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アスプレニウムの育て方!室内向き?人気観葉植物の特徴とその育て方をご紹介

人気の観葉植物・アスプレニウムを紹介します。室内で育てる方法や特徴、あまり知られていないとっておきの情報を掲載しました。 初めて育てる方や、一度枯らした経験がある方でも問題ありません。 アスプレニウムの生態を知って、あなたの部屋に緑を加えましょう。
2020年8月27日
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目次

アスプレニウムとは

アスプレニウムは人気のある観葉植物ですが、どのような性質を持った植物なのでしょうか。

アスプレニウム/科名

アスプレニウムはチャセンシダ科チャセンシダ属に分類される植物です。 このシダ植物は、維管束(水分や栄養を送る器官)を持ち、胞子を飛ばして主に、無性生殖で殖える種類です。

アスプレニウム/学名

学名は「Asplenium」です。 英名は「Bird's Nest Fern(鳥の巣のようなシダ植物)」と、いいます。 一般では、シマオオタニワタリ、オオタニワタリ、アビス、ニダス、ニドゥスなどの名前でも呼ばれています。

アスプレニウム/花名由来

名前はアスプレニウムが持つ薬の効果からつけられました。 アスプレニウム「Asplenium」は、ラテン語の「a」=否定と、「splen」=ひ臓を合わせた言葉です。 働きの悪いひ臓の機能を元に戻す効果がアスプレニウムにはあったとされています。 また、別名の「Avis(アビス)」はラテン語で鳥を意味し、「Nidus(ニダス)」は巣のことを指しています。 英名の「鳥の巣のようなシダ植物」と、同じ意味を表しています。 日本では谷、断崖に自生し、隣の谷へ胞子を飛ばして生長することから、「シマオオタニワタリ(大谷渡り)」、「オオタニワタリ(谷渡り)」、「タニワタリ(渡り)」と呼ばれています。

アスプレニウム/品種・原種

日本をはじめ、世界で見られる植物のようですが、どこで生まれて、いくつの種類が存在しているのでしょうか。 アスプレニウムの品種・原種を紹介します。

アスプレニウム/原産地

原産地はアジア・太平洋諸島です。 アスプレニウムは、赤道に近く、一年を通して温暖な気候が続く場所で誕生しました。

アスプレニウム/分布地

熱帯から寒帯まで、幅広く分布しています。 アジア圏の沖縄や小笠原諸島、台湾、東南アジア、太平洋諸島ではオーストラリア、ニュージーランドなど地域に自生し、アフリカにも分布をしています。

アスプレニウム/花言葉

観葉植物にも花言葉があります。 熱帯の植物・アスプレニウムには育つ環境から、花言葉がつけられています。

アスプレニウム/花言葉・由来


アスプレニウムの花言葉は、「あなたは私の喜び」「真実の慰(なぐさ)み」「雄々しい」の3つです。 断崖や谷などの険しい山に生えているため、その姿が「雄々しく」、 アスプレニウムを見つけたときの喜びから「あなたは私の喜び」、見つけたときに歩き疲れた心情を晴らすことから「真実の慰(なぐさ)み」とつけられました。 ちなみに、アスプレニウムは「あなたは私の喜び」の花言葉にちなんで、贈り物にも使われます。

アスプレニウム/特徴

アスプレニウムはジャングル・熱帯雨林などの湿度と気温の高い場所で誕生しました。 約700種があり、日本には30種が知らています。 暑さに強い植物ですが、木・葉の陰に隠れた環境を好みます。 そのため、長い時間に日にあたる環境を苦手とします。

アスプレニウムの葉のつき方

花は咲きませんが、鮮やかな葉は一年中観察することができます。 単葉(1枚の葉で構成される葉のこと)で、外へ広がるように葉を伸ばし、複葉(1枚の葉が複数に分かれたもの)がつく種類もあります。 葉の質感と形状は独特で、革のように硬い「革質(かくしつ)」を持っていたり、先が尖って平べったい「線状披針形」であったり、光沢のあるもの、大きく波を打つように曲がる種類などがあります。

品種による違い

種類の違いは、葉の裏にくっつく胞子のうで区別されています。 品種によって、胞子のうが付着する幅・長さが異なるためです。 アスプレニウムは、土に根を張って成長する植物です。 その茎には塊状(根っこのような見た目の丸い茎)、塊茎(土のなかで真横に伸びる茎)、ほふく(土のうえを這って伸びる茎)があります。

管理のしやすさ

アスプレニウムは温度・湿度、日光、水やりに気をつけて管理をすれば育てやすい観葉植物です。 一年を通して観賞ができ、室内で冬を越せます。 アスプレニウムは、「部屋の印象を変えたい」、「部屋が殺風景」、「初めてで育てられるか心配」などの悩みを、解決してくれる植物です。

アスプレニウム/育て方・栽培方法

アスプレニウム/難易度

難易度は「やさしい」部類に入ります。 室内で育てる場合のポイントは、害虫の発生を抑えることです。 害虫が現れにくい環境を作っておくと、水やり・日光浴・肥料などは熱帯の植物を育てる場合とあまり変わりがありません。

アスプレニウムの水やり

春から秋にかけては、土の表面が乾いたら、水やりを行いましょう。 冬は乾いた状態を2、3日続けてから、水を与えます。気温が低く、植物は生長を止めています。 そのため、たくさんの水分を必要としません。 与えすぎると根腐れを起こす危険があるので、冬の水やりは「頻度と量」を調整しましょう。 葉には一年を通して水を与えます。霧吹きでこまめに水をかけてあげましょう。

アスプレニウムに与える肥料

肥料は生長する春から秋にかけて与えます。 緩効性(ゆっくりと養分が行き渡る性質)の化学肥料は、月に2、3回の頻度で撒いてください。 液体肥料を使う場合は10日に1回の間隔で与えましょう。


置き場所

直射日光を避けた場所に置きましょう。 日が強くあたると、葉焼けを起こします。 【5月~10月】 室内は明るい日陰(遮光カーテンの傍など)や、数時間だけ日があたる場所に置きます。 屋外に置く場合も、直射日光を避けた明るい日陰を選びましょう。 【11月~4月】 室内の明るい日陰に置いてください。 冬は日射しが柔らかいため、夏よりも日にあてる時間を少しだけ延ばしましょう。 ただし、葉の日焼け(茶色に変色)を確認できたら、日にあてる時間を短くしてください。

手入れ

アスプレニウムは一年中、緑の葉をつける常緑という種類に属しています。 秋になっても、葉が枯れても、地面・土のうえには葉を落としません。 そのため、枯れた葉を見つけたときは、葉の付け根から切ってあげましょう。

アスプレニウムの植え替え

植え替えは2年に一度、5月~9月の間に行います。 鉢はひと回り大きなサイズに変えてください。 長く伸びた根やこれから伸びる根に、十分なスペースを与えるためです。 アスプレニウムは根に塊を作ります。植え替えるときは、塊を崩さないよう気をつけて作業をしてください。 根詰まりが起きている場合は、根を傷つけないようにほぐします。 長い根や茶色、黒いものは生長を妨げるため、切り落としてください。

用土(鉢植え)

植え替える鉢には、 赤玉土:腐葉土=7:3の割合で土を作りましょう。 市販されている培養土もこの割合で配合されてます。 マンションのベランダなどで育てる場合は、市販の培養土を使うと便利です。 土を混ぜる手間がなく、必要な土の量だけ、購入することができます。

アスプレニウムの増やし方・株分け

アスプレニウムは、品種よって、子株を作ります(ケンゾイ、マザー・ファーンなど)。 子株は、葉柄から芽を出しています。摘み取って株分けを行いましょう。 では、株分けはどのように行うのでしょうか。 株分けの手順は次の通りです。 【手順】 1.子株を外して、パーミキュライト・パーライト(火山岩を高温で熱し、膨らませた粒   状の石)ミズゴケを混ぜた鉢に植えつけます。 2.鉢全体を、ビニール袋で覆ってください。 3.それから日の入る明るい日陰で、2~3カ月間育てます。 4.根が出て、しっかりとした葉(本葉)つけたら、用土へ植え替えて完了です。

温度・湿度の管理

植物は気温が15℃を下回ると活動を抑えます。 そのため、5月~10月の間は、気温が15℃を下回る日を目安に、植物を室内へ入れましょう。 冬の間は室温を5℃以上に保ってください。 この温度を下回ると寒さで枯れてしまったり、根腐れを起こしてしまったり、と冬を越すことができません。夏の時期と冬の時期、それぞれの温度に気をつけて管理を行ってください。 葉が縮んだり、いびつな形になっていたりすると、植物が乾燥しています。 霧吹きで葉に水分を与えましょう。

剪定

茶色い葉が現れたら、葉の根元から切ってください。 アスプレニウムは秋になっても、葉を落としません。 根詰まりを起こしている場合は、下葉が茶色に変色します。 日焼けの場合は、葉の一部分だけが変色します。 色が変わる場所によって、植物の状態を見極めましょう。

害虫対策

アスプレニウムにはナメクジ、カイガラムシが葉に寄ってきます。 【ナメクジ対策】 ナメクジは葉の裏に潜んでいます。葉に穴が開いている場合は、ナメクジの存在を疑いましょう。 誘引殺虫剤、ビールなどでおびき寄せてから、駆除をしてください。 【カイガラムシ対策】 カイガラムシも葉の裏に張り付いています。白くへばりついているものが、カイガラムシです。 葉から取り除くには、歯ブラシで擦り落としてください。 幼虫のときに見つけた場合は、殺虫剤が有効です。大きくなったカイガラムシは殻が硬く、効き目がありませんので注意してください。

アスプレニウム/おすすめ情報


アスプレニウムを育てるときは、次の2つの情報を知っておくと「育てる楽しみ」、「観賞する楽しみ」が増えます。

1.胞子を使って数を増やす

アスプレニウムは鉢に株分けされた苗から育てますが、胞子を使っても育てることができます。 葉の裏についた胞子からでも、アスプレニウムは芽をつけるのです。 【手順】 1.葉の裏側にこびりつく茶色の胞子を、刷毛・ブラシで軽く擦ります。  2.次に擦り落とした胞子を紙・新聞紙などに集めます。 3.鉢に苗床を用意します。鉢の底に赤玉土を敷き、そのうえにピートモス・バーミキュライト・軽石・ミズゴケを混ぜたものを被せて、鉢に詰めてください。 4.集めた胞子を苗床に撒きます。胞子が飛び散らないよう、すぐに霧吹きで水をかけてください。 5.鉢全体をビニール袋で包み、密封をしてください。 6.明るく風通しのよい場所に置くと、2週間ほどで芽を出します。 7.芽を出したら、水と液体肥料(薄めたもの)与えてください。水は鉢の底からあふれ出るまで与えましょう(土のなかの古いガスを水の重さで外へ押し出すため)。 8.葉が強く、しっかりと生長したら、ビニールを外して、親株のアスプレニウムと一緒に室内や屋外へ置いてくださ。

ここには注意してください

ビニールを被せたとき、カビが生えてしまうことがあります。 カビが生えてしまった場合は、ビニールから出して、風にあてましょう。 湿度は腰水(鉢の受け皿に水を貯める方法)をして調整すると、 環境が改善されてカビが消えます。

2.人気のアスプレニウム ①アビス(シマオオタニワタリ)

シマオオタニワタリの一種で、葉の表面に光沢があります。 根元に近い部分だけ幅が狭く、葉の真ん中から先端にかけては幅の広い葉をつけています。 葉は生長しても、30cm~40cmほどの長さです。 そのため、狭い室内でも場所を取ってしまう心配がありません。

人気のアスプレニウム ②エメラルドウェーブ(タニワタリ) 

鮮やかな緑色をしています。海藻のワカメに似て、葉は波を打つようにウェーブがかかっています。 色と不思議な形は、部屋の雰囲気を明るくしてくれるため、 殺風景な部屋にアクセントを加えたい方は、この種類がおすすめです。

人気のアスプレニウム ③ケンゾイ(オニヒノキシダ)

葉の先を伸ばして子株をつける、珍しい種類です。 不規則に目を伸ばした姿は、軽やかで部屋の空気を軽くしてくれます。 また、照明の光にあてると壁に映るシルエットを楽しめるため、インテリアにも使えるおしゃれな観葉植物です。

まとめ

アスプレニウムは、特徴のある葉を放射状に広げたシダ植物です。一年を通して楽しめて、室内でも管理することができます。 明るい日陰や日中に日をあてていれば、枯らさずに育てられます。 愛嬌があったり、インテリアの代わりにもなったりします。 育てやすく、初心者の方でも扱いやすい観葉植物です。 アスプレニウムを育てて、部屋の印象を変えてみてはいかがでしょう。