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クレハ|ハリス シーガー グランドマックスFX 60m 1.5号
チヌ釣りは 仕掛け作りが爆釣のカギ
チヌ釣り自体の難易度は 高くないが・・・・
チヌは、海釣りにおける代表的なターゲットの1つで、地域によっては時期を問わず狙うことができ、エサ釣りからルアーフィッシングまで、釣り方は様々です。 チヌ1匹を釣り上げること自体は、それほど難しいことではなく、釣り方や釣行の時期次第では、釣り初心者や子供でも簡単にチヌを手にすることが可能ですが、爆釣を目指すということになると、当然、釣果アップにつながる様々なコツを習得する必要が生じてきます。
チヌ釣りにおいて 仕掛け作りは最も重要
チヌ釣りの様々なプロセスの中でも、絶対に押さえておかなければならない要素が、各種仕掛け作りです。 もちろん、各種釣り方についても、好釣果を得るうえで重要な点ではあるのですが、たとえ釣り方がベストでも、根本的な部分である 仕掛け がベストな状態になっていなければ、釣果は伴わなくなってしまいますので、仕掛け作りの基本やコツを確実にマスターすることは、爆釣のカギとなるのです。
チヌ釣りの仕掛け作りのコツをご紹介!
各種仕掛け作りの基本については、釣り関連のメディアで取り上げられる機会も非常に多いのですが、爆釣を目指すうえで肝心な 仕掛け作りのコツ についての解説は、説明が不十分だったり、専門用語が多用されていたりして、釣り初心者が理解するのは困難になっています。 ここでは、チヌの「ウキフカセ釣り」と「落とし込み釣り」との、2種類の釣り方それぞれにおける、釣り初心者がぜひとも学んでおきたい、各種仕掛け作りのコツについてご紹介します。
チヌ釣り仕掛け1【ウキフカセ釣り】
チヌのウキフカセ釣りの特徴は?
ウキフカセ釣りは、チヌを狙う最もポピュラーな釣り方で、一定の条件を満たしていれば、港湾の岸壁、堤防、磯、砂浜など、ほぼすべての釣り場で、釣行時期を選ぶことなく楽しむことができます。 最大の特徴は、付けエサの周辺に撒き餌をまき、撒き餌の集魚効果を最大限にいかしながら、撒き餌に寄ってきたチヌを狙い撃ちするという点です。
一般的な港湾の岸壁や堤防からのアプローチであれば、釣り初心者でも挑戦しやすい釣り方と言えますが、磯や砂浜からのアプローチには、様々なテクニックが不可欠で、特に、付けエサに撒き餌の効果を確実に与えることは、チヌのウキフカセ釣りにおける最も奥深い部分でしょう。
チヌのウキフカセ釣り仕掛けの基本構成は?
ウキフカセ釣り仕掛けは、仕掛けの上部から順に、「道糸」、「ウキ止め糸」、「シモリ玉」、「ウキ」、「ストッパー」、「ガン玉オモリ」、「ハリス」、「ハリ」の、8種類の各種アイテムで構成されています。
ウキフカセ釣りの仕掛け作りのコツは?
ウキフカセ釣り仕掛けに使用される各種アイテムは、それぞれに特定の役割がありますので、各種アイテムの選び方は、釣果に大きな影響を及ぼす要素となります。 ここでは、ウキフカセ釣りの仕掛け作りにおいて、特に重要な「2つのコツ」について見ていきましょう。
チヌのウキフカセ仕掛け1: ウキの選び方
浮力が強いウキは 必ず用意しておきたい
堤防や港湾の内側など、潮流が比較的緩やかな場所では、0浮力前後のウキが適していることが多いのですが、磯のように、潮流が速い場所では、軽いガン玉オモリしか背負うことができないウキは、使い物になりません。 また、エサ取りが増える時期の釣りの場合、付けエサの沈下速度が遅いと、チヌがいるタナにエサが到達する前に、エサが無くなってしまう恐れもあります。
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そういった状況下では、重いガン玉オモリを使って、素早く仕掛けをなじませることができる 浮力の強いウキ の出番となります。 近年は、0浮力に近いウキを使用する釣り方のスタイルが人気を博していますが、浮力が強いウキが不可欠となる状況は度々発生しますので、特に釣り初心者は、浮力の異なる数種類のウキを必ず用意しておくようにしましょう。
ウキのサイズや形状にも注意したい
ウキフカセ釣りで使用されるウキはほとんどの場合、同様の浮力設定でも、異なるサイズのものがラインナップされています。 サイズの大きなものは、波に対する安定性が高く、自重が重いものも多いですので、遠投が必要な釣り場でも重宝しますが、アタリに対する感度は今一つで、潮流が緩やかな場所での釣りにも向きません。
また、形状についても様々で、棒型や円錐型などといった大きな分類のほか、円錐型でも、細身の形状のものや、下部が膨らんでいる形状のものなどがあり、それぞれ特徴が異なっています。 いずれにせよ、ウキ選びにおいては大切なことは、様々な要素を総合的に考えることであると結論付けられるでしょう。
チヌのウキフカセ仕掛け2: オモリの打ち方
ガン玉オモリは なじまない時にのみ使う
釣り初心者向きの参考書などを読むと、ガン玉オモリと、それに合ったウキとを最初から付けた状態で釣りを始めるようにすすめている場合が少なくありません。 潮流の変化がほとんどない 堤防の内側 や、普段から行きつけの釣り場では、ある程度潮流の状況が事前に読めるため、そういった方法でも構わないのですが、複雑な潮流が形成されやすい釣り場や、始めて釣りをする釣り場において、最初からガン玉を装着することは望ましくないことです。
基本的には、より自然な形で仕掛けがなじむのが理想であるため、ガン玉オモリが無い状態でも、付けエサが海底まできちんと到達するのであれば、それに越したことはありません。 ガン玉オモリは、潮流が速い、または複雑であったり、エサ取りが上層に群れていたりするなど、エサが最適な状態でチヌに届かない場合にのみ、必要な分だけ付けるものということを肝に銘じておけば、着実に釣果を伸ばしていくことができます。
釣り初心者は 段打ちについて知っておきたい
釣り初心者が使っている仕掛けを見ると、ガン玉オモリが1ヵ所にしか打たれていないことが多々あります。 ウキフカセ釣りでは、潮上から潮下に掛けて、斜めの方向に仕掛けをなじませて、撒き餌を効かせていきますので、ガン玉オモリの重さが1ヵ所に集中していると、仕掛けがなじむ際の角度が悪くなり、場合によっては、エサが海底から離れてしまう可能性もあります。
特に、潮流が非常に速い釣り場で、使うガン玉オモリの重さを重くしたくない状況では、ハリスや道糸の 複数の箇所 に分散してガン玉オモリを打つ、「段打ち」と呼ばれるテクニックの必要性が増します。 段打ちは、ウキフカセ釣り全般において不可欠なテクニックですので、爆釣を夢見る釣り初心者は、各種ガン玉オモリの重さを正確に暗記し、釣り場の状況に合わせて、ベストな ガン玉の打ち方 をするように心掛けましょう。
チヌ釣り仕掛け2【落とし込み釣り】
チヌの落とし込み釣りの特徴は?
落とし込み釣りは、港湾の岸壁や堤防の際 (きわ)に仕掛けを落とし、足元直下に潜むチヌを狙う釣り方です。 ウキフカセ釣りと比較すると、マイナーな存在ではありますが、道糸の変化でアタリを取る繊細さと、チヌの生態にマッチした独特のスタイルが魅力的で、時期や状況次第では、ウキフカセ釣りをしのぐ釣果をたたき出すこともあります。
撒き餌で広範囲からチヌを寄せ集める ウキフカセ釣り とは異なり、チヌの落とし込み釣りでは、撒き餌による集魚は一切行わないため、魚の居場所をひたすら探り歩く釣りとなります。 しかしながら、実は港湾の岸壁や堤防の際には、想像を超えるたくさんのチヌたちが、捕食活動を行うために集まっており、そうしたチヌたちの鼻先にエサを落として、ピンポイントで狙い撃つことができるのが、最大のだいご味と言えるでしょう。
チヌの落とし込み釣り仕掛けの基本構成は?
ウキフカセ釣り仕掛けは、仕掛けの上部から順に、「道糸」、「スイベル」、「ハリス」、「ガン玉オモリ」、「ハリ」の、5種類の各種アイテムで構成されています。
チヌの落とし込み釣りの仕掛け作りのコツは?
落とし込み釣りは、撒き餌による集魚も行わず、仕掛けのアイテムも非常にシンプルであるが故、各種アイテムの選び方や活用方法が間違っていると、チヌに効果的にエサをくい付かせることができず、釣果も伸びません。 ここでは、落とし込み釣りの仕掛け作りにおいて、特に重要な「2つのコツ」を解説していきます。
チヌの落とし込み仕掛け1: 糸の選び方
ハリスは フロロカーボンが最適
結論から言うと、落とし込み釣りで使用するハリスは、フロロカーボンのものが最適なのですが、その理由は、耐摩耗性が高いことではありません。 落とし込み釣りにおいて注目したいのが、フロロカーボンが持つ「コシの強さ」と「比重の重さ」との、2つの特徴です。
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堤防の際 (きわ)に仕掛けを投入する場合、素早く水中でハリスが真っ直ぐになり、沈下を開始しなければ、堤防際 (ていぼうぎわ)に張り付いた貝類にハリスが擦れてしまったり、風が強い状況では、仕掛けの投入点が定まらなくなってしまったりすることもあります。 特に、水深が1.5mにも満たない浅いタナでチヌの活性が上がる時期には、ハリスのみで釣るような形で釣りを展開することもありますので、たとえ耐摩耗性の高さがいかされないとしても、フロロカーボンを選択する価値は十分にあるのです。
PEラインの道糸のチョイスは 慎重に・・・・
PEラインは伸縮性が低く、同強度においては、他の材質の糸よりも細くできるというメリットがありますので、一見すると、落とし込み釣りの道糸として、まさにもってこいの糸であると思えます。 とはいえ、従来からの伝統的なタイプの落とし込み竿の場合、竿先付近のガイドリングは、針金を曲げて作ったものが少なくないため、そうしたガイドリングに表面が固いPEラインが擦れると、ガイドリングの破損につながりかねません。
PEラインを道糸として使用する際は、必ずPEラインの道糸に対応したガイドリングを装着している落とし込み竿を使うようにしてください。 ただ、PEラインはライントラブルが起きやすく、釣り初心者には到底おすすめできませんし、耐摩耗性が致命的であるため、堤防際 (ていぼうぎわ)に張り付く貝類に少し触れただけで、いとも簡単に切れてしまうなど、負の部分も少なくない糸ですので、筆者は、落とし込み釣りではナイロン道糸を使っています。
チヌの落とし込み仕掛け2: オモリの打ち方
落とし込み釣りでは、エサの種類によって、ガン玉オモリの打つ位置が異なります。 基本的には、カニエサはハリの軸上に、イガイエサはチモトの直上の ハリス上に、イソメエサは、チモトから4cm前後上の ハリス上に、それぞれガン玉オモリを打ちます。
また、前述したように、道糸の大部分が水上に出ている状態で釣りをする時期や、逆に、海底付近までエサを沈めないとアタリが来ない状況もありますので、重さの異なる数種類のガン玉オモリを用意しておくことの必要性は、言うまでもありません。 なお、基本的にはウキフカセ釣りと同様、自然に仕掛けが落下していくことが大切ですが、場合によっては、あえて重めのガン玉オモリを付け、チヌのいるタナで仕掛けを小刻みに落下させる、「キザミ」と呼ばれるテクニックが功を奏することもあります。
ベストなチヌ釣り仕掛けで 爆釣を目指そう!
各種チヌ釣り仕掛けには、様々な作り方のコツが隠されており、それらをマスターすることで、はじめて「チヌの爆釣」という言葉が現実味を帯びてきます。 チヌ釣りにおけるベストな仕掛けは、釣りをする時期や時間帯によっても大きく異なりますので、状況に的確にマッチした仕掛けを自然に作れるようになることは、ベテラン釣り師になったことのあかしなのです。
※ こちらの画像の仕掛けは、チヌの半遊動ウキフカセ釣り仕掛けです。