スモークツリーとは??
このフワフワとしたものは花が終わった後の花穂です。この外観から「スモークツリー」または「ケムリノキ」とも呼ばれています。 ウルシ科の落葉樹で、成長すると高さが3m~4mになります。最近では、庭にもおさまりやすい2mのものもあります。 花期は6月~7月で、赤、ピンク、白、緑の花をつけます。秋に紅葉するのも楽しみの一つです!
目次
では、これから皆さんが疑問に思う6つの質問に順番にお答えいたしましょう! 1 スモークツリーの上手な育て方は? 2 植え付けの注意点は? 3 剪定は自分でもできる? 4 挿し木はどうするの? 5 失敗しない増やし方は? 6 植え替えの時期や方法は?
1 スモークツリーの上手な育て方とは:interrobang:
育て方は、比較的簡単です。以下の5つの点に気を付ければ誰にでも育てられます!!
1-1 植える場所 置き場所
日当たりがよく、水はけのよい場所を選んで下さい。 乾燥に強く、湿度に弱いからです。水はけが悪いと枯れてしまうことがあります! 木の高さの割には根が浅ので、木が倒れないために強い風のあたる場所は避けた方が無難です。 成長が早く、枝が横に張るので、植える場所はある程度確保しておく必要があります。 鉢植えより地植えの方が適していると言えるでしょう。 この様に育て方は比較的簡単で、あまり気を使わなくても大丈夫です!
1-2 日光
日当たりの良い場所に植えましょう。暑さにも強いので真夏の直射日光も心配いりません。 寒さにも強く特に防寒対策も必要ありません。 北海道南部から沖縄までの地域で栽培可能です。
1-3 土
【地植えの場合】 植える場所の土に腐葉土や堆肥を混ぜて水はけをよくしておくことが肝心です。 庭の土が粘土質の場合は、川砂を足しておくと根腐れを防ぐことが出来ます。 【鉢植えの場合】 赤玉土(小粒)5:腐葉土3:川砂2を混ぜたところに植えて下さい。
1-4 水やり
前述のとおり、湿気が苦手な植物です。やや乾燥気味の方がよく育ちますので、土が湿っているなら水やりは不要です。くれぐれも水のやりすぎにはご注意ください。 【地植えの場合】 日照りが続くような場合以外は、水やりの必要はありません。 【鉢植えの場合】 土の表面がすっかり乾いてからたっぷり水を与えるようにします。
1-5 肥料
【地植えの場合】 植え付けの時に腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおけば、その後肥料を与えなくても大丈夫です。 逆に肥料を与えると育ち過ぎてしまい、その後の扱いや剪定が大変になります。 生育が悪い場合には、12月~3月の間に緩効性化成肥料や固形の油かすを与えて下さい。 【鉢植えの場合】 同じく12月~3月の間に、緩効性化成肥料や固形の油かすを少し与えます。
2 スモークツリーの植え付け 時期と方法
2-1 植え付け時期は?
植え付け時期は、11月~3月です。 しかし、寒さが最も厳しい真冬は避けてください。
2-2 植え付け方法は?
前述の「土」と「水はけ」を十分に考慮し、根を傷つけないようにしながら植え付けます。 すぐに成長して大きくなるので、植穴や鉢は苗よりも1~2回り大きくします。 植え付けた後、根付くまでの1ヶ月間は充分水を与え、できるだけ乾かさないようにします。 しかし、根づいてしまえば、水のやり過ぎには注意して下さい!
3 スモークツリーの剪定
成長が早く枝もよく伸びるので、毎年12月~2月の落葉の時期に剪定を行ってください。 伸び放題になると後の管理が大変です。
3-1 剪定する3つの手順!
手順は大きく分けると次の3段階です。 ① 日当たりと風通しを良くするために、内側に伸びた枝や絡んだ枝を切り落とします。 ② 古い枝を切り取ります。そうすることで、若くて美しい枝葉が出るようになります。 ③ 木の形を整えるために全体のバランスをとりながら枝を切り落としていきます。
3-2 剪定する位置は?
元気な木であればどこで切っても新芽を出しますので、特に決まりはありません。 とはいえ、春に開花する花芽も見境なく切り落とすと春に花が咲かなくなるので注意してください! スモークツリーは、去年出した枝に花を付けますが、新しい枝には花が付きません。 ですから、花を咲かせたいのであれば、去年出した枝を残すようにしながら木の形を整えます。 逆に、花を楽しまなくてもよいのであれば、形を整えるために葉の無いところまで深く切り落とすこともできます。
3-3 剪定の注意点!!
剪定した枝から出てくる樹液は、においもきつくなかなか取れません。服につかないよう注意して下さい! また、スモークツリーは寒さには強いのですが、枝はそれほど丈夫ではありません。 それで、枝が積雪に耐えかねて折れてしまわないために、秋に剪定するのも一つの方法です。
3-4 木の高さをおさえるには?
木が高くなり過ぎないために、どのように剪定できるかは以下のビデオをご覧ください。
4 スモークツリーの挿し木の手順!!
スモークツリーはウルシ科の植物で挿し木の成功率はあまり高くありません。 ですから失敗することを覚悟で少し多めに挿し木をすることが必要です。 品種によっては成功することがあります。
4-1 挿し木の5つの手順!
① 花が終わった後の枝を先端から10㎝ほど斜めに切り取ります。 ② 挿し木にする枝の切断面に発根剤を塗ります。 ③ 下葉を取り除き、上部の葉は1/2切り取ります。水分の余分な蒸発を防ぐためです。 ④ 挿し木用の土や小粒の赤玉に挿し、直射日光の当たらない場所で毎日水をやります。 ⑤ 一ヶ月ほどで根が定着するので、植木鉢に植え替えます。 地植えを希望する場合は、植木鉢で育ててから植え替える方が確実です。
5 スモークツリーの増やし方
スモークツリーの増やし方には、挿し木に加えて、2つの方法があります。 1 種をまく増やし方 2 ひこばえ(蘖)を用いる増やし方
5-1 種をまく増やし方
種は雌の木から9月~10月に採ることができます。 種まき用の土と赤玉土を混ぜたものをプランターなど入れ、そこに種をまきます。 苗がしっかりと成長したら、別の鉢や庭へ植え替えます。 スモークツリーは雄株と雌株に分かれています。 種の状態で判断するのは難しいので、開花してから判断しなければなりません。
5-2 ひこばえ(蘖)を用いる増やし方
ひこばえ(蘖)とは、樹木の切り株や根元から生えてくる若芽のことです。 (※ 下図はアオダモのひこばえ) 木の根元から生えてきたひこばえの下の土を掘り返し、その根っこを探します。 そのひこばえと根がくっついている状態のものを切り取って植え替えることで株を増やすことが出来ます。 若いスモークツリーの根元からひこばえはよく出てきますが、高さが1mほどまで伸びてから使用する方がうまくいきます。
6 スモークツリーの植え替え時期と方法
【地植えの場合】 基本的に植え替えを行う必要はありません。 【鉢植えの場合】 鉢が根でいっぱいになると根詰まりを起こすので、1~2年後には大き目の鉢に植え替える必要があるでしょう。最終的には地植えにするのが一般的です。 スモークツリーの根はそれ程強くないので植え替えをする時は、根を傷をつけないように慎重に扱って下さい。その他、植え替えの時期や手順は、植え付けの時と基本的に同じです。
まとめ
スモークツリーの育て方は比較的簡単です。 暑さにも寒さにも強く、水やりにもほとんど気を使わなくて大丈夫です。 夏には可愛らしい花をつけ、スモークを見せてくれます。 秋には紅葉し、ドライフラワーにしても可愛らしい植物です。 大きくなり過ぎないようにだけ気を配れば庭を飾る素敵な木になるでしょう!!