ジニアとは?
ジニアという花をご存知でしょうか?ジニアは意外と身近にある花です。 たとえば、大きな駅近くに園芸店がデザインを考えて、ほかの花と一緒に花壇などにも植えられています。 そう思うと、何気に目にしているおなじみの花ではないでしょうか。 今回はそのジニアについて、地植えだけでなく切り花としても使える人気の花の育て方もあわせてご説明していきますね。
国際会館前の花壇。いろいろな種類の植物を寄せ植えされて、一つの作品が出来上がっています。 ジニアは向かって左前の黄色い小さな花です。
ジニアの特徴
ジニアは別名ヒャクニチソウと呼ばれ、昔から盆花や供花などに用いられてきていますが、最近はガーデニング向きで花壇や庭に植えておくと長い間次々と咲き続けるのでガーデナーさんにとっては馴染みのある花の品種です。 色は黄色のイメージがありますが、最近は白やピンク色などもよく見られます。
ジニアの花柄も様々な7品種
次にジニアの種類ですがおもに原種、園芸品種になります。
7-1.プロフュージョン
暑さや乾燥に強い品種。 冬の初めまでよく咲き続け、摘芯しなくてもこんもりと増えていき、手がかからないので育てやすいですね。
7-2.ジニア・リネアリス
草丈が40~50㎝でよく分枝します。 そのため花が次々と覆いかぶさるように咲きます。 乾燥にも湿度にも強く、病気にもなりにくいのが特徴。
奥に植えてある背の高い黄色の花です。
7-3.ジニア・エレガンス
ジニアやヒャクニチソウとして出回る品種。 草丈は短丈から高丈まで色々で、花弁もダリアのような丸弁や小輪のポンポン咲き、カクタス咲き(花弁がよじれる)などいろんな形があります。
7-4.エンビー
エレガンスの品種。大輪で薄い緑色の花で切り花に使われます。 クイーンライムブロッチなどで、6~8㎝サイズの花が次々に咲きます。
7-5.ジニア・エレガンスドリームランド
エレガンスの品種。 巨大な大輪のダリア咲き。何重にも花弁が重なり丈が短くて花壇に向いています。
7-6.メキシコヒャクニチソウ
花弁の中心が濃紅色で、先端は細くとがっていて濃黄色。 アレンジメントによく使われます。草丈は30~40㎝で印象の強い花ですね。
7-7.ジニア・ザハラ系
八重咲のザハラシリーズも新しく品種改良されたものです。 暑さや病気にも強く、太陽の光による花色の褪色もしにくいようです。 八重咲の華やかさが長く楽しめるのがいいですね。
ジニアの育て方
ジニアの基本方法
次にジニアの育て方についてご説明していきます。 ジニアは一年草で春から冬の初めまで長期にわたり咲き続ける花です。育て方によってはいつもそばにいて元気にしてくれる花です。
栽培環境、日当たりや置き場所
栽培環境については風がよく通る、日当たりのいい場所を選びましょう。日陰に置くと少し手がかかります。 長雨に当たると、エレガンスの場合は病気が出やすいので、鉢植えの場合梅雨の時期には軒下の雨が当たらない場所へ置いてやりましょう。
開花時期
開花時期は5月から11月までで霜が降りるまで咲き続ける一年草です。育て方がわかりやすく簡単なので、初心者の方が挑戦するにはピッタリな花ですよ!五月の初めから地植えや鉢植えなどのコンテナガーデンに寄せ植えすると華やかになります。
水やり
水やりは表面が乾いたらたっぷり水をやりましょう。夏に強い花ですが夏は乾燥しやすく花が小さくなるので、庭植えの場合でも乾燥には気を付けて水やりをしましょう。 梅雨時は水やりを控えめに(根腐れの原因)、夏の暑いときは朝晩2回必ず水やりをしてくださいね。 乾燥ぎみのジニアは葉が見苦しい状態になるので夏の水切れに要注意!
肥料
長期間花を咲かせるジニアは、しっかりと肥料を与える必要があります。植え付け時に緩効性肥料を元肥として入れて、あとは固形肥料なら月に1回、液体肥料であれば10日に1回入れてやりましょう。
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病気
うどん粉病、斑点細菌病、灰色カビ病、立枯病などがあります。いちばんかかりやすい病気はうどん粉病です。見つけたら殺菌剤で被害の広がりを抑えましょう。 特にエレガンスは泥の跳ね返りなどで斑点細菌病にかかりやすいようです。株を傷めるもとになるので気が付いたら処分するようにしましょう。 ほかの品種も一緒ですが、出来るだけ風通しのいい状態にしてやり病気の発生を抑えましょう。
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家庭園芸用殺虫殺菌剤と書いてあれば大丈夫です。 虫と病気に効く殺虫殺菌剤です。
害虫
アブラムシやハダニが発生しやすいので駆除するようにしましょう。ハダニは高温乾燥時に発生しやすいので、真夏の高温な時に要注意ですよ! 駆除の仕方は上の画像で紹介しているような一般的な殺菌剤でいいです。適量を吹き付けてあげればいいですね。
用土(鉢植えの場合)
用土は水はけの良い、通気性があり、適度に保水性のある土なら何でも大丈夫です。市販の花と野菜の土を利用されるといいですね。ご自分で作られるときは、赤玉土(小粒)7、腐葉土3の割合で混ぜ合わせましょう。
ジニアの種まきの時期
ジニアの種まきは気温が20~25℃くらいで発芽されるので4月の中旬にしましょう。品種にもよりますがご自分で種から育てるのであればこの気温を目安にしてチャレンジしてみてください。 種が大きいので、ポットに2~3つ蒔いてあとで間引いて苗をポットにひとつにしましょう。
画像はビオラですが、こんな感じで大丈夫!
ジニアの基本情報
学名
Zinnia
科名・属名
キク科・ヒャクニチソウ属(ジニア属)
和名
ヒャクニチソウ(別名)
原産地
メキシコ、南北アメリカ
用途
寄せ植え、鉢植え、地植え
草丈
15~100㎝(リネアリスはいちばん背の高い品種)
ジニアの日々の手入れ
春から霜が降りる11月ごろまで長期にわたり咲き続けるジニアの育て方で大事なことが、日々の手入れです。花柄摘みや切り戻しなどを具体的にご説明していきます。
花柄摘み
咲き終わった花は摘んでおかないと栄養がその花に吸収され、傷んでしまいます。次につける花が小さくなるのでそれを防ぐために花柄摘みをしておきましょう。 花柄摘みをする花の見分け方は、花の真ん中のほうが盛り上がってきているのがわかれば咲き終わった花だとわかります。花の下3~5㎝くらいを摘んでおきましょう。
切り戻し
品種にもよりますがリネアリスやプロフュージョンなどは花柄摘みをする必要がありません。花の盛りが過ぎてちょっと落ち着いたころに草丈の1/3くらいになるように切り戻しをしましょう。(花柄摘みの代わりになります。) そうすると、脇から芽が出てきて増えていき、株が大きくなります。
ジニアの植え付け・植え替え
ジニアの植え付け、植え替えはポット苗の場合と、種からご自分で育てるやり方の2通りがあります。 ジニアは株が大きくなることを想定して、間隔を空けて植え付けましょう。
植え付け
ポット苗からの植え付けは、気温が上がってから植え付けましょう。5月以降がベストですね。 特に株が大きくなるリネアリスやプロフュージョンは枝分かれしやすくて、株が大きくなります。(目安30㎝)
植え替えのタイミング
種から育てている方は本葉が5~6枚くらいになったのを確認して植え替えましょう。
ジニアと一緒にコンテナに合う花は?
植え替えしてみよう!
次にコンテナに寄せ植えするのにジニアはとっても向いている花なのです。なぜかというと、長期にわたり咲き続けるというメリットがあるからです!コンテナガーデンの楽しみ方をご説明していきますね。
コンテナ植え替え方法
ジニアに合う寄せ植え用の花は、色と草丈、コンテナのデザインなどの兼ね合いを考えて寄せ植えにするといいですね。全てのバランスが揃ってまとまりのある寄せ植えができます。でも窮屈に考えないでご自分がイメージした花の苗を集めて一度作ってみる方がいいですね。
自由な発想でいいのです。 いろいろ試してみてくださいね!
植え替えはメリット?デメリット?
コンテナに寄せ植えを考えて作ってみたら、少し大きくなるまで育ててみましょう。 それから、もし気に入らなかったら作り替えるのもおすすめです。 それには時期がありますね。植物には生育期があるので、夏の終わりに植え替えをするとやはり失敗の原因になります。植物にもよりますが、植え替えは遅くても8月前半までにしましょう。
コンテナガーデンのメリットは短時間で自分のイメージしたデザインがコンテナの中で出来上がるのですぐに楽しめるところです。 デメリットとしては夏場に水やりを頻繁にしてやらないといけないところです。手がかかるので嫌がる人も多いですね。 しかし、満足のいくデザインに仕上がったらそのシーズンは喜びに満ち溢れたシーズンになりますよ!!
切り花にピッタリ
人気抜群なジニア!!
最近ジニアは品種改良によりとてもゴージャスで豪華な種類が切り花やアレンジメントの中心的な存在になっています。クイーンライムやクイーンレッドライムなどはとても華やかな品種ですね。
こちら↓はジニアを数種類合わせたアレンジメント。もはやこれがジニア?っていう存在感ですね。本来はバラがフォーカルポイントなのに、ジニアのほうが豪華ですね。
いろんなアレンジが楽しめるようになりました。ヒャクニチソウだったころの面影を感じさせるところはないですね。花束にするとセンターでフォーカルポイントになる存在です。 ジニアだけの花束もアンティークな印象で素敵ですね。
ジニアの花言葉
「不在の友を思う」「別れた友への想い」「絆」「注意を怠るな」「遠い友を思う」「古き良き時代」「いつまでも変わらぬ心」
花言葉由来
花言葉の由来は花が長く咲き続けることから来ているのと、時が過ぎていく中で会えない友を思いつつ薄れていくことに注意するようにと言葉が添えられていますね。
まとめ
今回はジニアについてどんな花か?ジニアの育て方についてやコンテナガーデンにも存在感のある花だということ、また地植えにしても鉢植えにしても華やかな印象のジニアを惜しみなくご紹介させていただきました。
ウッドボードと黄色いジニア、セージの青色が夏の庭のアクセントに。 最近はガーデニング用だけでなく、切り花としての存在感も抜群で中心的な花であることなど、昔からあるヒャクニチソウをご存知の方には、その幅の広がりに驚くばかりではないでしょうか。
ジニアを少しでも理解していただき、また何かの機会にお使いいただけたら毎日のライフスタイルが素敵に変わりますよ。