メゴチの分類
カサゴ目コチ科
メゴチはカサゴ目コチ科の魚になります。 カサゴ目というのはサメやエイなど骨のほとんどが軟骨の魚とは対照的に骨格の多くに硬い骨を持つ魚の分類の1つです。 カサゴやアイナメなどを含めて1000種を超える種類を持つ大きな目となっています。
メゴチの外国名
Big-eyed flat-head
メゴチの外国名はBig-eyed flat-headといいます。 Big-eyedは『大きな目』という意味の他に『空腹』という意味もあるそうです。 flatは『平たい』 headは『頭』という意味があり繋げて読むと『大きな目の平たい頭』となります。 メゴチの姿かたちから取られた外国名だと思われます。
メゴチの学名
Suggrundus meerdervoortii
メゴチの学名には聞きなれない単語が並んでいますがSuggrundusという単語にはメゴチ属という意味があるそうです。
メゴチの由来
特徴的な目から名づけられた
マゴチに対して目が大きなことからメゴチと名づけられたそうです。 またコチという名前の由来はいくつかあるそうで有名なところですと神主の方々が持たれている笏という細長い板に似ているところから名づけられたという話があります。 他にはコチ類の骨が頑丈で硬いことから『骨(コツ)』がなまって『コチ』と名づけられたという話があるそうです。
メゴチの生息地域
東アジアの沿岸域
メゴチは非常に広い生息域を持っています。 日本はもちろん台湾など多くの国の沿岸域に住んでいますが、寒い地域には住んでいません。 岩盤などの硬い物質の海底は好まず砂地や泥地などの柔らかい海底を好んで生息するそうです。 また浅場から水深100mを超える場所まで広い範囲に生息しています。
メゴチの生態
産卵期は春
メゴチは春に産卵する魚です。 メゴチの卵は海を浮かびながら孵化のときを待ちます。このような卵を浮性卵といいます。
動物食性
メゴチは小さくても立派なフィッシュイーターで小魚を捕食して生きています。 小魚のほかにカニやエビなどの甲殻類と呼ばれるものからゴカイやイソメといった多毛類も食べます。
メゴチの特徴
コチ科らしい体つき
普段目にする魚の多くは縦に細長い体つきを持つ種類が多いと思います。 コチ科の多くはその逆でヒラメやカレイほど平らではありませんが平べったい体つきをしています。 マゴチが最大で1mを超える大物になる個体もいる中メゴチは最大でも30cm未満と小ぶりです。 エラの部分には鋭利なトゲが生えており無闇に触ると怪我をすることがあるので注意しましょう。 生きているメゴチを持つときは専用器具を使ったほうがいいと思われます。 メゴチは大人になると全ての個体がメスになります。 このようにオスの個体が成長したあとにメスの個体となることを雄性先熟といいます。
メゴチを釣るには
メゴチの釣り方
メゴチはシロギスの外道として釣れることが多いです。シロギス狙いの方からすると狙っている魚と違うということで捨ててしまうこともあるそうですが、美味しい魚なので釣れたらぜひ食べてみてください。 仕掛けはシロギス用の投げ仕掛けがそのまま使えます。 メゴチを狙う際のエサは釣具屋で売っているゴカイやイソメです。メゴチは海底にいることが多い魚なので仕掛けを底まで落とし少し誘って放置、少し誘って放置を繰り返してヒットを待ちます。 メゴチが釣れるポイントではマゴチが釣れることも多いのでメゴチがたくさん釣れた後はマゴチ狙いに切り替えると食卓が更に豪華になると思います。
メゴチが釣れる時期
1年中狙うことが出来る魚ですがその中でも特に6月から10月までが最盛期のようです。 メゴチの旬は冬から春にかけてですが、初めてメゴチ釣りを始めるという方は寒い時期よりは暖かい時期のほうが釣果が出やすいと思います。
メゴチが釣れる場所
メゴチは防波堤やサーフから狙うことができます。 メゴチの生息地域でもご紹介したとおり岩盤などの硬い海底ではなく砂地や泥地などの柔らかい海底がある場所を選びましょう。 また近くでシロギスが釣れている場所があれば積極的に狙ってみると釣果に繋がっていくと思います。
メゴチの味
人を選ぶがおおむね美味
メゴチの味については人によって評価が変わることが多いです。 刺身や天ぷらなどでは美味しいという意見が多く見られました。
さばくのが結構楽しい。さしみでうまい。 キスの外道にしておくのはもったいない感じです。
メゴチはヌメリが強く捌きづらいようでマイナスな意見も見られました。
造るの面倒くさいけど(^^;刺身は旨いと思う。天ぷらネタは定番。
味は美味い。 ヌメリ・トゲ・ニオイ。 明らかに面倒くさいので持って帰りません。
メゴチの選び方
見た目からも判断可能
メゴチの体表は橙色なことが多いです。 しかし鮮度が悪くなっていくと体色が薄れていくことがあるそうです。 鮮魚店などで選ばれる場合は体色が鮮やかで濃いものを選ばれるといいと思われます。 またメゴチに軽く触れてみてブヨブヨしているものは避けたほうがいいとされています。 体に張りがありしっかりしているものを選ばれるといいでしょう。
メゴチの栄養
カルシウム
メゴチの身にはカルシウムが含まれています。 カルシウムは人間を支える骨の主成分で不足すると様々な悪影響を及ぼしてしまいます。 骨粗しょう症やアルツハイマーなどの予防にもカルシウムは大切な栄養の1つです。 自律神経とも深い関わりがありストレスやイライラを抑えて精神を安定させる効果があります。
マグネシウム
マグネシウムは人間が生きていく上で必要不可欠なミネラルの1つです。 マグネシウムが不足すると慢性的な腹痛や様々な神経疾患にかかることがあります。 上で述べたカルシウムと共に躁うつ症や骨粗しょう症などの予防に効果的でカルシウムとマグネシウムはバランスよく取ることが大事と言われています。
ビタミンD
ビタミンDは骨に関わりを持つ栄養素の1つです。 カルシウムと共に摂取することでカルシウムが体へ吸収されやすくする効果があるそうです。 また風邪予防や筋肉を強くする働きなどがあり総じて免疫力が上がる栄養素だと思われます。 カルシウム、マグネシウム、ビタミンDとメゴチに含まれている栄養素は全て骨を強く保つ効果があるものばかりです。
メゴチのおすすめ料理
天ぷら
メゴチの料理で非常に評判がよかったのが天ぷらです。 ヌメリやトゲの問題から捌くのが大変という意見もあったのですがそれを考慮してもおすすめな料理だと思います。
刺身
メゴチのおすすめ料理の中で刺身は外せません。 噛みごたえはプリプリしていてほのかな甘みを含んでおり非常に美味しいと言われています。
メゴチの調理方法
鋭いトゲに気をつける
メゴチを捌く際もっとも注意するべき点はエラ部にある鋭いトゲです。 誤って強く握ってしまうと怪我をしていしまいます。 まず背ビレを取り除きます。背中に包丁を当てて尻尾側から頭に向かって刃をいれていきます。 続いて頭を切り落とします。エラの上辺りから刃をいれお腹側まで切り込みをいれます。完全に切断するのではなく皮で繋がっている程度にしておきましょう。 背骨から伸びている中骨という骨を包丁で押さえるような形にして頭を尻尾の方へ引っ張り皮を剥ぎます。 その後中骨と腹骨を取り除き尻尾を落とすと完了です。
メゴチとマゴチ
似ているけどよく見たら違う2種類
メゴチとよく似た魚にマゴチという魚がいます。 マゴチは夏のサーフフィッシングなどでスズキなどと共に狙われることが多い魚で平らな体系からフラットフィッシュと呼ばれています。マゴチは『夏はスズキとマゴチ』といわれるほど美味なことで知られている魚です。大きさもメゴチに比べ大型になるケースが多く大きいものだと80cm~1m近くある個体までいます。 味は爽やかな甘みを持っていて多くの人に好まれています。 小型のものはメゴチと見分けることが難しく思われますがメゴチは25cmを超えることは滅多にないと言われているので30cmを超えたコチが釣れた場合はマゴチと判断していいと思われます。 メゴチの記事はいかがだったでしょうか? メゴチもマゴチも正しく調理すれば美味しいこと間違いないので釣れたらぜひ調理に挑戦してみましょう!