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シロツメクサとは?生態や基本情報まとめ!【植物図鑑】

クローバーとして有名なシロツメクサ。花冠を作った思い出はありませんか?四つ葉のクローバーを見つけると、大人になった今でも嬉しいものです。園芸の他、繁殖力の強さからグランドカバー、牧草や緑化に用いられています。シロツメクサについて詳しく解説していきます。
2020年8月27日
gauyorim
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目次

シロツメクサとは

クローバーは誰もが知っているおなじみの植物。主に三つ葉ですが、希少な四つ葉のクローバーはハッピーな気分になれますよね。この植物は和名で、白詰草(シロツメクサ)といいます。多年草でかわいい花も咲くんですよ。 繁殖力があって丈夫なので芝生の代わりに使われたり、多くの植物が育ちづらい場所で活用されたりします。

科名

マメ科シャジクソウ属です。

学名

Trifolium repens

花名由来

1846年、江戸時代(弘化3年)に、ガラス製品がオランダより献上されました。このガラス製品が割れてしまわないようにする緩衝材として、クローバーが詰められていました。そこから「詰め草(ツメクサ)」と呼ばれるようになります。白い花を咲かせるから「シロツメクサ」なんですね。

シロツメクサの花言葉・開花時期

シロツメクサはボールの形をした白い花を咲かせます。ピンク系の花を咲かせる種類もあります。グランドカバーとして植えられたシロツメクサが花を咲かせると、一面が鮮やかになりますよ。 そんなシロツメクサにも花言葉がります。四つ葉のクローバーを生む植物ですから、良い花言葉があって当然ですね!

花言葉:約束

シロツメクサとしての花言葉は『約束』。 四つ葉のクローバーの花言葉は、そのままで分かりやすい『幸運』。なんですが、ちょっと恐ろしい『復習』という言葉も持ち合わせています。 それと葉の枚数によっても花言葉がありますよ。 詳しくは後半でご紹介します。

由来

『約束』の由来は、キリスト教に基づきます。司教聖パトリックがアイルランドで布教をする際「神・キリスト・聖書」の三位一体を説明するために三つ葉のクローバーが用いられました。その後、アイルランドの国花がクローバーになります。そしてパトリックの命日に、クローバーを胸に挿すという風習ができました。この風習が『約束』へと繋がります。

開花時期

開花の時期は、4月〜6月頃になります。

シロツメクサの育て方・栽培方法

難易度


シロツメクサは園芸初心者の方でも育てられます。ですが、耐寒性と耐暑性ともにあまり強くはないので気温は意識しておきましょう。

時期

シロツメクサに適した各時期は下記になります。 ■種まき:3月〜4月、9月〜10月 ■植え付け、植え替え:3月〜5月、9月〜10月 ■肥料:3月〜4月 種まきと植え付けや植え替えは、春と秋に行います。 肥料は基本的に要りませんが、与えるなら薄めた液体肥料を春に施すのがいいでしょう。

植え付け

鉢植えの場合、草花用の培養土か、赤玉土6割、腐葉土4割を混ぜた土を使います。鉢に鉢底ネットを置き、鉢底石を敷いて、鉢に対して半分程度の土を入れます。苗が真ん中にくるようにして、隙間に土を詰めていきます。 地植えの場合には、庭土だけでも大丈夫です。軽く掘り起こして苗を植えていきますが、苗同士の間隔は30cmほど空けましょう。

種まき

植え付けと同じ方法でOKです。種の上に被せる土は1cm程度が丁度いいです。地植えで育てるなら、先に雑草を取り除いてくださいね。種をまいた後には、たっぷりと水やりします。発芽するまでは、こまめに確認しその都度水を与えてください。

水やり

鉢植えは、土が乾いてから水やりしてください。春頃は生育期にあたりますので、水を切らさないように注意します。 地植えは基本的に水やりをする必要はありません。雨だけで十分です。でも雨の降らない日が続くこともありますよね。地面が干上がってしまいそうな時には、状況をみて水をあげましょう。

肥料

シロツメクサに肥料は不要です。繁殖力が強いため、肥料のおかげで育ち過ぎてしまいます。または肥料のせいで枯れることがあります。肥料はない方がたくましく育っていきますよ。 後から詳しく説明しますが、シロツメクサは自分で肥料を作り出せるんです!この分だけで十分な栄養となり、逆に多すぎると弱っていきます。

増やし方

先に説明した種まきと苗植え、それに株分けと挿し木で気軽に増やせます。 株分けは、株を手で分けて植え付けるだけです。手で分けられない時は清潔なハサミやナイフを使います。 挿し木は、茎を挿し穂にして培養土に挿します。挿し穂は寝かせておいて大丈夫です。 あとは水やりの管理をするだけで根が出てきます。

場所

日当たりの良い場所が適しています。半日陰でもいいですよ。暑さと寒さに強くないので、暖かい地域の真夏と、冬の季節には、地上に出ている部分が枯れてしまいます。でも春と秋にはまた芽が出てくることが多いです。 花を咲かせるためには寒さの経験が必要なので、外で育ててください。

選び方

茎や葉っぱが長過ぎず、だらっとしていない株がいいですよ。葉っぱの色が濃いこともチェックポイントです。園芸品種が多種ありますので、それぞれの特徴を前もって調べておくと、思い通りの庭づくりに近づけますよ。

病害虫


カビ、アブラムシ、ハダニなどの被害を受けることがあります。 風通しの良い場所で育てるのが基本です。茂ってきたら適度に刈って湿気を溜め込ませないようにしましょう。そうすることでカビや害虫の発生を防ぐことができます。 害虫予防には葉水が効果的です。水が花にかかると痛めてしまうので、葉っぱにかけるようにしてください。

注意点

シロツメクサは繁殖力の高い植物です。植え付けた場所がシロツメクサに侵食されることもあります。それに丈夫なので、抜いても根は残ってまた成長したり、種が飛散して新たに芽が出てきたり。こうなるとシロツメクサを無くすことは難しくなります。ですから先に育てる場所をよく考えておく必要があります。

シロツメクサの特徴

シロツメクサの特徴について、まずは葉っぱを挙げることに異論はないでしょう。シロツメクサといえばクローバー、クローバーといえば四つ葉です。 花にも特徴がありますね。かわいいボール状の形。といっても小さな花が集まって球状に見えてるんですよ。 他の大きな特徴もご紹介します。

シロツメクサは自分で肥料を作る

シロツメクサの根には「根粒菌(こんりゅうきん)」という窒素(ちっそ)を溜め込む性質を持った菌がついています。窒素は肥料の重要な要素です。つまり自分で窒素を作って肥料にしているんですね。でもこの窒素が多過ぎてしまうと植物は弱っていきます。なので、シロツメクサには肥料を施す必要がありません。 一つ加えると、根粒菌はマメ科の植物が持っています。

シロツメクサの品種・原種

日本で当たり前のように見られるシロツメクサですが、もともとは日本の植物ではありません。ではどのようにして定着したのか。 花名の由来でもご紹介したように、江戸時代に緩衝材代わりの詰め草として、オランダからやってきたクローバーが繁殖したという説が有力です。他にも明治以降に、飼料用で栽培されたものが繁殖したなど諸説あります。

原産地

ヨーロッパが原産地です。

分布域

原産地のヨーロッパはもちろん、世界的に分布しています。アメリカ、アジア、オセアニア、北アフリカなど。日本でも全国で見られますね。

シロツメクサにまつわる話7選

シロツメクサ、一般的にクローバーは、世界的に愛されているせいか色々なエピソードを持っています。ご紹介したい内容をいくつか揃えました。花冠の作り方も説明します。

7-1.葉の枚数ごとにある花言葉

通常の三つ葉、希少な四つ葉以外の枚数で葉っぱがつくクローバーもあります。これらにも花言葉がありますので、詳しくご紹介しますね。 葉が1枚なら『始まり』、2枚は『平和』、5枚は『財運』、6枚は『地位と名声』、7枚は『無限の幸運』となります。 葉の枚数が増えるにつれて、多幸あふれる花言葉になっています。理由は発生確率の低さによるものです。

7-2.四つ葉の発生確率

品種改良されたもの以外で、四つ葉はなかなか見つけられませんよね。それもそのはず、四つ葉の発生確率は「1/1万」または「1/10万」といわれています。 ちなみに、五つ葉は「1/100万」、六つ葉「1/1600万」、七つ葉はなんと「1/2億5000万」です! 六つ葉以上を見つけたら家宝になりますね。宝くじに当たるよりも難しいんですから。


7-3.なぜ四つ葉ができるのか

クローバーの葉っぱは通常3枚です。4枚以上の葉っぱがなぜできるのかというと、遺伝的なものや突然変異、環境などの理由が取り沙汰されています。はっきりとした理由はまだ解明されていません。踏みつけられた所にできやすいという迷信のような説もあります。

7-4.花言葉の負の側面

『復讐』という花言葉があることは説明しました。四つ葉は幸せの象徴です。幸せになる人がいる裏で、不幸になる人もいる。この不幸な人に芽生えた復讐心が由来です。 他にも四つ葉が十字架に見えることが理由の一つになります。なぜ十字架が復習になるのかというと、磔(はりつけ)の道具だからです。磔にされた被害者の復讐したいという気持ちが表れています。

7-5.アメリカでの花言葉

世界に分布し、愛されているクローバーは各国でも花言葉があります。アメリカのものをご紹介しますね。 四つ葉のクローバーとしては「私のもの(恋人)になって」という意味です。葉っぱ1枚ずつにも割り振られていて「富」「名声」「忠実な恋人」「栄光の健康」という意味があり、4枚合わせると「本当の愛」になります。

7-6.クローバーは食べられる?

クローバーは野草での食材として使われることがあります。 食べる際の重要なポイントは加熱とアク抜きです。種類によっては、青酸化合物が含まれていることがあるので、加熱によって害を消します。生だとお腹を壊しますので注意してくださいね! 下処理は、塩を入れて沸騰したお湯で数分茹でた後、冷水に5分ほど浸します。 あとは、おひたしや付け合わせなどにします。

7-7.花冠の作り方

クローバーがいっぱい育ったら、童心に返って花冠を作ってみてはいかがでしょうか。子供達はきっと喜んでくれますよ。リースにして飾るのも素敵ですね。長めに作ればネックレスにも。 花冠の作り方は下記になります。編み方など参考にしてみてください。

1.シロツメクサを摘む。 できるだけ茎の根元から取って、長いほうが編みやすくなります。 2.花のついた茎を3~4本たばねます。 3.茎のところへ一本加えてくるっと巻きます。 4.花をつめて、また茎のところに一本加えてくるっと巻きます。 5.4を繰り返して長くしていきます。 6.長い花の束ができたら輪にして、別の花茎で結わいます。 7.長くはみだした茎は、輪の中に編みこみます。

まとめ

クローバーと呼ばれるシロツメクサは身近な存在ですが、詳しくは知らなかったという人もいるのではないでしょうか。 四つ葉以外にもお花が魅力的ですし、繁殖力の高さを利用して、他の植物だと適応が難しいような場面でも大活躍してくれます。 育てるのは簡単です。鉢植えなら侵食される心配もありません。お家で四つ葉のクローバーを見つけられるかもしれませんよ。