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種類が豊富!オキザリスまとめ!【植物図鑑】

カタバミの名で、日本でも古くからなじみの深いオキザリス。実は世界中で、800種以上もの品種があり、愛されている花です。花色や葉色、姿形も様々。開花時期も冬~春咲きや夏~秋咲きなど、一年中楽しめます。今回はオキザリスの中でも人気のある種類や育て方をご紹介します。
2020年8月27日
chika44
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目次

オキザリスとは

科名

オキザリスは、カタバミ科カタバミ属(オキザリス属)の植物です。日本でもカタバミの名で昔から知られています。「ムラサキカタバミ」「イモカタバミ」など、外国から渡り日本で野生化している種類もあります。花の美しいものが「オキザリス」として園芸用に栽培され、多数の品種が流通しています。 和名では「ハナカタバミ」などとも呼ばれます。英名は、「Lady's sorrel」「Wood sorrel」です。

学名

学名は「Oxalis」です。

花名由来

オキザリスの学名「Oxalis」の語源である「oxys(オクシス)」はギリシャ語で「酸性」を意味します。これは、葉や茎にシュウ酸を含み、噛むと酸っぱいことからきています。

オキザリス/品種・原種

原産地

おもに南アフリカ・中南米になります。

分布図

全世界中に800種類以上が分布しています。一年草、多年草、亜低木など、生育地域により様々な形態を持っており、また開花時期、花色などの性質も多様なものとなっています。

原種

全世界に約270種ほども原種が存在しており、日本の「カタバミ」「ミヤマカタバミ」といった野草もこの一種です。雑草としてよくみかける「ムラサキカタバミ」は、江戸時代に南米から帰化した品種です。 また、アンデス山脈に自生する「オキザリス アデノフィラ」、南アフリカ原産の「オキザリス セルヌア」などは原種ならではの野趣が栽培品種としても人気があります。

品種

園芸品種は、球根を作る種類がおもに流通しています。中でも人気のある品種をご紹介します。

オキザリス・ボーウィー(ハナカタバミ)

南アフリカ原産。クローバーに似た、丸みのあるハート型の葉が3枚ついています。長い茎の上に咲く2~3cmの大きなピンク色の花びらが特徴です。開花時期は夏~秋。

オキザリス・バーシカラー

南アフリカ原産。白色の花で、裏側のふちが濃いピンク色をしています。少しふくらんだつぼみのときの姿がパラソルのようで可愛らしいのが特徴です。細長い葉を持ちます。開花時期は秋~春。

オキザリス・ヒルタ


南アフリカ原産。葉の付け根から茎を伸ばしてその先に一輪花を付けます。花色にはピンク、黄色、白、紅色などがあります。葉は細長くて小さいです。開花時期は秋~冬。

オキザリス・プルプレア

南アフリカ原産。花径3cmほどの大輪の花が咲きます。花色はピンク、ラベンダー、白があります。葉色が紫色の品種「パープルドレス・サンラック」は、葉色を活かした寄せ植えなどにも人気です。開花時期は春~夏。

オキザリス・ペスカプラエ(オオキバナカタバミ)

南アフリカ原産。花茎を長く伸ばし、その先に大きめの黄色い花を10輪ほどつけます。開花時期は春。

オキザリス・デッペイ(テトラフィラ)

メキシコ原産。大きなハート型の葉が4枚中心でくっついた「四葉のクローバー型」。中心に黒いブロッチが入ります。“ラッキー・クローバー”という名前で出回っています。長い花茎から10輪ほどの紫紅色の花を咲かせます。花を楽しむというより、葉を楽しむ品種です。

オキザリス・トリアングラリス

ブラジル原産。葉が濃い紫色で大きな三つ葉になっているのが特徴的です。葉自体、日が当たっている間は開き、夜は閉じています。花は小さな白か淡いピンクで、細い花茎の上に数輪咲きます。こちらも葉を楽しむタイプのオキザリスです。寄せ植えなどに使ってもおしゃれです。開花時期は春~秋です。

オキザリス・スプリングチャーム

ピンク、オレンジ、黄色などの花色があります。開花時期は春。早春から園芸店に出回ります。

オキザリス・アーティキュラータ(イモカタバミ)

耐寒性、耐暑性がありこんもりと30cmほどの株になるので、グランドカバープランツにもなるオキザリス。芋状の地下茎ができることからイモカタバミの別名もあります。ピンクや白の花色があります。開花時期は春~秋と長いです。

オキザリス/花言葉・開花時期

花言葉

オキザリスの花言葉は、『輝く心』『母親の優しさ』『喜び』『決してあなたを捨てません』『輝煌』です。

由来


「輝く心」は、古代の女性が、シュウ酸を含むオキザリスの葉や茎で金属の鏡や神具を磨いていたことからきているようです。また、オキザリスの丈夫で庭に植えるとどんどん植えていく生命力の強さから「決してあなたを捨てません」という花言葉が生まれました。

開花時期

上でも述べたように、オキザリスは品種によって開花時期が違います。おもに、冬~春にかけて開花する品種と、夏~秋に開花する品種、また四季咲き種があります。それらをうまく組み合わせれば、一年中オキザリスを楽しむことができます。

オキザリス/特徴

オキザリスの筒状の花は、日が陰っているときや温度が低いときは閉じ、日が差して温かくなると開いてきます。日光や気温に敏感な花です。ピンク、黄色、紫色、白から銀白色など、さまざまな花色があり、小さくて可愛らしい花がたくさん咲きほこる様子は見事です。 葉も、クローバーによく似たハート型のもの、また細長い葉などいろいろな種類があります。“デッペイ”のように、葉自体に観賞価値があるものもあります。 この種類の多さや見た目の可憐さ、育てやすいことなどから、オキザリスには愛好家も多いです。

オキザリス/育て方・栽培方法

難易度

栽培の難易度は種によって変わりますが、初心者にも育てやすいものが多いです。球根植物で乾燥には強いので、日当たりと水はけのよい場所なら、植えっぱなしでもよく育ちます。環境に合えば、庭で増えすぎて困ることがあるくらいです。

植え付け時期

オキザリスは球根から育てます。種によって植え付け時期が変わります。 ・春植え球根:3~4月→春~秋に開花(冬に休眠) ・夏、秋植え球根:8~9月→秋~春に開花(夏に休眠) 開花時期や休眠時期は種によって様々です。一度咲いたら枯れてしまう種と、四季咲きのものがあります。

球根の植え付け方法

地植えの場合は、間隔を5~10cm空け、深さ1~2cmほどのところに植え付けます。 鉢植えの場合は、間隔を2~4cm空け、深さ1~2cmほどのところに植え付けます。鉢植えの場合は、水はけをよくするため、底から1/4の高さまで中~大の大きさの鉢底石を入れます。 直径12cmの鉢の場合、小球球根で2~3球、中球球根でに3~4球を目安に植え付けます。ボーウィーなどの大型球根の場合は1球だけ植え付けます。

苗の植え付け方法

園芸品種のオキザリスは種から育てるものはほとんどなく、球根または苗から育てます。苗は秋頃に出回ることが多いです。 苗の植え付けも球根と同じようにします。株間はもう少し広く、20cmほど空けて植え付けます。オキザリスの根は横に広がるため、あまり深く植えつけないように気をつけます。

用土

水はけのよい用土を好みます。鉢植えであれば、赤玉土6:腐葉土4で混ぜた土か、市販の草花用培養土を利用します。地植えであればあまり土質は気にしなくても大丈夫ですが、水はけをよくするために腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで耕しておけばいいでしょう。

水やり

球根から発芽後1ヶ月間は、根が張る時期なので水をたっぷりと与えます。 その後、生長期、開花期は、用土が乾いてからたっぷりと水を与えるようにします。オキザリスは乾燥に強い植物です。あまり過湿にしてしまうと、葉や茎がやわらかくなってしまいます。土の表面が乾いて1日経った頃を目安に水やりをするといいでしょう。 葉が枯れてきたら水やりは控えめにして、乾燥気味にします。完全に茎葉が枯れ地上部がなくなれば休眠期に入ります。そうしたら水やりはストップします。

肥料

オキザリスはあまりたくさんの肥料を必要としません。植え付けのとき、土に緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおけばよいでしょう。開花がさかんな時期に月2~3回液体肥料を与えると花数が増えます。

日当たり・置き場所


発芽後の生育期から、日にしっかりと当てて株元をかたく育てます。オキザリスは日光が大好き。日当たりが悪いと、花があまり咲かなくなってしまいます。ただし、夏の厳しい日光や強い西日には当てすぎないよう注意します。 耐寒性はあるほうなので、地植えでも冬越しできますが、一部南アフリカ原産種などは寒さに弱い品種もあるので、なるべく鉢植えにし、冬は室内で育てましょう。

剪定

葉や茎が繁りすぎていると、蒸れて腐ったり病害虫の原因にもなります。花がらや伸びすぎた茎を剪定するとそれらを防ぐことができます。

増やし方

オキザリスの球根は自然に増えていきます。鉢の場合は大きくなりすぎるときゅうくつなので、植え替えの際に手で分球します。休眠期に球根を堀り上げて分球し、涼しく風通しのよい場所でネットなどに入れ乾燥させておけば、植え付け期に株を増やすことができます。

植え替え

オキザリスの球根は、1年で倍ほどにも増えます。鉢の場合は根詰まりを起こし生育が衰えてしまうので、2~3年に一度、ひとまわり大きな鉢に植え替えましょう。時期は植え付けと同じ時期に行います。

病害虫

病害虫はあまり発生しません。高温時たまに葉裏に赤ダニがつくことがあります。その場合は水で洗い流して駆除します。

寄せ植え

オキザリスの小さく可憐な花は、他の植物との寄せ植えにもぴったりです。育てやすく性質も丈夫なので、初心者にもおすすめです。同じ季節に咲くオキザリスを色違いで寄せ植えしてもいいですね。

オキザリス/おすすめの植え方

草丈が低く、どんどん広がって花をたくさんつけるオキザリス。庭のグランドカバーとしておすすめの植物です。また、株が横に広がっていくので、ハンギングバスケットなどに植えて、横から垂らすようにたくさんの花を咲かせるのも見事です。

まとめ

性質が丈夫で、花もたくさん咲くオキザリス。地植えすれば、一度植えて何年も植えっぱなしで咲いてくれる手間いらずなところも初心者にもおすすめの植物です。たくさんの品種があるので、植える時期や開花時期に注意しながら、自分のお気に入りのオキザリスを見つけて、ぜひ育ててみてくださいね。