい働きであるといえますね。
フコイダンのさらなる効果
胆汁酸という物質があります。この物質は脂肪と結合し、腸内での吸収を促すという働きがあります。そしてその胆汁酸はコレステロールを使って肝臓で作られます。
本来であれば、仕事をした胆汁酸は再び肝臓に戻るのですが、フコイダンがこの胆汁酸と結合する性質をもっているので、再吸収されません。
そうなると胆汁酸が不足しますから新しくコレステロールを材料に胆汁酸が生成されるのです。その結果血中のコレステロール値が下がるといわれています。
4.抗アレルギー効果
アレルギー性鼻炎などのアレルギー反応。薬を飲むとどうしても副作用がでてきます。アカモクの抗アレルギー効果で症状が軽減するという話があります。
花粉症にもアカモクなんです
花粉症をはじめとしたアレルギー反応は過剰な免疫反応によって引き起こされる炎症反応です。アカモクに含まれるフコイダンを摂取することでこの免疫機能が正常化するという研究結果があります。
免疫機能を正常化させ、アレルギーを予防、緩和するという効能が期待されています。アレルギーを予防する効能すらもあるアカモク、本当にすごい食材ですね。
5.整腸効果
アカモクで便秘解消
便秘解消といえばやはり気になるのが食物繊維ですね。基本的に海藻類には多くの食物繊維が含まれていますので美容と健康を考えて摂取されている方も少なくないはず。そんな海藻類の中でもアカモクの食物繊維の含有量は群を抜いて高いのです。
6.骨を丈夫にする効果
骨粗しょう症、最近ではよく聞く病気になりました。アカモクを食べて骨粗鬆症を予防していきましょう。
骨と言えばカルシウム
骨を丈夫にする栄養と聞いてまず思いつくのがカルシウムですよね。カルシウムはミネラル分の一種ですが、アカモクにはほかの海藻の数倍のミネラル分が含まれているそうです。
カルシウムも例外ではなくワカメの約2倍ほど、もずくの約4倍ほども含んでいるとされています。
ビタミンKでさらに骨を強く
アカモクはビタミン類もたいへん多く、本当に美容には欠かせない食材ですね。さて、そんなビタミンの一つにビタミンKというものがあります。なんとこのビタミンKを摂取すると骨の形成を促進する効果があるとされています。美容にいいだけでなく骨を強く、つまり骨粗しょう症の予防にもつながるわけですね。
アカモクの2大栄養素
アカモクの栄養の中でも特に重要なものは次の2つです。 1.フコキサンチン 2.フコイダン
1.フコキサンチン
脂肪燃焼の作用が認められており、ダイエットの効果が期待されています。またがん細胞を自死に導くアポトーシスを誘導させたり、抗腫瘍の作用も認められているようです。食品であるアカモクから日常的に摂取することで副作用の心配もないのではと言われていますね。
フコキサンチン(Fucoxanthin)は分子式 C42H58O6 で表され、非プロビタミンA類のカロテノイドの一つであり、キサントフィルに属しアレン構造、エポキシドおよびヒドキシル基を有している。フコキサンチンは、褐藻やその他の不等毛藻に存在して茶色-オリーブ色を呈するとともに、葉緑体において光合成の補助色素として機能している。フコキサンチンは可視光線のうち主に青色(400-500nm)の波長域を吸収し、450nm 付近に吸収極大を持つ。特に、褐藻類中のカロテノイドの大部分がフコキサンチンである。
2.フコイダン
食物繊維の一種であるネバネバ成分のフコイダン。そんぽ驚きの効果から近年世界中で研究が進んでいます。代表的な働きとして、コレステロール値の軽減があげられます。それによりさまざまな生活習慣病の予防が期待できます。また、抗アレルギーの効果もあり、症状の緩和や予防に注目が集まっています。
フコイダン(英語名:fucoidan)は、硫酸化多糖の一種。コンブやワカメ(一部位であるメカブを含む)、 モズクなど褐藻類の粘質物に多く含まれる食物繊維である。 L-フコースは、キノコ類(アガリクスなど)や他の多糖体(糖鎖)成分と違い、フコースに硫酸基が結合している。 褐藻類(モズク、メカブ、コンブ、アカモク、ウミトラノオ等ホンダワラ類等)に多く含まれ、わかりやすい表現手段として海藻のネバネバ成分と表現されることが多い。アカモクに関する研究などから、生殖器に多いとの報告もある。
3.ポリフェノール
赤ワインで有名なポリフェノールですが、実はほとんどの植物に含有されており、なんと5000以上もの種類があるのです。その正体は、光合成によってできる色素や苦みの成分です。ポリフェノールは強い抗酸化作用をもちアンチエイジング効果があるとされています。
人間を始めとする動物が、赤ワインに豊富に含まれる「ポリフェノール」を摂取すると、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、ホルモン促進作用が向上すると発表した。
アカモクを食べましょう
豊富な栄養とその効果が素晴らしいアカモク。どうやって食べるのがいいのでしょう。
まずは下ごしらえ
アカモクは若い海藻本体や生殖器床などを食用にします。まずはアカモクをしっかりと水洗いしましょう。次に、真ん中にある固く長い茎を上部から下に向かって指でしごいて、節から葉を含む小さな茎を取り出します。
そしてこれを再び水洗いして、たっぷりの熱湯で数秒から数十秒ゆがきます。その後ざるにあけ、水道水をかけ流して冷やせば下処理はおしまいです。ちなみにこの段階でかなりのねばねばが出るんです。
ちなみにここまでの下処理をおこなった市販品も販売されています。
アカモクの簡単な食べ方
下準備も終わった、よしっ、アカモクを食べよう!でもどうやって? アカモクは湯がいて刻むだけでも十分においしいですし、普段のほかの海藻でつくる料理をアカモクに置き換えるだけでもOK。手軽に食べれておいしいアカモク料理はいかがですか。
アカモクのっけごはん
ほかほかごはんにネバネバアカモクをかけて食べる。シンプルながら最高においしい食べ方ではないでしょうか。 おいしく、体にもいいアカモクを手軽に食べられますね。
アカモクの納豆和え
アカモクのネバネバ、納豆のネバネバ。合わせておいしくないわけがないですよね。いろんな食感が楽しめる一品のできあがりです。そのままずずずっと食べるもよし、ごはんにのっけて食べるもよし。さぁネバネバの夢の競演の始まりです。
アカモクネバネバうどん
冷やしうどんのつゆにアカモクを入れてうどんと一緒に食べる。ぶっかけにしてもいいですね。ねばねばうどんにはいろいろ種類がありますが、ぜひアカモクを使っても作って食べてみたい一品ですね。ほかのネバネバとあわせてのっけるのもいいですね。
アカモクときゅうりの酢の物
下処理したアカモクに、塩をまぶして10分ほど置き、うすくスライスしたキュウリを和える。3倍酢をかけ、おこに身でみょうがをそえてできあがり。食卓のもう一品にも、酒のつまみにも最適なさっぱりとしたアカモクをお試しあれ。
アカモクの佃煮
刻んだアカモクを酒、しょうゆ、みりん、砂糖と一緒に煮詰めます。途中で刻みショウガを入れて風味を追加します。磯の香りがふわっと広がるこの佃煮はごはんが進むこと間違いなし。お父さんのお酒のつまみにもいい一品です。
アカモクのお味噌汁
下処理をすませたアカモクを味噌汁へ。あおさのお味噌汁をつくる感覚で。磯の香とネバネバからのとろみでほっこりする一品です。塩おにぎりと一緒にシンプルに食べたり、飲んだ後の締めにもいいですね。
まとめ
美容や健康にとても効果的な食材アカモクについてご紹介してきました。いかがだったでしょうか。豊富な栄養はもちろんあれだけ様々な働きがあるのに食品なので副作用もないというのがうれしいですね。
そしてなによりアカモクはおいしいのです。アカモクのすごさをわかっていただけたのではないでしょうか。 これを機会に栄養満点のアカモクを食べて元気に過ごしていきましょう。