あこうの初心者でも美味しいレシピを紹介
高級魚あこう(キジハタ)はとってもうまい魚。 たまには、家に持って帰り、男の料理レシピで奥様をもてなしてあげましょう。 釣りばかりで家の事は何もやらない・・・ 奥様の小言に耳を塞ぎコソコソと釣り竿を磨く男性諸兄。
釣れた魚を上手に料理してあげることで、旨い魚に奥様の角も少しは引っ込むかもしれません。 捌き方のポイントを説明します。 下段に動画もあります。
あこう(キジハタ)の捌き方
普段料理とは無縁の男性諸兄でもできる男の三枚おろし基本形を紹介します。 難しく考える必要はありませんので大胆にやっつけてしまいましょう。 あこう(キジハタ)も他のの魚も同じです。 三枚おろしの捌き方がマスターできれば料理レシピはぐんと広がります。
1.あこう(キジハタ)の三枚おろし【鱗をとる】
まずはうろこ取り。 これは簡単ですよね。包丁の背中でも取れますし、うろこ取り器でも取れます。 うろこ取り器のほうが簡単ですね。 100円ショップでも販売されていますので購入がおすすめです。
特にえらまわり、おなか周り、背びれ周りを忘れずに! 包丁を入れる場所を特に重点的にうろこを取って下さい。 うろこを取り忘れると包丁が滑って上手く入りません。
2.あこう(キジハタ)の三枚おろし【頭を落とす】
頭をつけたままの三枚おろし。 プロっぽくてかっこいいです。 しかし、これがなかなか難しいのです。 いつかは挑戦するとし今回は頭を最初に落としてしまいます。 内臓も入ったままで、むなびれの下から斜めに包丁を入れます。
背骨に包丁が当たりゴツゴツという感触が伝わってきたら、更にもう一押し。 魚をひっくり返し同じことをします。 この「更にもう一押し」が大切です。
3.あこう(キジハタ)の三枚おろし【内臓をとる】
頭を落としたら内臓を引き出しきれいに洗います。 洗いすぎると旨味が逃げると勘違いをしている方がいますが違います! 内臓は雑菌だらけ、寄生虫の可能性も大です。
血の塊も雑味の原因になります。 内臓はとにかくきれいに洗いましょう。 この工程まででまな板の上も汚くなっています。 まな板もきれいに洗ってください。 刺身を作るなら「絶対に!」です。 奥様のお腹が痛くなって二度と釣りに行けなくなります。
魚の三枚おろしを動画で説明
ここからは百聞は一見に如かず。 動画で捌き方を見てください。 (動画は鯛ですが基本は同じです。) 背骨周りに身がついても全然OKです。 後で調理に使いますので見た目は気にせずに行きましょう。 三枚おろしができたら調理、料理の開始です。 初心者でも旨い!の簡単レシピです。
高級魚あこう(きじはた)刺身が上手い
あこうは白身で刺身がとにかくおいしいです。 断然に刺身がおすすめです。 刺身を切る前にできれば簡易砥石で包丁の先を研ぐのがおすすめです。 包丁の切れ味で舌触りは大きく変わります。
高級魚あこう簡単調理【刺身の薄造り】
包丁を斜めに入れてできるだけ薄く薄く引くように切ります。 白身のお魚なので濃い色のお皿に敷き詰めるように盛り付けます。 フグの刺身のイメージです。 柔らかくひんやりとした舌触が格別です。
ワサビもネギも薬味は何もいりません。 ただ生醤油をほんの少し。 噛むと魚のうまみが染み出て至極おいしいです。
高級魚あこう簡単調理「刺身のひら造り」
また刺身?と思われるかもしれませんが刺身は切り方によって味が全然違うのです! ひら造りは、マグロやハマチなどの切り方。 普通はあこうの様な白身には使いません。 釣り人の男調理ですから気のせずにやっちゃいましょう。
三枚におろした身を大胆に切ります。 小さな短冊を作る感じです。 短冊のような厚切りの身は箸でとるとぷりぷりとしています。
上品な脂と強い歯ごたえ。 贅沢すぎる厚みは、旨味がより濃く感じられ薄造りとは違った趣です。 見たくれは良くないですが、かなりいけます。
高級魚あこう簡単調理「刺身の洗い」
この「洗い」というのは刺身であって刺身ではない食べ方。 洗いとは切り身にした刺身を氷水で締める技法です。 ボウルに氷水を作り身が白くなるまでつけておきます。 時間にして10分弱です。
余計な脂が抜けさっぱりとし、歯ごたえが増します 引き締まった身はコリっとした強い歯ごたえを返してきます。
余計な脂が抜け上品で踊るような触感です。 大人男子のちょっとした拘り。 洗いに使う氷水に大胆にも日本酒注ぎ込みます。 水の半分くらいです。 高級料亭などで使う技法で「玉水」と呼ばれています。 究極の大人の味わいです。
高級魚あこう簡単調理「刺身を炙る」
刺身だけで4種類です! これは本当にうまい魚だからできることです。 塩焼きは旨いですが、もったいない気がする。 新鮮で旨い魚なんだからできるだけ生に近い状態で食べたい。
そんな方も多いのではないでしょうか? バーナーで炙ります。 皮を引く前の状態で皮目をバーナーで一気に焦がします。
チリチリと皮目が焦げ脂が出てきます。 熱で縮んだ皮が丸く変形してきます。 隅のほうがやや黒くなってきたら そこでバーナーを止めます。
反対側はあぶりません。 刺身にはない香ばしさ、炙ることによって増した脂の旨味。 皮は固くて刺身には向きません。 炙りは皮の脂が旨味を倍増させます。 軽く絞ったレモンの香りと半生の不思議な舌触りは、ほのかに甘く申し分のない旨さです。
高級魚あこう簡単調理【アラ煮】
アラ煮の下処理
料理初心者の釣り人男子にはかなりレベルが高い料理です。 頑張りましょう。 三枚におろしたアラを使います。背骨周りには沢山身が残っていますね。 美味しくいただきましょう。
頭と背骨でアラ煮を作ります。 魚体は小さな場合は出来ませんが大物の場合は是非やりたいです。 ①、火が通りにくいので適当な大きさに切ります。 お好みで構いません。 ②.一度沸騰したお湯にくぐらせる。 10秒程度です。
表面が白くなってきたらお湯を捨て水で冷やします。 水の中で、うろこや血の塊などを取り除きます。 面倒ですがこの工程を必ずやって下さい!
煮込みと味付け
③.アラが沈む量の水に日本酒しょうがを適量入れます。 火にかける前にあこうのアラを入れます。
④.沸騰したらアクを取り砂糖とみりんを入れる。 適量ですがみりんは2周程度鍋の中に円を描く(煮汁の1割) 砂糖は大さじ2杯くらいでしょう。 あわせる野菜は根菜類がよくタイならゴボウが良いですが、土付きからの下ごしらえは超大変です。
味は劣ってしまいますがスーパーで直ぐに使える状態で売ってますのでそれがいいです。 ⑤.落としぶたをして5~6分煮る 煮物で味をしみこませ、型崩れを防ぐ鍋よりも一回り小さい木の蓋です。 無くても大丈夫です。
アルミホイルで代用できます。 鍋よりも大きく切ったアルミホイルを鍋の中に押し込むようにしてアラにかぶせます。 ⑥.醤油を加えて更に煮る。 煮汁が少なくなってきたら完成です。 醤油の量は煮汁の一割です。
軽く一周鍋の中で円を描く程度です。 なかなかの工程です。 ちょっと大変ですが奥様のご機嫌を取って次の大物を釣るために頑張りましょう。
高級魚あこう簡単調理【天ぷら】
あこうの天ぷらに挑戦します。ちょっと料理の難易度は高いです。 具材が格別にうまいのでさっと揚げて塩でいただきます。 普段料理には縁遠い大人男子のレシピなのでてんぷら粉を使いましょう。 小麦粉はやめたほうがいいでしょう。 べちゃっとした天ぷらになってしまいます。
魚の水分をきれいに取る
魚に水分が残っていると衣がベチャベチャになる原因となります。 キッチンペーパーでしっかりと水分を取って下さい。 挟み込んで軽く抑える感じです。
油の温度は高温で
長時間油の中で付け込んでおくと身が固くなります。 できるだけさっと揚げます。 温度は180度前後。 衣を油に一滴落として鍋の底に沈む前に浮いてくる感じ、又は落とした衣が直ぐにジュワーとなる温度です。
数秒かかってからジュワーっとなる場合は温度が低く、煙が出るようだと温度は高すぎます。
天つゆよりも「お塩」
食材の味や衣の触感をより楽しめる塩でいただきましょう。 粉末の抹茶があると「抹茶塩」ができます。 食卓塩でもいいですが、岩塩などの美味しいお塩を使えると、なお趣があります。
まとめ
釣り人の楽しみは「釣ること」と「食べる事」にあると思います。 釣りへの拘りは、旨い料理へつながっていきます。 奥様に渡すだけだった魚を自分で調理してみる。 男の楽しみが一つ増える気がいたします。