サンケイオーソサイド水和剤80
東和コーポレーション No.315
大和プラスチック 根はり鉢 5号
カノコユリとは
カノコユリ/科名
ユリ科ユリ属の多年生
カノコユリ/学名
学名のLilium speciosum(スペキオスム)とは「美しい」と言う意味です
カノコユリ/花名由来
鹿ノ子百合の漢字を当て、花に紅色の鹿ノ子絞りみたいな模様が入る所からカノコユリの名前が来ています。花の直径は8㎝~12㎝程あり、草丈は50㎝~大きくても150㎝程まで成長します。1球で10~20輪の沢山の花を咲かせます。
カノコユリ(鹿の子百合)は別名ドヨウユリ(土用百合)、タナバタユリ(七夕百合)とも呼ばれており、現在は自生地の減少が著しく環境省のレッドリスト登録されている絶滅危惧種です。
花弁に鹿の子模様の斑点があり名前の由来となります。また綺麗な花を咲かせることから、昔から観賞用に栽培されてきました。
品種・原種
カノコユリ/原産地
九州西部や四国南部、台湾北部、中国・江西省に自生しているユリです。
カノコユリ/分布域
四国南部や九州西部を中心として台湾や中国南東部まで分布するユリです。 地域で自生環境は違いますので、九州では海岸近くの岸壁や草地、四国では内陸の岸壁に下垂するように自生しています。鹿児島県の甑島(こしきじま)は、群生地として有名です。
四国や九州に自生する百合はタキユリと言います。タキの意味は「滝」では無く「崖」と言う意味で、四国や九州の方言です。 中国や台湾に分布する物は、タイワンカノコユリと言います。花色は白で、赤オレンジ色の斑点がはいります。
花言葉・開花時期
カノコユリ/花言葉由来
カノコユリには「荘厳」「慈悲深い」「上品」などの3種類の花言葉があります。カノコユリの花の斑点が誇らしさや立派さにつながるとされ、このような花言葉になったようです。女性や仕事である程度成功している人の送ると良いでしょう。
カノコユリ/開花時期
ユリ科の花の開花時期は、ほとんどが6月~8月にかけて咲くのですが、カノコユリの開花時期はユリ科の中では遅く7月中旬~8月中旬にかけて咲きます。ほとんどの花は下向きに咲きます。
特徴
カノコユリは、変種が多数存在しますが、茎先で枝分れして、数個から十数個の花を付け、茎は自由奔放に伸びていきます。花弁は大きく上に反り返り、大きさは8㎝~12㎝程もあり、多くは下向きに咲きます。
花の色は、縁の部分が白で中心部に行くほど紅色になる物が多いですが、濃紅~ピンクや、白花もあります。白花には、花粉の色が赤褐色のものと黄色の花粉があります。球根の色も赤紫~黄緑色まぜ色々ありますが、赤みの強い球根ほど花の色が濃い傾向があります。
色の淡い球根は苦みが少ない為食用になります。葉は線形で、長さは10~18㎝位あり硬くつやがあります。 カノコユリの球根は食用にもなりますが、薬用としても、滋養強壮、利尿、咳止め、解熱、消炎の効能があると言われています。
カノコユリの雌しべと雄しべ
花の中心から1本の雌しべと6本の雄しべがあり、雄しべは長く伸びた花糸とその先端にぶら下がるように付く葯(やく)からなり、葯は赤褐色~黄色い色の花粉を出します。油分が多く水をはじく蝶の羽のような物にもしっかりつきます。特に服につくとなかなか落とすのが難しいです。
育て方・栽培方法
野生種は一般的に栽培しやすいように改良されているわけではなく、純粋な園芸品種と比較して育てにくい物が多いですが、カノコユリは比較的育てやすい品種です。
カノコユリの植え付け
カノコユリは球根やビニールポットに植え付けられて販売されていますので、半日陰で、水はけの良い土壌に植えて下さい。球根を掘り上げた場合は、500倍に薄めたオーソサイド液(殺菌剤)などに約30分間位浸し殺菌をして下さい。
殺菌した球根は、乾かないうちに植え付けて下さい。球根から下根が出ていますが、切らないでそのまま植え付けて下さい。植え付ける場所は、前もって1㎡あたり1握り位の苦土灰をまいて、酸度を調整して下さい。
その後、元肥として1㎡あたりバケツ1杯の腐葉土と、100gの暖効性肥料をまき、よく耕しておきます。球根の約2倍の深さに植え付けて下さい。その後たっぷりの水を与えて下さい。
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カノコユリの水やり
庭植えの場合は、長期乾燥が続かない限り、基本的に水やりは必要ありません。 鉢植えでは、土の表面が乾いたら、たっぷり水やりをして下さい。冬季にも球根が乾かない程度に水を与えて下さい。
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カノコユリの肥料
芽が出てきた3月中旬~4月に暖効性化成肥料を小さじ1~2杯を施し、開花~花後の6月~9月に1~2回、小さじ1~2杯を施します。量はユリの球根の大きさに応じて施して下さい。 鉢植えの場合は、8月の終わりごろから、液体肥料を2週間に1度、水やり代わりに施します。
カノコユリの剪定
東和コーポレーション No.315
花がしぼんだら花ガラを積んで下さい。(種子を付けない為)摘み取らないでそのまま放っておくと種子に養分をとられて球根が痩せて、翌年花が咲きません。
球根が花を咲かせようとしている時は、養分を葉や茎に取られて球根が普段の1/3位に痩せてしまいますので、球根の痩せている時に花を切って切り花にしてしまうと球根は小さく分球してしまい、力が無くなって絶えてしまいます。
花が終り、子房を取り除いた後の葉や茎は、太陽光線を受けて同化作用を繰り返し、養分を痩せた球根に送り続けます。なので、葉や茎を長くおけばおくほど球根はおおきくなります。
カノコユリの増やし方
ユリは鱗片ざし、種子、むかご、木子で増やす事が出来ます。
◆鱗片は、球根から一枚づつはがして植える方法です。 外側の大きな鱗片を使います。中心になると薄く小さくなるので使いません。鱗片は先端を地面に出して植えます。花が咲くまで数年かかります。
◆種は秋に蒔きますが、冬の間は温かい所で育てて、春になってから庭に植えて下さい。
◆葉の付け根にむかごが出来る場合がありますので、これを植えれば増やす事が出来ます。
◆ユリを掘り上げると、木子が出来ている場合がありますので、これを切り離して植えれば増やせます。
カノコユリの植える場所
カノコユリは、腐植質に富んだ排水の良い土壌を好みます。自生地を見ると、1日中太陽が当たるより、半日陰に近い傾斜地を好むようです。地面に直接日が当らない草むらなどに、自然増殖して広がっています。なのでカノコユリは、半日陰で、水はけの良い場所に植えて下さい。
カノコユリの植え替え
カノコユリの植え替えの適期は、10月です。茎葉が枯れてから、球根を掘り上げ、掘り上げたらすぐに植え替えて下さい。(ユリの球根は乾燥に弱いです。)古い茎は捻りながら引っ張ると取れます。
茎をとったら、球根についている古い用土を綺麗に洗い流します。分球する場合は、手で分けて下さい。上根は茎と共に除きますが、下根は、付けたままで植え付けて下さい。植え付け直後の球根は、養分や水分を下根で吸収するので、健康な下根が付いていることがとても重要です。
カノコユリの鉢植え
大和プラスチック 根はり鉢 5号
鉢植えの場合、鉢は、大きめで深い鉢を準備して下さい。例えば1球でも5号鉢以上の大きさの鉢を選んで下さい。 鉢植えの場合、大きな球根を植え付けると輪数が多くなりますので、小さめの球根を選び、1株1輪をおすすめします。
また野生のカノコユリを植えるには、プラスチックの鉢よりも、素焼や石鉢などに植えると素敵です。
鉢植えの仕方
鉢底網を敷き、球根を植えた場合に、球根の上に球根の高さの約2倍の用土が入るだけの高さまでごろ土を入れて下さい。球根から下根が生えている場合は、ていねいに根を広げて球根をおきます。
その上に用土《赤玉土(中)3:赤玉土(小)3:腐葉土4》に暖効性化成肥料を1ℓあたり3~5g位よく混ぜて準備しておいた用土を、鉢縁から3~4㎝下まで入れて植え付けて下さい。そして、たっぷり水を与えて下さい。
水は2~3日に1回充分に与えて下さい。花が開いたら、風や雨の当たらない玄関や軒下、窓辺などに置くと長持ちします。花が咲き終わったら、土を落とさないように気を付けて大きめの鉢に培養土や、畑の土で植え替えて下さい。
植え付け後の管理
茎は光の強い方へ湾曲していくので、鉢植えの場合は、鉢の置き場所や光の当たり具合を加減したり、鉢を数日おきに回したりすると、ある程度まっすぐな草姿の美しいカノコユリを育てられます。しかし、湾曲したカノコユリも野趣があって素敵です。
ユリ根は食べられる!?
ユリ根の卵とじ
・ユリ根は根元をバラバラに切り落として、よく洗っておく。 ・小さな鍋に出汁とユリ根を入れ3分くらい煮る。 ・酒・みりん・薄口しょうゆを加え2分くらい煮る。 ・三つ葉を散らし、溶き卵を流す。ちょっぴり苦みがありますが、ほくほくして美味しいです。
まとめ
カノコユリは、学名スペキオスム(美しい)その名前の通り美しい花です。花弁に鹿野子模様の斑点があり、普通、野生種は園芸種と比べて育てにくい物ですが、カノコユリは比較的育てやすい品種なので、家庭でも栽培を楽しむことが出来ます。是非栽培してみて下さい。