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アイビーゼラニウムの育て方!挿し木や植え替えなど、育て方のコツとは?

グングン伸びる枝が鉢の外へ垂れ下がるので、ハンギングバスケットで楽しめる人気のアイビーゼラニウム。四季咲きで育てやすい上に、多彩な品種がそろいます。ここでは、そのヨーロッパの窓辺を思わせるアイビーゼラニウムの育て方を紹介します。
2020年8月27日
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目次

アイビーゼラニウムとは?

原産地

フウロソウ科テンジクアオイ属。 和名をツタバゼラニウムといいます。 ゼラニウムは約230種の原種が、熱帯アフリカ、シリア、オーストラリアなどの熱帯、亜熱帯に広く分布しています。 アイビーゼラニウムはその中でも、南アフリカケープ地方で自生するペルターツム種を元に品種改良が進んだ園芸種を指します。 品種の特徴として、まず四季咲き性の多年草であること。 そして、肉厚、星形の硬質で光沢のある葉があげられます。 また、半つる性で這うように細長く横に伸びるので、ハンギングに適しています。 アイビーゼラニウム以外のゼラニウムとしては、最も古くから親しまれているゾナール系ゼラニウム、一季咲きのペラルゴニウム、小輪のエンゼル系、ハーブとしても利用されるセンテッド・ゼラニウム系があります。

生育環境

耐寒性はやや弱く、氷点下にさらされると枯れてしまいます。 多く出回る一般的なゾナール系ゼラニウムと比べると高温多湿も苦手ですが、風通しの良い場所で育てれば、本州でも夏越しすることができます。 栽培する基本は日当たりと風通しの良い場所ですが、真夏は半日陰、長雨の季節は雨の当たらない場所、冬は室内が生育に適した環境と言えるでしょう。

花言葉

アイビーゼラニウムの花言葉は、 “真実の愛情”“結婚”“婚約の贈り物” です。 人生の節目に贈りたい花の一つと言えるかもしれません。

どんな種類があるの?

花色は赤、白、紫、ピンク、複色です。 ピンクや赤のバイカラーもあります。 咲き方では、一重咲き、八重咲に分類することができます。 葉にも斑入りの品種があり、バリエーションに富んでいます。 さらにここでは、日本で流通している品種のいくつかをご紹介します。 カリオペ(極大輪一重の鮮明な赤色) コンテッサ(半八重~八重) アイーダ(八重咲、14種の花色が豊富なシリーズ) カラーケード(八重咲) フォーカス(八重咲でコンパクトな草姿) サマーシャワー(一重咲) ハッピーフェイス(一重咲、この中の「エフカ」が斑入り品種)

アイビーゼラニウムの育て方


園芸店や通販などで苗を手に入れたら、アイビーゼラニウムを育ててみましょう。 植え付けに適しているのは、4~5月、9~10月です。

鉢・プランター

ほとんどの品種は枝が垂れ下がっていくので、置く場所に応じた鉢やプランターを選びましょう。 窓際に置くのであれば横に長いプランター、ぶら下げるなら吊鉢、もしくは背の高い鉢もいいでしょう。 花が咲いた状態をイメージして、合ったものを手に入れて下さい。

多湿に弱いので、通気性の良い土を使いましょう。 その際、ある程度の保水力があると、アイビーゼラニウムは元気に育ちます。 市販されている培養土にパーライトを1~2割混ぜた土、もしくは赤玉土5・腐葉土3・パーライト2の土がいいでしょう。 また、アイビーゼラニウムはややアルカリ性が好みです。 苦土石灰も少し混ぜ込めれば、さらに適した用土になります。

肥料

土を作る際、緩効性肥料を一緒に混ぜれば、肥料切れを防ぐことができます。 マグァンプKであれば、リン酸の効果で花付きも良くなりますし、急激に窒素が効いて肥料のやりすぎになったりすることもありません。 あとは、様子を見ながら週に一度程度液肥をあげます。 ただ、真夏に肥料をあげすぎると軟弱苗になりかねません。 高温時には肥料を控え目にしましょう。

水やり

表面が乾いたら、たっぷりあげるが基本です。 通気性の良い土であれば、それで問題ありません。 乾燥気味に育てることを心がけましょう。 ただ、冬は日差しも弱く温度も低いので、水やりの量を減らすか、数日乾いた状態で置いてから水やりをするなど、工夫が必要です。 季節に限らず、土がいつも湿っていると、根腐れを起こしす可能性があります。


アイビーゼラニウムの管理の仕方

植え替え

真夏と冬を避ければ、いつでも植え替えをすることはできます。 株に勢いがあり、根が傷んでなければ、そのまま一回り、二回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。 少し弱ってるなと感じた時は、古い根と古い土を取り除き植え替えます。

花がらつみ

咲き終わった花がらをそのままにしておくと株が弱ったり、枝や葉を汚したりします。 次から次へと花を咲かして楽しむためにも、花がらは花茎の付け根から折って、こまめに取り除きましょう。 また、黄色く変色したり枯れた葉も同様に取るようにしましょう。 特に、株元の不必要な葉を採ってあげることで風通しが良くなり、苗が健康に育ちます。

切り戻し

枝が伸びすぎたら、ある程度脇芽が出てくる節を残して、切り戻します。 また、株のボリュームを上げたい時や、形を整えたい時も、切り戻しは有効な手段です。 春に植え替えした苗なら、秋に切り戻しをすれば、また長く楽しめます。

病害虫

アイビーゼラニウムは病害虫に強く、ほとんど発生しませんが、いくつかは注意が必要です。 まず、灰色かび病です。 多湿の環境の時は、花がらや変色した葉を除去しないと病気の発生の原因となります。 予防薬として、ダコニール1000、ベンレート水和剤、ボトピカ水和剤などを定期的に散布するのもいいでしょう。 治療薬としては、カリグリーンなどがあります。 また、アブラムシへの対処もしておきましょう。 土にオルトラン粒剤などの粒剤の殺虫剤を混和しておけば、予防効果があります。 発生したら、アーリーセーフ、ベニカマイルドスプレー、粘着くん液剤など散布して防除しましょう。


アイビーゼラニウムを増やそう!

品種改良が進んだアイビーゼラニウムは、流通している多くの品種が種苗登録されています。 このような苗でも、あくまで家庭菜園など自分で楽しむために増やすことは、種苗法に違反しません。 増やし方も難しくありません。 気に入った苗を手に入れたら、自宅の庭やベランダを、たくさんの増やしたアイビーゼラニウムで飾ってみてはいかがでしょうか。

挿し木

6月、9月が挿し木の適期です。 まず、茎を3~4節で切って挿し穂にします。 その際、根元の木質化した茎は使わないで、出来れば勢いのある茎の先端部を使用して下さい。 土に挿さる下の節から伸びている葉は切ってしまいます。 また、葉の面積が広いと、表面からの水分が蒸散してしおれやすくなります。 その時は葉を減らすか、大きい葉を半分に切るかして、葉の面積を減らしましょう。 次に、土に挿します。 土は、量販店などで販売されている挿し木用の土で十分です。 自分で作るなら、赤玉土とバーミキュライトを同じ量で混ぜた土がいいでしょう。 いずれにしても、水はけの良い土が向いています。 挿した後は、直射日光は当てない、適度な湿度を保つことを注意しながら管理します。 2~3週間で発根してきます。

種まき

増やし方には種まきもあります。 種の発芽適温は20~25℃です。 しかし、種自体があまり流通していません。 サマーシャワーという一重咲の品種が、生産者向けのカタログに掲載されていますが、なかなか手に入らないかもしれません。 また、流通している品種のほとんどがF1品種(一代交配種)なので、仮に種が採れても同じ花が咲くとは限りません。 やはり、アイビーゼラニウムはお気に入りの苗を手に入れ、それを挿し木で増やしていくのが確実のようです。

アイビーゼラニウムを楽しもう!

ヨーロッパのベランダで多く飾られているアイビーゼラニウム。 花だけでなく、葉も観賞価値が高い植物です。 病害虫の心配の少ないこの花は、初心者でも十分楽しめます。 是非一度、育ててみてはいかがでしょうか。