はじめに
やさしくふんわりとドーム型に咲き広がるアズーロコンパクトを知っていますか。 小さなチョウのように舞う咲き方はとても美しく、ガーデニング好きのみなさんに人気の品種です。 また、一つの種類のみの寄せ植えでもボリュームがあり、とても存在感があります。 ここでは、くわしく育て方や原種のロベリアについても一緒に基本情報をご紹介します。
アズーロコンパクトとは
アズーロコンパクトとは、春から夏を越えて秋まで花を咲かせるサントリーが開発した新品種のロベリアです。 鉢植えでも庭植えでも育てられることから人気があります。 お花屋さんやホームセンターで購入の際は“サントリーフラワーズ”のタグが付いていることを確認してみましょう。
科名
科名は、キキョウ科です。 ※ちなみに… 鉢花ではなく、切り花として入荷するキキョウは 季節の花としてお供え花として使われる場合が多いようです。
学名
学名は、lobelia(ロベリア)です。 ロベリア属は、熱帯から温帯に約200種あるといわれています。
花名由来
サントリーが開発したロベリアの品種です。 サントリーフラワーズとして数種類の園芸商品を開発しているようです。 HP内で花名の由来は明記されていません。 おそらく… アズーロ=イタリア語で青色・空色 コンパクト=小さなかたちできめこまかな という意味があるようなので、アズーロコンパクトそのままの花姿からイメージしてつけられた花名なのではないかと思われます。
アズーロコンパクト/品種・原種
アズーロコンパクトの原種は“ロベリア”です。 一般的にロベリアという名前で出回っているのは、“エリヌス”種から改良されたもので一年草のようです。 “バリダ”種から改良されたものは多年草として出回っているとされています。
原産地
原産地は、南アフリカとされています。
分布域
アズーロコンパクトの原種であるロベリアは、原産地が南アフリカですが 日本でも十分育てることが出来る品種ではあるようです。 種から育てる場合は9~10月に種まき、苗の植え付けの場合は4月中がおすすめのようです。
アズーロコンパクト/花言葉・開花時期
花言葉
ここでは、原種のロベリアの花言葉をご紹介します。 ◇白・・・奥ゆかしい ◇青・・・謙譲の美徳
小さな小花にぴったりの花言葉です。 見ているこちらもおだやかな気持ちになれますね。
由来
色によって異なる花言葉もっています。 ボリュームがありつつも上品な花姿がこのような花言葉を生んだのかもしれません。
※サントリーフラワーズのHPではアズーロコンパクトの花言葉は紹介されていないようです。 ここでは原種の“ロベリア”の花言葉をご紹介しました。
開花時期
アズーロコンパクトの開花時期は、3月下旬~8月中旬とされています。 これはあくまでも園芸の開花時期なので、実際の流通時期(お花屋さんやホームセンターに並ぶ時期)は 2~7月中もしくは10~11月中ということが多いようです。
アズーロコンパクト/特徴
優しくふんわり咲き揺れる、とされているアズーロコンパクト。 主な特徴は3つです。 ◇夏越し容易なロベリア ◇チョウのような花がふんわりまとまって咲く ◇人気のやわらかな色合い この3つです。 また、色合いはスカイブルー、ホワイトなど7種類ほどあるようです。 原種のロベリアは濃い紫、青紫など濃淡によってはもっと種類があるでしょう。
アズーロコンパクト/育て方・栽培方法
難易度
とても丈夫な品種のため、初心者向けとされています。 しっかり水やりなど管理していれば、もこもことかわいらしくふえていきます。 その花姿は毎年のガーデニングの時期に初心者の方から上級者の方までを魅了します。
時期
◎出回り時期・・・春夏のお花です。4月~8月下旬ころまででしょう。 ◎開花時期・・・5月上旬~9月下旬ころでしょう。(地域によっても異なります)
植え付け
コンテナやプランターで植え付けをする場合は、気温の落ち着いている時間帯がおすすめです。 陽の上がりきる前の朝方~午前中のうちにすませましょう。 お庭に地植えされる場合も同様です。 また、なるべく直射日光を避けて植えつけましょう。(花や葉が焼けてしまう可能性があります)
種まき
種まきの時期は、9月中旬~10月中旬とされています。 種を購入の際は、担当のスタッフの方にもくわしくお話を聞いてみましょう。
水やり
乾燥にも多湿にも弱いので、水やりには注意します。 土が乾いていることを確認して2~3日をめどに全体にしっかりかけましょう。 全体にバランス良く水のかけられるシャワー型のジョウロがおすすめです。
肥料
ほとんど必要ありませんが、水やりだけでなかなか花が咲かない場合は 水のかわりに少し液肥を土にかけてみましょう。 お花にとっての、主食のごはんは“お水”、おかずは“肥料”です。 あげすぎには注意しましょう。
剪定
黄色くなった葉や、しおれた小花はすぐに摘み取りましょう。 ハサミを使っても良いですが、手でちぎる程度の力でも簡単に摘み取れます。 植物に負担がかからないよう、力をいれすぎないよう気を付けましょう。
増やし方
非耐寒性の一年草です。 寒さに弱いので、春に植え付け、秋までに育てていきます。 プランターの場合はしっかり適した場所に置くことで4~6月に開花し、少しずつ増えていきます。
場所
直射日光を避けた日当たりの良い場所で管理します。 また風通しの良さも大切です。 室内に置く場合は締め切った部屋に置くことはやめましょう。
挿し木
一年草扱いの品種のため、挿し木等で翌年に向けて咲かせていくことは難しいとされています。
植え替え
小さなポット苗で購入した場合は、購入後すぐにひとまわり大きな鉢に植え替えましょう。 早めに植え替えを行うことで、新しい根がはりやすくなり、増やしやすくなります。 秋ごろに草丈が10~20センチになり、見栄えが気になった場合は、ほかの植物と一緒に寄せ植えて大きな鉢に植え替えましょう。
寄せ植え
出回り始めた時期は、アズーロコンパクトのみの1色で3~5苗をまとめて寄せ植えたり、 2~3色をまぜて、濃淡をつけて寄せ植えてみましょう。 一番開花の多い時期になると1苗で植えるよりもかなりのボリュームが出ます。 もちろんアズーロコンパクト以外の他の種類のもと寄せ植えても良いですが、 同じようにふわふわとした花よりも、大きく咲く花のものや、グリーンがメインの観葉植物系のものの方が アズーロコンパクトの存在を引き立ててくれます。
アズーロコンパクト/その他おすすめ情報
一般的にはアズーロコンパクトも原種のロベリアも一年草で、冬越えできません。 別種の“リチャードソニー”は宿根草で冬越えもできるそうです。(地域によって難しい場合もあります)
また、鉢ものや苗ものとして出回ることが一般的ですが 切り花としても近年注目されています。 草丈の伸びたものは、切り花として摘み取ってまとめると、花束やフラワーアレンジメントにも使えそうです。
※サントリーフラワーズ サントリーが開発した園芸品種は、アズーロコンパクトの他にサフィニアシリーズやミリオンベルなど 数種類あるようです。 お店に取り扱う品種や出回る時期も違うようなので、お探しの際は最寄りの園芸店などに確認してみましょう。
まとめ
いかがでしたか? アズーロコンパクトの小花の魅力がたくさんの方に伝わればと思います。 原種のロベリアは“瑠璃蝶草”という別名もあるそうで、 小さな小花は蝶々のようにかわいらしく、ガーデニング好きの方たちの心をつかみ続けています。 お花屋さんやホームセンターで見かけた際は、ぜひ手にとって見てみてください。