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ストックの基本情報と育て方!【植物図鑑】

ストックは花色も多く背が高い品種も背の低い品種もあり切り花や鉢植え共に人気の花です。その姿もバラと見まごうばかりの豪華でエレガントな八重咲き種や可憐な姿をした原種に近いものなど様々でそれぞれの美しさがあります。ストックの基本情報から育て方をご紹介します。
2020年8月27日
佐藤3
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目次

ストックとは

ストックとはひとつの花の名前を指しているのではなく、同じ種類に属する花の総称です。 ここでは、ストックの科名や学名をご紹介していきます。

科名

ストックの正式な名前はアラセイトウといいます。 その科名、属名はアブラナ科アラセイトウ属となります。

学名

ストック(アラセイトウ)の学名はMatthiolaマッティオラといいます。 このことからアラセイトウ属と呼ぶかわりに「マッティオラ属」といわれることもあります。

花名由来

ストックとは英語の「Stock」から名付けられた名前です。ストックで連想するのはスキーに用いるストックだという人もいるでしょう。語源は同じでまっすぐな「茎」という意味になります。 アブラナ科の植物がまっすぐな茎に花をつけることから付けられた名前です。

ストックの花言葉・開花時期

花言葉:愛情の絆

ストックには「愛情の絆」の他にも「永遠の美」や「求愛」という花言葉もあります。

由来


「愛情の絆」という花言葉にはストックにまつわるいい伝えがあり、それが元となっています。 敵国同士の王子と王女が恋に落ち、王女は王から城に閉じ込められてしまいます。 愛のためロープを使って城を抜け出そうとした王女は、誤って転落し亡くなってしまいます。 それを哀れんだ神が王女をストックの花に変えたといわれています。

開花時期

ストックの開花時期は、3月初旬から5月末までの3ヶ月です。 秋に売られているストックの苗には花がついているものがあります。 それはそのストックが八重咲きか一重咲きかの判別をする意味と花色などの見本の意味があります。 ついている花は日照時間や温度などを調整して咲かせた花ですので、鉢や露地植えに植え替えるとすぐにその花は落ちてしまい、続けて咲くことはありません。

ストックの育て方・栽培方法

ストックはとても良い香りがする花としても有名で、庭に育てると開花時期にはずっと良い香りで癒してくれます。 また、切り花にも向いており使用頻度も高い花であるため自宅で栽培する人も多いです。 ここでは、ストックの育て方についてご紹介していきます。

難易度

ストックは初心者向けの難易度です。 水やりとアブラムシに注意するくらいで、育てるのにはあまり手間がかからない植物です。

時期

ストックを育てるには種まきなら前の年の9月頃に行います。 一般的にはホームセンターで苗を買って植え付けますが、その時期は2月から3月となります。 肥料を与える場合は、苗の植え付け時期と同じタイミングで行います。

水やり

ストックには水の与えすぎは厳禁です。 土が完全に乾いてからたっぷりと与えるようにしましょう。 水を上げすぎると上にばかり伸びて花の密度もまばらで美しさが損なわれます。 露地植えの場合は水やりの必要はありません。

害虫


ストックをはじめとする、アブラナ科の宿命ともいえる大敵がアブラムシです。 露地植えなら水やりの心配も無く初心者でも育てやすいストックですが、アブラムシの駆除だけは見つけたら農薬を使用して早めに行いましょう。 ストックについたアブラムシの駆除にはオルコン粒剤1を与えます。 アブラムシの発生を見越してオルトランを予めまいておくのもよいでしょう。

ストックの越冬

種は開花させたい前の年の秋に撒き、育てていきます。 その時にはどうしてもストックの苗を越冬させなければいけなくなってきすま。 暖冬地域であれば露地植えでも霜に直接当たらないようにすれば良いですが、中間気温の地域から寒い地域では露地植えを避けて室内に入れてあげましょう。 ストックの苗はは寒さに弱いので霜にあてることは厳禁です。

ストックの特徴

ストックを調べるとアブラナ科の「多年草」と書かれているでしょう。 条件が整えば何年も花を咲かせてくれる植物ですが、湿気の多い日本では苗は1年でダメになってしまいます。 主に多年草と呼ばれるのはストックが自生するような地域でのことです。 多年草と書かれていたからと、翌年に同じ株で続けて咲かせることは期待せず、毎年好みのストックの種や苗を買って植え付けていくのがよいでしょう。

ストックは日差しが大好き

ストックを栽培するには、水やりや害虫駆除も大切ですが、ストックの場合は一番気をつけたいのが日当たりでしょう。 十分太陽光に当ててあげないと苗が増長しひょろひょろと高さばかりが目立ってしまうようになるだけでなく、弱い苗になってしまいます。 弱い苗には害虫もつきやすいですし、病気になる恐れもあります。 ストックを育てる時には、十分に陽の当たる場所を用意してあげることが大切です。

ストックの品種・原種

ストックの品種は八重咲きのものや一重咲きの花の形で判別するものとその花の姿は様々です。 ストックの中には1本の直立した茎に花を咲かせるスタンダードタイプがメインですが、茎が分岐して細かい花をたくさん咲かせるスプレー咲きの品種もあります。 また、葉の裏に細かい毛が生えている有毛種と毛の生えていない無毛種で分けられることもあります。 ストックの原種は一重で、色は紫。花弁は4枚で、小さな花を咲かせます。

花壇や鉢植えに向いている品種

ストックは背の高い植物ですが、品種改良された矮性品種という種類が存在しており、20cmくらいの背の高さからあります。 「ピグミー」や「キスミー」と呼ばれる品種が背丈が伸びにくいものとなっています。

原産地


ストックの原種は南ヨーロッパから北アフリカ広域に自生しています。 ヨーロッパでのストックは薬草に利用されることもありました。 しかし、16世紀の書物にすでにストックの八重咲きを品種改良していたと書かれていることから、観賞用の植物としても広く栽培されていたことがうかがえます。

分布域

海外での分布は南ヨーロッパ、日本におけるアラセイトウ(ストック)は中国から移入してきて、日本全土を分布域としています。

ストックのその他おすすめ情報

ストックにはエレガントで豪華な花弁を持つ八重咲きがありますが、八重咲きの品種の花には生殖機能がほとんど残っていないことから、直接種を採取することができません。 八重咲きの花の種として売られているのは一重咲きのストックから採られた八重咲きの遺伝子を持った種です。 このことから八重咲きの種として購入してきても、そのほぼ半数は一重咲きの遺伝子が強く出て八重にはなりません。 種まきからストックを育てる場合は、このことに注意をすると良いでしょう。 また、どうしてもこの場所に八重咲きのストックが欲しいという時はすでに八重の花がついている苗を購入して植え付けましょう。

咲く前に一重か八重かを判別する方法

自分で種を蒔いて苗を作ったストックは、八重咲きの種を買ったとしても半分は一重のストックになってしまいます。 植え付けする前に一重か八重がわかると便利です。 葉の形や付き方でプロは一重か八重かを判別することができるそうですが、素人には難しいです。 一番確実なのはつぼみがつくまでポットの中で育てることです。 蕾が縦長なのが一重のストックです。 それと比べてふっくらと丸い形をしているのが八重のストックの蕾の特徴です。 これなら、誰にでもわかるので八重咲きのストックが欲しいところに植え付けることができます。

まとめ

春の庭に良い香りをもたらしてくれるストックの花は、水やりをほとんど必要とせず初心者でも枯らすことなく育てることが可能な植物です。 ロマンチックな逸話も持つストックの花言葉は愛に関するものや、その美しい姿から女性の美にも通じていました。 花色やその咲き方が豊富なことから、春の寄せ植えや切り花にして部屋に飾ったりと花が好きな人たちの間では幅広く活用される有名な鑑賞花のひとつです。 自分で栽培する場合は、水やりとともに冬の寒さにも気をつけると美しい花を咲かせてくれるでしょう。 春の日差しに咲く明るいストックの花々は、眺めているだけでもあなたの心を癒やしてくれるのではないでしょうか。