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オステオスペルマム基本情報まとめ【植物図鑑】

春になると株いっぱいに、キクやデージーにも似た花をこんもりと咲かせるオステオスペルマム。何という花か気になっていた方も多いのではないでしょうか。その明るくかわいらしい花色でも近年人気の花です。今回は、オステオスペルマムの育て方や種類、花言葉などをご紹介します。
2020年8月27日
chika44
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オステオスペルマムとは

科名

『キク科オステオスペルマム属』 白やピンク、黄色、紫など色鮮やかな花を咲かせる多年草です。別名「アフリカンデージー」、和名では「アフリカキンセンカ」と呼ばれています。英名は「African daisy」です。

学名

『Osteospermum』です。

花名由来

ギリシャ語の、「osteon(骨)」+「 sperma(種子)」からきています。骨のように硬い種子を持つことから名づけられました。

オステオスペルマムの花言葉・開花時期

花言葉:「元気」

オステオスペルマムは、「元気」「無邪気」「変わらぬ愛」「ほのかな喜び」「心も体も健康」「健やかな人」という花言葉を持っています。 明るくのびやかなオステオスペルマムの花にぴったりの花言葉ですね。

由来

ほとんどの花言葉は、オステオスペルマムの明るくのびやかな花の印象から名づけられました。 ひとつだけ、「ほのかな喜び」は、晴れた昼間に花咲くオステオスペルマムが、夜や雨の日は花が閉じるひそやかな様子から名づけれたようです。

開花時期

おもに春(3月~6月)が開花時期になります。秋(9月~11月)に咲く品種もあります。 開花時期が長く、春になると株を覆うようにたくさんの花を咲かせ、こんもりと丸いクッション状になる姿は見事です。

オステオスペルマムの育て方・栽培方法

難易度

寒さにも強く、育てやすいため、初心者向けです。


時期

オステオスペルマムの栽培に適した時期をまとめると下記のようになります。 ●植え付け…種:9~10月 苗:3~6月、9~10月 ●肥料:春と秋に元肥、開花期に液体肥料 ●挿し木:6月、9月 ●切り戻し:6月

植え付け

鉢に植え付ける際は、市販の草花用培養土を使用するか、赤玉土6:腐葉土4を混ぜた土を作ります。 庭植えする場合、水はけのよい土に植えつけましょう。酸性土には少し弱いため、苦土石灰を混ぜ込んでから植え付けます。 通常は、早春から園芸店に出回る苗を買って植え付けます。枝数が多く花芽のたくさんついた、根元がぐらついていないしっかりした苗を選びましょう。根鉢の下1/3ほどをくずしてから植え付けます。

種まき

“パッション”など一部の品種は種が出回りますので、9月~10月の間に種まきをします。種は比較的大きいので植え付けは簡単です。種まき用培土で発芽させ、間引きをしながら本葉2~3枚まで育ったら、鉢や庭に植え付けます。 翌春から花を咲かせます。

水やり

3~11月の間は、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあたえます。しかし、多湿は嫌うため、水のやりすぎには注意します。水をやりすぎると、根腐れをおこし枯れてしまいます。真夏の間は、水切れしないように注意します。 12~2月の間は、土が乾いたら少量水やりする程度にしましょう。

肥料

植え付け時に元肥として、緩効性化成肥料を根元に置きます。また、花が咲くシーズンには液体肥料を与えます。10日に1回ほどが目安です。花がたくさん咲くため、肥料を切らすと花数が減ってしまいます。

剪定

オステオスペルマムは多年草なので基本的に何年も花を咲かせてくれますが、高温多湿には弱く、蒸れて枯れてしまうこともあります。そのため、花が一通り終わった梅雨前の6月頃、繁った葉を1/3ほどまで「切り戻し」をし、風通しをよくします。そうすれば夏越しし、新しい花芽がつき、秋にまた花を咲かせることもあります。 また、開花中も、咲き終わった花は、花茎の下から摘み取る「花がら摘み」をします。そうすることで、美観を保つだけでなく、病気の発生を防いだり、余分な栄養を使うことを防ぐことができます。

増やし方

オステオスペルマムは、「挿し木」と「種まき」で増やすことができます。

挿し木

秋の9~10月頃が適期です。もう一度切り戻しを行い、切り取った枝を使って挿し木をします。 葉を5~6枚つけて、茎頂から5~10cm切り取ります。下葉を1~2枚落として用土(鹿沼土かパーライト)に挿し、十分に水やりしながら、半日陰で管理します。2~3週間後に発根するので、鉢などに植え付けます。

場所


オステオスペルマムは、日当たりのよい場所で育てます。ただし高温多湿には弱いため、真夏(6~9月)は、雨の当たらない半日陰で育てるといいでしょう。強すぎる西日が当たる場所も避けましょう。庭植えの場合は、雨の当たりづらい軒下や庭木の根元などが適地です。 寒さには強く、-5℃くらいまで耐えられます。しかし、霜や乾いた寒風に当たると枯れてしまうこともあるので、霜よけをしたり、鉢の場合は室内に取り込むようにしましょう。

寄せ植え

色とりどりの可愛らしい花を咲かせるオステオスペルマム。色違いで寄せ植えにしてもいいですし、いろいろな季節の花とあわせて、キュートな寄せ植えを作ることもできます。大きく花びらを広げて咲くオステオスペルマムは、寄せ植えの中心にすると、とても映えます。

植え替え

鉢植えの場合は、2年ごとを目安に一回り大き目の鉢に植え替えます。根鉢の1/3ほどをくずして植え付けます。植え替えの適期は、花が終わった6月か、9~10月です。

オステオスペルマムの特徴

以前は、見た目がよく似た近縁種の『ディモルフォセカ属』に分類されていました。しかし、ディモルフォセカが一年草で葉のない茎に頭状花をつけるのに対し、オステオスペルマムは、多年草で花茎にも花をつけること、種の付き方が違うことから、新たに『オステオスペルマム属』が設けられ、別の花として区別されるようになりました。 ただ、見た目がよく似ていることから、今でも「ディモルフォセカ」として混同して販売されていることもあるようです。

オステオスペルマムの品種・原種

原産地

南アフリカがおもな原産地です。

分布域

全世界に数百種類が分布しているといわれています。そのほとんどは育種された品種です。

ミラージュ・シリーズ

グラデーションのようなユニークな花色が特徴の「ミラージュ・シリーズ」。株がコンパクトなことと、花首が垂れにくいので育てやすいことで人気です。ブルーベリー、ブロンズ、ピンクチャーム、サンセットの色合いがあります。

シンフォニー・シリーズ


丈夫でコンパクトな草丈と、次々と花を咲かせる花付きの良さが人気の「シンフォニー・シリーズ」。オレンジ、ミルク、メロン、レモンといった鮮やかで明るい花色が特徴です。

パッション・ミックス

オステオスペルマムの中では数少ない実生系(種から育てる品種)の「パッション・ミックス」。9~1月に蒔くと、1~5月に開花します。5cm程度の花径で、ピンク、ローズ、パープル、ホワイトと、目を引く鮮やかな花がたくさん咲きます。

フィリップ

オステオスペルマムの育種で有名なデンマーク・サニー社の、美しいスプーン咲き品種です。花の咲き始めには、スプーンのようにユニークな形の花びらになり、とても芸術的な美しさで人気があります。

ダブルファン

二段咲きの八重の花がとてもめずらしく目を引く「ダブルファン」。ゴージャスでおしゃれな花壇や寄せ植えが作れます。ライトラベンダー、ホワイトブルー、イエロー、コーラルなどの色があります。

オステオスペルマムのその他おすすめ情報

本来、オステオスペルマムの草丈は30~80cmほどになるものもあります。園芸店やホームセンターで販売しているものは、矮化剤を使って草丈を抑えているものもあります。鉢に植えた場合は、それほど大きく育たないこともありますが、地植えした場合、翌年にはぐんと草丈が伸びる場合もあります。

まとめ

かわいらしい花色が多く、スプーン咲きや八重咲きなどおしゃれな形も楽しめる「オステオスペルマム」。庭やお部屋に飾れば、花言葉どおり元気がもらえそうです。プレゼントにもぴったりですね。初心者にも育てやすい花なので、ぜひご自宅で育ててみてくださいね。