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スノーフレークとは?見分け方や特徴など、基本情報まとめ【植物図鑑】

繊細で華奢なスノーフレーク。「スズランスイセン」とも呼ばれるように、スズランに似た花と、スイセンのようなほっそりと美しい茎が特徴です。実は、何年間も植えっぱなしOKで、場所も選ばない花って知ってましたか? スノーフレークの見分け方や特徴、育て方もご紹介します!
2020年8月27日
三ツ矢ナオ
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目次

スノーフレークとは

科名

ヒガンバナ科

学名

Leucojum aestivum

花名由来

「Leucojum」とは、「白いスミレ」を意味するギリシャ語です。 スノーフレークにはスミレのような香りがあるため、こんな名が付けられました。 また、別名は「スズランスイセン」といいます。 その名の通り、葉はスイセンに似ており、花はスズランによく似ています。

スノーフレークの花言葉・開花時期

花言葉:「純粋」「汚れなき心」

スノーフレークには、 「純粋」や「汚れなき心」といった花言葉があります。

由来

スノーフレークの花びらは、先端部分に緑色の斑点が入ります。この斑点が白い花をいっそう引き立てることから、汚れなさを連想させる花言葉が付いたといわれています。

開花時期

日本では通常、4月頃に開花します。 8~9月に開花する「オータムナーレ」という種類もあります。 オータムナーレのようなスノーフレークは、「秋咲き」とひとくくりに呼ばれ、春に咲くものと比べると葉が細く、背丈も低めです(画像のスノーフレークも、秋咲き品種です)。 ちなみに原産地のヨーロッパ南東部では、夏に咲く花として知られています。

スノーフレークの育て方・栽培方法

難易度

スノーフレークは、 どんな場所でも比較的よく育つ花です。 野生化することもあるほど丈夫なので、栽培難易度は低め。 初心者さんでもチャレンジしやすいでしょう。 スノーフレークとよく似た花に「スノードロップ」があります。 スノードロップはスノーフレークと同じヒガンバナ科の花で、原産地もヨーロッパ南部~コーカサス地方と近いです。ですが栽培難易度の面から見ると、スノーフレークのほうが場所を選ばず、育てやすいでしょう。

時期

栽培をスタートさせる時期は、10月が適切です。

場所


日なたから半日陰まで、どんな場所でも旺盛に育ちます。 ただし、日照不足になると、花つきも悪くなります。 どこでも育つとはいえ、育ちが良くなるのは日なたです。 日陰でひっそりと咲く姿を楽しむのもよし、 日なたで花をたっぷりと咲かせるのもよし。 自分のガーデニングスタイルに合わせて、場所選びをしましょう。 土質もあまり選びません。 根腐れしない程度の水はけのよさがあればOKです。

植え付け

浅めに植え付けます。 球根の先端が見えるくらいで充分です。

種まき

スノーフレークは、種から育てられないこともないのですが、 球根を植え付けるのが普通です。 種から育てようとすると、時間もかかり、難易度も上がるので、 まずは球根を購入してきましょう。

水やり

地植えの場合、水やりをする必要はありません。 鉢植えの場合、 表面の土が乾いたら水やりをします。 夏が来る前には地上部の葉が枯れます。 これは、スノーフレークが休眠に入った証。1年きりで枯れてしまう植物ではないので、がっかりする必要はありません。地上部が完全に枯れたら水やりをやめ、また来年に花が咲くのを楽しみに待ちましょう。

休眠中の管理

スノーフレークが休眠に入ったら、 鉢植えの場合、涼しい日陰に移してあげましょう。

病害虫

スノーフレークの嬉しいポイントのひとつが、 病害虫に悩まされない植物であるという点です。 ほどんと予防の必要もないので、気楽に育てましょう。

肥料

ゆっくり効いていく緩効性肥料を与えます。 肥料をあげるタイミングは、 最初に植え付けるときと、花が終わったあとがおすすめです。 この2回だけ与えていれば、充分に育ちます。

植え替え

スノーフレークは、 ほとんど植え替えを必要としない球根植物です。 ただし、株と株が混み合いすぎたら植え替えを行うべきでしょう。 鉢植えの場合、2年間は植え替えを必要としません。 地植えであれば、数年間は植え替えなしで放置できます。

増やし方

植え替えと同時に「分球」という方法で増やせます。 分球とは、 スノーフレークの球根を切り分ける作業のこと。 ずっと植えておくと、最初に植えた球根からさらに別の球根が増えるので、これを切り離して、別々の株として育てられるのです。 掘り上げた球根は、日陰で管理します。

スノーフレークの特徴

ほったらかしでも育つのが魅力


場所を選ばないうえに、 ほったらかしでも数年間は育つのが、スノーフレークの魅力です。 1度植え付けたら、4~5年は放置したままで大丈夫。 たいていの球根植物は、花が終わったら球根を掘り出して保存しておくことが推奨されますが、スノーフレークならそんな手間もかからず、超ラクチンなのです! できるだけ放置したままガーデニングを楽しみたい、 そんな方には絶対におすすめしたい花です。

持て余しているスペースも、モダンに演出

日陰のスペースって、持て余しがちですよね。 日当たりで育つ花ほど美しく、 日陰で育つ花はなんとなく見劣りする……。 だからわざわざ植える気も起きない、 だなんて風に思われるかもしれません。 でも、スノーフレークは日陰がちでも育つ、非常に美しい純白の花です。 1輪1輪の花は小さいですが、だからこそ日なたで咲く大きな花とのコントラストも生みやすいのです。清楚で可憐、ジメジメしたイメージもない、モダンにさえ感じられる花……それがスノーフレークなのです! あなたもスノーフレークで、持て余しているスペースを有効活用してみませんか?

野性味あふれるワイルドフラワーガーデンにも

上品な雰囲気があると同時に、 緑の生い茂るワイルドなお庭にも馴染んでしまうスノーフレーク。 こんな風に、濃い緑の中に凜とたたずむ姿は、 ハッとするような美しさがあります。 野性味あふれるワイルドフラワーガーデンを作りたい方にも、ぜひおすすめしたい植物です。 植えっぱなしOKなので、まさに自然感を大事にするお庭にぴったりです。

野生化しているスノーフレーク

コンクリートの中、たくましく育つスノーフレーク。 これだけ丈夫な植物である証です。 園芸初心者さんでも、自信をもって育ててみましょう!

スノーフレークには毒がある!?

とっても愛らしいスノーフレークですが、 実は毒を持つ植物です。誤って食べてしまうと、吐き気や下痢の原因になります。 普通なら、うっかり口に含むことも少ないかと思いますが、 ニラ系の植物と間違えてしまうパターンもあるので、くれぐれもご注意を! 特に家庭菜園で一緒に育てているときは見誤らないでくださいね。 食べさえしなければ大丈夫なので、 過度に怖れる必要はありません。美しい花を観賞しましょう。

室内に飾っても可愛い!

お庭でたくさん育ったスノーフレークは、 室内で切り花として楽しむこともできます。 花瓶を持っていなくても、 こんな風にふつうのコップに浸けるだけで絵になるのだから不思議です。 どんな雰囲気のインテリアにもよく馴染み、 心を和ませてくれますよ。

スノーフレークの品種・原種

原産地

原産地はヨーロッパの南部~東部です。 アイルランド、トルコにも生えています。

分布域

ヨーロッパを中心に分布しています。

品種

ポピュラーな品種は、「アエスティウム」。 基本的なスノーフレークといえば、これ! 迷ったら、まずは選びたい品種です。 開花時期は一般的なスノーフレークに順じます。 秋咲き品種で有名なのは、やはり「オータムナーレ」でしょう。 春に咲く品種と比べてミニサイズなので、やや迫力は劣りますが、 秋咲き品種も植えておけば、年に2回スノーフレークが楽しめます。 たくさん植えても、手間のかからない花なのが嬉しいですね。

スノーフレークの見分け方

スノードロップ、スズランと似ている


スノーフレークとよく似た花に、スノードロップ、スズランがあります。 「どうやって見分ければいいの?」と思ったときは、次のポイントをチェックしてみましょう!

スノーフレークの外見

ひとつの茎に3~4つの花をつけます。 花はスズランによく似ており、ひとつの花の先端が6つに裂けています。その先端ひとつひとつに、緑色のドットがひとつずつ付いているのが特徴です。

スノードロップの外見

ひとつの茎に対し、ひとつだけ花をつけます。 草丈は15センチほど。花の形はスズランから遠ざかり、花の先端が大きく2つに分かれているように見えます。耳を垂れ下げている白い犬のようです。 開花時期はスノーフレークより早く、まだ雪の残る2月下旬から早々と開花します。野草らしい味わいがあり、寒さに強いのが特徴です。

スズランの外見

スノーフレーク、スノードロップはヒガンバナ科ですが、 スズランだけはユリ科の植物。 日本にも自生していますが、好んで育てられるのは「ドイツスズラン」と呼ばれる、ヨーロッパの種類です。 スノーフレークやスノードロップよりも葉が大きく、まさにユリ科という雰囲気があります。 花びらの先は、ヒラヒラとフリル状になっており、ゴージャスです。ひとつの茎に対し、いくつもの小さな花が鈴なりにできます。香りも強い花です。

どれを育てる?

スノーフレークを育てるか、それともスノードロップやスズランを育てるか……見た目が似ているだけに、ちょっと迷いどころですよね。 開花する時期は、どれも春です。 ただし、スノードロップが一番早く、続いてスノーフレーク、スズランの順です。 土を選ばず、どこでも育つのはスノーフレーク。 スノードロップやスズランは、腐植質に富んだ土を好みます。加えて、スズランは酸性の土を好む性質もあります。

育ててみたいものにチャレンジするのが一番!

一番いいのは、育ててみたいものにチャレンジしてみることです。 自分の庭の条件に合うもの、住んでいる地域の気候を考えるものを選ぶのもひとつのテクニックですが、まずは興味をそそられるものを選んでみましょう!

まとめ

実は、ズボラさんにこそおすすめしたい花だった!

基本的なスノーフレークの特徴、お分かりいただけましたか? 白くて華奢な花は、「繊細そう」「育てるのが難しそう」……だなんて思えるかもしれませんが、実は何年間も放置でOK。まさに、超ズボラさん向けの花なのです!  品のある植物なのに、たくましく、どんな場所でも育つ優れもの。 地植えなら水やりも不要です。 洋風のお庭はもちろん、和風テイストなお庭にもよく馴染みます。しかも、案外スズランに比べると知名度も低いので、自分の個性も出しやすいのです。 持て余している半日陰や、土質的に他の植物を育てにくい場所……そんなスペースはスノーフレークで埋めて、ラクチンなのに上品な庭づくりを楽しんじゃいましょう!