アコウ/分類
スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科
アコウはスズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科に分類されます。 体に無数の斑点が散りばめられているマダラ模様で見分けがつきやすい魚です。 アコウは超高級魚として扱われている魚で、値段の想像がつかないほどレアな種類になります。 似た魚にアコウダイと言う魚がいますが、これは全く別の種類で体が真っ赤の特徴があり見分けは付きやすいです。 磯釣りや岸からでもルアー釣り、餌釣り共に楽しむことができる人気の魚となっています。 今では、テレビや釣り番組などで紹介されることが多くなり釣りやすくはなっている傾向にあるようですね。
アコウ/外国名
Redspotted grouper
アコウの外国名はRedspotted grouperと呼びます。 Redspotted grouperのRedspotted は赤い斑点がマダラに付いていることでGrouperはハタのことを意味しています。 つまり、斑点が付いたハタが外国名でアコウと呼ばれているのです。このように、外国名では模様や特徴を取って名前にする魚が多いようです。 アコウの外国名はもう一つあり、Hong Kong grouperと呼ばれることもあります。 Hong Kongは香港を意味しているようです。実際に香港でも水揚げされているのでそう呼ばれているのかもしれません。
アコウ/学名
Epinephelus akaara
アコウの学名はEpinephelus akaaraです。九州での呼び名で「赤荒（アカアラ）」から来ている名前付けられているようです。地域によってはワタガシとも呼ぶそう。 Epinephelusはマハタ属のことです。
アコウ/由来（漢字）
キジハタ（雉羽太）
全国共通の和名はキジハタ（雉羽太）と呼びます。 その由来は目の色が緑色で、キジ色をしていることからキジハタを呼ばれるようになったそうです。 また、地域での名前も全く違うことも特徴です。主に、アコウと呼ぶのは関西、関東、瀬戸内海で長崎や福岡などの九州ではアカアラと呼びます。珍しい名前では愛知県でアズキマス、山陰でアカミズと呼ばれており、地域によって様々のようです。
アコウ/生息地域・分布
青森県以南から朝鮮半島南部、中国や台湾
日本では、青森県～九州にいたるまで広範囲で生息しています。また、中国や香港での水揚げも確認されているので全世界に生息しているのです。 アコウ釣りをする際には、テトラポット付近や岩場の海底を探ってみるのがベストです。岸からの近場でも探ってみると案外簡単に出会えることも珍しくないのです。 その理由にアコウは高級魚ではありますが、実は漁師の網では届かないポイントが穴場になっているのが多い傾向にあるのも事実です。
アコウ/生態・生育環境
アコウの生育環境、食性、生態を詳しくご紹介
アコウの生態や生育環境には、釣りをする場合に非常に重要となります。 さらに、アコウには様々な秘密が隠されているので、今回は生育環境、生態の2つに分けて詳しくご紹介します。
1-1岩場や砂場が好き
アコウは集団で動くことは珍しく主に単独で生活している魚です。 アコウは夜行性でメバルと似ており夜にエサを取りに動き回ります。そのため、昼は岩陰や海底に隠れており、あまり顔を出すことはありません。 ですが、昼間釣りをしてもエサを見つけると巣穴から飛び出してくる傾向もあるのでちゃんと釣れるのです。しかし、釣果を目指していくのであれば夜釣りがおすすめです。 夜釣りの際はライトやライフジャケット、複数人で釣りに出かけることをおすすめします。
1-2 40㎝を超えるとメスからオスに変身
アコウは雌性先熟（しせいせんじゅく）という性転換をおこない、子孫を残していきます。 ア コウの場合は最初メスとして生活し、全長約40cmになるとオスに転換するようです。ただ、全長40㎝になるには、10年前後かかると言われているので10歳以上がオスと判別できます。
アコウ/特徴・形態
最大で60㎝まで成長
アコウは最大全長で60cmくらいにまで成長します。しかし、60㎝はものすごく稀で基本的には30cmほどのものが比較的多く見られる傾向にあるようです。 アコウは口も大きいのである程度大きなエサをつけても釣ることができます。 根魚特有のズシンとした引きを楽しめることでしょう。 しかし、60㎝クラスのアコウを狙って行くのであれば沖に出た方が可能性は高まります。
アコウ/釣り情報
アコウ釣りを楽しむための3つのポイント
アコウ釣りを楽しむためには、釣れる時期と釣れる場所、数種類の釣り方を3つに分けてご紹介していきます。 この釣り情報を見るだけでアコウ釣りの釣果がグンと上がるだけでなく、初めての人でも釣ることが可能になりますので要チェックです。
1-1 アコウが釣れる時期や場所
アコウのシーズンは6月～9月がおすすめです。判断としては水温が温かいとアコウが釣れると覚えておいて良いでしょう。 また、アコウは岩陰やテトラポットなどの障害物が多い場所を好みます。しかし、他の根魚に比べて海岸から沖までたくさんのエリアを転々と移動する習性があります。これも、水温が温かいのを好む習性で浅瀬の方が温かいと浅瀬に移動してくるので岸からでもアコウを狙えます。 いずれにしても、障害物の多い岩場や岸辺をポイントに探していくのが良いでしょう。
1-2 エサ釣りとルアー釣りの方法
■エサ釣り 最も釣果を伸ばすのはエサ釣りです。さらにアコウは動くエサに強く反応する特徴があるので生き餌釣りがベストで初心者でもアコウを釣ることができます。エサにはアジやイワシなどを付けますが、時期やエリアの情報を手に入れてエサ選びをするのがポイントです。 ■ルアー釣り ルアー釣りの楽しみは、自分で釣った感をより味わえることではないでしょうか。最近では、アコウ専用のルアーが開発されて釣りやすくなっています。また、エリアを自由に動き回れるのもアコウとの心理戦と楽しむ方にはルアー釣りがおすすめです。 さらに詳しい情報はキジハタ釣りの記事を参考にしてみて下さい。
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1-3 ワーム釣りの楽しみ方
ワームでアコウ釣りを楽しみたい人は4インチくらいの大きさのワームがおすすめです。 小型にしては大きいのでは？と思う人もいるかもしれませんが大物に備えてやや大きめで設定しておきましょう。 そして、ワーム釣りの醍醐味は色や形を自由に選択できることですね。 その日のワームカラーや形に決まりはありません。前は赤で釣れても、次の日は緑など全く違う傾向があるのです。なので、情報収集からアコウ釣りを楽しめますしルアー以上にアコウと戦略的に戦えるのも面白いですね。 そんな、ワーム釣りのさらに詳しい情報は以下の記事を参照にしてみて下さい。
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アコウ/味・選び方
ノミノクチに注意！
アコウに似ている魚でノミノクチという魚がいます。とても、似ていますが尻尾の斑点に違いがあります。アコウは尻尾には斑点がなく、ノミノクチには尻尾にも斑点があると覚えておきましょう。 また、アコウの価値が大きくなるに連れ上がっていきます。その理由に、味も大きい方が美味しいと言われているからです。もし、市場で見かけたら自分の財布と大きさで選ぶのをオススメでします。
アコウ/栄養・寄生虫
寄生虫イカリムシは危険！？
イカリムシは普段は淡水魚に寄生する生き物のようですが、なぜか最近アコウに寄生する情報が多数確認されています。 原因は、アコウもイカリムシも水温が高いが好きということくらいで詳しいことはわかっていません。 ただ、イカリムシは人が食べても害はないので安心ですが見た目が気持ち悪いので持って帰るかは自己判断でお願いしたいと思います。
アコウ/料理・調理方法
刺身や煮物がおすすめ
アコウの身は上質な白身で口触りが良いのが特徴です。 そのため、刺身で食べるのが一番おすすめの食べ方になります。ただ、たくさん釣った場合や食べきれないと感じた人には煮つけもおすすめです。 煮つけにすると身と出しが絶妙にマッチし特にアコウの頬っぺた（エラの辺）は刺身では食べられない部位まで堪能できます。
頭やアラは捨てないで絶品アラ汁
あら汁にしてみてもすごく美味しくいただくことができますので、ぜひ料理してみてはいかがでしょうか？ 下記は参考レシピとなります。
材料 （２～４人分） アコウのアラ１尾分 みそ（ダシなし）適量
1 アコウのアラは熱湯をくぐらせ、ヌメリ、ウロコを取り除く。ヌメリは熱湯をくぐらせると皮から分離して浮くので手でこすり取る。 2 鍋にアコウのあらを入れ、水をアコウが浸かる程度まで入れて中火にかける。 3 沸騰しないように火加減を調整し、魚に熱が通ったらお好みでミソを溶いて出来上がり。 4 2017.7.18 「アコウ」の人気検索で1位になりました！ コツ・ポイント ヌメリ取りはきっちり丁寧に！ 仕上がりが全く変わってきます！ アコウ（キジハタ）の出汁は絶品ですが上品で繊細です。 カツオ出汁入りのミソを使ってしまうとせっかくのアコウの風味は負けてしまいます。 ミソは必ずダシなしを使うようにしましょう！
アコウ/その他
アコウ釣りで大切なのは？
アコウは大変珍しい魚なのは、分かっていただけたでしょうか？ あまり期待をしないで他の根魚狙いで行くとたまたま釣れる魚と認識しておくとよいでしょう。 私自身、アジ狙いでアコウが釣れた！こんなものです。なので、ビギナーで最初からアコウを釣ると意気込んで釣れない・・・となっても気にしないでくださいね。あまり意識しすぎると釣り自体が楽しくなくなってしまうので、最も大切なのはアコウ釣りを楽しむことを忘れないで海へ向かって下さい。