サザンカとは?
サザンカの科名・学名
童謡にもあるように、サザンカは秋の花として、親しまれています。 以下、サザンカについて、みていきます。
科名属名:ツバキ科、ツバキ属(カメリア属) 学名:Camellia sasanqua Camellia⇒ツバキ科 sasanqua⇒サザンカ 分類名:ツバキ科ツバキ属 原産国:日本 樹高:50~1200cm 花色:桃 ・赤 ・白 花径:5~7cm
サザンカの花名由来
和名:サザンカ (山茶花) 中国でツバキのことを、山茶花とかくのですが、それが、山茶花(さんさか)→茶山花(ささんか)→「さざんか」というぐあいに変化したらしいです。 サザンカは江戸時代に長崎の出島からヨーロッパに伝わりました。 ですので、英名がそのまま学名(Camellia sasanqua)になりました。
サザンカの開花時期
10月~翌年2月
サザンカの花言葉
困難に打ち勝つ ひたむき ひたむきな愛 謙虚 愛嬌 飾らない心
花言葉由来
なぜか、理想に向かって困難に打ち勝つイメージを彷彿させます。 おそらく、周りの植物は枯れ散りゆく中で、たった1人?1本?で寒い冬に咲く困難さを、イメージして付けられたのではないでしょうか?
サザンカとツバキの見分け方
ツバキとは?
ツバキは縄文時代の遺跡からも種が発見されていて、歴史の古い木です。 ツバキ(椿・つばき) 学名:Camellia japonica Camellia⇒ツバキ科 japonica⇒日本の 英名:Camellia 分類名:ツバキ科ツバキ属 原産地:日本,台湾 樹高:5~10m 花色:赤、ピンク、白、複色 開花時期:1~4月、11~12月
サザンカとツバキ、季語が違う?
■サザンカ 「冬」の季語 山茶花を 旅人に見する 伏見かな 井原西鶴 山茶花に 雨待つこころ 小柴垣泉 鏡花 山茶花の こゝを書斎と 定めたり 正岡子規 ■ツバキ 「春」の季語 牛の子の 顔をつん出す 椿かな 一茶 ゆらぎ見ゆ 百の椿が 三百に 高浜虚子 暁の あられ打ちゆく 椿かな 与謝蕪村 落ちざまに 水こぼしけり 花椿 芭蕉
サザンカとツバキの葉のどこが違うの?
■葉っぱ~違い 【サザンカ】 3~7cm 縁がギザギザ。葉の柄や裏側に細かい毛がある。上記。 【ツバキ】 5~12cm ワックスをかけたようにツヤツヤ。
サザンカとツバキの香りにも違いがあった?
【サザンカ】 豊かな香り 【ツバキ】 ほとんどなし
大きな違いは、散り方に特徴がある!?
【サザンカ】 花びらがバラバラに散ります。上記。 【ツバキ】 花ごと、首からまるごと落ちます。 頭ごとボトッと落ちる様から、武士たちには縁起が悪いと嫌われていました。
サザンカのの育て方・栽培方法
サザンカの難易度
サザンカの難易度ですが、比較的丈夫な樹木ですので、育てやすいです。
水やり
★植えつけてから2年未満の株⇒土の表面が乾いたらたっぷりと。 2年以上たつ株は水やりの必要はありません。しかし、土の表面が乾くのが続くならたっぷりと。 ★開花期:多めに与えましょう。
肥料
■庭植えの場合 2月に有機質肥料を寒肥とし、株元の周辺に。 ■鉢植えの場合 3月に化成肥料を株元に追肥、ただし、花が咲き終わってから。
鉢植えできる?
サザンカはそれほど耐寒性に強くありません。 寒冷地であれば鉢植えも可能です。 寒冷地以外では南側の日の当る場所で風の弱い軒下で育てましょう。 寒冷地の場合は暖房の入っていない日当たりのいい屋内がオススメです。
植え替えしたい
サザンカは根詰まりを起こすと花つきが悪くなります。 ですので、鉢植えの場合は2~3年に1度植え替えを行いましょう。 ■適期:3~4月、9~10月 ■ひと回り大きな鉢に植え替えしましょう
剪定は?
■剪定時期:3月から4月 花が咲き終えてからから剪定しましょう。 花芽は新しい枝の先に6月ごろつくられるので、それまでに。 ★通常は枝の間引きと弱い切り戻しが基本。 全体の枝を短く切る剪定は、花後すぐに行っても花が咲かなくなる可能性あります。 ですので、強剪定は数年に1回行う程度にしましょう。
サザンカを増やしたい
種植えの場合
種上の場合、2cmくらい土をかぶせましょう。
苗木で植える場合
■適期:3~4月、9~10月 ★鉢植えの場合 苗よりも1~2回りほど大きな鉢を用意 赤玉土と腐葉土を1:1の比率で混ぜたものがよいでしょう。鉢底には肥料を入れましょう。 根をほぐして広げてから植えるとよいです。 ★地植えの場合 適切な場所としては、日当たりと風通しの場所 深さと直径が30cmほど/1株 の穴を掘り、底に肥料を入れましょう。 苗の根を広げながら、浅く植え付けましょう。
挿し木できるの?
■適期:6月下旬~8月 春から伸びた枝から10~20cmほどの穂木をとります。 水につけて水あげ後、土にさします。 適切な場所は直射日光を避けた明るい場所がよいでしょう。 その際、空気穴をあけた透明ビニールで容器ごと覆って湿度を保ちます。 発根すれば、その年の9月中に鉢上げ成功です。
サザンカの病気、害虫について
病気について
■病気:花腐菌核病、すす病 ★花腐菌核病 症状:花びらに茶褐色の斑紋が出現。 開花時期に雨が多いと被害が広がります。 ですので水やりのとき、花びらに水がかからないように。 ★すす病 カイガラムシなどの排せつ物が溜まり積もった葉や枝にカビが発生します。 結果、光合成を妨げます。
害虫について
■害虫:チャドクガ、カイガラムシ類 ★チャドクガ 幼虫が葉を食べます。さらに毛が人の皮膚に触れると強いかゆみと共に発疹が現れます。 葉っぱに着く黄色い卵を見つけたら、即、処理しましょう。 もし、卵からかえったら、集団でいますので、殺虫剤を散布するのが効果的です。 ◉見つけるポイント! 葉や地面に落ちている小さなふんの上を探してみましょう。 ★カイガラムシ類 樹液を吸うため、木の生長を妨げます。 また、すす病を誘発原因です。 なかでもルビーロウムシの発生がサザンカでは多く見られます。 成虫は体がロウ質で覆われ、薬剤が効きにくいです。 しかし、足が退化して移動できないので、見つけたらかき落とし、処分します。 幼虫はまだ移動可能でロウ質に覆われていないため、この時期に薬剤を散布をオススメします。
サザンカの景観を楽しむ
生け垣で
実はサザンカは生け垣向きなのです! 確かに、魅力的な生け垣を上手に作っておられるおうちを沢山拝見しました。 ただ、均一に綺麗に保つためには剪定がかかせませんが強剪定には気をつけましょう。
盆栽で
寒冷地以外:南側の日の当る場所で風の弱い軒下で育てましょう。 寒冷地の場合:暖房の入っていない日当たりのいい屋内がオススメです。
サザンカの品種
乙女、手向山、池上紅(いけがみこう)三国紅(みくにこう)といったように様々な種類があります。 ただ、一重と八重では印象が違います。
サザンカのまとめ
サザンカはいかがでしたでしょうか? 木々の落ち葉が降り積もる時期に、景観は徐々に淋しくなるなか、花言葉にも象徴されるように、サザンカは、花の無い寒い時期に咲き乱れます。 寒くて寂しげな冬に華やかさをもたらしてくれる貴重な花、サザンカ。 一度試されてみてはいかがでしょうか?
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