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アガスターシェの育て方!上手に育てる5つポイントをご紹介!

アガスターシェはハーブの一種で、古くから北アメリカを中心に咳止めの薬として利用されてきました。現在園芸種としてたくさんの品種があり、育てやすく人気の植物です。そんなアガスターシェの名前の由来や育て方などの基本情報を5つにまとめてご紹介いたします。
2020年8月27日
しまうま花屋
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目次

アガスターシェとは

アガスターシェとはハーブの一種で、現在出回っているほとんどのものが多年草です。 耐暑性も耐寒性もあり、庭植えなら植えっぱなしでも毎年咲いてくれる育てやすい植物です。こぼれ種でも増えてくれます。夏の間も繰り返しお花をつけてくれるので庭に花が少ない時期にも活躍してくれ、香りも華やかでハーブティーにできる品種もあります。

アガスターシェ/科目名

アガスターシェはシソ科の植物です。 シソ科はバジルやミント、ローズマリーやラベンダーなど多くのハーブを含みますが、アガスターシェもそんなハーブの一種です。属名は日本ではカワミドリ属とされますが、英語表記ではアガスターシェ属となっています。

アガスターシェ/学名

アガスターシェの学名は「Agastache」で、一般的にはアガスターシェと読まれていますが「アガスタキ」や「アガスタケ」「アガスタチェ」と表記されていることもあります。 アガスターシェの語源はギリシャ語で、非常にという意味の「aga」+穂を指す「stachys」からなっており、穂状に多数の花をつけるという意味があります。花の特徴を指しているのですね。

アガスターシェ/花名の由来

アガスターシェとは学名で、その仲間たちを広くアガスターシェと呼びます。 属名は英語表記のアガスターシェ属とも日本名のカワミドリ属とも書かれますが、「カワミドリ」は分類的にはアガスターシェ属の一種のことで、日本にも自生する種類です。カワミドリは別名で「カッコウ」、英語で「コリアンミント」とも言われます。 別名として「アニスヒソップ」「ジャイアントヒソップ」「フェンネルヒソップ」といわれることがありますが、これらも正確にはアガスターシェ属の一種を指しています。アニスヒソップという名称が有名なのでアガスターシェ=アニスヒソップとされていることも多いですが、アニスヒソップは学名では「Agastache foeniculum」となり、アガスターシェの仲間です。カワミドリとアニスヒソップも正確には違い、これらは近縁種です。

アガスターシェ/品種

アガスターシェには様々な種類があります。品種によって葉の色形や大きさ、花の形状なども変わります。園芸種としてよく見かける主な品種を挙げてみましょう。

アニスヒソップ

学名はAgastache foeniculum(アガスターシェ・フォエニクルム)。 葉がセリ科のアニスに似た芳香を持つハーブです。アメリカの先住民が利用していたので「ノースアメリカンミント」、ヨーロッパのヒソップより背丈が高いため「ジャイアントヒソップ」、学名のfoeniculumとはフェンネルという意味を指しますがフェンネルのような香りを持っているという学名に沿った「フェンネルヒソップ」といった別名があります。古くから咳止めや疲労回復として使用されてきたハーブで、ハーブティーにするのが一般的な楽しみ方です。

アウランティアカ

学名はAgastache aurantiaca(アガスターシェ・アウランティアカ)。 別名ではメキシカンヒソップとも言われる、鮮やかなオレンジ色のお花を咲かせます。アウランティアカとはラテン語でオレンジ色という意味を持ちます。見た目はサルビアのような花形で、細い穂に2㎝ほどの細長い花をつけます。葉は小さめでグレイッシュなグリーンです。草丈は50㎝ほど。


アウランティアカの仲間の中でもアリゾナ系は矮性種で、ピンク色の「サンセット」オレンジ色の「サンドストーン」黄色の「サン」などが展開されています。草丈は20〜30㎝ほどです。

ゴールデンジュビリー

学名はAgastache rugosa 'Golden Jubilee' (アガスターシェ・ルゴサ・ゴールデンジュビリー)。 日本に自生しているカワミドリ(Agastache rugosa)の種類で、ライム色の葉が特徴です。藤色のお花と葉のライム色との組み合わせが綺麗で、花が終わったあとも藤色の苞が残るので、鑑賞として長く楽しませてくれます。草丈は80㎝ほどです。

ブラックアダー

学名はAgastache rugosa 'Black Adder'(アガスターシェ・ルゴサ・ブラックアダー)。 こちらもカワミドリの種類のひとつで、花穂が12㎝ほどにもなる見応えのある品種です。咲き始めは藤色で、満開になると黒っぽい苞とのコントラストが綺麗になります。ゴールデンジュビリーと同じく花が終わっても苞が残り、黒っぽい苞のみの花姿はよりシックな印象に変わります。しかし、花や苞の色は夜間の気温が低ければ低いほど濃くなる性質があり、温暖な地域では淡い色になることがあるようです。背丈は90㎝ほどにもなります。

ボレロ

学名はAgastache cana 'Bolero'(アガスターシェ・カーナ・ボレロ)。 アガスターシェ・カーナの種類は防虫効果があると言われ、「モスキート・プラント」とも呼ばれいています。2011年にドイツの園芸社から発売になったばかりの新しい改良種です。銅葉なのが特徴で、ブロンズがかった葉と鮮やかな濃いピンクのお花とのコントラストが美しい品種。お花がないときもカラーリーフとして楽しめるのが魅力です。草丈は40㎝ほど。

アガスターシェ/原産地

アガスターシェの原産地はアニスヒソップなどの主な品種カナダ〜北アメリカですが、中南米にも生息する種類があり、カワミドリの仲間は日本全土で自生します。耐寒耐暑で強健です。日本では上記に紹介した品種がよく出回っていますが、ほかにもたくさんの品種があり、穂状のお花という点では同じでもそれぞれに花の姿が違います。

アガスターシェ/開花時期

5月頃から霜が降りる秋深くまで繰り返し花をつけてくれます。 アガスターシェの特徴は開花時期が長いことです。暑さにも強く、夏の間もお花をつけてくれるのも嬉しいポイントですね。花が終わっても残った穂が味わい深く、長く鑑賞を楽しむことができます。夏に似合う明るい葉色のものから秋らしい深い花色のものまで、楽しみ方が広がります。

アガスターシェ/特徴

夏に咲いて育てやすい


アガスターシェの特徴のひとつはその育てやすさです。 丈夫であまり手をかけなくても元気に育ってくれます。育て方もいたって簡単で、あまり神経質になることもありません。暑さには強く、花を咲かせ続けてくれます。夏に日当たるところでも育ちますが、葉色がやや黄色っぽく薄くなります。直射日光で弱ることもありますので気を付けましょう。乾燥に弱いので水やりに気を付けておきましょう。

多年草で冬越しできる

アガスターシェは一般的に多年草です。一年草の種類もあるようですが、日本で出回っているものはほとんどが多年草でしょう。寒さには若干弱いため雪が降る地域では冬に地上部が枯れてしまうことがありますが、春には芽を出してくれます。西日本では庭植えでも常緑で冬越しすることもできます。鉢植えの場合は室内に入れてあげると安心です。

増やしやすい

アガスターシェはこぼれ種でよく増えます。元株が枯れてしまっても、こぼれ種でまた芽が出てきてくれるかもしれません。ただ土壌が合えば大量発生してしまう可能性もありますので、あまり増やしたくない場合はこまめに芽を摘みましょう。また、挿し木や株分けも容易です。

アガスターシェの育て方5つのポイント

アガスターシェ/難易度

アガスターシェの難易度は低めです。 庭植えなら一度植えたら放っておいても咲きますし、こぼれ種でも増えるので難易度は極めて低いです。切り戻しをすれば花付きもよくなりますので、花を咲かせ続けることも簡単。花が終わっても色の綺麗な苞が残りますので、綺麗な状態を保つことも簡単です。初心者にもおすすめな植物です。 では、アガスターシェの基本的な育て方のポイントを5つご紹介いたします。

アガスターシェの育て方/1.苗の植え付け

春頃から秋にかけて、花のついた苗がよく出回ります。 ご紹介した通り花の色や形、葉の色など品種によって特性が違いますので、お好みのものを見つけてみましょう。 土は水はけの良いものを好みます。市販の培養土を使用すると良いでしょう。花壇に植える場合はバーク堆肥を入れて土壌改良しましょう。植え付ける時期はそんなに気を張ることはありません。真夏の高温期に直射日光に当たるところに植えるのは気を付けたほうが良いですが、それ以外は特に問題はありません。

アガスターシェの育て方/2.日当たりと置き場所

夏に直射日光が当たりにくく、秋から初夏まで日当たりの良い場所が理想です。 午前か午後のどちらかに日が当たる半日陰の場所でも良いでしょう。夏の日差しにも耐えますが、花付きが悪くなったり、葉色が薄くなる場合があります。日当たりが悪いと徒長してしまい花の姿が乱れてしまうので、日陰には気を付けましょう。

アガスターシェの育て方/3.水やりと肥料

本来はじめじめとした場所で生育するため乾燥を嫌います。園芸種は乾燥に強くなっていますが、水切れには気を付けましょう。鉢植えの場合は花先が垂れてきますので、特に気を付けましょう。しかし水をやりすぎると葉が腐ったり蒸れて弱ったりします。土が乾いたらたっぷりとあげましょう。鉢植えの水やりは、下から水がたっぷり出てくるくらいにあげることがポイントです。 肥料は花が咲いている時には必要です。放っておいても枯れはしませんが株の成長が鈍くなりますので、花をたくさん楽しみたいなら開花時期には1週間に1回液肥をやるか、緩効性肥料を1ヶ月に1回あげましょう。株が元気になり、花付きが良くなります。

アガスターシェの育て方/4.種から育てる

アガスターシェはこぼれ種で増えるため、苗を買ってきて植えるのが初心者向けです。 種から育てる場合は種まきは春が適期です。発芽適温が20〜25℃ですので、十分に暖かくなってから種まきをしましょう。西日本では寒くなる前の秋蒔きも可能ですが、冬に霜除けをして育てることが重要です。 箱や平鉢に種が重ならないように並べ、覆土をします。発芽後間引きをして、本葉が3〜4枚になったらポリポットに植え替えます。ポットに根が回ってきたら鉢や花壇に植え替えましょう。


アガスターシェの育て方/5.手入れと管理

アガスターシェは生育が良く強健ですが、株が大きくなり茂ってきたら蒸れに気をつけます。込み合った枝を整理して風通しを良くすると葉が汚くなりにくくなります。株元から枝分かれするので、自然と形が整ってくれます。 花がある程度終わったら花穂から2〜3節下の脇芽が伸びそうなところで切り戻しをすると、芽が出て花がたくさん咲きます。花が終わった後の苞のみの姿も綺麗ですので、具合を見ながら切り戻すと良いでしょう。また、大株になると草丈が高くなってきます。そよそよとなびく姿も綺麗ですが、あまり大きくしたくない場合はこまめに切り戻すと低めに樹形を保つことができます。庭植えの場合花が終わる頃には株元の周囲を耕し、堆肥を施すと良いでしょう。

アガスターシェ/おすすめの楽しみ方

ボーダーガーデンの背景に

背丈も高くなるため、手前から奥にかけて背が高くなるナチュラルなイングリッシュボーダーガーデンを作るのに最適です。穂状のお花はイングリッシュガーデンの雰囲気にも合いますし、西日本では常緑になりますのでカラーリーフとなるような葉色のものを植えるのも良いでしょう。

アニスヒソップをハーブティーに

アガスターシェはハーブとして利用しますが、ハーブティーにするならアニスヒソップ(アガスターシェ・フォエニクルム)がおすすめです。アニスヒソップはアニスに似たスパイシーな甘い香りをします。古くから胃腸薬や咳止め薬として利用されてきました。葉を乾燥させてドライハーブにすることもできますが、せっかくなのでフレッシュハーブティーにしてみましょう。ブレンドしてオリジナルのハーブティーにしてみるのも楽しいですね。

ポプリやドライフラワーに

アガスターシェはドライにしても良い香りがします。苞のみになった姿は色持ちもよく香りも良いので、ドライフラワーにしておうちに吊るしておくだけでも爽やかな香りでリフレッシュできますね。いろんな種類のアガスターシェを合わせてドライフラワーにしても綺麗でしょう。

まとめ

アガスターシェの基本情報をご紹介してきましたが、いかがでしょうか。 アガスターシェは育てやすく、またいろんな種類があるので揃えてみるのも楽しいかもしれません。またハーブとしての利用法もできますので、ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。