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アングレカムのまとめ!特徴、育て方から花言葉までご紹介!

アングレカムは別名ダーウィンのランとも呼ばれるマダガスカル原産の希少価値の高い花です。温暖な気候で育つアングレカムは栽培難易度が高めで、季節によって扱いを変える必要があります。花の特徴や花言葉、基本情報から元気に育てるためのポイントなどをご紹介しています。
2020年8月27日
東雲
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目次

アングレカムとは?

アングレカムはラン科の多年草植物です。 着生ランという部類で、土ではなく木や石の上に根を張って成長します。 この様子をイメージすると「寄生してる?」と思われるかもしれませんが、くっついている木や石などからは栄養を吸収していないので、寄生植物とは違ってきます。 下の品種の項目でご紹介しますが、大型種と小型種に分かれています。

アングレカムの特徴

アングレカムは花の後ろ側に距(きょ)という蜜が入った細長い管があり、夜によい香りを放ちます。 原産はマダガスカルなどの赤道以南のアフリカ大陸で、ランの中でもあまり知られていない種です。 一般の園芸店などに売っていることは非常に珍しく、育ててみたい!と思った方はランの専門店やインターネットで購入するとよいでしょう。

由来と花言葉

「アングレカム」という名前は樹木などに生育する「着生ラン」という意味のマレー語(angurek)から由来しています。 花言葉は「祈り」、「いつまでもあなたと一緒」。可憐な花の落ち着いた雰囲気にちなんでいます。 アングレカムには複数の別名があり、ダーウィンのラン、コメット・オーキッド、クリスマ・スオーキッドなどとも呼ばれています。「コメット・オーキッド」とは星のラン、という意味ですが、その由来は花の形が星に似ていることからきています。一方、クリスマス・オーキッドは、ヨーロッパでは12月から1月の間に咲くことに由来しています。

アングレカムはダーウィンの花?

アングレカムが「ダーウィンの花」と呼ばれる由来は、アングレカムが持つ長い距からきています。 当時、進化論を唱えていたダーウィンはこの花の長い距を見て、「この花の蜜を吸える細長い口を持った昆虫が存在するだろう」と主張していました。 彼の存命中その主張は全く相手にされませんでしたが、没後20年が経ったのち、世界一細長い口を持つ蛾「キサントパンスズメガ」が発見されたというエピソードがあります。 このことから、アングレカムは別名「ダーウィンの花」と呼ばれるようになりました。

アングレカムは難しい?栽培難易度

栽培難易度は少し難しめで、花を育てることに慣れた人向けです。 原産がマダガスカル諸島周辺の非常に温暖な地域であることから、多湿や寒さを嫌う品種です。 冬でも温室などを使い、最低15℃以上の環境を保つ必要があります。 また、水やりの頻度など季節ごとによってメリハリのある管理が必要です。

育て方

それではここから育て方について5つに分けてご紹介していきます。 「育てるのは難しめ」と言ってしまいましたが、今からお伝えする5つのポイントを押さえれば元気に育てることができますよ。

1.植え付け


植え付けの時期は生長期である4~5月頃の春が良いでしょう。温暖な地域では庭に地植えでも大丈夫ですが、梅雨のある地域や雪の降る地域ではこまめに室内で管理できるように鉢に植えるのがおすすめです。

1-1.大型種の場合

大型の品種を育てる場合、高さが1メートル以上になります。 鉢は大きめで転倒しないような重さのあるものを選ぶとよいでしょう。

1-2.小型種の場合

小型の品種を育てる場合は、ウッドチップか水苔を使うと水はけが良くなり、手入れがしやすくなります。 鉢はプラスチックのものでも問題ありませんが、通気性や吸水性に優れた素焼きのものを使うのがおすすめです。

1-3.増やしたい時には

増やしたい場合はわき芽が大きくなり、空中に向かって値を伸ばしている場合に切り取ることができます。 植え付けは上でご紹介した通りですが、増えにくい種ですので株分けをした場合は特に注意が必要です。

1-4.植え替えする場合

植え替えも同様の時期に行うことが出来ますが、アングレカムは根が非常に敏感な種類です。 根詰まりが起こると枯死の原因となってしまいますが、植え替えも慎重に行わなければなりません。 鉢に植える場合は約2年から4年ほど同じもので育てる必要があるため、鉢のサイズには注意しましょう。

2.水やり

2-1.生長期

水やりは季節によって頻度を変えるようにしましょう。 春から秋にかけては生長期ですので、表面が乾いたら水をたっぷりあげてください。 気温の高い時期や温暖な気候の地域では特によく成長しますので頻繁に水をやるようにしましょう。

2-2.休眠期

秋から冬にかけては株が休眠期に入りますので、乾燥気味に育てましょう。 冬場に水をやりすぎると根腐れの原因となってしまい、急に葉が落ちてしまい枯死することがあるので注意が必要です。 アングレカムは乾燥には強いですが過湿に弱いため、夏より冬の手入れが重要です。 冬場は室内の湿度を少し高めにすると元気に冬越しができます。


3.肥料

生育期の春から秋にかけて肥料が必要です。 標準濃度の倍に薄めた液体肥料を1週間から10日程度の間隔でやるようにしましょう。 ただ、真夏日が続くときには一時肥料をやるのをやめ、天候が落ち着いてから再開するようにします。

4.開花時期

上の「由来と花言葉」でご紹介したように、ヨーロッパでは12月から1月にかけて開花します。 アングレカムの開花時期は冬のイメージですが、その他に環境や生長がよければ年に2、3回咲くことがあります。 花の色は白、薄いベージュ、緑色と3種類あります。 花の終わりが近くなったら花茎を株元から丁寧に取り除いてください。

5.上手に育てるポイント

アングレカムは強い日差しを好むので、一年を通して日当たりの良い場所で管理するようにしましょう。 ただ、直射日光に当たると葉やけが起こり、傷みやすくなってしまいます。置き場所は20~30%程度遮光されている場所が良いでしょう。 冬は室内で日光が適度に当たる温かい場所で乾燥気味に育てましょう。 低温・多湿に非常に弱い品種ですので、梅雨の時期や秋が終わって寒くなる前に室内に移動してあげるなどの工夫をしましょう。

アングレカムの6種類の品種

原産のマダガスカル周辺では約200種ものアングレカムがありますが、ここでは日本でも育てることができる6種類をご紹介します。

1.アングレカム・セスキペダレ

アングレカムの中では代表的な大型種で、草丈は1メートル以上に育ちます。 白・緑で15センチほどの花を咲かせます。 花の後ろにある距(きょ)は35センチととても長くなります。

2.アングレカム・エブルネウム

大型のうちの一つで、草丈は1.3メートル程度まで成長します。 花が咲く花茎は1メートルほどまで伸び、その茎に沿って約20個の花がつきます。 花の色は白と緑で、10センチくらいの花が咲きます。

3.アングレカム・レオニス


中型種です。アングレカムの中ではポピュラーで、育てやすい品種です。 葉は肉厚で剣のような形をしています。 花の色は白色で、2センチ程度の小さな花を咲かせます。

4.アングレカム・ディスティクム

こちらは小型種で、草丈は15センチ程度です。 肉厚でぷっくりとした半月型の小さな葉がかわいらしく、特徴的です。 葉の付け根から約5センチの白い花が一輪ずつ咲きます。

5.アングレカム・スコッティアヌム

こちらも小型種です。 茎が細長く、葉も棒状で垂れるように伸びます。 花の色は白で5センチくらいの花が咲きます。 通常ラン科の花は下側に大きな花弁をつける唇弁がありますが、この品種は逆に唇弁が上側に咲きます。

6.アングレカム・ビーチ

セスキペダレが元になった大型の交配種です。 販売されているのはこの品種が多く、丈夫です。 元気に育てると数十輪もの大輪を咲かせることができます。

まとめ

いかがでしたか? 重要なポイントは4つです。 ・温かく日光の当たる場所に置くこと ・春秋は水やりを多めに、冬は乾燥気味にすること ・肥料は成長期にやること ・植え替えは慎重に! もともと「蘭はむずかしい」というイメージがあるかもしれませんが、丹精込めて手入れをしたアングレカムが開花した時には喜びも大きいですね。 育て方や管理場所に気を付ければ、元気に成長してくれます! もし育ててみたいなと思ってくださった方は、通販などで探してみてはいかがでしょうか。