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切り花でも人気のアリウムを栽培しよう!正しい育て方とコツをご紹介!

長い茎の先に大きなボールのような丸い花が咲く姿がユニークで、とても目をひくアリウム。ご自宅でも育ててみたいと思いませんか。切り花としても人気で、アレンジメントにもよく使われています。今回は上手なアリウムの育て方とコツをご紹介します。
2020年8月27日
chika44
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目次

アリウムとはどんな花?

真ん丸のボールのような花がかわいいネギ科の植物

アリウムとは、ヨーロッパやアジア、北アメリカなどが原産の、ネギ科ネギ(アリウム)属の植物で、玉ねぎやネギ、ニンニクやニラなどと同じアリウム属の仲間になります。和名では、「ハナネギ」と呼ばれます。 ネギボウズによく似た丸いボール状の集まり(花序といいます)は、小さな花が集まってできたものです。品種によって、ボールの直径が大きなものや小さなもの、また花色が紫やピンク、青や黄色、白いものなど様々な種類があります。

代表的な品種はアリウム・ギガンチウム(ギガンチューム)

アリウムは、北半球に300から400種類もの品種が存在するといわれていますが、観賞用として昔から人気がある品種は、アリウム・ギガンチウム(ギガンチューム)です。1mを超える長い茎の上にひとつだけ、紫色の15cmほどもある丸いボールのような花のかたまりがついている様子はユニークな存在感があり、とても目を引きます。 庭に群生させて咲かせても見事ですし、切花としてアレンジメントの中心に使ったり、寄せ植えにしても個性的に仕上げることができると人気です。

アリウム・ユニフォリウムも人気

丈40cmほどの茎の上に、ピンク色の5cmほどの花序(花のかたまり)をつけるアリウムです。風に揺れる可憐な姿が可愛らしく、草丈が高くなりすぎないので、花壇で育てやすいのが人気の秘密です。こちらは、小球の球根から育てます。

アリウム・丹頂

くねくねと曲がった細い茎がとても特徴的で、生け花や寄せ植えの素材として人気が高いのが、「アリウム・丹頂」です。小型の球根から育つ、草丈50~60cmほどの品種です。小さめの紫色の花序が咲き、つぼみがゆっくりと色づいていくのが素敵です。開花期が長いのも人気の理由です。

アリウムの育て方


球根の植え付け方法と時期

アリウムは、球根を栽培する植物です。球根を植え付ける時期は、9月~11月頃までが最適となります。あまり寒くなってから植えつけると、春になっても小さな花しか咲かないことがあります。 地植えの場合は、球根2つ分くらいの深さに植え付けます。ギガンチウムなどの草丈1mほどになる大球性種の場合は、横に葉が大きく広がるので、20~30cm程度の広さを空けて植え付けます。草丈20~30cmほどになるユニフォリウムなどの小球性種の場合は、6~8cmほどの間隔で植え付けます。 鉢植えの場合は、大球性種の場合は30cmほどの鉢に1球、小球性種の場合は18cmほどの鉢に3球程度を目安に植え付けます。

最適な用土

アリウムは酸性土壌を嫌います。できれば植え付ける2週間ほど前に土に苦土石灰を混ぜ込んでよく耕して、酸性を中和しておきましょう。また水はけのよい土地を好むため、水はけが悪い場合は腐葉土や堆肥を多めにすきこんでおくとよいでしょう。鉢植えの場合は、市販の球根用培養土を使うといいでしょう。

肥料

ギガンチウムなどの大球性種は多めの肥料を必要とするので、元肥として多めに緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。また生育が活発化する3月下旬頃に、追肥の緩効性化成肥料を置き肥しましょう。

日常の管理方法

水やり

アリウムは他の球根植物に比べ根が多く水分をたくさん吸収するため、極端な乾燥を嫌います。大型種のギガンチウムはとくにたくさんの水分を必要とします。水分が不足すると、茎がまっすぐ伸びなかったり葉が枯れてしまったりするため、水やりには注意しましょう。 地植えでも鉢植えでも、土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。とくに冬場の乾燥する時期、晴天が続いたときなどは土が乾いてしまうため、水切れに注意しましょう。また、3月からの成長期も、用土が乾かないように注意します。

日当り・置き場所

できるだけ日当りのいい場所で育てます。鉢植えの場合は、花が咲くまでは日当りのよい場所で育てますが、開花後は、あまり強すぎる日光にあてると花色が悪くなるため、置き場所に気をつけます。 また、北半球原産のアリウムは耐寒性は非常に強いので、冬場も防寒は必要ありません。

アリウムの開花時期


春に開花する

秋に球根を植え付けたアリウムは、4月中旬から6月にかけて花を咲かせます。花期になると、葉の間からまっすぐ花茎が伸び、その上に小さな花の集まりである花序をつけます。一つ一つの花が咲くと、見事な丸いボールのようになり、庭や植木鉢を彩ってくれます。

開花後の管理

花が咲いたあとも、土が乾かないように水やりに注意します。葉が枯れてしまうと球根の肥大が悪くなってしまいます。また、花が終わった頃にタネが結実してしまうとそちらに栄養を取られてしまうので、花色が悪くなってきたら、花がらを取るようにします。 花が枯れたら、花茎の根元から切り取りましょう。緑色の葉は光合成をし、球根に栄養を届けるのに必要なので、自然に枯れるまでは付けておきましょう。

アリウム栽培の注意点とは?

害虫

アリウムにつきやすい害虫には、アブラムシがいます。春先になるとアブラムシが発生しやすくなるので、見つけ次第殺虫剤などで除去します。アブラムシは繁殖力が高く、茎などから栄養を吸い取ってしまうので、早めの対処が必要です。

かかりやすい病気

日当りがよく水はけのよい用土に植え付けていれば、あまり病気にかかることはありませんが、上述のアブラムシがウィルス病を運んできてしまうこともあります。また、ハサミを使ったときに他の植物のウィルスを媒介してしまうこともあるので、刃先をライターの火であぶるなどし、消毒してから使うといいでしょう。

球根の管理

ギガンチウムなどの大球球根は高温多湿の状態では腐りやすいので、葉が枯れてきたら、球根を堀り上げます。根を切らないようにていねいに堀り上げたら、地上部はすべて切り落とし、土をきれいにはらいます。その後ネットや紙袋などに入れ、風通しのよい日陰で管理しておきます。9月になったらまた土に植え付けます。 小球性のものは2年くらいそのまま育てても大丈夫です。葉が枯れないように水やりを忘れないように育てるとまた翌年花が咲きます。


ふやし方

アリウムは、分球かタネ蒔きでふやせます。小球性は、葉が枯れた後の6~7月頃、親球の周りにできた子球を外して分球し植え付けます。また、ギガンチウムなどの大球性は分球しにくいので、花の後に結実したタネをとって蒔くことで増やします。ただし、タネを植え付けてから花が咲く大きさに育つまで5年ほどかかるため、球根を買って育てるほうが簡単です。

アリウムの楽しみ方

切り花にして飾る

ポンポンのような可愛らしいアリウム。切り花としても人気で、初夏になるとお花屋さんの店頭にも並びます。お部屋に飾れば、華やかで心がうきうきとしそうです。水揚げもよい植物なので、ぜひ、花瓶に飾ってみてください。 注意する点は、毎日水を替えるか、切り花用の延命剤を入れること。また、水をあまり深く入れすぎると、茎が腐りやすくなるので、浅めに入れることです。ただし、花が大きく重さがあるので、軽い花瓶に挿してしまうと、ひっくり返ってしまうかもしれませんので、安定感のある花瓶に挿すようにしましょう。

寄せ植え

アリウムの丸い花や長い茎はユニークで、寄せ植えを引き立てる役目も果たします。ギガンチウムの大きな花は、寄せ植えのフォーカルポイントになります。また、丹頂のくねくねと曲がった茎は、寄せ植えに動きをもたらしてくれます。ぜひ、季節の花々とともに、個性的な寄せ植えを作ってみてください。

まとめ

球根植物は育て方が難しいかな、と育てるのを躊躇していた方も、アリウムの育て方は比較的かんたんです。自宅でこんなにユニークで可愛らしい丸い花が咲いていたら、きっと道行く人も足を止めてみてくれるはず。アリウム栽培にぜひ挑戦してみませんか。