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武甲山の初心者や日帰りでも楽しめる登山コースをご紹介!

奥武蔵の名峰・武甲山は都心からわずか2時間、登山初心者からベテランまで楽しめる山です。 秩父盆地にそびえ立つ独立峰、低山ながら素晴らしい景色が望めます。日帰り登山にも最適な武甲山、インスタ女子ならぬインスタ男子に大人気の山なのです。
2020年8月27日
shoko0109
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武甲山ってどんな山?

都心から手軽に登れる山と言えば、高尾山が有名ですね。でも、ワンランク上の山にも登ってみたい、そんなあなたにおすすめの山が武甲山です。高尾山の標高が599mに対して武甲山は1,304m、高さも倍以上です。 そんな本格的な山が都心から電車でわずか2時間、登山口から山頂まで3時間もあれば登頂できてしまうので、初心者の方も安心して登れます。アクセスも良い武甲山は独立峰なので、山頂からは秩父盆地が一望でき気持ちが良いですよ。

奥武蔵の最高峰

武甲山は標高1,304m、日本二百名山に数えられる名峰です。決して高い山ではありませんが、奥武蔵では最高峰となります。都内からも見ることのできる武甲山は、ピラミッド型をした姿の美しい山です。

3億年前のサンゴの山

実は武甲山は、3億年前は太平洋の中にあったサンゴ礁だったのです。それが地殻変動で移動隆起し、山となりました。そのため武甲山は石灰岩でできています。 良質な石灰岩が採れるため、日本屈指の採掘場にもなっています。この秩父セメントが秩父地域の産業の中心を担ってきたのですね。

武甲山ってどこにあるの?

武甲山は地図上でいうと秩父盆地の南側、埼玉県の真ん中より少し東京都寄りに位置します。青梅線奥多摩駅をまっすぐ北に伸ばした線上にあり、更に北に行くと、紅葉で有名な長瀞(ながとろ)渓谷に辿りつきます。

武甲山、名前の由来と魅力

武甲山の名前は日本武尊から?

武甲山の名前は、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)に由来します。その昔、日本武尊が東征の折に、当時は秩父ヶ嶽と呼ばれていた武甲山の雄々しい姿に惹かれ登られました。そして山頂で東征鎮護を祈り、武具・甲冑(かっちゅう)を岩蔵に収めたことから、武甲山という名前で呼ばれるようになったと伝えられています。

山頂からの眺望

武甲山の一番の魅力は、山頂からの眺望にあります。独立峰のため周りを遮断するものがありません。そのため天候に恵まれれば、北側には秩父盆地が広がり、その先には仙ノ倉山・谷川岳など三国山脈、西側に広がるのは秩父山脈から遠く北アルプス、南東方面では都心の高層ビル群、そして東京湾まで見渡すことができるのです。

武甲山御嶽神社

武甲山の山頂には御嶽神社が鎮座しています。名前の由来である日本武尊の武具が収められた場所です。御嶽神社は開創以来、秩父鎮護の象徴として祀(まつ)られています。 日本武尊の東征が西暦240年より前ですから、日本屈指の古社と言えます。戦国時代には災禍で焼失しましたが、小田原北条氏によって再建されました。

ユネスコ無形文化遺産・秩父夜祭と武甲山

ユネスコ無形文化遺産にも登録されている秩父夜祭は、京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並ぶ日本三大美祭です。このお祭り、実は武甲山と深い関係があることをご存知ですか?


年に一度の逢瀬

秩父神社の言い伝えによると、秩父夜祭は秩父神社の女神様と武甲山の男神様の、1年に1度の逢瀬(おうせ)なのです。 その昔、秩父神社の妙見菩薩様と武甲山の竜神様は、相思相愛の仲でした。しかし竜神様にはお諏訪様という正妻がおられるため、ふたりは毎日逢うことはできません。そこでお諏訪様の許可を得て、秩父祭の夜だけ逢うことができるのだそうです。

まるで七夕の織姫と彦星のようですね。ただ正妻がおられるので、今でいう不倫でしょうか? お祭りの2日目に諏訪渡りという神事がありますが、その際は諏訪様に気使い、囃子などは鳴らさず静かに諏訪社のそばを通るそうですよ。

武甲山登山道に咲く希少植物3つを紹介

石灰岩で構成されている武甲山には、ここでしか見られない希少価値のある石灰岩植物がたくさんあります。

1.チチブイワザクラ

出典: http://jousyuu2.sakura.ne.jp/titibuiwazakura.htm

武甲山のみで見られる花・チチブイワザクラはサクラソウの多年草です。絶滅危惧種にも指定されているチチブイワザクラは、かつては武甲山の切り立った岸壁に自生していました。 今は秩父太平洋セメント三輪鉱業所の保護活動で栽培されています。開花時期の4月中旬から5月にかけて、武甲山資料館で公開されることがあります。

2.ウメガサソウ

2017年6月に武甲山の登山道沿いに、絶滅危惧種ウメガサソウの群生が見つかり話題になりました。5cm~10㎝の小さな花で、小さな花が下を向いて咲くのが特徴です。貴重な花なので、この花を見るために武甲山を訪れる人も増えているそうですよ。

3.ミヤマスカシユリ

ミヤマスカシユリも絶滅危惧種、武甲山石灰岩の割れ目に自生しています。6月中旬から咲き始めます。 それ以外にも、チチブヒョウタンボク、ブコウマメザクラなど、ここでしか見られない花が多くあります。登山の際は、これら希少価値のある植物の発見も楽しまれると良いでしょう。

季節別、武甲山登山の楽しみ方

武甲山は、季節ごとに登山を楽しめる山です。季節ごとのお楽しみポイントを案内します。

春の武甲山登山

武甲山登山で、一番おすすめの季節は春でしょう。登山道沿いにはカタクリ・ニリンソウ・スミレ、そして山頂には山桜が咲き誇ります。 そして季節が進むに従ってヒトリシズカ、アカヤシオやヤマツツジなど、次々と可憐な山野草が目を楽しませてくれます。花の武甲山は、登山初心者の方も虜になること間違いなしです。

夏の武甲山登山

武甲山は低山なので、夏場の登山は暑さ対策が必要です。しかし朝早くや夕方にかけての登山は、また別の楽しみがあります。 特に武甲山山麓に広がる寺脇棚田では、毎年7月に「ホタルかがり火まつり」が開催されるので、下山後の楽しみとしては格別ですね。幻想的な夜が楽しめますよ。

秋の武甲山登山

春の次におすすめなのが、秋の武甲山です。登山道は美しい紅葉に彩られ、爽やかな風が心地よく吹き過ぎていきます。 山頂は落ち葉の絨毯、冬に向かってクリアになっていく空気で、眼下に広がる秩父盆地が遠くまで見渡せます。秋は雲海の季節でもあります。気象条件に恵まれれば、秩父盆地を覆いつくす素晴らしい雲海にも出会えますよ。


冬の武甲山登山

冬の武甲山は、トレーニングに利用する方が多いようです。しかし低山とはいえ1,000mを越えた山ですので、1~2月には雪も降ります。時期があえば、美しい霧氷が広がる武甲山に出会えるかもしれません。 基本的に登山アイテムとして地図は必須です。特に冬山は雪等で道を見失う可能性もあるので、必ず地図・コンパスは持っていきましょう。その上で、アイゼン等冬山装備をしっかりとして楽しんでください。

武甲山登山コース3つを紹介

出典: https://www.google.co.jp/search?hl=ja&biw=949&bih=624&tbm=isch&sa=1&ei=n9KgW9mZEdvXhwOmioaQBA&q=%E6%AD%A6%E7%94%B2%E5%B1%B1%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%B1%B1%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9&oq=%E6%AD%A6%E7%94%B2%E5%B1%B1%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%B1%B1%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9&gs_l=img.3...99862.99862.0.101286.1.1.0.0.0.0.96.96.1.1.0....0...1c.2.64.img..0.0.0....0.AtKqxpu91fQ#imgrc=lqUjniMEVkfBeM:

武甲山の登山コースには、表参道ルートと裏参道ルート、大持山からの縦走ルートの3つがあります。一般的なのは表参道ルートで、こちらは初心者からベテランまでは楽しめるルートになっています。 マイカーの場合は登山口からのピストンになりますが、電車等を使われる場合は、この3つのルートを登りと下りで組み合わせると楽しめます。おすすめは表参道ルートから登り、裏参道ルートで下るコースです。

1.表参道ルート

出典: https://blogs.yahoo.co.jp/miyossy47/30715200.html

日帰り登山や初心者向けとして一般的な登山コースが表参道ルートです。御嶽神社一の鳥居にある生川登山口より約2時間半。登山道には目印として「丁目石」が設置されています。 登山口から約1時間、18丁目には不動ノ滝があり水場ともなっています。ここから52丁目の山頂までは約90分、大きな杉木立が続き、深山の雰囲気を味わえます。 生川登山口ー不動ノ滝ー18丁目水場ー武甲山山頂(登り約2時半、下り約2時間)

2.裏参道ルート

裏参道ルートは山頂まで約3時間半、健脚向けコースになります。秩父鉄道「浦山口駅」から秩父28番札所・石龍山橋立堂まで約10分、そこから橋立川沿いの林道を終点まで約60分歩きます。 ここからが本格的な登山道、90分ほど歩くと長者屋敷の頭に着きます。長者屋敷の頭そばには発破避難小屋と水場もあります。そして最後40分ほど登ると山頂です。 浦安口駅ー石龍山橋立堂ー登山口ー長者屋敷の頭ー武甲山山頂(登り約3時間、下り約2時間半)

3.大持山からの縦走ルート

大持山(おおもちやま)からの縦走ルートは登山中級者向け、約4時間半のロングコースになります。生川登山口、名郷バス停それぞれ妻坂峠まで、徒歩で60分以上道路を歩きます。妻坂峠登山口から大持山まで約90分、そして約60分で小持山、更に約50分かけてシラジクボまで下がります。そして最後の登り約50分で武甲山山頂に到着です。 尾根伝いにアップダウンを繰り返すので、気持ちの良い登山になりますが、初心者にはハードでしょう。このルートは通常、武甲山からの下りで使われることが多いようです。 妻坂峠ー大持山ー小持山ーシラジクボー武甲山山頂(登り4時間半、下り4時間)

武甲山登山口へのアクセス

1.表参道ルートは、西武秩父線横瀬駅から

【電車・タクシー】 西武鉄道西武秩父線「横瀬駅」で下車し、そこから御嶽神社一の鳥居にある生川登山口まで徒歩90分。ここで体力を使ってしまうのも、もったいないのでタクシーのご利用をおすすめします。タクシーの乗車時間は約20分です。 【マイカー】 御嶽神社一の鳥居登山口に30台ほどの無料駐車場があります。

武甲山登山口一の鳥居駐車場

2.裏参道ルートは秩父鉄道・浦山口駅から

【電車・タクシー】 秩父鉄道「浦山口駅」で下車し、長者屋敷ノ頭登山口まで徒歩60分。途中には橋立鍾乳洞もあり、橋立川沿いの林道を森林浴しながら歩くのも、気持ちが良いでしょう。 【マイカー】 礼所28番橋立堂・橋立鍾乳洞に20台ほどの無料駐車場があります。

橋立鍾乳洞

3.大持山からの縦走ルートは飯能駅から


大持山からの縦走ルートは妻坂峠から入山しますが、妻坂峠へは生川登山口からも徒歩60分ほどで行くことができます。 【電車・タクシー】 西武鉄道西武秩父線「飯能駅」で下車し、2番バス乗場から「湯の沢」「名郷」「名栗車庫」方面路線バスに乗車し、約50分で「名郷」バス停に到着します。そこから約90分、林道終点に妻坂峠登山口があります。 【マイカー】 妻坂峠登山口に3台ほどの無料駐車場があります。そちらが満車の際は、少し手前の大鳩園キャンプ場に駐車場がありますが、こちらは有料で駐車料金は土日祝日1,000円(平日700円)です。

妻坂峠

近くの観光スポット3つを紹介

1.武甲山山麓の羊山公園

春になると見事な芝桜の絨毯が広がる羊山公園は、テレビニュースなどでも取り上げられるほど有名です。この羊山公園は、武甲山山麓の羊山丘陵上にあり武甲山が間近に見える、写真スポットでもあります。 羊山公園には、他にもふれあい牧場や武甲山資料館などもあり、武甲山登山と合わせて楽しみたい観光スポットです。

羊山公園

2.秩父ミューズパーク

秩父ミューズパークは西武秩父線を挟んで、羊山公園の反対側にあるスポーツ公園です。広大な敷地には、音楽堂・ちびっこ広場・サイクルランドなどがあり、大人から子どもまで楽しめます。 ここは武甲山を望む雲海スポットでもあります。春・秋の雲海の発生しやすい時期には、多くの写真愛好家たちが訪れます。

秩父ミューズパーク

3.あしがくぼの氷柱

冬の登山で、是非寄ってみたいのが、あしがくぼの氷柱です。西武秩父線「横瀬駅」からひとつ先の「芦ヶ久保駅」から徒歩10分。 毎年1月から2月にかけて、山の斜面に沢水を蒔いて作られます。期間中の週末はライトアップされ、幻想的な美しさを楽しめますよ。

あしばくぼの氷柱

武甲山に登ってみよう

武甲山は都心からアクセスの良い、初心者からベテランまで楽しめる登山コースのある山です。その魅力的は単に登山に留まらず、希少価値のある山野草や祭り、そして雲海などの美しい自然まで幅広い楽しみ方ができます。 ぜひ一度、武甲山に足を運んでみませんか。