スイートピーの育て方!
甘い香りのスイートピー! 育て方を解説
スイートピーは、 春~初夏のあたたかい季節に咲く花。 お庭をパステルカラーに彩ります。 甘く上品な香りがするので、 「スイートピー」と名付けられました。
季節や手入れのことから、増やし方まで網羅!
あなたもスイートピーで、淡い色とうっとりする香りのお庭を作りませんか? 100均でも種が購入できる、とってもキレイな花ですよ! 初めてでも大丈夫。 「種まきの季節は?」 「どんなお手入れが必要?」 「スイートピーの増やし方は?」 などなど、疑問に感じやすいポイントを中心に、育て方を解説します!
スイートピーの育て方1.場所
1-1、日なたが好きで、酸性が嫌い
水はけと日当たりの良い場所で育てます。 日光は、当たれば当たるほど良いでしょう。 乾燥に強い植物ですし、常に日が当たる場所のほうが、すくすくと育って花も多くなります。 酸性の土壌を嫌うので、 1㎡あたり100gの石灰をまきましょう。
1-2、深く根を張らせる
スイートピーは根を深く張る植物。 地植えの場合、 植えたいところをよく耕しておきましょう。 この時、石灰の他にも、 有機質を多く含む腐葉土や堆肥を一緒にすき込んでおきます。
1-3、連作を嫌う
スイートピーは「連作」といって、 去年と同じ場所で育てられることを嫌う植物。 鉢植えにするなら、スイートピーを育てたことのある土は入れ替え、 地植えであれば、場所自体を変えると良いでしょう。
スイートピーの育て方2.種まき
2-1、種まきの季節
涼しい秋の季節に種をまきます。 10月上旬~中旬がおすすめ。
2-2、種まきの前準備! 水に浸ける
種まきの前に、 スイートピーの種を丸1日水に浸すのがポイント。 水分を含ませると、種はふくらみます。
2-3、ふくらまない種は、傷を付ける
水に浸けておいても種がふくらまない時は、 ナイフで表面に傷をつけます。 こうすることで、 水を含みやすくするのです。 もういちど水に浸し、 膨らんでから種まきをしましょう。
2-4、種まきのコツ
1センチの深さがある穴を土に開け、 1穴に3~4粒ずつ種まきします。 直接花壇やプランターにまくなら、種と種の間は20センチ程度の間隔を開けましょう。 後述していますが、スイートピーは植え替えが苦手な植物。花が混み合ってきてから植え替えをするより、最初から充分なスペースを取って植えることをおすすめします。
2-5、間引き
発芽後は間引きを行います。 本葉が2~3枚ついた頃に、 丈夫でよく育っている芽だけを選んで、あとは引き抜いてしまいましょう。
スイートピーの育て方3.発芽後の植え付け
3-1、苗が大きくなったら
まいた種が5~6センチの苗になり、育苗ポットの底まで根が回ってきたら、 大きな鉢や花壇に植え付けます。
3-2、購入してきた苗の植え付けはどうする?
ポットに植えられた苗を買ってきた場合の植え付け作業は、できるだけ早めに行いましょう。 根を傷めないよう注意して、花壇か買ってきたポットよりも大きな鉢に植えます。
3-3、最初から育てる予定の場所に種をまくべき?
スイートピーは直根性で、 基本的に植え替えを嫌います。 できれば、育苗ポットに種まきをしてから植え替えるよりも、 最初から植え付けをしたい花壇や鉢に種まきをしたいところ。
3-4、株が大きくなってからの植え替えは避ける
特に、株が大きく育ってからの植え替えは避けましょう。
スイートピーの育て方4.手入れ
基本的な日々のお手入れは、 ・水やり ・追肥 です!
4-1、水やり
スイートピーは水やりの頻度を少なめに育てます。 鉢植えでは、土の表面が乾き次第たっぷりと与えましょう。 深くまで張っている根まで水分が届くようにしてください。 「頻度は少なく、1度にたっぷり」を意識します。
4-2、注意したい肥料
窒素の多い肥料には注意しましょう。 たとえば、油かす。油かすは窒素が多く、葉を茂らせるのには効きますが、花つきを悪くします。加えて株が弱々しく育ち、開花も遅らせるため、避けるようにしましょう。
4-3、肥料の与え方
鉢やプランターで栽培するなら、ゆっくり効いていく化成肥料(緩効性肥料と書かれたもの)を元肥として最初から与えておきます。 発芽してから茎が伸びていく季節である秋、春(生育期と呼ばれます)には、10日に1回液肥を与えましょう。この時も窒素の多い肥料でははなく、花つきを良くしてくれる「リン」の多いものを選びましょう! たくさん花を楽しみたいなら特に、開花時期はリンの多い液体肥料を与えることが大事。
スイートピーの育て方5.誘引と支柱立て
5-1、誘引とは?
スイートピーはつる性の植物。 「誘引」という作業を行って、支柱やネットにつるを巻きつけてあげる必要があります。 誘引の方法は、 育てているスイートピーが高性種なのか、矮性種(わいせいしゅ)なのかによって異なります。
5-2、高性種と矮性種がある
スイートピーには、背の高い高性種と、 背の低い矮性種(わいせいしゅ)があります。
5-3、地植えなら高性種、鉢植えなら矮性種
地植えにおすすめなのは、高性種。 花壇や大型のボックスにも向きます。 鉢で育てるなら、 小型な矮性種がおすすめです。
5-4、どこに誘引する?
高種性の場合、支柱かネットに誘引するのがおすすめ。 フェンスに巻きつけてもキレイです。 鉢で育てている矮性種であれば、アサガオでよく知られる「行灯仕立て」にすると美しいですよ! 画像のように、鉢の縁に立てた支柱にぐるぐると行灯のようにつるを誘引します。
5-5、誘引にチャレンジ!
誘引の方法はとっても簡単! 用意するのは、ビニールタイ。 ビニールタイとは、ビニールでコーティングされている針金のこと。パンの口を留めておくのによく使われていますね。 つるが伸びてきたら、巻きつけたい場所とつるをビニールタイで結びましょう。
スイートピーの育て方6.病害虫
6-1、アブラムシに注意!
アブラムシが発生しやすい植物です。 錠剤をまいて予防しましょう。
6-2、アブラムシがついてしまったら?
殺虫剤をまいて駆除します。
スイートピーの育て方7.増やし方
7-1、スイートピーの増やし方は?
スイートピーは種まきで増やします。 来年も育てたいなら、種の採取に挑戦してみませんか?
7-2、種の取り方
花が終わると、豆類のようなさやができます。 このさやの中に種が入っているので、色あせて茶色く乾燥してきたら採取しましょう。 種は風通しのよい場所で保存し、 また次の秋に種まきしましょう。 これが基本の増やし方です!
7-3、花を長持ちさせたいなら、種は作らせない
ただし、種ができる前に枯れた花を摘んでしまったほうが、 スイートピーの花を長期間楽しむことができます。 逆に、花がら摘みをせず種を付けさせると、 株の老化が早まります。 花を長く楽しみたいなら、こまめに花がら摘みをしましょう!
7-4、賢い増やし方
「種を採取したい!」というのであれば、 序盤は花がら摘みをして、 終盤の花から種を採取すると良いですよ。 開花期間が長くなり、 かつ、来年用の種も手元に残せます。
スイートピーの育て方8.寄せ植え
8-1、きれいにお手入れして、寄せ植えにする
「寄せ植え」とは、 植物をひとつの場所に美しくレイアウトして植えることです。 栽培の基本や、増やし方が押さえられたら、 ぜひ挑戦したいところ。 お手入れした自慢のスイートピーを寄せ植えにして、 より目を引く花壇や鉢を作りましょう!
8-2、寄せ植えのポイント
高性種、矮性種のどちらなのかを確認しておくのがポイント。 高性種の場合、ほかの植物を隠さないよう、鉢や花壇の一番後ろに植えると良いでしょう。 また、色味の確認も大事。 スイートピーは淡い色調が特徴です。他の種類の花も、ピンクや薄紫、黄色といったパステルカラーでまとめるとキレイです。 寄せ植えの一番手前には、背の低い植物を配置しましょう。 ここに葉物を使うのも定番です。
8-3、雑然と植えてもキレイ
画像は、自然の景色と一体化しているスイートピーです。 キチンと寄せ植えしてあげるのも勿論キレイですが、 ワイルドフラワーガーデン風に仕上げたいなら、 雑然と植えてみるのもあり!?
8-4、切り花にして、スイーツに添えて
スイートピーの楽しみは、植えて観賞するだけではありません。 切り花にすれば、 あの甘酸っぱい香りを室内でも楽しめますよ! スイーツに添えてもステキです。 お客様のおもてなしに、ぜひどうぞ!
スイートピーの育て方9.ありがちな栽培トラブル!
9-1、発芽しない
種まきの時期が早すぎるのかもしれません。 スイートピーは、15℃くらいになる涼しい季節に発芽します。 まだ完全に秋になっていないのに、焦って種まきしてしまうと、うまく芽が出ないのです。 夏日がなくなり、 いよいよ本格的に秋! というタイミングで種まきをしましょう!
9-2、あまり大きくならない、花つきが悪い
場所、水やり、肥料の3点を見直してみましょう。 まず、場所です。 充分に深く耕した土を使っていますか? 40センチくらいの深さまで耕すのが理想です。根が伸びていかなければ、地上部も大きくなりません。 日当たりも大事。日光が1日中当たる場所を探しましょう。日光が不足すると、弱々しい株になってしまいますよ。 次に、水やりを確認します。 スイートピーは乾燥への耐性がありますが、 生育期には水分をたくさん欲しがります。 春は特に、水やりを怠らないようにしましょう。水切れすると、成長するためのエネルギーが不足します。 最後に、肥料の成分を見直します。 窒素は苦手。スイートピーにはリンの多い肥料を使いましょう。
スイートピーの栽培方法に迷ったら!
栽培のポイントをまとめた、おすすめ動画
スイートピーの栽培方法に迷ったら、 基本がギュッと2分間にまとまったこちらの動画を参考にしてみてくださいね! とってもわかりやすく解説されています。 特に、混乱しがちな追肥のタイミングについては必見です!
スイートピーの花言葉
甘く切ない花言葉たち
スイートピーの花言葉は、 「やさしい思い出」や「青春の思い出」、「私を忘れないで」です。 松田聖子さんの有名なあの曲、 「赤いスイートピー」を連想してしまうような、甘く切ない花言葉たちです。
門出を祝うのにふさわしい花言葉も
「門出」「別離」という花言葉もあります。 この花言葉にちなんで、 スイートピーは卒業式や別れの時に贈りたいですね。
覚えておきたいスイートピーの特徴
スイートピーの原産地
原産はイタリアのシチリア島で、18世紀の初めにヨーロッパで広まりました。 メルヘンでロマンチックなスイートピー。 どことなく洋風な雰囲気がありますよね。
一年草と宿根草がある
スイートピーは基本的に一年草です。 春に花が咲き、夏の中盤には枯れてしまいます。 こぼれ種で増えない限り、来年以降は基本的に花を咲かせません。 でも、来年以降も花を咲かせる宿根草タイプもあるってご存じでしたか? 宿根草のメリットは、なんといっても毎年花を咲かせてくれるところ。 ただし、見た目の美しさは、一年草のスイートピーに劣るとされています。
秋はスイートピーの種まきシーズン!
花がら摘みをして、長く上手に栽培しよう
いかがでしたか? スイートピーは香りが良く、 パステルカラーの花色も美しいです。 秋の季節がいよいよやってきたのを感じたら、スイートピーの種まきをしてみましょう! 特別難しいお手入れは必要ありません。 増やし方も、種を取るだけなので簡単です! ぜひ1度、スイートピーの栽培にチャレンジしてみませんか?