アガスターシェとは
アガスターシェはまだ日本ではあまり馴染みのないハーブの一種です。市場には一年草はあまり出回っていないので購入できるのは多年草タイプがほとんどです。暑さにも寒さにも強く比較的育てやすい植物だといわれています。
アガスターシェ/科名
アガスターシェはシソ科の植物でバジルやミント、セージといった数多くあるハーブの仲間でもあります。またシソ科の植物には抗菌性があるものが多く、シソ科/カワミドリ属と明記されていることがほとんどです。
アガスターシェ/学名
アガスターシェは学名「Agastache」といい、ギリシャ語の(非常に)という意味を持つ「aga」と(穂)の意味を持つ「stachys」を組み合わせて出来たのが語源だといわれています。
アガスターシェ/花名由来
アガスターシェとは学名でたくさんの種類がありますがその全てをまとめてアガスターシェといいます。アニスヒソップとも呼ばれアメリカの先住民族に親しまれてきた過去があるので、ノースアメリカンミントとも呼ばれています。
アガスターシェ/品種・原種
よく見るアガスターシェはブラックアダーと呼ばれる品種です。丈夫で育てやすく初めて栽培すならこの品種がおすすめです。
カワミドリと呼ばれる日本自生の品種もあります。葉色が黄緑色になり花は紫で育て方は変わりませんがこちらは湿った場所を好む品種です。
タンゴというアガスターシェでは珍しいオレンジ色の品種です。トランペットの形をした花を沢山咲かせ見た目にも可愛らしいです。
こちらはボレロという赤紫色の花を咲かせます。赤い色が綺麗で花壇に植えると見栄えがよくなるのでおすすめです。
アガスターシェ/原産地
アガスターシェは品種によって原産地が変わり、一般的なアニスヒソップと呼ばれている品種の原産地はカナダ~北アメリカです。カワミドリという日本自生もありますが、アリゾナサンというオランダ原産の種も存在します。
アガスターシェ/分布域
アガスターシェであるアニスヒソップはカナダ南部からアメリカの北部に主に分布しています。カワミドリ属は北アメリカだけでなく東アジアにも数十種類が存在していること考えられています。
アガスターシェ/花言葉・開花時期
アガスターシェは品種によって花言葉も変わり全く違う意味をもっていたりします。花を贈る前に知っておくことも大事ですね。
アガスターシェ/花言葉由来
アガスターシェの花言葉は「澄んだ心」です。見た目の清楚さと相まってとても素敵な意味が込められていますね。アニスヒソップだと意味が変わり「思いやり」という、こちらも大切な方に贈るのにピッタリな言葉がつけられています。
アガスターシェ/開花時期
アガスターシェの開花時期は5月頃から霜が降りる頃までと比較的長く楽しむことが出来るようです。冬は枯れてしまいますが超冬しまた春になると新芽が出てきます。
アガスターシェ/特徴
アガスターシェは初心者でも育てやすく大きい物では50センチから1メートルにも成長します。葉がアニスに似ているとこからアニスヒソップとも呼ばれています。別名がたくさんあるのが特徴です。
アガスターシェ/育て方・栽培方法
アガスターシェ/難易度
暑さにも寒さにも強く初心者OKなアガスターシェですが弱い部分もあります。直射日光に当たりすぎると元気を失くし最悪枯れてしまうこともあるのです。真夏など太陽の光が強い時期は西日が当たる場所には気を付けるようにしましょう。
植え付け
アガスターシェは1年を通して育てることができる植物ですが苗の植え付けは3月~4月頃か、9月~10月頃に行いましょう。春が失敗もしにくく初心者にはおすすめの時期です。
種まき
種まきは少し遅く4月下旬~5月下旬頃か9月中旬~10月上旬が最も適している時期となります。春にまいたほうが温暖な気候で成功しやすいのでおすすめです。プランターなどの鉢を用意し土を加えたものに種をまき、土を薄くかけて乾燥や直射日光から守りましょう。すると1週間ほどでは発芽してきます。
水やり
表面が乾いたなと感じたらすぐに水をあげましょう。暑さに強いアガスターシェですが夏場は普段よりもたっぷりと水分を与えます。鉢の底に染み出るくらいの量でいいですが冬場は休眠期に入るので水はあまり必要ありません。暑い時期以外では水分を多くあげすぎると根が腐ることがあるので注意が必要です。
肥料
花壇などに植える場合と鉢植えでは与える肥料が多少異なってきます。地植えの時は化成肥料をまいて土とよく混ぜてから植え付けをし、月に1度の頻度で肥料を追加します。鉢植えの場合は植え付けの時に緩やかに効果の出る緩効性肥料を与え、その後は1週間~10日を目安に液体肥料を使っていきます。
剪定
発芽後は3、4枚くらいの葉の育成度合いがいいものだけを残しあとはハサミなどで切り取り間引いておきます。
増やし方
アガスターシェは増やすのも簡単な植物です。花が咲き種も多くできるのでたくさんのアガスターシェを再び育てることができます。育った状態で増やしたい場合は挿し木や株分けでも増やすことができますが、挿し木は成功しないことも多く確実に増やしたい場合は種から育てるか株分けが適しています。
場所
直射日光に弱いアガスターシェは西日の当たらない日陰で栽培します。完全な日陰だと一切日の光に当たることができないので、半日陰に置いて育てていくのがいいでしょう。湿気が多い場を好む植物でもありますが、日本では乾燥気味の場所の方が上手く育つといわれています。
挿し木
挿し木は育ってきた枝を剪定し切り取ったものを使います。水上げをし根が出てきたのを確認したら鉢やプランターなどに挿していきます。上手く根付くことができれば枯れることなく再び成長を始めるのでその後は普通のお世話で大丈夫です。
アガスターシェ/その他おすすめ情報
効能
アガスターシェをはじめハーブと呼ばれる品種はその殺菌効果を期待され民間療法に使用されています。風邪の時の体力低下に効く疲労回復効果や咳が止まらないなどの体の不調によく効きます。
料理などに入れて楽しむ
アガスターシェの葉は香辛料として使う事ができ、中でも多いのがカレーに使う方法です。スパイシーな葉の香りで食欲をそそられることでしょう。
サラダの彩りとして綺麗な花の部分を使うこともあります。アガスターシェの甘い香りを利用してソースなどの風味付けなどにも使用されている地域もあるようです。
1番多い使われ方はハーブティーです。殺菌効果があるので喉にもいいのですが、香りのいい葉を使ったハーブティーを飲むことはリラックス効果をもたらします。特に温かい飲み物は心を落ち着かせてくれるので、喉の調子が悪かったりなんだか元気がないという時は花を観賞しながらハーブティーでゆっくり体と心を休めてみるのも大事なことですね。
観賞用として目で楽しむのもおすすめ
成長して背が高くなるとそれだけでも迫力があります。ガーデニングとして庭に植えると見栄えもよく色んな色の花を咲かせる品種を育てるといいでしょう。花が咲き誇る庭は育てた後の達成感も出て自分の手ひとつで様変わりするので楽しいポイントです。
もうひとつの観賞用として楽しむ方法は、ドライフラワーを作ることです。アガスターシェの花は乾燥した後でも色が長持ちするのでドライフラワーにするのに最適なのです。その他の花では色まではあまり保存がきかないのでアガスターシェでドライフラワーを作る方が紫やピンクなど可愛らしいものが作れるでしょう。
まとめ
ここまでの情報を見てあまり馴染みのないアガスターシェという品種のことを知ることができましたね。ガーデニング初心者でも育てやすい植物なので1から育てる喜びを感じたり楽しいと思える足掛かりとしておすすめです。ここからガーデニングに使う道具を少しずつ揃えていくと、他の品種もチャレンジしやすくなり知識も得ることができるのでやってみようかなと思えたら栽培してみてはどうでしょうか。