アイリスオーヤマ 培養土 花・野菜の培養土 ゴールデン粒状培養土 配合 25L
あかぎ園芸 ピートモス 5L
アジサイはどのような花?
アジサイの植え替えを行う前に、アジサイの生態を抑えておきましょう。 植え替えに必要な知識が得られます。 アジサイを育てるための環境を学んでください。
アジサイの特徴
アジサイは、秋になると葉を落とし、翌年につぼみをつける多年草です。 夏の初めに、花を咲かせます球状に集まって。 落葉低木で、地面の低いところから枝が分かれます。 生命力が強く、きゅじょうに集まって育ちます。 青・紫・赤・ピンク・緑など色鮮やかな花の色が特徴で、家庭の庭や専用の庭園などもあり、古くから親しまれている花です。
アジサイの花弁は「がく」
アジサイはガクアジサイという品種を改良して作られました。アジサイの鮮やか色はがく(花の外側にある部分、多くの植物では緑色)が大きくなって、広がったものです。
アジサイは変化の少ない両性花
アジサイは1つの花に雄しべと雌しべを持っています。受粉をするときは、自らの花粉を使うため、形・色などの性質がそのまま受け継がれます。
アジサイは挿し木から育てる
アジサイは生命力が強く、地面に近いところから枝を分ける植物です。たくさんの枝を伸ばすため、枝を切り落としても弱る心配がありません。そのため、アジサイを育てる場合は挿し木による栽培が一般的です。 また、挿し木で育てると、親と同じ性質を受け継ぐことができます。種から育てた場合は、成長するまでには3年ほどの、長い時間がかかります。挿し木は1カ月ほどで根を出します。そのため、アジサイの栽培では種や苗から育てるよりも、短期間で花の成長が楽しめる挿し木が好まれます
アジサイの成長サイクル
アジサイは、2月~3月の時期から新芽を伸ばし始め、5月~7月までに花を咲かせます。 8月から次の年に花を咲かせる芽が表れて、11月ごろに花が落ち、枯れます。11月から先の時期は、成長を止めて休眠に入り、翌年の2月から活動を始めます。
アジサイの花色と形
青・紫・赤・ピンク・緑の鮮やかな色が特徴です。 薄い色、濃い色など、花によって色の濃さはさまざまです。 大きな玉のように丸い形をしています。アジサイはたくさんの枝から花を咲かせるため、密集した姿で見かけますが、雄しべと雌しべのある両性花が花の中に隠れています。 目に映るほとんどの花は、装飾花(花びらのようながく)です。 アジサイのうつくしい色と形は、「がく」がつくっています。
花の植え替えに必要な基本の知識
アジサイを植え替える前に、花の植え替えについて学んでおきましょう。
花の植え替えを行う意味
鉢植え・プランターで育てていると根腐れや根詰まりを起こしたり、通気・水はけが悪くなったり、土の養分が足りなくなったりします。そのため、別の場所へ移し替えて、花が枯れてしまう事態を避けているのです。
植え替えには培養土を使う
アイリスオーヤマ 培養土 花・野菜の培養土 ゴールデン粒状培養土 配合 25L
【培養土】 土や腐葉土、軽石など草花を育てるために必要な材料を混ぜ合わせた土のことです。 赤玉土:腐葉土=6:4の割合で土を配合しています。 培養土は水はけがよくて蒸れにくいことと、微生物の働きによって土が肥えるため、多くの草花の栽培で使われています。
花の植え替え作業と手順
苗を鉢から取り出して、根を丁寧にほぐします。白い根は若く新しいもの、茶色は元気がなく古いもので、黒ずんでいるものは腐っています。新しい根を残して、あとは切り落としてください。長い根も切っておきましょう。 根を切った分だけ、葉も切り落としておきます。葉からは水分が蒸散します。短い根では多くの水分を吸収することができません。水分を維持するためには、葉っぱも短くする必要があります。 あとは土を新しく入れ換えて、苗を植えたら作業は完了です。
苗はひと回り大きな鉢へ移し替える
植え替える鉢は一回り大きな鉢を選びます。根詰まりを起こさないように、大きい鉢へ移し替えます。 また、植え替えは根の成長に合わせて行います。そのため、鉢は適度な大きさを必要とします。 大きな鉢では根の成長よりも、水はけが先に悪くなります。水やりを続けると土が細かくなり、水を通す隙間が減ってしまうためです。 土を替え、さらに根詰まりを起こしたときに替えを行うと、二度も手間がかかってしまいます。 花を移し替えるときは手入れと花の成長を考えて、ひと回り大きな鉢に替えるのが理想です。
アジサイを植え替えるときのコツ
アジサイの植え替えで気をつけるポイントをまとめました。来年も、きれいな花をつけてもらうには、次の点に気をつけて植え替えを行ってください。
アジサイを鉢植えに植え替える方法
ほかの花と同じく、ひと回り大きな鉢へ移し替えます。 アジサイは地上部(花・葉っぱ・茎など)が大きく育ちます。小さい鉢では根が小さいため、大きな地上部に見合った水分を吸収できません。 鉢植えを移し替えるときはひと回り大きなサイズを選びましょう。
アジサイを地植えする方法
1.地面に穴を開けます。穴の大きさは根よりもひと回り広く取りましょう。 2.根の間に隙間ができないように、堀った土を詰めます。このときに腐葉土を混ぜるとアジサイの成長に必要な養分を補えます。 3.土を3分の2ほどまで被せます。一度水をたっぷりかけて土が吸収しきったら、根元まで土を被せましょう。 地植えはこれで完了です。
アジサイを植え替える時期
植え替えは花が咲ききった8月の終わり~10月の初めまでに行いましょう。 花が咲いている時期、アジサイの栄養は花に集中します。この時期に植え替えを行うと、根の成長にまで栄養が配られません。そのため、花が咲ききったころを見計らって、植え替えを行いましょう。 また、地植えのアジサイを植え替える場合は、11月~2月の休眠期を選びましょう。根付きがよく、アジサイへの負担が少なくて済みます。
アジサイを植え替える場所
・日中に日があたる場所 ・北風があたらない場所 この2つを守ってアジサイを、植え替える先に移します。 アジサイは日の光を好む植物ですが、日にあたり過ぎると日焼けを起こします(葉が黄色く変わる)。植え替える場所は日中に日があたり、西日を遮る場所を選びましょう。 また、アジサイは冬の冷たい風に長く晒されると枯れてしまいます。アジサイは北風を遮る場所へ移し替えてください。地植えでは一度植えると、次の植え替えまで時期を待たなくてはなりません。 植え替えは場所を選んで行いましょう。
アジサイの植え替えに必要な土
アジサイは水はけのよい、弱酸性の土壌を好みます。 ただし、植える環境によってふさわしい土の種類や割合は違います。
鉢植えの場合
赤玉土:ピートモス(腐葉土)=6:4 がふさわしい土の割合です。 赤玉土は崩れにくく、水分と養分を留める土です。適度な固まりで存在するため、水はけがよく、通気性も優れてします。 ピートモスは強い酸度が特徴の腐葉土で、湿地に生息するミズゴケが泥炭化したものです。 水と養分を蓄える性質があるため、水はけをよくしたい場合は、鉢の底に軽石を敷いておきましょう。これで水はけがよくなります。
あかぎ園芸 ピートモス 5L
庭植えの場合
赤玉土:庭土:ピートモス=4:3:3 の割合で土を作ります。 土が酸性に強く傾くときは、ピートモスの割合を減らして、土の量を調整してください。
アジサイの植え替えと花色の関係
アジサイの花色は土のpH値(水素イオンの濃度指数)によって決まります。混ぜる土の種類を変えると、好きな花色のアジサイを育てることができます。
紫と青の色を出す方法
土のpH値を酸性に傾けると、紫や青の花を咲かせます。土の中に溶けだしたアルミニウムイオンが、根から吸収されることで、花の色が青に変わる仕組みです。 紫と青の花を咲かせる土は、鹿沼土:ピートモス=6:4の割合で配合しましょう。ピートモスから少しの量を腐葉土に変えると、酸性が弱まるため、青色が出やすくなります。 【鹿沼土(かぬまつち)】 栃木県の鹿沼地方で取れる酸性の土で、通気性がよく、養分を土に溜める保肥性に優れています。
赤とピンク色を出す方法
土の中がアルカリ性に傾くと、赤とピンク色の花が咲きます。 赤とピンク色のアジサイは、 赤玉土:腐葉土:バーミキュライト=5:4:1 の割合で土を配合しましょう。 バーミキュライトは、蛭石(ひるいし)を焼いて作られます。通気と水はけがよく、無菌で、保水と保肥にも優れています。
与える肥料によって花の色が変わる
青と紫色には肥料に含まれるカリの割合を増やし、追肥には硝酸アルミニウムを与えましょう。 赤とピンク色には、窒素とリン酸を多く含む肥料を使うと思った花の色が見られます。
色に合わせて市販の培養土を使う
売られている培養土の中には、アジサイの色に合わせて配合された物があります。 土の配合に自信がない方、手早く土を手に入れて植え替えをしたいときなどに利用してみましょう。 また、一度土の配合で思うような花の色が出なかった場合にも市販の培養土を使ってみてください。
まとめ
アジサイは植え替えた環境によって、アジサイの成長を促す条件は違います。好きな色のアジサイを育てるには、植え替えを行う前に育てる環境を知っておくことが必要です。