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【花言葉辞典】「悲しい」の花言葉特集!花の由来や開花時期をご紹介

美しい花なのに花言葉はとっても悲しい。悲しい花言葉が由来される背景にどんな物語や言い伝えがあるのでしょう。同じ種類の花でも限定色に悲しい花言葉がある。意外と知られていない悲しい花言葉を持つ花の由来から開花時期までご紹介します。
2020年8月27日
MMRICH
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悲しい花言葉特集

花言葉には感情を表現する言葉がたくさん込められています。悲しみは誰にでもあるけど、表に出して表現するのは意外と難しいですね。花言葉が代わりに代弁してくれたら、あなたが秘めてる悲しい思いや気持ちもすっきりするかもしれません。今回はそんな悲しい花言葉を集めてみました。

悲しい花言葉1/5.菊(黄色)

菊/科名・属名

キクはキク科・キク属の植物。キク属は20世紀半ばごろまで200以上もの種類が所属していたが、1970年ごろ近縁の物は削除され、10種ほどに整理されました。交配種などが増えたことによって、非常に分類が難しくなってきているのがこのキク属。

菊/和名・英名

和名は家菊(イエギク)。英名はChrysanthemum(クリサンセマム) Florist's day(フローリストデイ)。日本で観賞用に多年草植物として品種改良されてきたものを一般に和菊。西ヨーロッパで育種されたものを洋菊と分類しています。

菊/原産地

原産地は中国で、菊の存在は今から3000年以上も前に確認されています。儒教の教本「礼記(らいき)」の中にすでに紀元前206年~8年の間に「鞠」キクという植物の名前が登場します。これは中国北部に分布している、西安アブラギクか、ホソバアブラギクの事だと専門家から。推測されています。

菊/花名由来

中国の文献に現れる「鞠」の漢字が元となって、現在の「菊」と書くようになりました。漢字の「菊」には音読みしかなく、また菊の花が散ってバラバラになると「米」のように見えることからこの漢字の形成ができたと言われています。 英名のChrysanthemumはギリシャ語でChrysos(黄金)anthemom(花)黄金の花が語源です。

菊/花言葉由来

菊全体の花言葉は「高貴」「清潔」「高尚」といった気高い意味がこめられています。それは菊は皇帝や宮廷を象徴する高貴の花だからです。しかし黄色の菊だけが、「敗れた恋」や「slighted love軽んじられた恋」と悲しい意味の花言葉がつけられています。 これは一説に、キリスト教の教えにまつわると考えられています。菊がヨーロッパに伝承したころ、キリスト教ではユダヤ教や信者を裏切り者の象徴として偏見を持っていました。 キリスト教徒と区別するためにユダヤ教のシンボルを黄色としていた為、たとえ高貴の象徴の菊でも「黄色」は裏切りの色だったのです。この歴史背景から黄色の菊には悲しい花言葉がついたと考えられています。

菊/誕生花

菊の花を誕生花に持つのは、(赤)10月1日11月27、12月13。(黄色)11月3日。(白)11月23日。

菊/開花時期

菊は一般的に秋の9月~11月に咲く短日植物ですが、近年では咲く時期によって4つに分類されています。夏咲き(5月~7月)夏秋咲き(8月~9月)秋咲き(10月~11月)寒咲き(12月~1月)。日照時間が短くなると花を開花させる性質を利用して周年栽培することができます。菊の花びらは一重~八重でその形状によって「大菊」「中菊」「小菊」の3タイプに分類されます。

菊/その他

江戸時代に日本にもたらされた菊は日本では明るさの象徴で、花が長く咲き続けるので長寿の象徴として、珍重されてきました。また後鳥羽上皇が特に菊の花を大切にしていたことから、天皇家の紋が菊の花になります。それ以降は国家の象徴として、今でも紋章には菊の御紋が使われます。

悲しい花言葉2/5.ヒヤシンス(紫)

ヒヤシンス/科名・属名

ユリ科ヒヤシンス属の球根性の多年草植物。


ヒヤシンス/和名・英名

和名は風信子(ヒヤシンス)。英名をHyacinth(ヒヤシンス) Common hyacinth(コモン・ヒヤシンス) Garden hyacinth(ガーデン・ヒヤシンス) Dutch hyacinth(ダッチ・ヒヤシンス)と言います。

ヒヤシンス/原産地

地中海東部の沿岸地域からイラン、トルクメ二スタン地方が原産地。地中海沿岸地域で30種ほどの原種が確認されていて、オスマン帝国で品種改良が施され、現在の園芸用の品種が流通するようになりました。 15世紀後半ごろスルタンムラト3世によって、山地に自生していた5万本ものヒヤシンスがイスタンブールに移行され、16世紀にはイタリアやイギリスの園芸家たちによって盛んに栽培されるようになり、18世紀にオランダに移行して2000以上の品種が育種されました。

ヒヤシンス/花名由来

ヒヤシンスの名前はギリシャ神話に登場する美青年「ヒュアキンとトス」の名前に由来します。 日本語の漢字で風信子(ヒヤシンス)となったのは、ヒヤシンスの発音から当て字になったもので、江戸時代に日本に入ったころは夜香欄(ヤコウラン)と呼ばれていましたが、明治になって英名の発音に近い「飛信子」と書かれるようになり、やがて風信子に変化して定着。

ヒヤシンス/花言葉由来

ヒヤシンスの総合的な花言葉は、「スポーツ」「ゲーム」「遊び」など躍動感にあふれた意味ですが、「紫」には悲しみを表現する花言葉がつけられています。これにはあるギリシャ神話が背景にあります。美青年ヒュアキントスは太陽の神アポロンと西風の神ゼピュロスから寵愛を受けます。 あるときヒュアキントスがアポロンと親しげに円盤投げを楽しんでいました。その姿を見て嫉妬した風の神ゼピュロスが突風を起こし、円盤がヒュアキントスの額にあたったことからヒュアキントスは大量の血を流して死んでしまいます。 その地面から咲いた花がヒヤシンスとなずけられ、以後死に追いやった罪の意識から「悲しみ」や「ごめんなさい」といった花言葉が継承されています。

ヒヤシンス/誕生花

ヒヤシンスを誕生花を持つのは、(白)1月2日、1月4日、1月26日。(赤)1月7日。(黄色)1月16日。その他2月7日、4月11日です。

ヒヤシンス/開花時期

ヒヤシンスの開花時期は3月~4月。春に伸びる花径の先に筒になった形の漏斗状に小さな花を咲せます。花に独特のさわやかな香りがあるのが特徴。「ヒヤシンスアルデヒド」という成分がこの芳香の元で、パヒュームやなどに使われることもあります。

ヒヤシンス/その他

ヒヤシンスの原種から枝分かれして今日よくみられる品種は、大きく形状の異なる2種に分類されます。「ダッチ系」はオランダで品種改良をされ、漏斗状に伸びる茎に小さな花がたくさんつき、豪華な印象のこの種は、近年ではヒヤシンスの代名詞になって一般に広く流通されています。 「ローマン系」はフランスで品種改良された系統で、ダッチ系に比べると花の数も少なく、下向きにベルのような小さな花を咲かせます。艶やかさには欠けますが素朴で、自然分球が容易な為、栽培しやすい品種。

悲しい花言葉3/5.バーべナ(紫)

バーべナ/科名・属名

クマツヅラ科クマツヅラ属の植物。約250種ほどあり多年草や一年草があります。

バーべナ/和名・英名

和名はバーベナ。英名をVerbena(バーベナ)Vervain(バーベイン)といい、別名に美女桜(びじょざくら)と言われます。

バーべナ/原産地

バーベナの減産は、アメリカ大陸の熱帯から温帯地域。一部の原種はヨーロッパ、アジアやユーラシア大陸にも自生するものがあります。日本にはただ1種、Verbena officinalis(クマツヅラ)と呼ばれる原種が自生するのみ。

バーべナ/花名由来

英語名・学名にもなっているVerbena (バーベナ)はもともとヘブライ語にある「herbabona(良い花)」が変化したものと言われています。またラテン語で、宗教に用いる枝の事を指すことから、十字架にキリストが土付けられた釘が変化して花になったという伝説から由来しています。 日本語の別名美女桜(びじょざくら)は花の形状が桜に似ていることが由来です。

バーベナ/花言葉由来


バーベナ全体の花言葉は「魔力」「魅力」などですが、紫に限っては悲しい意味が込められています。この花言葉はローマ神話や北欧の神話にも語り継がれた伝説があり、宗教心と非常に強い関連があります。 名前の由来にキリストを打ち付けた釘の変貌であるというのが伝えられていますが、同時にこの花がキリストの流す血を止めたという逸話もあって、宗教上で清めの役目をしたり、魔よけとして使われることがあります。同情の悲哀はきっとキリストの姿が人々の心をそうさせたからだろうと信じられています。 紫は赤と同様血の色に例えられますので、この総合的な解釈から悲しい花言葉がつけられたと言われています。

バーベナ/誕生花

バーベナを誕生花に持つのは、6月24日と7月18日。

バーベナ/開花時期

開花時期は、5月~10月。草丈が20㎝の物から大型の150㎝に成長するまで実に250種も存在します。バーべナの花は小さく、フリルのような花を咲かせることが特徴。 250種以上流通されるバーベナの中でも代表品種は宿根草のバーベナ・ボナリエンシス。三尺バーベナとも呼ばれ、紅紫の3㎝程の花を咲かせます。 高性種と言われる背の高くなる品種なので、アレンジメントなどにも利用でき、人気があります。また薄紫のバーベナ・テネラはブラジル南部原産の品種で花びらに切れ目があるのが特徴。バーベナ・ピンパフェなどというキュートな名前の品種もあります。

バーベナ/その他

バーベナの紫の花には名前や花言葉にまつわる悲しい伝説がありますが、これもすべて信心する宗教心からくるもので、ヨーロッパの一部ではこのバーベナを占いの花として用いたり、庭に植えることで金運があっぷするという言い伝えがあり、ガーデニングに人気の花です。乾燥させたバーベナの花を御守り代わりにもったり、財布に入れると収入が増えるなど、迷信や伝説から生まれた言い伝えがたくさんあることでも有名。

悲しい花言葉4/5.ハナニラ(ホワイト他)

ハナニラ/科名・属名

ヒガンバナ科ハナニラ属のネギ亜科に属する植物。球根で育つ多年草。

ハナニラ/和名・英名

和名は、花韮(ハナニラ)。英名はSpring starflower(スプリング・スターフラワー)といい、別名にはアイフェイオン・イエイオン・西洋アマナなどがあります。

ハナニラ/原産地

原産地は南アメリカ・ウルグアイ。イフェイオン属の品種が南アメリカに25種ほど原種が確認されています。

ハナニラ/花名由来

花韮には別名「ベツレヘムの星」と呼ばれ、クリスマスのツリーのトップに飾る大きな一つ星をベツレヘムの星のことも呼ばれるように、ベツレヘムがキリストの聖地であることから、ベツレヘムの星には特別の意味があります。 キリストが誕生した時に、ベツレヘムの上空で一点の輝かしい星が神々しく光を放ちながら、キリスト誕生の土地に流れ落ちました。その地上に散らばった星屑がこのハナニラになったという伝説から、別名「ベツレヘムの星」は由来しています。

ハナニラ/花言葉由来

ハナニラにこのような悲しい花言葉がついたのにはその原種の育った環境に由来すると言われています。ハナニラは非常にタフな雑草種の自生多年草で、道端に植えて、ほおっておいても非常に生命力が強いため、環境に順応して、増殖していきます。 耐え忍んで、卑劣な環境でも生きて行けるエネルギーの象徴の裏返しにこの花言葉は誕生したと推測されています。悲しい別れはキリストが誕生した土地に咲かせた花もいずれキリストとの悲しい別れに直面するという皮肉が込められています。

ハナニラ/誕生花

ハナニラを誕生花に持つ誕生日は3月26日です。

ハナニラ/開花時期

ハナニラの開花時期は、3月~5月。特別な手入れナシでも花壇でよく成長する球根種で、春に藤青色や白、ピンクなどの星型の花を咲かせます。葉っぱを折るとほんのりと韮のようなネギのような臭いがするのが特徴で、葉っぱの形状もニラに酷似。球根も同様に傷がつくと、そこからネギのようなにおいがします。秋に球根を植えて栽培するのが一般的ですが、最近の品種改良により、ポリポットに入った苗でも販売されています。

ハナニラ/その他

ハナニラの仲間に食用のニラがあります。中国料理では高級食材として好まれる食用ニラで、「テンダーポール」や「マルイチポール」がそれにあたります。これらは園芸用の鑑賞品種「アイフェイオン」とは全く品種が異なり、園芸用は食すと下痢を起こす毒性があるので要注意。


悲しい花言葉5/5.ヒガンバナ(赤・黄色)

ヒガンバナ/科名・属名

ヒガンバナ科のヒガンバナ属の多年草。全草が有毒の球根植物です。

ヒガンバナ/和名・英名

和名は彼岸花(ヒガンバナ)。英名をRed spider lily(レッド・スパイダー・リリー) Red magic lily(レッドマジック・リリー) Hurricane lily(ハリケーン・リリー)と言います。別名は彼岸花はかなり多く、代表的なものに、曼殊沙華(まんじゅしゃげ)死人花(しびとばな)地獄花(じごくばな)幽霊花(ゆうれいばな)毒花(どくばな)狐花(きつねばな)雷花(かみなりばな)などがあります。

ヒガンバナ/原産地

ヒガンバナの原産地は、中国です。日本にも北海道から沖縄まで、広く分布していますが、この種はユーラシア大陸の東部から帰化植物として寄生したものです。 日本に入ってきた経緯は稲作用のコメの苗に混入していたという説や、土や田んぼに穴をあけて農耕の弊害になる動物を毒で排除するために持ち込まれたというよ言うような説もあります。畑の周辺や土手に群生して、湿った土地を好むため、山林ではあまり見かけることがありません。

ヒガンバナ/花名由来

ヒガンバナの花の名前の由来はその開花時期からです。お彼岸の3日間だけに開花するところから、彼岸花と名前がつきました。彼岸そのものが「死」の意味で、仏事で良く用いられる花として一般的。毒性の強いヒガンバナを食すと死を招くということでも彼岸花となったようです。 曼殊沙華の呼び名は、法華経などの仏典のなかにその花名があり、経典では「天国の花」として扱われています。 ※「彼岸=仏道に精進して、坊農(ぼんのう)を脱し、涅槃(ねはん)に達した境地」=「死」

ヒガンバナ/花言葉由来

ヒガンバナはその独特の様相に加え、彼岸にしか咲かない特徴も加えて、日本ではたくさんの迷信が伝承されてきました。ヒガンバナの真っ赤な花が燃え上がる炎の様に見えることから「ヒガンバナを家に持って帰ると火事が起こる」や、「ヒガンバナを摘むと死人が出る」など恐ろしい言い伝えが後を絶ちません。 ヒガンバナに悲しい花言葉があるのには、花の咲き方に由来したと言われています。 ヒガンバナは花が最初に咲いて、葉っぱが後から出ます。葉っぱが出た頃には花は枯れてしまいますので、「葉見ず花見ず」と言って、お互いを思い偲ぶ。という解釈をされてきました。もちろん死者を傷み想いを馳せる「追想」のような発想もあり、悲しい花言葉がつけられました。

ヒガンバナ/誕生花

ヒガンバナを誕生花に持つのは、9月20日、9月23日、11月15日です。

ヒガンバナ/開花時期

ヒガンバナの開花時期は9月~11月。最盛期は9月下旬。自生しているヒガンバナは秋のお彼岸の頃に一斉に花を咲かせます。また乾燥状態がしばらく続くと、雨が降った次の日には一斉に花が満開になります。 自生でもまれに白いヒガンバナが咲くことがありますが、近年では品種改良で黄色やピンクも流通するようになりました。黄色のヒガンバナはショウキズイセンという種類で、端午の節句の神様「しょうきさま」にちなんでいます。初心者でも簡単に栽培できることから、この品種も人気が出ています。

ヒガンバナ/その他

赤いヒガンバナは死人や霊障を予感させる不吉な花と言われがちですが、昔から生活になじみのあるこのヒガンバナは、万葉集にも登場します。万葉集に柿本人麻呂が呼んだ歌に次のようなものがあります。 <道の辺の壱師の花のいちしろく人皆知りぬわが恋妻は> これは、道端に咲き誇る「いちしの花」のように、はっきりと世間に知れ渡ってしまったことだ。私が心より愛する妻への気持ちだ。 ここに登場する「いちしの花」はヒガンバナのその美しく情熱的な姿を妻に例えたものであると解釈されています。

まとめ

悲しい花言葉は、どうやらその背景にある伝承から察するに、悲しみのあまり慰めの気持ちを込めた言葉が秘められているようです。悲しみは永遠に続かないから、元気をだして。という励ましともとれる表現に感じられます。悲しい別れや気持ちを辛いと思わなくてもいい、人生には悲しい経験も通過点にしか過ぎません。といった教えであるような気がしますね。