甘味料のステビアの原料は植物
甘味料としておなじみのステビアは、植物の名前だということをご存知でしたか?そのステビアという植物から抽出された液から甘味料のステビアは作られています。ステビアは南アメリカが原産の植物で、原産地周辺では古くから薬草として知られていました。
ステビアの甘味料としての安全性は?
ステビアは日本ではお菓子やジュース、醤油、インスタント食品など幅広く使用されています。ただ、砂糖ほど普及はしておらず、ステビアの安全性や危険性についての知識も広まっていません。
また、極端に甘いことから、体に悪いのでは?と不安になる人もいるでしょう。そこで、ステビアがなぜ甘いのか、また、どのくらい安全な食品なのか、ご説明します。
ステビアが甘い理由
ステビアは、甘味成分の「ステビオシド」や「レバウディオサイドA」等テルペノイドの配糖体が含まれているため、植物なのに甘く、甘味料として使われます。
ステビアの原産地の1つであるパラグアイでは、マテ茶の原料として古くから使用されていました。マテ茶のあの独特な甘みは、このステビアの甘さだったのです。
ステビアの安全性は?
ステビアは日本でも、1971年に商品化されて以来、砂糖の代わりになる食品として注目されてきました。しかし、比較的歴史の浅い食品でもあり、その安全性については今でも議論が交わされています。今現在、日本での国としてのステビアへの見解は次のようになっています。
-ステビア抽出物概要- 1.我が国の取り扱いステビア抽出物及びステビア末は、既存添加物名簿に収載されており、使用が認められている食品添加物である。
・平成8年林班の厚生科学研究報告書「既存添加物の安全性評価に関する調査研究」ステビア抽出物についての安全性評価結果が公表されている。
つまり日本では、ステビアは安全性が確立された甘味料の1つとして位置づけられています。
ステビアの魅力的な効能6つ
砂糖の300倍の甘みがあるとも言われているステビアですが、甘いだけではありません。その甘さ故の効能はもちろん、ステビアという植物自体も私たちの健康に役立つことが知られています。
まだまだステビアについては未知の効能があると言われていますが、現在わかっている効能から一部ご紹介します。
ダイエット効果
ステビアは砂糖に比べ、カロリーが約100分の1です。砂糖の300倍甘く、カロリーは砂糖の100分の1、つまりほぼノーカロリーです。
そのため、甘いものが好きな方は、砂糖を使用している食品より、ステビアを使用している食品を選択すると事で、摂取するカロリーもかなり減らすことができると言えます。
糖尿病の食事療法
糖尿病になると糖尿病食という食事を摂ることになりますが、糖尿病食は正直とてもシンプルで、味付けも必要最低限の食事です。糖尿病になった原因は人それぞれですが、中には食べることが大好きで糖尿病になった人もいます。
そんな人にとっては、この糖尿病食はストレスですよね。そこで利用されるようになったのが、ステビアです。ほんの少しでかなりの甘みを感じることができるので、ステビアの登場によって、糖尿病食の味も改善されました。
2型糖尿病の発症を防ぐ
最近、ステビアに血糖値を下げる効果があることが発表されました。ステビアには、血糖をエネルギーに変える働きをするインスリンの分泌を促すTRPM5というチャネル分子を刺激することがわかったのです。
「我々の実験では、ステビア抽出物の活性成分であるステビオシドおよびステビオールが、イオンチャネルTRPM5を刺激することを示した」と筆頭著者のコンラード・フィリパーツ博士は説明している。
食後に膵臓が十分なインスリンを分泌するのにも、TRPM5が関与している。したがって、異常に高い血糖値や2型糖尿病の発症を防ぐのに役立つ。
まだ、はっきりとしたメカニズムが解明されたわけではありませんが、甘いものを食べて糖尿病を防ぐという夢のような治療が行われる日が来るかもしれません。
血圧を下げる
ステビアに含まれるステビオシドという甘味成分に、なんと、血圧を下げる効能があるということが発表されました。
砂糖の300倍甘いとされる甘味料のステビアは南米原産のキク科の植物から抽出される。日本でもスポーツ飲料などに用いられているが、なんと血圧を下げる効果が報告されていた。
石原クリニック院長・石原結實医師が解説する。 「詳細は明らかになっていませんが、ステビアが持つ甘味が脳に満足感を与えることで、副交感神経が活性化し、血圧を下げると推測されています」
こちらもまだ研究の途中ではありますが、薬ではなく食品、それも甘味料によって血圧を下げるメカニズムが解明されれば、私たちの生活も大きく変わってくるかもしれません。
食中毒起因菌の殺菌
ステビアには選択的殺菌作用があると、東北大学農学部の研究で判明しました。選択的殺菌作用とは、必要な菌は残して、不要な菌だけ殺菌するというもので、ステビアは、O-157やサルモネラ黄色ブドウ球菌など食中毒の原因となる菌を殺菌することが発表されています。
O-157及びその他大腸菌、サルモネラ黄色ブドウ球菌セレウス菌腸炎ビブリオエルシニア等の食中毒起因菌の殺菌はするが、乳酸菌ビフィズス菌は殺菌し無い
抗酸化活性作用
ステビアは主に葉が食品として使用されていますが、茎には強い抗酸化活性作用があることが判明しました。酸素は私たちにとって必要不可欠のものですが、一部は酸化力の強い活性酸素になります。
活性酸素は血管や細胞を傷つけ、結果的に生活習慣病の原因となることもあります。そんな活性酸素を抑えるのに、ステビアの茎が役立つことがわかったのです。
ステビアには2つの危険性がある?
ステビアの効能は数多く判明しているにも関わらず、ステビアの使用を認めていない国が未だにあります。その理由は、古くから言われているステビアの危険性にあります。
以前は発がん性があるとまで言われていたステビアですが、研究により発がん性がないことは判明しました。その他、ステビアにどのような危険性が潜んでいると言うのでしょうか。
性ホルモンへの影響
古代ペルーでは、ステビアが避妊薬として用いられていたという説があります。しかしステビアにはそのような効果は一切ないことが判明しました。ただ、過去の動物実験では、実際に妊娠率が低下したり、性ホルモンが減少したという報告があるのも事実です。
まだまだ未知な部分があるステビアなので、妊娠を望んでいる方は念のため、ステビアの摂取を控える方が良いかもしれません。
アレルギー
ステビアはキク科の植物です。そのため、キク科の植物のアレルギーを持つ人がステビアを摂取すると、アナフィラキシー反応を起こすことがあります。
加工食品などに使われている甘味料が原因とみられる食物アレルギーの患者が30人あまり報告されていたことが、専門の医師らの初めての全国調査で判明。医師は、甘味料がアレルギーの原因になることはあまり知られていないとして注意喚起を求める。
甘味料別では▽「エリスリトール」が15人、▽「キシリトール」が10人、▽「ステビア」が2人。
現在は、甘味料をアレルギー物質として表示する義務はありませんが、今後ステビアを利用した食品がもっと増えていくと、アレルギー物質として表示されることがあるかもしれません。
キク科のアレルギーについてはあまり知られていませんが、スギ科のアレルギーと同様、キクの花粉で鼻水が出たり目がかゆくなったりします。もし心当たりがある場合は、ステビアの摂取は控えた方が無難です。
ステビアを栽培する方法
ステビアの危険性についてご紹介しましたが、やはりステビアの効能には魅力がありますよね。ステビアは加工されて販売されているものもありますが、家庭で栽培してシロップにしたり、ハーブディーとして楽しむこともできます。
ステビアは夏から秋にかけて小さな白い花を咲かせ、その清楚な姿は観賞用としても十分に楽しめるので、興味がある方はぜひ栽培してみてください。
ステビアの苗の入手方法
ステビアの苗は、ホームセンターや園芸店のハーブコーナーにあります。とても丈夫な植物なので、1年を通して購入が可能です。通販でも手ごろな価格で取り扱っているお店が多いので、近くで見つからない場合は利用してみるのもいいでしょう。
種からも育てることができますが、種から育てるとまれに苦味が強い株になることがあるので注意が必要です。
ステビアの栽培に適した環境
ステビアは30℃を超す厳しい暑さには弱いですが、耐寒性は強く0℃以上保てる場所であれば露地植えも可能です。ただ、乾燥状態と過湿状態が苦手なので、土の表面が乾いてから水やりをするようにしましょう。冬場は休眠するので、乾燥気味に保つこともポイントです。
ステビアの収穫と保存方法
ステビアは一番甘みが強い状態の10月下旬から11月下旬に収穫するのがおすすめです。とても丈夫な植物なので、基本的に休眠中の冬以外の季節はいつでも収穫できます。
収穫は、葉を利用する場合は葉を摘み取りますが、茎まで利用する場合は株元から刈り取って構いません。葉はハーブティーに、茎は煮詰めてシロップに利用できます。収穫後は風通しのよい日陰でよく乾燥させましょう。
ステビアの増やし方
ステビアは挿し芽でも増やすことができるので、慣れてきたらぜひチャレンジしてみてください。元の株と同じ性質の株になり、種まきのように失敗がないのでおすすめです。
6月頃に芽を約10cm切って、1時間程度水に挿し、湿らせた用土に挿すだけなので、ガーデニング初心者にも簡単にできますよ。
ステビアの将来性に期待!
ステビアの研究は世界各国で続けられています。甘味料としてだけではなく、医療現場等でも活躍が期待される食品ですので、今後研究が進み、ステビアの全てが解明される日が待ち遠しいです。
ただ、危険性も全て解明されているわけではないので、効能ばかりに注目して、必要以上に摂りすぎるということがないよう気を付けることも大切です。ステビアを上手に利用して、美容や健康に役立てましょう。