メジャークラフト |「三代目」クロステージ クロダイ CRX-T782ML
アブ・ガルシア| Cardinal II SX 2500SD
ラパラ| ラピノヴァ・エックス マルチゲーム
エコギア|チヌ職人バグアンツ 2インチ
エコギア|ルアー グラスミノーS
バークレイ|ガルプ!SWベビーサーディン
シマノ|OL−213N ブレニアス ネガカリノタテ
キビレの基本情報
キビレとは?
キビレ(関西ではキチヌ)はチヌ(クロダイ)の近縁種です。 食性はチヌと同様に甲殻類、貝類、小魚類など。 汽水域を特に好み、外海などでは見かけることはあまりありません。
キビレはルアー釣りの好ターゲット
手軽に狙える横綱級
キビレは最大50cmにも成長するため、かなり強い引きを見せる魚です。 人間の生活圏に近いルアー釣り対象魚ということもあり、身近な大物として釣り人の人気を集めています。
これで完璧!キビレとチヌの見分け方
1.ここで見分けられる!キビレとチヌの違い
キビレとチヌの見分けるには、鰭の色と体色の違いを比べることが一番簡単です。 キビレは尻鰭と尾鰭、腹鰭の一部が黄色がかっており、体色は白が目立つ銀色をしています。 チヌは体色が黒っぽい銀色をしていて、鰭にも特に目立つ色を帯びていません。
2.鱗の数でも違いが見分けられる!
より詳しくキビレとチヌを見分けるには、側線(水流や振動を感知する器官)と背鰭の間の鱗数に違いに注目しましょう。 チヌは背鰭と側線までの間に6~7列並び、計48枚~56枚の鱗が張り付いています。 キビレの場合は4列、計43~48枚と鱗数が少なくなっています。
3.背鰭と尻鰭に僅かな違いを発見
背鰭は棘条と軟条と呼ばれる器官があり、傘の骨のような役割をしています。 このうち棘条は硬く尖っていて、軟条は節があり枝分かれしている場合が多いです キビレとチヌは共に、11棘条11軟条と数自体は変わりません。 ところが、キビレは棘条が交互に太くなっているのに対して、チヌは奇数の数の棘条が太くなっています。 尻鰭も両種が種3棘条8軟条ですが、チヌは2番目の棘条が太く発達しています。
4.ヘダイとは見分けがつかない?
ヘダイ(平鯛)もキビレとチヌの近縁種で、一見するとキビレに良く似ていて違いがわかり難いかもしれません。 見分ける方法は、やはり側線と背鰭の間の鱗数に違いがあることです。 そして、体高がやや高く頭部が丸みを帯びていることも違いとなります。 ヘダイの方は沿岸域に分布していて、生息域が重ならない点も見分ける上での助けとなるでしょう。
キビレの釣り期と旬
1.秋の産卵に向けて食いだめする夏が狙い目
キビレ釣りの最盛期は夏~秋直前まで。 産卵期に向けて荒食いする時期がチャンスです。
2.棲み場の水質が味を左右する
雑食性の魚は夏に味が落ち、冬の方が美味しくなると言われますが、水質の良い河川はその限りでは無いようです。 釣ったキビレを料理するときは釣り場の水質にも注意を払ったほうが良いでしょう。
3.産卵直後の身は本当に味が悪い!
近縁種であるチヌは、産卵期に腹部がぶよぶよとして身が痩せ、スポンジのような食味になってしまいます。 これを「しらた」と呼び、食べないほうが良いほど不味いと評されます。 同様のことがキビレにも考えられ、この時期にはキビレ狙いを避けたほうが良いかもしれません。
キビレ狙いに有効な時間帯は?
日没前後から狙ってみよう
薄暮時から日没後は、魚が岸側の人影を認識し難くなり警戒心が薄れます。 キビレはチヌとは多少性格が違いますが、日中に反応が悪ければ改めて夜釣りを挑んでみることも考えてみましょう。
キビレ釣りタックルの解説 ルアー編
1.基本はライトタックル
各種ルアーを用いたキビレ釣りはチニングと一括りで、専用設計のロッドも販売されています。 それに合わせて専用ルアーも多く販売されており、その重量は概ね10g以内には収まります。 一見して遠投が苦手なように思われますが、1号未満のPEラインを用いることで飛距離を伸ばすことが可能となっています。
2.ライトロッド、専用ロッドを選ぼう
メジャークラフト |「三代目」クロステージ クロダイ CRX-T782ML
・長さ 7.8ft ・ルアー負荷 2~15g ・適合ライン 0.6~1号 チニングの他、万能ロッドとしても使用可
本格的にチニングを始めようと購入しました。 予備用のつもりでこのクロスステージを購入し、一緒に某大手メーカーのチニング用ロッド(価格は約2倍強)もメイン用に購入して、最初は同じ位の頻度でそれぞれを使っていたのですが、釣れたチヌ・キビレはすべてこのクロスステージでのものでした。
チニングに用いるロッドはライトモデル、または専用設計のロッドを使用します。 両者とも7~8ft程度までの長さが、ルアーを操作する上では扱いやすいと言えるでしょう。 重要な部分は穂先で、キビレ・チヌ特有のアタリを感知しやすかったり、根掛かりし易い海底の変化を伝えられる繊細さが必要になります。 チニング専用ロッドは条件に合わせて調整されているので、こちらを選ぶほうが確実です。
3.リールはドラグ機能を重視
アブ・ガルシア| Cardinal II SX 2500SD
・本体重量 278g ・ボールベアリング 3 ・糸巻き量 PE0.8 140m 替えスプール付きなので一方をPE、もう一方をナイロンラインでぶっこみ釣りなどに!
リールは中型スピニングリールで、ドラグ機能がしっかりしているものが望ましいです。 水深の浅い河川や河口域ではキビレは沖に向けて走ることで強引にハリを外そうとします。 強烈な引きに耐えるために、ドラグ機能はしっかりとしたものを選びましょう。
3.PEラインが感度、強度と共にベスト
ラパラ| ラピノヴァ・エックス マルチゲーム
魚のバイトと、ラインが魚に当たっただけの違いが頭の中にイメージできる程、ハッキリと伝わります。
アタリをとり易く、水中の変化を感じやすいPEラインを使用します。 太さは0.6~1.0号、リーダーにフロロカーボン3号~4号を結びます。 ラインの擦れ易いポイントを狙う釣りが主になりますので、リーダーを1mは欲しいところです。
キビレのルアー釣り解説 ソフトルアー編
1.味付き・匂い付きが効果大!
キビレ・チヌの嗅覚は非常に優れていて、僅かな臭気を元にエサを探し出すことが可能です。 嗅覚に優れる魚を釣るには、味と匂いの素材が練りこまれたソフトルアーが効果を発揮します。 これらをテキサスリグやキャロライナリグ、専用ジグヘッドなどと合わせて使用します。
2.クロー・ホッグワーム
エコギア|チヌ職人バグアンツ 2インチ
チニングに適した素材のクロー・ホッグワーム
チニングに挑戦しようと購入 マゴチやメバル等もよく釣れる万能なワームです
甲殻類を模したソフトルアーで、2インチから最大4インチのものが適します。 このような形状のワームはルアーメーカー各社から発売されています。
3.ストレートワーム
エコギア|ルアー グラスミノーS
魚種を問わない万能ストレートワーム 匂いと味付きの定番製品
虫や小魚を模したワームです。 チニングが確立される前はこのタイプが良く使われていました。 現在でも十分な実力を発揮します。
4.生分解性ワーム
バークレイ|ガルプ!SWベビーサーディン
・2インチ 24本入り 専用ジグヘッドにちょん掛けでも可
人口のワームですがほぼエサです 性能を確かめたければ、足元に垂らしてみるといいでしょう。 小魚がすごい勢いで寄ってきて、ガツガツとワームを頬張ります。
天然由来の素材で作られたワームです。 専用の保存液に浸されており集魚効果が非常に高いのが特徴。 形状は虫や甲殻類、小魚など様々です。 ワームはこの生分解性素材製で統一してしまうのも手です。
5.リグの種類
シマノ|OL−213N ブレニアス ネガカリノタテ
フックが障害物と接しない専用ジグヘッド 根掛かり回避力抜群!
ワームでのチニングは専用のジグヘッドやテキサスリグ、キャロライナリグを用意します。 専用ジグヘッドはフックにチヌ針を使用しているので、針掛かりが良くなっています。 一方のテキサスリグとキャロライナリグは根掛かりの回避に適していて、障害物周辺を狙う際には良く使用されます。 また、近年は専用のジグヘッドは根掛かりし難く改良されたものが市販されるようになっています。
6.ワームカラーに困ったら黄色系を
ワームの色に困ったら、黄色系の色を揃えてみましょう。 キビレ・チヌは黄色く染色されたエサを好むとした研究結果があります。 視覚効果の面からもキビレを攻略してみましょう。
キビレのルアー釣り解説 ハードルアー編
1.活性が高い時はハードルアーを使おう
キビレ・チヌは水温の上がる頃には、魚を追いかける姿が見られます。 この時期にはハードルアーに対する反応も良くなり、積極的に食らい付いてくるようになります。 ハードルアーでのチニングはまず以下の三種を使用してみましょう。
2.ミノー
チヌにはCD5が一番使いやすいです。良く釣れます。
捕食している小魚を模したルアーです。 着水後に水面に浮くフローティングタイプと、水に沈むシンキングタイプがあります。 ミノー1つとっても数限りない種類が存在していますので、初心者の方はシンプルなもので感覚を掴みましょう。
3.ポッパー
着水後は沈まず水面表層を泳ぐルアー。 ロッドの操作で音と水しぶきを起こして、強く魚を寄せます。 いわゆるチニングのトップゲームは、派手な水柱を伴うアタリが出るため特に人気です。
4.金属製バイブレーション
表層から底層まで狙える万能メタルバイブ サイズは35mm3g~44m7gまで
金属製バイブレーション(メタルバイブ)は引くと水の抵抗を受けて振動するルアーです。 着水後に沈みますが、遠投が出来るので広い範囲を探ることが出来ます。 リールを巻き上げてから落下させる動きをさせると、強い視覚効果を演出できます。
5.フックはシングルに交換しよう
購入したルアーに付属しているトリプルフックでは貫通力が弱く、シングルフックに交換しておくと針掛かりを確実になります。 フックの輝きにも魚が反応することもあるので、目立つ色にしておくのも手です。 泳ぎのバランスが崩れる製品もありますが、不規則な動きが釣果に繋がることも少なくありません。
キビレが思わず食いつく!知っておきたいルアーアクション3種
1.ワームの動きはゆっくりと
甲殻類や虫の動きを再現するために、リールはゆっくりと巻いていきましょう。 一定回数巻くごとに数秒間の停止を入れてみたり、ロッドをあおって飛び跳ねる動きを演出しましょう。 根掛かりのし易い地形では、引っかかる予兆のあるところでロッドをあおると根掛かりの回避と誘いの両方を同時に行えます。
2.ハードルアーは緩急をつけて
ハードルアーでキビレを狙う場合は反射食いを誘います。 数回ロッドをあおって不規則な動きを演出した後に停止したり、素早くリールを巻いて停止したりと緩急を付けていきましょう。 リールを巻く速度は人間が早足で歩く速度が目安です。
3.時には操作を一切しない
波打ち際ではルアーに動きを一切加えず、引き波に任せてみましょう。 弱った魚を演出する動きは、小魚を積極的に捕らえる魚に効果的です。 フローティングタイプのルアーに適した釣り方になります。
キビレ釣りの解説 エサ釣り編
1.ぶっこみ仕掛けが簡単で確実
キビレのエサ釣りにはシンプルなぶっこみ仕掛けを使いましょう。 ラインに中通しオモリとゴム管を通し、サルカンを接続してその先に針を結べば完成です。 流れが速い水域では重量のあるオモリに交換したり、スパイクオモリやオタフクオモリを使用します。 ミチイトは最大でも3号、ハリスは2号までで十分です。
2.アオイソメ
体液が強い臭いを放つイソメ類はキビレ釣りにも有効です。 集魚効果をより強くするために、複数のイソメを房掛けにすると良いでしょう。
3.ユムシ
一匹の単価は高くなりますが、こちらもキビレには非常に効果的です。 より集魚力が強く、より大物が掛かりやすいことがイソメ類との違いになります。
4.カメジャコ
砂地に潜む甲殻類の一種で、キビレの好物です。 体が柔らかいので、しっかりと針掛けを行うことが肝心です。
キビレはエサ場を狙い撃ち!
1.餌生物の集まるポイントを狙う
基本的には餌となる生物が集まる場所、身を隠せる場所が狙うべきポイントとなります。 以下に紹介するポイントに狙いを絞ることで、効率的に魚を探し出すことが出来ます。
2.河口の流れ出し
これらのポイントは河川上流から流された栄養素に小動物が集まって来ます。 小動物を狙う小型魚が集まり、さらに大型魚が集まる形になるので、ルアー釣り・餌釣りを問わずポイントとなります。 キビレだけでなく、多くの魚が集まるポイントでもあります。
3.藻場・海草まわり
藻類や海藻類が酸素を作り出すため、水中内の酸素が多く餌生物が集まりやすい環境です。 それに加えて、魚が身を隠すことに適してもいます。 根掛かりに注意しつつ、このポイントから魚を誘い出しましょう。
4.岩場・石畳など
これらはキビレの好む甲殻類(特にカニ類)が生息していれば狙いどころです。 加えて、フジツボや岩牡蠣などが付着していればさらに有力なポイントとなるでしょう。 根掛かりと隣り合わせになるため、ルアー釣りでは根掛かり回避に優れたリグが活躍します。
5.砂地
砂地では砂煙が立つような釣り方をすると、魚が興味を示して寄ってきます。 ルアー釣りではワームやバイブレーションなどを底まで沈めてゆっくりと引き、餌釣りでは仕掛けを引きずるように動かしましょう。
キビレの口には要注意!
フィッシュグリップとプライヤーは必携
キビレ・チヌ類は鋭い歯こそ無いものの、貝類や甲殻類などを簡単に噛み砕く顎の力を持っています。 口に指を入れて扱うようなことは絶対にせず、フィッシュグリップを必ず使いましょう。 また、尖った鰭で怪我をしないように手袋も着用しましょう。
キビレ料理のご紹介
1.キビレの身の性質を知って料理しよう
キビレは白身魚で、身には旨みが詰まっています。 加熱しても固くなり過ぎず、適度な柔らかさが残ります。 反面やや水分が多いこと、棲み場の環境によっては身に匂いがあることも踏まえて料理しましょう。
2.刺身
材料(2人前) キビレ半身
キビレも鯛の仲間だけあって刺身は抜群の美味しさ。 水質の良い水域で釣れたキビレで試してみたい料理です。
3.洗い
材料 (2人前) ・キビレ半身 水、氷、ざるを用意
薄くそぎ切りにした身を、氷水に入れて菜箸などで撹拌して身を締める料理法です。 締まった身は歯ごたえが良くなり、水っぽさが無くなります。
4.ムニエル
材料(2人前) ・キビレの切り身 2切れ ・塩、胡椒、小麦粉 各少々 ・油、バター(油に溶かす) 各大さじ2
フランス語で「粉屋風」を意味する有名な料理です。 小麦粉をまぶしたら余分な粉をはたいてすぐ焼くことが料理のコツ。 料理前に5~10分牛乳に浸しておくと魚の生臭さが取れます。
5.フライ
材料(2人前) ・キビレの切り身3~4切れ ・小麦粉 ・溶き卵 ・パン粉 ・お好みの付け合せなど
油で揚げてもキビレの味を十分引き出すことができます。 ムニエル同様に牛乳に浸してから小麦粉をまぶすと香ばしく揚げられます。
6.あら煮
材料(2人前) ・キビレのあら 2尾分 ・生姜 1かけ 調味料 ・しょうゆ 大さじ5 ・砂糖 大さじ2 ・みりん 大さじ2 ・酒 大さじ2
あらも余すことなく料理しましょう。 下処理は熱湯にくぐらせて、冷水で鱗や汚れを落とせば完了です。 あらを使った料理には、潮汁や骨蒸しなどがあります。
キビレに付く寄生虫に注意
クドアとは?
キビレにはクドアと呼ばれる粘液胞子虫類が寄生している場合があります。 見た目は黄色く、全長1mmほどの球形をしていて軽い腹痛や嘔吐を引き起こします。 目視で除去することもできますし、加熱すれば無害化できます。
最後に
以上、キビレの基本情報と釣り方のポイントなどをご紹介しました。 基本のポイントを3点に絞って確認しましょう。 ・キビレ、チヌには集魚効果の高いエサやワームを使う ・ソフトルアーは黄色系を選ぶ ・エサが集まる地点にポイントを絞る 上記の点に気をつければ、決してキビレ釣りは難しくありません。 身近なファイター・キビレをぜひ狙ってみて下さい!
キビレとチヌの違いを見分けるにはまず鰭からチェック!