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ユスラウメとは?育て方や収穫時期など美味しく育てるコツをご紹介!

ユスラウメの育て方についてご紹介します。花言葉や育て方、樹木の生長に欠かせない剪定の方法や挿し木などでの増やし方についてもご紹介いたします。収穫後ジャムや果実酒にしてもおいしいユスラウメ、庭植え、鉢植え、どちらの栽培も可能です。
2020年8月27日
printemps117
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ユスラウメを育ててみよう!

ユスラウメという果樹をご存知でしょうか。 ユスラウメは、中国や朝鮮半島、モンゴルなど大陸が原産のバラ科の植物です。樹高は高さ1~3mぐらいで比較的低木ですが、寒さに強く栽培スペースもあまりとらないのが特徴です。実が赤と白の2種類の品種があり、細かい園芸品種のようなものはありませんが、庭木や果樹として広く利用されています。

ユスラウメの生態や特徴について

梅に似ているからその名がついた

■ユスラウメの基本情報 バラ科・サクラ族 原産地:中国、朝鮮半島、モンゴル 開花時期:3月~4月

朝鮮語で花を移植するという意味を持つ「イサラ」。そして花姿が梅に似ていたことから「ユスラウメ」となりました。

ユスラウメの花言葉について

ユスラウメには、「郷愁」や「輝き」という花言葉がつけられています。その理由や背景には、庭や畑などになっていたユスラウメの実を子どもの頃にとって食べたという懐かしい思い出が感じられることから、このようななんとも哀愁漂う花言葉がつけられたようです。また「輝き」は光沢のある美しい実そのものの象徴として付けられました。

ユスラウメの育て方4つのポイント

ここではまずユスラウメの育て方として4つのポイントをおさえておきましょう。育てる前の環境づくりとしても参考にしてみてください。

栽培適地を確保する

■日当たりの確保(日照不足を避ける) 寒さ・暑さともに強いユスラウメ。ユスラウメの育て方ポイントとしては、まず日当たりを確保することです。 日当たりが悪いと実付きが悪くなることがあります。 ■多湿を避ける またユスラウメは湿度に弱いという性質があります。湿度が高いと病害虫の被害に遭いやすいので注意しましょう。 ■乾燥気味に育てる(水のやり過ぎに注意) 多湿に弱いユスラウメは乾燥気味に育てます。 ■肥料の与えすぎにも注意 肥料の与えすぎにも注意が必要です。年に1~2回、化成肥料や堆肥を施す程度で問題ありません。

ユスラウメの苗の購入について

小さな町の花屋さんでの購入は難しいかもしれませんので、大型ホームセンターやインターネットの通販ショップなどで探して購入されるのをおすすめします。通販などですと、送料がかかるかもしれませんが、その分値段が安かったり、お手頃な大きさのものをゲットできるかもしれません。

ユスラウメの苗、庭植えでの育て方


品種の選び方について

ユスラウメの品種には、花や実が白い「白実種」と、ピンク色の花を咲かせ、赤い実をつける「赤実種」の2種類があります。実は白の方が若干大きめですが、赤の方が実の数が多いといわれています。

苗の植え付けについて

ユスラウメの苗は園芸店や通販サイトなどで購入することができます。苗は大体高さ50cmぐらいです。 苗の植え付けは、苗の休眠期である12月~3月頃がおすすめです。 日当たりのよい場所と、水はけのよい土作りに努めましょう。植え付けの際は、まず苗を埋めるための穴を掘り、掘り出した土は、堆肥や腐葉土を混ぜたものと肥料を混ぜたものに分けて後で埋め戻します。 苗を植えたあとは、たっぷり水やりをし、冬の乾燥を防ぐためにも腐葉土やワラなどで株元を覆っておきます。

ユスラウメは鉢植えでの育て方も可能

鉢植えでの育て方

ユスラウメは鉢植えでも育てることができます。 鉢植えの際の植え付け時期も同じぐらいの時期、鉢の大きさは5号~10号ぐらいの大きさで構いません。 市販の培養土でも構いませんが、庭植えでも同様、水はけのよい土を意識して作りましょう。 配合例でいえば、赤玉土(小粒タイプ)6:腐葉土3に川砂を1割程度足して混ぜたものを使うとよいでしょう。 購入した苗は、根をほぐし広げるようにして植え付けます。

鉢植えの際は1年ごとに植え替えしよう

ユスラウメは苗の生長に合わせて植え替えしましょう。特に鉢底から根がはみ出ている場合などは、鉢の中で根詰まりしていることがあるので、根をほぐしてかた一回り大きな鉢に植え替えることをおすすめします。

ユスラウメの苗木の仕立て方について

ユスラウメの苗木は枝葉の伸びをよくするためにも、不要な枝を切り落とすなどして仕立てる必要があります。 苗木の植え付け後、地面から5~60cmの位置で枝を切り落とします。 そして新しく伸びてくる枝の先端を切り詰めて枝の成長を促し樹形を整えていきます。

ユスラウメの水のやり方について

ユスラウメを育てる際の水やりについてですが、地植え(庭植え)の場合は特に必要ありません。根の張りが広く深いので、自然に雨水などを吸収します。鉢植えの場合は、土の表面が乾いていたらたっぷりと水やりをしますが、水のやりすぎは禁物です。

ユスラウメの肥料の与え方と時期について

ユスラウメを育てる際は、肥料はそれほど必要なく年に1回、時期としては休眠期である2月~3月の間に化成肥料や堆肥を施します。 ただ、肥料を与えるときは、窒素分が多くなり過ぎないように。窒素が多いと枝葉がよく茂るようになりますが、実付きが悪くなる傾向にあるので、リン酸やカリなどもバランスよく与えるようにしましょう。鉢植えに関しては、夏が終わった頃にも肥料を施すようにするとよいでしょう。

ユスラウメの花について


ユスラウメの花は、サクラの花が咲き出す時期と同じ頃に咲き出します。花弁が5つあって、梅の花に似ています。 淡い紅色の花が枝いっぱいにびっしりと咲き誇ります。

ユスラウメの実の収穫について

収穫後は早めに食べよう

ユスラウメの実はだいたい6月上旬頃の時期に収穫することができます。この時期になると実につやが出てきますので、それぐらいの頃を見計らって収穫しましょう。 収穫する際の注意点ですが、ユスラウメは皮が薄く果肉自体も柔らかくつぶれやすいので、丁寧にもぎ取りましょう。また収穫後も傷みが早いので、収穫後はジャムなどに加工して保存するか、早めに食べるように心がけましょう。 赤い実で作ったジャムは赤くとても色鮮やかです。ジャムの他には果実酒としてもアレンジできます。

ユスラウメの実から種を取れば種から育てることも。

ユスラウメは、収穫した実から種を取って植えることもできます。実は果肉を水洗いしてきれいにし、苗植えと同じような配合の土に植え付け、10~15cmのビニールポット一つに対し、1個の種を植え付けます。 種を植えた後は、乾燥しないように水やりをし、樹高が30cmぐらいになったら鉢植えや地植えします。

ユスラウメの樹木の剪定について

ユスラウメは生長に合わせて、剪定を行う必要があります。 ここでは、ユスラウメの剪定と苗全体の仕立てについてご紹介します。

樹木を元気に育てるために行う「間引き剪定」

落葉する時期に行う「間引き剪定」。樹木全体で枝が混みあっていたり、葉が重なり合っていたりする部分を整枝するほか、まっすぐに伸びた枝を付け根から切り落とし剪定します。このように枝や葉が混みあっていると日陰になりやすく、樹木全体の日当たりが悪くなることで、生長に影響します。 間引き剪定を行う時期は、開花直前の3月頃に行いましょう。

樹勢を整えるために行う「整枝」

先ほどお伝えした、まっすぐに伸びた枝なども含め、樹形を乱すような枝が見られる場合は、伸びすぎた部分を1/3ほほど切り落とします。その時、枯れた枝があればそれらもすべて切り落とします。

苗木の仕立て方について

実付きが良すぎると、樹の生長が弱まったり、翌年の収穫量が減ったりします。5月頃、実が多くなり過ぎている枝は、適果して実付きを調整する必要があります。

ユスラウメの増やし方、挿し木について

ユスラウメは、挿し木によって苗木を増やすことができます。挿し木は剪定した枝を用いて増やすことも可能です。


「とり木」について

「とり木」とは茎や枝の途中から発根させ、そこを切り取り新しい株を作る方法です。 このとり木には、株元から勢いよく伸びた枝を利用します。株元に土を山盛りに盛っておくと、この枝から発根してきます。これを切り離して新しく植え付けるようにします。 時期は4月頃、切り離すのは秋ごろです。

挿し木について

7月頃に行う挿し木。挿し木は春に伸びた新しい枝を決められた節目で切り落とし、数時間程度水を吸わせたのち、枝の上の方についた葉を2枚程度だけ残した状態で土に挿す方法です。挿し木する土は赤玉土などが適しています。挿し木した枝がぐらつくなど不安定さがないように、できるだけ深く挿しましょう。 十分に水やりをし、明るい日陰の場所においてビニール袋をかぶせるなどして湿度を保ちます。1か月半程度で根が出ますので、新たな鉢に植え替えるなどして育てます。

ユスラウメの栽培で気を付けたい病害虫

ユスラウメには、開花して花が落ちたあとすぐ、実になる部分が異常に大きくなり、奇妙な形になる「奇形果」になってしまうことがあります。これを「ふくらみ病」といって、ユスラウメの他にもスモモや杏などの果樹に発生することがあります。

ふくらみ病の発生について

ふくらみ病が発生する原因は、発芽する際に降水量が多いことが関係しているそうです。雨によって胞子が飛散し、発病しやすいと考えられます。反対に晴天の日が続くと病気の発生は落ち着くそうです。

ふくらみ病が発生したら際の対策は?

ふくらみ病の基本的な対策としては、「冬の間に防除しておく」ということです。 もしこの病気にかかってしまったあとでしたら、手遅れかもしれませんが、病気になった果実を見つけ次第すぐに摘み取り、場所を移して焼却処分します。 摘み取った病気の実をそのまま放置しておくと、病気の果実の表面から胞子が飛び散り、枝についたりすることがあるそうです。枝についたまま放っておくと、越冬後暖かくなってから発病したり、そこからさらに別の樹に伝染してしまうこともあります。

殺虫剤で予防しよう

もしふくらみ病にかかってしまったら、樹の発芽前に「パルノックスフロアブル」という消毒液を500倍に希釈して使います。 またそれ以外の薬品ですと、「石灰硫黄合剤」というものがあります。このふくらみ病以外にも殺虫・殺菌の用途でオールラウンドで使えます。皮膚や衣服につかないように、手袋やマスクをする必要があります。病気で手が付けられない場合は、一度用いてみるとよいでしょう。

ユスラウメは栽培が比較的簡単!

ユスラウメの育て方をざっとご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。ここまでお読みになって、ユスラウメを育ててみようと思われた方は、初めは苗木から植えて育てるのをおすすめします。 鉢植えが可能ということで、マンションなどのベランダにおいて育てることもできます。ふくらみ病という病気が発生することがありますが、それ以外の病害虫の被害は特にありません。 できるだけ日当たりのよい場所で育てることが大切です。栽培に慣れてきたら、剪定や挿し木などもおこなってみてくださいね。