エレガンテシマはどんな植物? 基本情報をおさらい
エレガンテシマは育てやすい庭木として人気のある植物です。 エレガンティシマは常緑針葉樹(コニファー)の仲間で、葉が落ちることもないので掃除の手間もありません。またほったらかしでも成長してくれるので、ガーデニング初心者でも育てやすいという特徴があります。 科名:ヒノキ科 属名:コノテガシワ 原産国:中国 学名:Thuja occidentalis_Elegantissima 手で葉を揉むとさわやかなパイナップルのような芳香があります。 明るい緑色で葉先にかけて黄色味を帯びているので、お庭をパッと明るくしてくれます。 冬の寒さに触れると葉が茶色く変色します。枯れてしまったと慌ててしまいそうですが、春にはまた美しい緑色に変化します。
庭の目隠しにもオススメ
エレガンテシマは庭の目隠しにも人気があります。 価格も数百円からあり手に入りやすいこと、強い剪定にも耐えられるのが生け垣に相応しいのでしょう。また虫の発生も比較的少ないのも理由の一つです。 植え付け間隔は将来どの程度の高さにしたいかによりますが、75cmから150cmくらいが一般的です。また少し混み合っても、枝を整えることでカバーできます。
家のシンボルツリーにも
背の高い一本のエレガンテシマを育てて、その足下にかわいらしい花を育てるのもガーデニングの楽しみ方です。 例えばエレガンテシマをシンボルツリーにして足下にハーブをあしらい、香りを楽しむガーデンにしたり。 またグランドカバー向けのブルーカーペットなど、同じコニファーと合わせて色の違いを楽しむのもオススメです。
エレガンテシマの育て方
ここから基本的なエレガンテシマの育て方を解説していきます。日当たり・水やりの仕方など基本的ところを押さえました。
日当たり具合は
日当たりの良い場所を好みます。十分に日光に当たると葉がやや黄色みが掛かったライトグリーンになります。反対に日光不足だとキレイな緑色になりません。
水やりの仕方は
水やりは葉にかけないようにします。エレガンテシマの特徴の一つに、ムレに弱い、というものがあります。ムレの原因を取り除くために、水気には注意して下さい。 夏の暑い日の水やりでは、日中は避けましょう。
どんな土が適しているのか
土は水はけに注意して下さい。粘土質の土ではうまく生育しません。 園芸用の用土に腐葉土を混ぜるだけで生育します。基本的に肥料は不要です。
エレガンテシマの季節ごとのお手入れ
ここからは季節に合わせたエレガンテシマのお手入れと管理方法を解説していきます。
春から初夏のお手入れ
エレガンテシマを剪定するなら春から初夏がオススメです。 元々頑強な植物で、剪定も暑さ・寒さの厳しい時期ならいつでもできるのですが、エレガンテシマは金の気配に触れると断面が変色する、という特徴を持っています。 しかしこの時期は大きく芽を伸ばし、旺盛に生育する頃。 変色した部分も新しい芽に隠れて目立たなくなります。 また葉をすいて、風通しを良くしておきましょう。 エレガンテシマはムレに弱いためです。梅雨を迎える前に、余計な葉を刈り取り、変色した葉を取り除いて起きましょう。
夏から秋のお手入れ
エレガンテシマは根が浅く、一本の太い根っこで幹を支えています。そのため積雪や強風で折れやすい特徴があります。 特にこの時期、日本では台風が多くやってきます。 背を高く育てているエレガンテシマがあれば、ぜひ倒木対策のために支柱を立てることをオススメします。 倒れてしまうと、近隣の住民の方にも迷惑をかけてしまいます。
冬を迎えるお手入れ
暑さ寒さに強い品種ですが、積雪で折れてしまうおそれがあります。また耐寒性に特別強い方ではないため、雪の多い地方にお住まいであれば、冬囲いをするとよいでしょう。 背が高くないものでしたらホームセンターにある材料でできます。 竹や園芸支柱などを使って三角錐に支柱を立て、ムシロやビニールシートなどで巻くと簡単にできます。 しかしあまり背が高いものは素人には難しいので、業者に頼んだ方が無難です。 また余談ですが、冬の寒さでエレガンテシマは色が変化してしまいます。冬囲いをしておくと、春には緑色に戻るのが早くなる、という情報もあります。
エレガンテシマの美しい樹形を保つために
旺盛に成長するので、放っておけば5メートル以上にもなるエレガンテシマ。それだけに好みの大きさを保ち、樹形を整えることは欠かせません。 植え付けて自分の好みの高さになったら、それ以上大きくならないようにします。先端の芯となる枝を伐採し、形を整えましょう。 大きな刈り込みにも耐えるので、例えば円筒形やトピアリーなどにもできます。 成長が早いので年に一度はチェックしてあげると良いでしょう。 一番気を付けたいのは葉を梳くことを小まめにすること。おろそかにしてしまうと、ムレばかりか、害虫や病気の原因にも繋がります。 内側の茶色く枯れてしまった葉を取り除くことで、見た目にも美しくなります。 害虫や病気に強い品種ですが、アブラムシの被害はよく報告されています。虫などの温床にならないように、こまめに葉を取り除きましょう。
困った!エレガンテシマにこんな症状が現れたら
頑強な植物ですが、育てていくうちにこれって大丈夫なの?と感じることもでてくるでしょう。 ここから、そんな「困った!」疑問に答えていきます。
幹に近い方の葉が枯れている
エレガンテシマはムレによって枯れることが多いです。その場合は幹に近いところから枯れていきます。 軍手などをつけて枯れた葉を取り除いてあげると十分です。 しかし枯れた葉をそのままにしておくと、虫の温床になったり、新しい芽が生えにくくなったりします。 日々のお世話に「枯れた葉を取り除く」ことを加えておきましょう。
全体的に色が悪い
葉の色が悪い場合は日照不足が考えられます。 エレガンテシマは日当たりを好みます。鉢植えでしたら日差しがよく届く場所に移動させてあげましょう。 もし地植えで管理している場合、密集していることも原因の一つです。枝を短く刈り込み、日差しが届くようにしてあげます。またムレ対策にもなるのでオススメです。 植え付け直後なら、株の植え替えもできます。というのもエレガンテシマは根をいじられるのを嫌う植物です。 もし植え替えるのでしたら、根っこの周囲を大きく掘り起こし、なるべくいじらないように移動させます。
アブラムシが大量発生している
病害虫に強い植物ですが、アブラムシの食害はよく報告されています。アブラムシが嫌う木酢酢を散布したり、最近では乳化させた石けん水を散布する方法もあります。 地植えの場合もうひとつ気がかりなのはアリです。アブラムシとアリは共生関係にあります。大量のアブラムシが発生している根元にはアリが巣を作っている可能性があります。 エレガンテシマの根は浅く、一本の太い根で支えられています。アリによって根を食い荒らされてしまうと枯れに直結します。 アブラムシを見かけたらアリの駆除も視野に入れましょう。
葉の先が枯れ始めている
葉の先から枯れ始めると、エレガンテシマはかなり危険な状態です。 根が傷んでいるのか、水やりか肥料か…と原因としてあげられるのはたくさんありますが、復活は厳しいと言わざるを得ません。 背の高いエレガンテシマの場合、倒木などの事故が起きないうちに早めに処分した方が無難です。
まとめ|日々のお手入れを欠かさずにエレガンテシマを長く楽しもう
エレガンテシマは育てやすい植物ですが、日々のお手入れは欠かせません。 特に内側の枯れた葉の除去を怠るとムレの原因になり、そこから枯れてしまいます。 成長が早いので剪定も定期的に行なってください。 育て方の正しい知識を得て、末永くエレガンテシマを楽しみましょう。