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きゅうりの基本情報まとめ!【植物図鑑】

夏野菜の代表的な野菜であるきゅうり。家庭栽培などできゅうりを栽培している方も多いと思いますが、その正しい栽培方法については詳しく知らない方も多いのでしょうか。この記事では、きゅうりの名前や花言葉の由来から正しい栽培方法、美味しい食べ方について解説いたします。
2020年8月27日
くらさとごう
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目次

きゅうりとは

科名

きゅうりは「ウリ科」に属します。うり科の植物は熱帯に生息していることが多く、古くから人間の重要な作物として栽培されてきました。 きゅうりの他によく食べられるウリ科の作物としては、スイカやかぼちゃ、ズッキーニなとがあります。どれも緑色の皮で中の実が覆われている作物ですね。きゅうりも例外ではなく、みずみずしい緑色の皮に包まれて夏の代表的な野菜として親しまれています。

学名

キュウリの学名は"Cucumis sativus”(ククミス・サティブス)となっております。この学名はスウェーデンのカール・フォン・リンネという方がつけました。彼は苗字と名前のように、二つに分けて生物の名前を分類する二名法という方法を最初に提唱した生物学者で、のちに生物分類学の父と呼ばれるようになった人です。

名前の由来

学名の"Cucumis"はラテン語で「瓜」、"sativus"は「栽培する」という意味となっております。日本で呼ばれる「きゅうり」は「黄瓜」がなまってできた言葉で、昔はきゅうりが黄色く熟してから食べることからこう呼ばれたようです。

きゅうりの花言葉・開花時期

花言葉:「洒落」

野菜のイメージばかりが強いきゅうりですが、きゅうりも実がなる前は綺麗な花が咲きます。その花言葉が「洒落」というのです。「洒落」とは、気の利いたさっぱりした言葉といった意味があるのですが、なぜきゅうりにこのようなおしゃれな花言葉がついたのでしょうか。

花言葉の由来

「洒落」という花言葉は、実はきゅうりの生態や見た目からきた花言葉であるようです。きゅうりはすらっとしてて、スッキリ印象を与えることや、少しだけ曲がっていることから「気の利いたシャレ」のイメージと結びついたと考えられています。また、きゅうりの花はバニラの匂いがすることから「小洒落た」イメージもあるようです。

開花時期

そんなおしゃれなきゅうりの開花時期ですが、花の咲く時期は地域によって少しずれます。冷涼な東北地方などは7月から9月、関東地方などは6月から8月、九州地方などは5月から7月が開花時期となっているので、その地域に合わせて栽培するのが良いです。また、きゅうりの実は、なんと植え付けからたったの60日で成り、花が咲いたあとすぐに出てきます。花はすぐに枯れてしまうので、咲いている時に存分に楽しみましょう。

きゅうりの育て方・栽培方法


難易度

きゅうりは夏の栽培の際大変人気であり、初心者でも育てやすい植物となっております。きゅうりの栽培には、苗から育てる移植栽培と、タネから育てる直まき栽培の二種類がありますが、きゅうりを育てるのが初めての方は移植栽培から挑戦してみると良いでしょう。収穫期が終わった時にきゅうりの種が回収できるため、翌年直まき栽培を行えば再びきゅうり栽培を楽しむことができます。

植え付け

きゅうりの植え付けの際には、植え穴をしっかりと湿らせてから植えるようにしましょう。植え付けてから一週間ほどは水をたっぷりあげると良いです。きゅうりは乾燥するとすぐに枯れてしまうため、特に植え付けてすぐの時期はしっかり水をあげるのが重要です。 また、きゅうりの根は広く浅くはります。そのため、苗の感覚は広めにとりましょう。50cmほど開ければしっかりと苗を植えつけることができるでしょう。

種まき

きゅうりの種まきは4月に行います。 種は一箇所に3粒まき、50cmほど間隔を開けて巻くようにしましょう。覆う土の暑さは1cmほどです。タネを播き終えたら、タネが流されないよう水はゆっくりとあげ、土が乾燥しないようにこまめに管理してください。 芽が出たら一箇所に2本となるよう間引きして、引き続き水をこまめに与えます。

きゅうりの支柱立て

きゅうりの弦が上へと伸びるため、絡まることがないよう支柱を建てるのが一般的です。苗を植えたら、弦が伸びる前に支柱を立てて準備をしましょう。支柱をはったらその周りにネットを張って置く必要があります。支柱の長さは2mほとあれば十分でしょう。苗から10cmほど距離を置いて支柱を立てます。 弦が伸び始めたら支柱に親弦を巻きつけます。一度巻きつけたらそのあとは自分でしっかりと巻きついて行くため心配ありません。また、親弦の先端の蕾は早めに摘心しましょう。そうすることで子弦の育成もよくなり、実も収穫しやすい位置に成ります。実がたくさん成り出すと支柱に重みがかかるので両端をしっかり固定するのが良いです。

水やり

きゅうりの根は地表面に近いため、乾燥に弱い傾向にあります。そのため、水はたっぷりあげるのが良いです。ただ、一日になんどもこまめにあげるのではなく、夕方にだけたっぷりあげるようにしましょう。きゅうりの実は夜に育つので、夕方にあげることでみずみずしい実が成ります。

肥料

きゅうりは肥料を正しく与えることでしっかりと実が成ります。 まず、きゅうりにあげる肥料は窒素の少ない肥料にしましょう。そうすることで、葉っぱが過剰につくことが防げ、実に栄養分がまわります。 きゅうりの肥料は一度にたくさんあげるのではなく、少しずつ3回に分けてあげるとより効果的です。1回目は植え付けの時、植え穴に肥料をまぶして与えましょう。2回目、3回目は2週間おきに肥料を与えるようにします。最初のこの時期にしっかり肥料をあげることで強い株ができるため、この時期を逃さないようにして肥料を与えるようにしましょう。

適葉

きゅうりがしっかりと育ってきたら、適葉をしましょう。適葉をすることで、実に栄養が回る上、光も奥までよく届くようになります。 葉っぱは病気のものや枯れているものを中心に取り除いていきます。適葉は一度にいっぺんに行ってしまうと株が弱ってしまうので、一日に少しずつ摘み取るようにしましょう。

収穫


きゅうりの収穫は、花が咲いてから2週間後に行うのが通常です。収穫の際、最初に咲いた花から取れるきゅうりの実は、10cm程度の小さいサイズの時に収穫してしまいましょう。若穫りをすることで、きゅうりの株が疲れることがなく、そのあとのきゅうりの味も落ちずにすみます。 その後収穫するきゅうりは通常の20cmほどの長さになってから収穫するので問題ありません。きゅうりは一日に5cm以上伸びるので、毎日観察して収穫しどきを見極めるのがポイントです。 また、収穫をする時間帯ですが、気温も上がっていない朝に収穫すると、よりみずみずしく、物持ちの良いきゅうりとなります。お昼にきゅうりを収穫すると、少しパリッと感が欠けてしまい、きゅうりの美味しさが半減してしまうようなので、できれば午前中にきゅうりを収穫してあげるのが良いでしょう。

増やし方

きゅうりを増やすには、種まきをするのが一般的です。 まずは種を取るところから始めます。 種をとりたいきゅうりは収穫せずに、黄色く完熟するまで取っておいてください。そうすることで、普通のきゅうりとは比べ物にならないくらい大きく成長します。少しバナナのような見た目になりますね。 完熟したきゅうりは収穫し、さらに10日ほど寝かせます。そうすることで中のタネが実から離れやすくなるようです。 その後きゅうりを縦に半分に割り、スプーンなどで種をすくいましょう。タネは軽く洗ったあと水に浸します。この時、水に浮かんでしまった種は取り除いてください。沈んだ種だけを1時間ほど水につけておきましょう。そうすることで、種のまわりについた果実もしっかりとれ、タネが綺麗な状態になります。 きれいになった種は紙の上に広げてそのまま乾かしましょう。乾燥したら、種は新聞紙などに包んで冷蔵保存しておきましょう。種に光を当ててしまうと発芽してしまう可能性があるので、種は光を通さないものに包んで置くと良いです。

挿し木

きゅうりの親弦を摘心した際に、切り取った部分を挿し木することで種から育てるよりも早く苗を育てることが可能です。 挿し木をする場合は、まず切り口を水に30分ほどつけましょう。その後に栄養分の多い土に挿してください。挿し木してから根付くまでは朝夕とこまめに水あげをしてあげましょう。

寄せ植え

きゅうりは肥料を多く消費する植物なので、肥料をあまり食わない豆類と寄せ植えすると良いです。代表的なものとしては、枝豆があります。枝豆はあまり背丈が高く成長しないため、きゅうりの弦と絡まることもなく、肥料を奪うこともありません。枝豆は夏のおつまみに欠かせないものなので、きゅうりと栽培して夏の食卓を充実させましょう。 キュウリの代表的な土壌病害「つる割病」を予防するには、コンパニオンプランツとしてネギを一緒に植えるのがオススメです。

きゅうりの病気対策

きゅうりには多くの病気があり、病気が深刻になるとそれ以上栽培が不可能になることもあります。 きゅうりの病気対策としては、きゅうりの植え付けの際に、ネギを植えつける方法があります。ネギにはきゅうりの病原菌を殺す働きがあるので、健康にきゅうりを栽培するための手助けとなるでしょう。 また、病気は土壌感染するので、一度病気になったきゅうりが発生した土壌で連作はしないでください。もし同じ土地で栽培したいのであれば、消毒をして、さらに新しい土を加えるようにしましょう。

きゅうりの品種・原種

白イボきゅうり

食用として流通しているきゅうりの中のほとんどはこの白いぼきゅうりです。白いろきゅうりの特徴としては、皮の緑色が濃くて、皮が薄め、そして中がみずみずしいというのがあります。そんな白いイボきゅうりには多くの品種がありますが、その中でも特に人気なのが、「夏ばやし」と「Vシャイン」というものです。それぞれ病気への耐性や、乾燥への強さが異なるので、ぜひ栽培の際に比べてみてみましょう。

黒いぼきゅうり

黒イボきゅうりは、その名の通り黒いイボが特徴で、皮は厚く、中の果肉は粘つきがあります。このきゅうりは現在は京都などの一部の地域のみで栽培がされているため、どこでも見ることができるわけではありません。そのため、料理方法なども普通のきゅうりとは異なるため、食用として購入した方は、しっかりと調理方法を調べるようにしましょう。

加賀太きゅうり


加賀太きゅうりは石川県特産のきゅうりとなっております。加賀田きゅうりの特徴は何と言ってもその太さと長さです。普通のきゅうりの2倍から3倍あります。この加賀太きゅうりは、皮が肉厚で、中は弾力があります。よく野菜炒めや肉づめなどの料理に利用されます。

きゅうりのおすすめレシピ

夏と言ったら美味しいきゅうり料理。ここではそんな夏に美味しく食べるためのおすすめのレシピをここではおすすめとしてご紹介します。

オイキムチ

まずご紹介するのはオイキムチ。きゅうり一本を4つくらいのブロックに切って、それぞれ縦に切れ込みを入れます。そしたら塩を降ってきゅうりの余分な水分を減らしましょう。そのあとは、きゅうりの中にキムチを差し込みます。ここで綺麗に入れるためには、キムチの白菜を事前にみじん切りにしておくことがポイントです。そうすることで、多すぎず、少なすぎず、絶妙な量のキムチをきゅうりに挟み込むことができます。

きゅうりとサーモンのマリネ

出典: https://cookpad.com/recipe/1507092

次にご紹介するのが、きゅうりとサーモンのマリネです。まずはオリーブオイルと醤油、はちみつをそれぞれ大さじ1杯ずつ混ぜます。きゅうりとサーモン、玉ねぎを刻んたものをこのドレッシングにつけ、冷蔵庫で1時間つけるだけで出来上がりです。夏の夜にさっぱりしたものが食べたいき、おすすめしたい一品です。

きゅうりの大葉味噌焼き

出典: https://cookpad.com/recipe/4817147

最後にご紹介するのは、きゅうりの味噌焼き。一般的にきゅうりは生で食べるイメージがありますが、冬などに食べる際には、きゅうりに大葉と味噌を塗ってから焼くとあたたくてジューシーに仕上がります。冬にもきゅうりを楽しみたい方にはぜひ試してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事では、 ・きゅうりの学名"Cucumis sativus”は、生物分類学において、初めて二名法が使われた。 ・きゅうりの花の花言葉は実は「洒落」である。 ・きゅうりを上手に育てる際には、水と肥料を正しいタイミングであげることがポイントである。 ・きゅうりを栽培する際には支柱が必要。 ・きゅうりには色々な種類があるが、一般的に使われているのは「白いぼきゅうり」である。 ・夏に作るきゅうり料理には酢の物やマリネなどがおすすめである。 ことなどを解説しました。身近な作物ではありますが、実際に栽培するとなると、意外と色々と気をつける必要があります。上手に育てて夏にたくさんきゅうりを楽しみましょう。 最後までお読みいただきありがとうございました。